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フルムーン夫婦グリーンパスで行く新幹線の旅|春のかがやきフルムーン~祝!北陸新幹線開業。城下町をめぐる2500kmの旅~

  • ●1日目|北陸新幹線で長野へ金沢へ
  • ●2日目|金沢を観光し名古屋に滞在
  • ●3日目|新幹線で一路山口県の萩へ
  • ●4日目|萩から岩国へ山口県の旅路
  • ●5日目|北陸をまわる東京への帰路

3日目|威風堂々とした名古屋城に登城し新幹線と路線バスで山口県の萩へ|東海道・山陽新幹線[名古屋⇒新大阪⇒新山口]/路線バス[新山口⇒萩センター]

  • 姫路城、熊本城とともに、金のシャチホコが輝く名古屋城も日本三名城に数えられている

  • 名古屋で咲いていた桜。当地では名古屋城のお膝元、名城公園の桜も美しくお花見の名所に

  • N700系「さくら」のグリーン車。背もたれのヘッドレスト(枕)は位置を上下に調整できる

  • N700系「さくら」グリーン車から写した姫路城。修理も終わり、いよいよグランドオープン

  • 明治期、萩では職を失った武士救済のため夏みかん栽培を奨励。夏みかんのお菓子も萩の味

  • 日本海に面した萩は海の幸もおいしい町。宿ではさまざまな料理を部屋食で満喫してみては

 尾張名古屋は城でもつ。名古屋ではお城ファンならずとも堂々たる名古屋城、金のシャチホコを見ておきたい。

 国の特別史跡であり、日本三名城にも数えられる名古屋城。徳川家康が天下普請によって築城したとされ、以来、東海道の“要”としての役割を果たしてきた。

 さて、その東海道、文明開化によって、ただの道は鉄の道、鉄道となり、さらに現代では日本の大動脈、東海道新幹線へと進化。沿線は歴史に彩られ、新大阪から西へ延びる山陽新幹線ともども、実は「お城めぐり新幹線」と呼びたいほど名城が連なる。3日目はお城を車窓観光しつつ、幕末維新の志士を生んだ山口県、萩へ行こう。萩はまた「日本の鉄道の父」と呼ばれる井上勝の生誕地でもある。

 名古屋から西へ向かう東海道新幹線。ほどなく清洲城が見え、関ヶ原の合戦場を過ぎ、米原を出ると進行方向右側に国宝の彦根城が小高い山の上に遠望できる。山陽新幹線では世界遺産、姫路城が進行方向右側に白い姿を見せ、それから岡山城(左側)や福山城(右側)、広島城(左側)と続く。

 高速で疾駆する新幹線。お城は近くで見ると大きいものの、車窓からは意外と小さく、ビルにさえぎられることもあり、一瞬の光景をお見逃しなく!

 山口県の日本海側にある萩。アクセスとしては、新幹線を新山口で下車し、萩行き路線バスの利用が便利。特急バスも走っている。また、新山口から山口線で益田へ出て、山陰本線に乗り換えて萩へ行くルートもあり、その場合は名古屋出発時刻の繰り上げを。

3日目●乗車距離:661km 運賃・料金合計2人分:51,960円
【個別区間(列車)ごとの運賃と乗車距離】
名古屋~新大阪:@8,580円(乗3,350円 特グ5,230円)乗車距離186.6km
新大阪~新山口:@17,400円(乗7,560円 特グ9,840円)乗車距離474.4km
※通常期の場合 ※距離は運賃計算に用いるキロ数

モデルコース

春のかがやきフルムーン 3日目
3

発着駅 時間 メモ
名古屋から萩へ(萩泊)
~ N700系に乗車 ~
名古屋 発 11:19 東海道新幹線【ひかり507号】グリーン車 N700系
新大阪 着 12:26 乗り換え
新大阪 発 12:59 山陽新幹線【さくら557号】グリーン車 N700系
新山口 着 14:58 路線バスに乗り換え
新山口 発 15:15 萩行き路線バス(別途運賃@2060円)
萩センター 着 16:43 この日は萩泊

旅のメモ

観光の問合せ
■名古屋:名古屋市名古屋駅観光案内所
(JR名古屋駅構内)TEL. 052-541-4301

2015.3.14ダイヤ改正とフルムーンパス(3)新たな特例

 北陸新幹線の金沢開業によって、フルムーンパスにも新たな特例が加わった。
 その特例とは、2015年3月14日以降もJR線として存続する七尾線や氷見線、城端線方面への乗車についてのもの。これらの路線は第三セクター線に移管された区間から接続している。
 新たな特例の内容は、七尾線や氷見線、城端線方面への旅行に際し、「あいの風とやま鉄道」の富山~高岡間(下車可能駅は富山駅と高岡駅)を走る普通・快速列車と、「IRいしかわ鉄道」の金沢~津幡間(下車可能駅は金沢駅と津幡駅)を走る特急・普通・快速列車、これらに乗車して「通過利用」する場合に限り、フルムーンパスのみで別途料金不要で利用OKというもの。
 これにより、金沢から和倉温泉方面へ特急で向かう場合など、フルムーンパスだけ乗車でき、追加料金はかからない。

