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ちょっと 気になる 穴場旅|世界遺産・富士山 その構成資産をめぐる  in 富士河口湖
河口湖 河口浅間神社 冨士御室浅間神社 西湖 船津胎内樹型 本栖湖 西湖野鳥の森公園 樹海遊歩道 精進湖 富士北麓の鹿カレー 河口湖温泉 野天風呂天水 フジサン特急 富士登山電車
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河口湖

北岸から眺める富士山は均整の取れた優美な姿。たなびく雲さえ芸術的に感じる。

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河口浅間神社

老杉の巨木がそそり立つ古社。樹齢1000年を超える二柱杉は縁結びのパワースポット。

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冨士御室浅間神社

富士山2合目にある本宮に対し、里宮として創建。桃山調の本殿は1973年に2合目から移築された。

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西湖

青木ヶ原の原生林に囲まれ、湖畔には竜宮洞穴やコウモリ穴など溶岩洞窟が多く点在。

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船津胎内樹型

国の天然記念物指定の樹型洞窟。見学の申込みは入口横の河口湖フィールドセンターへ。

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本栖湖

最深部は138mもあり、富士五湖でもっとも深く、透明度が高い神秘性を秘めた湖。

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西湖野鳥の森公園

青木ヶ原樹海に囲まれた野鳥の楽園。バードウォッチング室から多彩な野鳥の様子を観察することができる。富士山のビュースポットとしても有名。

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樹海遊歩道

青木ヶ原樹海に張り巡らされた遊歩道。歩きやすく道が整備され、気軽な散策から本格的なトレッキングまで楽しめる。

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精進湖

周囲6.8kmと小さいながら富士山を望む眺めは最高。湖畔には青木ヶ原溶岩流の跡が残る。満天の星が彩りを添える夜も見事。

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富士北麓の鹿カレー

本栖湖や精進湖の食事処で提供中の新名物。迅速に食肉加工するので臭みがまったくなく、ジビエが苦手な人も美味しく味わえる。

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河口湖温泉 野天風呂天水

河口湖畔の人気の日帰り温泉。天然石を使った3つの岩風呂が自慢で、カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉の湯に癒される。

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フジサン特急

大月~河口湖間で運行中の特急列車。1号車は展望車両(要 着席整理券)で、「展望席」や「ラウンジ席」からは、富士山のダイナミックな景色が楽しめる。

詳しくはこちら(富士急行)

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富士登山電車

水戸岡鋭治氏デザインの登山電車。「赤富士」「青富士」の2両編成で、ソファーや展望窓、ライブラリーコーナーなど、富士山を楽しむための工夫が満載。

詳しくはこちら(富士急行)

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ちょっと 気になる 穴場旅
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ちょっと気になる穴場旅|~山梨県富士河口湖町~

 晴れて富士山が世界遺産に登録されたことは、2020年東京オリンピック開催決定とともに、間違いなく今年最大のビッグニュースだろう。実際、この7月1日から8月31日の登山者数は、わずか2カ月で31万721人(環境省関東地方環境事務所発表)と膨大な数を記録した。世界遺産の名に恥じることなき日本一の名峰である。

 だが、富士山が「信仰の対象と芸術の源泉」の名で世界遺産に登録されたのはその山体だけでなく、周囲にある神社や登山道、洞穴、湖沼など、いわゆる構成資産も含めてであることを忘れてはならない。いや、むしろ構成資産を知ってこそ富士山の本当の価値と神秘性がわかるというものだ。

 そんなわけで、三保(みほ)の松原や忍野八海(おしのはっかい)など全部で25カ所ある構成資産のうち、7カ所を有する富士河口湖町へやってきた。11月上旬から中旬に最盛期を迎える湖畔の紅葉も一緒に楽しんでしまおうという魂胆である。

 まず河口浅間(かわぐちあさま)神社へ。864(貞観6)年に起こった富士山大噴火を鎮めるため、その翌年に浅間大神を祀って創建された古社。参道から境内にいたるまで1000年を超える老杉が並び、思わず息をひそめてしまうほど凛とした空気が充満している。古くは富士信仰の拠点として富士講の信者で賑わい、周囲にはその人々を泊める御師(おし)の家が軒を連ねていたそうだ。

 次は富士スバルラインの入口に近い船津胎内樹型(ふなつたいないじゅけい)を訪ねた。樹型とは、森林に流れ込んだ溶岩流が樹木を包み込んだまま固まり、樹木が焼失した跡にできた空洞のこと。約1000年前に8合目付近から噴出した剣丸尾(けんまるび)溶岩流が造り出したという洞内は、肋骨状に波打つ壁面やかがまないと通れないほど低く狭い通路など、まさに母の胎内を思わせる神秘的な様相。富士山の壮大な歴史とパワーを感じるスポットだ。

 この場所は木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやびめのみこと)が出産した地と伝わり、洞穴全体が無戸室(むつむろ)浅間神社になっている。富士講の信者は富士山登拝の前に胎内めぐりをし、身を清めてから山頂を目指した。

 河口湖畔に戻り、紅葉を楽しみながら、武田信玄が祈願所とした冨士御室浅間(おむろせんげん)神社へ。国の重要文化財にも指定されている壮麗な社殿に参拝してから西へ向かい、西(さい)湖、精進(しょうじ)湖、本栖(もとす)湖とめぐる。澄んだ空気に映える紅葉もさることながら、見る場所によって表情を変える富士山の美しさったらない。特に本栖湖北西岸から望む「千円札の富士」はホレボレするほど。

 山登りは好きだけど、こと富士山に関しては登山派よりも眺望派だな、としみじみ思った。


富士山の正面に湖水をたたえる河口湖。
毎年秋には「富士河口湖紅葉まつり」を開催。
2013年は11月1~30日予定

樹齢1000年を超える杉の巨木が立ち並ぶ河口浅間神社。
世界遺産構成資産のひとつとして登録されている

富士山最古の神社として知られる冨士御室浅間神社。
戦国時代には、武田信玄の祈願所にもなった由緒ある神社

富士五湖のひとつ「本栖湖」は、五湖の最西端に位置する湖。
千円紙幣の裏面に描かれる「逆さ富士」の モデルにもなった
河口湖アクセス&インフォメーション

●観光の問合せ

富士河口湖町観光課 TEL.0555-72-3168
富士河口湖 総合観光情報サイトはこちら

●アクセス

【鉄道】富士急行線河口湖駅下車
【 車 】中央自動車道河口湖ICから10分
【バス】新宿から河口湖駅まで高速バスで約1時間45分。1日20便程度運行。
※河口湖駅からは主な観光スポットをめぐる湖畔周遊レトロバスが便利
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取材・文・撮影=五十嵐英之(イガッチ)
写真協力=裏辺研究所
※掲載されているデータは2013年10月現在のものです。
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