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『フルムーン夫婦グリーンパスで行く新幹線の旅 “イカ”にも多幸!幸運招きフルムーン~イカ食べて、タコ食べて、元気いっぱいの旅~』
フルムーン夫婦グリーンパス(以下、フルムーンパス)は夫婦の合計年齢が88歳以上で利用でき、JR全線が乗り放題、一部例外はあるものの、N700系「さくら」など新幹線を含めグリーン車に何度でも乗車できる。フルムーンパスでグリーン車に乗って、日本列島をリッチでおトクに旅しよう。幸多き旅には、日本を元気にする力がきっとある。

  • 1日目 明石焼きを食べ岡山は下津井へ
  • 2日目 新幹線「さくら」でイカの呼子へ
  • 3日目 唐津、高島へ渡り宝当神社を参拝
  • 4日目 群馬の名湯にてリフレッシュ!
  • 5日目 名物カツ丼を食べ栃木経由で帰京

3日目 唐津の沖に浮かぶ高島へ船で渡り宝当神社を参拝する幸運祈願の旅 山陽・九州新幹線[博多⇒新大阪]/東海道新幹線[新大阪⇒東京]

  • 朝から元気な町、呼子。朝市は元旦以外年中無休で開かれ、名産のイカも山海の幸も豊富

  • 宝当神社がある高島は唐津のすぐ沖に浮かぶ。唐津城に近い乗り場から連絡船で10分ほど

  • 宝くじが当たるといわれる高島の宝当神社を参拝。これでビッグな幸運が舞い込む、かも

  • 博多名物「ごぼう天うどん」。地中に根を張るごぼうも縁起ものの食材といわれている

  • 博多駅で顔を合わす上り下りの「さくら」。「さくら」は日本的で、いい列車名だと思う

  • 名物駅弁「ひっぱりだこ飯」は新大阪駅などで購入可能。味もタコ壷風の容器もGOODです

 イカの町、呼子は朝市の町。港近くの道で開かれる朝市は元旦を除き年中無休だ。人々の賑わいに誘われてのぞいてみると、お土産にもいいイカの一夜干しをはじめ、山海の恵みが盛りだくさん。朝から元気な気分になるのが朝市の魅力だろう。

 旅の3日目は、とっておきのパワースポットに立ち寄って幸運を祈願。路線バスで唐津大手口へ戻り、気ままに散策しつつ高島へ渡る連絡船が発着する宝当桟橋へ。唐津のすぐ沖に浮かぶ高島には、なんと宝くじがよく当たるという宝当(ほうとう)神社がある。ここを参拝すれば人生の一発逆転満塁ホームランも夢ではないかもしれない。島には頭を撫でれば宝くじが当たるという猫もいるらしく、この際、島の猫たちにも福を招いてもらおう。参拝の後は唐津に戻り、高速バスで博多へ。高速バス乗り場は桟橋のそばにある。博多では名物の一つ「ごぼう天うどん」を食べておきたい。地中にしっかりと根を張るごぼうも縁起物だそうだ。

 博多から山陽・九州新幹線「さくら」で新大阪へ。東海道新幹線への乗り継ぎの時間、タコ壷風の容器もユニークな名物駅弁「ひっぱりだこ飯」を購入。西明石駅はもとより新大阪駅や京都駅などでも販売されている。東海道新幹線のグリーン車で食べればなんだかハッピーな気分になってくる。

 旅の3日目は東京の自宅泊。一度、東京に帰るメリットは大きい。旅の荷物を減らせ、自宅の様子も確認でき、宿泊費もちょっと節約。

3日目●JR乗車距離:1174.9km JR運賃合計2人分(通常):7万7540円
【各区間ごとの運賃と乗車距離】
博多~新大阪:@2万380円(乗9350円 特グ1万1030円) 乗車距離622.3km
新大阪~東京:@1万8390円(乗8510円 特グ9880円) 乗車距離552.6km
※通常期の場合  ※距離は運賃計算に用いるkm数
※乗:乗車券 特グ:特急、グリーン料金
※船および路線バス分は含みません