金沢駅の七尾線電車。フルムーンパスでは特例として金沢~津幡間の「通過利用」ができる

4日目|幕末維新の志士を育んだ萩を観光錦帯橋の岩国へ行く山口周遊の旅路線バス[萩センター⇒新山口]/山陽新幹線[新山口⇒新岩国]

  • 白壁や土塀の町並みがいかにも城下町らしいたたずまいの萩。夫婦でゆっくり散策したい

  • 明治期、かつての武士を救済した萩の夏みかん。その前にやってきた猫も維新の志士のよう

  • 歴史深い萩はやきものでも知られている。「萩焼」のぐい呑みは柔らかな風合いが特徴に

  • 山陽新幹線で活躍が続く700系レールスター。3月10日、山陽新幹線は全線開業40周年を迎えた

  • 岩国の郷土料理「大平」(おおひら)。鶏肉やレンコン、サトイモなどの汁物っぽい煮物

  • 城下町、岩国では春らしい色彩も美しい伝統食「岩国寿司」(押し寿司)をぜひ食べよう

 古都や城下町をめぐる春のかがやきフルムーン。金沢が加賀百万石なら、萩は長州藩の藩庁が長く置かれたところ。幕末維新から明治期にかけて、時代を前に進めた志士や政治家を数多く輩出している。

 吉田松陰、木戸孝允、高杉晋作、山縣有朋、桂太郎などなど、萩に育まれた人物はそうそうたる顔ぶれ。歴史が好きな方には萩の散策は魅力いっぱいと思う。

 激動の時代を経て、落ち着きを取り戻した萩。やがて1970年代になり、当時の国鉄の「DISCOVER JAPAN」キャンペーンもあって、「アンノン族」と呼ばれた若い女性観光客が萩や津和野にも大挙として訪れるように。そして、平成の今、彼女たちもフルムーン世代になった。

 萩では、かつての「アンノン族」さながら若々しい気分で「ルンルン」と過ごしてみよう。しっとりした景観の江戸屋横町や菊屋横町を夫婦で歩いてみるのもいい。

 午後まで萩に滞在し、再び路線バスで新山口へ。今春、全線開業40周年の山陽新幹線、くしくも「アンノン族」全盛期に全線開業した新幹線に乗って、同じく城下町である岩国の玄関、新岩国駅へ向かおう。

 岩国といえば錦川にかかる錦帯橋。木造の美しいアーチ橋は日本三名橋にも数えられ、あたりは桜の名所になっている。開花の時期が合えば、まさに日本的な絶景が心を打つ。

 また、「アンノン族」よろしく津和野に滞在するコースにアレンジすることもできる。その場合は適宜、山陰本線で益田へ行き、山口線に乗り換えて津和野までご乗車を。

4日目●乗車距離:91.4km 運賃・料金合計2人分:7,820円
【個別区間(列車)ごとの運賃と乗車距離】
新山口~新岩国:@3,910円(乗1,660円 特指2,250円)乗車距離91.4km
※通常期の場合 ※距離は運賃計算に用いるキロ数

モデルコース

春のかがやきフルムーン 4日目
4

発着駅 時間 メモ
萩を観光し、岩国へ(岩国泊)
~ 700系に乗車 ~
萩センター 発 14:02 新山口行き路線バス(別途運賃@2060円)
新山口 着 15:09 乗り換え
新山口 発 15:57 山陽新幹線【こだま748号】普通車指定席
新岩国 着 16:28 この日は岩国泊

旅のメモ

観光の問合せ
■萩:東萩駅観光案内所
(JR東萩駅構内)TEL. 0838-25-3145

2015.3.14ダイヤ改正とフルムーンパス(4)飯山線にご注意を

 北陸新幹線の金沢開業に伴い、並行在来線区間が各県域ごとの第三セクター線に経営移管、JR線として存続する七尾線や氷見線、城端線方面への旅行に際しては、新たな特例として一部区間の「通過利用」がOKに。
 ただ、北陸新幹線関係ではまだまだ注意点がある。なかでも見落とされがちなのが飯山線だろう。
 飯山線は長野県・豊野駅と新潟県・越後川口駅を結ぶ路線で、列車は長野駅を発着。飯山線そのものはダイヤ改正後もJR線だが、長野~豊野間は第三セクター線となる並行在来線区間に含まれ、ダイヤ改正後は「しなの鉄道」(北しなの線)に。
 従って、フルムーンパス等で長野から飯山線方面へ向かう場合、長野~豊野間の「しなの鉄道」の乗車券類(運賃は大人250円)が別途必要となる。

