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『懐かしい汽笛とドラフト音が響く 郷愁の蒸気機関車』昭和の時代に現役を引退した蒸気機関車が全国各地で復活運転。懐かしい汽笛とドラフト音を響かせて走るSL列車の旅を楽しんでみませんか。

2009年、運転開始30周年を迎える老舗SL列車 SLやまぐち号[JR西日本]

 山口線の「SLやまぐち号」は、国鉄時代の昭和54年8月1日に復活運転を開始してから平成21年で30周年を迎えるJRの元祖復活SL列車です。山陽新幹線新山口駅から山陰の小京都・津和野を結ぶ観光列車で、C57形1号機がレトロ調の12系客車5両を牽引して走ります。レトロ客車は展望車風、欧風、昭和風、明治風、大正風と5タイプがあり、車両ごとに時代や車種にあわせたムードあるSL列車の旅が楽しめるのです。

 また、梅小路蒸気機関車館からC56形160号機が応援に駆けつけてC57+C56の重連運転が実施されるほか、かつて東海道本線の特急列車の最後尾を飾った展望車マイテ49の連結や蒸気機関車のナンバープレートの地色の変更(黒または赤)など各種イベントもあり、SLファンの人気の的になっています。

 新山口駅を発車した列車は、湯田温泉や山口、長門峡(ちょうもんきょう)など沿線の見どころに停車しながら走ります。途中の仁保駅から篠目駅にかけては急勾配が連続し、力強いドラフト音が車内にも響いてきます。“福が地につく”縁起のいい駅名として人気の地福(じふく)駅でC57形の記念撮影を楽しめば、終着の津和野駅までは30分ほどで到着します。

 なお、津和野駅では機関車が転車台に乗って向きを変えるシーンなどを見ることができます。

データ
運転線区
山口線
運転区間
新山口〜津和野

★運転日・停車駅・時刻等、詳細はこちら!

C57形1号機がレトロ客車を牽引して走る「SLやまぐち号」

イベント時などに連結されるマイテ49。オープンタイプの展望デッキは子供たちの人気の的になっている

レトロ客車の車内は中央に大型テーブルを配置した4人掛けのボックス席。家族連れでSL列車の旅を楽しむことができる

復活した大正生まれの58654号機が牽引する SL人吉[JR九州]

 平成17年夏まで豊肥本線の「SLあそBOY」で活躍していた58654号機。平成21年4月25日、約3年半ぶりに再度の復活を遂げて肥薩線の「SL人吉」として運転を開始します。大正時代に製造された日本最古参の現役蒸気機関車で、正式には8620形の435番目に製造(8620〜8699・18620〜18699の順に番号を付けた)されたものです。動軸は3本ありますがC形は名乗らずに、製造された大正時代の車番のまま活躍していました。小倉工場での入念な修繕検査を終えて再復活した同機は、九州の機関車らしく車体前面の左右に門鉄形デフレクターを装備。大正時代の重厚さと優雅さを兼ね備えた雰囲気が魅力のひとつです。

 また、牽引する3両の50系客車は「和」をイメージした車両で、編成の両端1・3号車に展望ラウンジ、1号車にミニSLミュージアム、2号車にはビュッフェがあります。

 熊本駅を発車した列車は、途中の八代駅まで鹿児島本線を走り、八代駅から人吉駅までは球磨川沿いの肥薩線を走ります。車窓のハイライトは何度となく横断する球磨川の流れで、変化に富んだ美しい風景が広がります。終着の人吉駅からは観光列車「いさぶろう」に乗り継ぎ、日本三大車窓のひとつ・矢岳(やたけ)越えを楽しむことができるほか、同じく平成21年4月にリニューアルされた「くま川鉄道」まで足を伸ばしてみるのもおすすめです。

データ
運転線区
鹿児島本線・肥薩線
運転区間
熊本〜人吉

★運転日・停車駅・時刻等、詳細はこちら!

「SLあそBOY」を再整備して復活を果たした「SL人吉」。大正生まれの58654号機を使用している

客車の内装は木をふんだんに使用した温かみのあるもの。座席のモケット地や木の色合いは各車両のエリアごとに異なっている

3両編成の客車の両端は展望ラウンジ。下り列車の最後部を飾る3号車はローズウッドに包まれたサロンタイプになっている

写真協力:結解学/交通新聞サービス
※掲載されているデータは平成21年4月現在のものです。

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