モデルコース

宝当神社を参拝し東京へ 
<2泊3日コース 3日目>(自宅泊)
3日目 発着駅 時間 メモ
呼子 発 9:47 路線バス730円
唐津大手口 着 10:17 唐津を散策し高島へ渡る宝当桟橋へ
宝当桟橋 発 11:40 連絡船200円
高島 着 11:50 宝当神社を参拝
高島 発 13:20 連絡船200円
宝当桟橋 着 13:30 すぐ近くの高速バス乗り場へ
宝当桟橋 発 13:50 高速バス「からつ号」1000円
博多BT 着 15:14 新幹線に乗り換え
博多 発 16:04 山陽・九州新幹線【さくら570号】グリーン車
新大阪 着 18:44 東海道新幹線に乗り換え
新大阪 発 19:13 東海道新幹線【ひかり530号】グリーン車
東京 着 22:10 この日は自宅泊

旅のメモ

観光の問合せ
■高島(唐津市):唐津観光協会 TEL.0955-74-3355

COLUMN 3 イカ&タコ、おいしい駅弁

 旅の友ともいえる存在、駅弁。これほどなじみ深い生きものゆえ、イカ、タコにちなんだ駅弁も多い。代表的な駅弁を北からみると、まずは函館本線森駅の「いかめし」。デパートなどの催しでも人気の駅弁だ。そして、同函館駅の「いかわっぱ」もおいしい。東北ではやはり国内有数のイカ産地、八戸に注目したい。八戸駅直結の店ではホカホカのイカめしがテイクアウトでき、グリーン車内でもホカホカの味を堪能できる。

 北がイカなら西はタコ。西明石駅や新大阪駅、京都駅などでも販売の「ひっぱりだこ飯」はタコ壷風の容器といい味もなかなか。そして、山陽本線三原駅の「元祖珍辨たこめし」も歴史がある。また、最近では四国、高松駅のイイダコを用いた「たこ飯」も知られてきている。

八戸駅構内のお店で買ったホカホカの「いかめし」。グリーン車で味わうとおいしさ格別

4日目 多幸でイカす旅の後半1泊2日は群馬の湯で身も心もリフレッシュ 上越新幹線[東京⇒高崎]/吾妻線[高崎⇒長野原草津口]

  • 東京駅10時12分発、上越新幹線「Maxとき317号」はE1系オール2階建てのジャンボな新幹線

  • E1系オール2階建て新幹線のグリーン席。2階席ならではの眺めの良さを存分に楽しみたい

  • 高崎駅で注目の駅弁「復古だるま弁当」。昔ながらの器には地元群馬の食材がいっぱい!

  • 石段を登っては下りる伊香保の街。文人墨客に愛された湯の街は今も旅情に満ちている

  • 強い酸性の温泉(硫黄泉)があふれんばかりに湧く湯畑は、まさに草津温泉のシンボル

  • ゆったり気分でいただく草津の宿の夕食。山の幸をメインとした料理が順に供されていく

 JR全線が乗り放題できるフルムーンパスは遠くの旅も近くの旅もカバーする、いわばオールマイティなパス。長距離の旅は移動時間が長くなるが、近くの旅は移動時間が少ない分、疲労もなく現地滞在時間も多く確保でき、ゆったりとした旅ができる。フルムーン旅行の“極意”は遠近のバランスにあると思う。

 旅の前半は瀬戸内、九州をまわり、イカとタコを満喫、さらに幸運の祈願もしてきた。後半は新緑がまぶしい群馬の温泉にのんびりと滞在し、身も心もリフレッシュさせて、さらに元気になろう。

 東京駅から上越新幹線に乗り、車窓左手に観音様が見えてくればもう高崎だ。関東屈指の駅弁がそろう高崎駅では、ぜひ「復古だるま弁当」を食べてみたい。縁起物のだるまにちなんだ駅弁で、群馬の味覚がふんだんに盛り込まれている。

 名湯自慢の群馬県、吾妻線が沿線の温泉地を結ぶ。モデルプランでは草津温泉としてみたが、風情ある石段の伊香保温泉であれば、渋川駅(12時8分着)で下車し、12時17分発の路線バスに乗り、12時45分には到着(運賃550円)。また、四万温泉であれば、中之条駅(12時33分着)で下車、12時50分発の路線バスに乗り、13時30分には到着(運賃900円)する。夫婦の好みに合わせて温泉地をチョイスしてほしい。

