フルムーンきっぷの正式名称は、「フルムーン夫婦グリーンパス」。お二人の年齢があわせて88歳以上のご夫婦を対象とした特別きっぷです。お二人の年齢差は問題ありませんが、父と娘、など親子では購入できません。2人で1枚、同一行程で利用する場合のみ有効で、きっぷの購入時には、年齢を確認するものが必要です。きっぷには「一般用」と「シルバー用」があり、シルバー用はご夫婦のうちどちらか一方が70歳以上の場合に有効です。
フルムーンきっぷには、連続した5日間、7日間、12日間用の3種類があり、そのどれもがJR線のグリーン車(〔のぞみ〕〔みずほ〕〈ともに自由席を含む〉など、一部の列車・設備を除く)と、BRT(バス高速輸送システム)、JR西日本宮島フェリーが乗り降り自由です(一部グリーン車の設定がない列車もあります)。
フルムーンきっぷが発売されたのは、昭和56年(1981)のこと。日本国有鉄道(国鉄)が売り出した、熟年夫婦を対象とした特別企画乗車券(「トクトクきっぷ」)でした。これがきっかけとなり、中高年夫婦の旅行が一般的にも「フルムーン」と呼ばれるようになったそうです。