 早い時間に温泉地に入る旅の4日目。リラックスした時間が持てるのもフルムーン旅行ならではだ。

 

4日目●JR乗車距離:168.4km JR運賃合計2人分(通常):1万4800円
【各区間ごとの運賃と乗車距離】
東京~高崎:@6290円(乗1890円 特グ4400円) 乗車距離105km
高崎~長野原草津口:@1110円(乗1110円) 乗車距離63.4km
※通常期の場合 ※距離は運賃計算に用いるキロ数
※乗:乗車券 特グ:特急、グリーン料金
※路線バス分は含みません

モデルコース

群馬の温泉へ<1泊2日コース 1日目>
(草津や伊香保など泊)
4日目 発着駅 時間 メモ
東京 発 10:12 上越新幹線【Maxとき317号】グリーン車
高崎 着 11:01 在来線に乗り換え
高崎 発 11:43 吾妻線普通電車
長野原草津口 着 13:04 バスに乗り換え
長野原草津口 発 13:12 路線バス670円
草津温泉 着 13:37 群馬の名湯でリラックス

旅のメモ

観光の問合せ
■草津:草津温泉観光協会 TEL.0279-88-0800

COLUMN 4 イカ&タコ、お土産にもぜひ

 日本人が大好きなイカやタコ。各地を歩くと趣向を凝らした土産物があって面白い。

 イカであれば、たいがいの港町で一夜干しやスルメ、塩辛が土産物としても売られ、そして、夏には「いか踊り」を踊るほどイカ好きの街として知られる北海道、函館では、真空パックのイカめしや、さきイカ等のおつまみに、イカをカップ状に加工したイカ徳利やイカグラス、はたまたイカの粉末や墨を用いたお菓子まである。

 一方のタコ。どちらかというとイカよりも値段が高く、塩辛やおつまみ類もあるが、バリエーションは少ない感じ。それでも明石、魚の棚商店街をのぞいてみると、干しダコから蒲鉾までいろいろとあって楽しい。特に干しダコは炊き込むと自宅でタコめしが味わえ、おすすめだ。

地物のイカを干す漁港を歩き、近くの土産物店でそのイカ(一夜干し5枚1000円)を購入

5日目 高崎名物のカツで勝つスタミナを!幸運を招き元気を呼ぶ旅の最終日 吾妻線[長野原草津口⇒高崎]/両毛線[高崎⇒小山]/東北本線[小山⇒上野]

  • シンプルで旨い高崎名物のカツ丼。揚げたてのカツを和風たれにくぐらせて盛ったもの

  • 高崎といえばまずは観音様。参拝帰りに買った張り子の招き猫は幸運を招いてくれそう

  • 国定忠治で知られる赤城山が両毛線の車窓を飾る。途中にある国定駅もぜひお見逃しなく

  • 両毛線きっての麺どころ佐野で途中下車。すっきりとしたスープの佐野ラーメンを一杯

  • 栃木で知らない人はいないというコレ。“レモン牛乳”などと呼ばれる栃木独特の乳飲料

  • 小山から東京へ。在来線E231系2階建てグリーン車もフルムーンパスでもちろん利用OK

 群馬の温泉で迎えた旅の最終日。草津にお泊まりであればプラン通り、四万温泉であれば9時25分発の路線バスで中之条駅10時5分着、同駅10時17分発の電車がプランのものだ。一方、伊香保温泉からは10時10分発の路線バスで渋川駅10時40分着。同駅10時52分発の電車がプランのものになる。

 高崎では名物カツ丼のランチ。勝負事の前によくカツ丼を食べたりするが、これもゲン担ぎ。食後は高崎のシンボル、白衣観音へ。高崎は七転八起の縁起物、だるまの日本一の産地だが、古くから養蚕が行われていた群馬県では蚕をネズミから守った猫は守り神となり、張り子の招き猫も作られるようになった。こちらも縁起物として福を招いてくれそうだ。

 駅に戻り、両毛線に乗車。高速の新幹線もいいが、たまには普通電車で景色を眺める旅も。桐生にかけて車窓左手に名峰赤城山を望み、沿線に麺どころひしめく両毛線。すっきりとしたスープの佐野ラーメンが食べたくなって佐野で途中下車。青竹で麺を打ったラーメンのように、細く長く元気でいたい。

 両毛線の終点、小山は東北新幹線の停車駅でもあり、時間が合えば新幹線のグリーン車で東京に帰ろう。また、在来線E231系の2階建てグリーン車に乗って上野へ行くのもおすすめ。快適なグリーン車だと時間の流れが速く感じられる。

 フルムーンパスの利用は6月30日まで(発売は5月31日まで)OK。縁起物も元気もいっぱいの旅に出れば、大きな幸運が訪れるかもしれない。

5日目●JR乗車距離:232.3 km JR運賃合計2人分(通常):9860円
【各区間ごとの運賃と乗車距離】
長野原草津口~高崎:@1110円(乗1110円) 乗車距離63.4km
高崎~佐野:@1110円(乗1110円) 乗車距離65.1km
佐野~小山:@480円(乗480円) 乗車距離26.6km
小山~上野:@2230円(乗1280円 グ950円) 乗車距離77.2km
※通常期の場合 ※距離は運賃計算に用いるキロ数
※乗:乗車券 特グ:特急、グリーン料金
※路線バス分は含みません

モデルコース

高崎から栃木をまわり帰京
<1泊2日コース 2日目>
5日目 発着駅 時間 メモ
草津温泉 発 8:50 路線バス670円
長野原草津口 着 9:18 乗り換え
長野原草津口 発 9:35 吾妻線普通電車
高崎 着 11:17 ランチを食べて観音様へ
高崎駅西口 発 12:28 市内循環バスぐるりん200円
白衣観音前 着 12:54 観音様を参拝し縁起物を購入
白衣観音前 発 14:40 市内循環バスぐるりん200円
高崎駅西口 着 15:13 乗り換え
高崎 発 15:46 両毛線普通電車
佐野 着 17:04 途中下車して佐野ラーメンを
佐野 発 18:29 両毛線普通電車
小山 着 18:57 乗り換え
小山 発 19:37 東北本線普通電車2階建てグリーン車
上野 着 20:54 多幸な旅のしめくくり

旅のメモ

観光の問合せ
■高崎:高崎観光協会 TEL.027-321-1257
■佐野:佐野市観光協会 TEL.0283-21-5111

COLUMN 5 イカ&タコ、伝説・民話を紐解くと…

 イカやタコと関わりの深い日本には各地に諸々の伝説・民話が残っている。しかし、そのほとんどがタコのもので、調べてもイカの話はあまり見当たらない。ユーモラスな生態のタコは無脊椎動物でも高い知能を持つらしく、だからこそ人間との間に様々な物語が誕生。なかでも愉快なのは瀬戸内の猫とタコの民話だ。

 陸に上がって昼寝をしていたタコが猫に足を7本も食べられてしまい、残った1本の足で猫を締め上げようとしたが、「その手は食わない」と猫に見透かされてしまった。なんでもその猫は過去2回も「その手を食って」タコに締め上げられていたんだそう。これも三度目の正直になるのだろうか。他にも経本に“変身”した京都、蛸薬師の話など、タコは伝説・民話の端々に登場する。

タコ壷を見る瀬戸内の猫。瀬戸内には猫に足を7本食べられてしまったタコの民話もある

<東京発5日間の運賃総額、JR総乗車距離>
JR運賃総額:19万8900円
JR総乗車距離2812.9km ※運賃計算キロ
乗車倍率:2.47倍(JR運賃総額÷フルムーン5日間パス定価8万500円)
※金額は2名分合計、通常期で算出
※運賃計算キロは、JR東日本「えきねっと 乗換・運賃案内」で表示のものです

● 旅人(著者)紹介 相澤秀仁&相澤京子

写真家、パズル作家。日本のすべての都道府県を夫婦で3巡している。これまでに80日以上「フルムーン旅行」をし、JR路線も約8万キロ乗車。著書(夫婦の共著)は写真集『猫ヶ島』、『わらいねこ』をはじめ、『旅してでも食べたい 地もの旬もの回転寿司』など。また、英語クロスワードパズルを新聞に17年に渡って連載。●ホームページ http://www.aizawa22.com

 

文・撮影:相澤秀仁&相澤京子
※掲載されているデータは平成23年5月1日現在のものです。
※運賃は通常期の「平成23年5月16日(月)」をモデルとして算出しました。

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