長野駅に停車する飯山線の列車。北陸新幹線開業によって長野~豊野間は「しなの鉄道」に

5日目|岩国からの帰路はダイナミックに再び金沢を経て北陸新幹線で帰京山陽新幹線[新岩国⇒広島⇒新大阪]/東海道本線・湖西線・北陸本線[新大阪⇒金沢]/北陸新幹線[金沢⇒東京]

  • 錦川にかかる美しいアーチ「錦帯橋」。全長193.3m、幅5mで延宝元年(1673)に創建された

  • 錦帯橋の背後、横山山頂に岩国城が建つ。現在の城は昭和37年(1962)に再建されたもの

  • 広島ではソースの香りに誘われて「お好み焼き」のランチ。したたるソースが食欲をそそる

  • 桜の季節、一番お似合いな新幹線はやはりN700系「さくら」。車窓からもお花見ができる

  • 新大阪から金沢方面へ行く特急「サンダーバード」。金沢で夕食を堪能して東京へ帰ろう

  • 金沢で食べた「のどぐろ」のお寿司。さっと炙ることで香りが引き立ち、脂も爽やかな逸品

 旅の最終日、錦帯橋や、その奥に広がる吉香公園、さらには山の上に建つ岩国城を朝から観光。それにしても5連のアーチからなる錦帯橋は見ていて飽きない。桜の季節はなおさらだ。

 昼前の山陽新幹線「こだま738号」に乗車して新岩国から広島へ向かう。もし前日、津和野に滞在された方は、津和野9時11分発の特急「スーパーおき1号」で新山口(10時14分着)へ出て山陽新幹線に乗り換えを。同駅10時57分発の上り列車が本プランで利用する「こだま738号」となる。

 広島では名物のお好み焼きなどのランチとしたい。どことなく和風の旅路ばかりで、人によってはソースの香りが恋しい頃だろう。ただ、旅の3日目に車窓観光をした姫路城はこのほど修理工事が完了し、3月27日にグランドオープン。ランチを変更して姫路へ行き、大天守を眺めてみるアレンジも。広島11時53分発の「さくら546号」で広島駅の駅弁をランチに味わいつつ姫路12時54分着。そして、姫路14時1分発の「ひかり472号」に乗車すれば新大阪には14時38分の到着。本プランで利用する特急「サンダーバード27号」に余裕で間に合う。

 大阪から東京への帰路、これまでは東海道新幹線経由以外に有力なルートはなかなか見当たらなかった。しかし、北陸新幹線開業により、金沢に立ち寄って夕食を存分に楽しんでも東京に当日中の帰着ができるようになった。

 フルムーンパスにとって、東海道新幹線経由と北陸新幹線経由、その2つのルートが活用できるメリットは大きい。旅の最後の夕食、再びの金沢で郷土の味覚を満喫して東京へ帰ろう。

5日目●乗車距離:1097.3km 運賃・料金合計2人分:93,640円
【個別区間(列車)ごとの運賃と乗車距離】
新岩国~広島:@3,010円(乗760円 特指2,250円)乗車距離41.4km
広島~新大阪:@13,820円(乗5,620円 特グ8,200円)乗車距離341.6km
新大阪~金沢:@11,240円(乗4,750円 特グ6,490円)乗車距離263.8km
金沢~東京:@18,750円(乗7,340円 特グ11,410円)乗車距離450.5km
※通常期の場合 ※距離は運賃計算に用いるキロ数

モデルコース

春のかがやきフルムーン 5日目

5

発着駅 時間 メモ
岩国から金沢を経て帰京
~ 700系、N700系、E7系(W7系)に乗車 ~
新岩国 発 11:29 山陽新幹線【こだま738号】普通車指定席 700系
広島 着 11:44 ランチ&乗り換え
広島 発 13:17 山陽新幹線【さくら550号】グリーン車 N700系
新大阪 着 14:42 乗り換え
新大阪 発  15:16 特急【サンダーバード27号】グリーン車
金沢 着 17:56 再びの金沢 フィナーレを飾る夕食を
金沢 発 21:00 北陸新幹線【かがやき518号】グリーン車 E7系(W7系)
東京 着 23:32 旅の終わり

旅のメモ

観光の問合せ
■岩国:岩国市観光協会 
TEL. 0827-41-2037

2015.3.14ダイヤ改正とフルムーンパス(5)上野東京ライン

 2015年3月14日のダイヤ改正では、北陸新幹線金沢開業と並んで目を引く「上野東京ライン」の開業。
 こちらは従来、上野駅止まりだった高崎線、東北本線、常磐線と、同じく東京駅止まりだった東海道本線とが、上野~東京間にできた直通線によって「直通運転」を始めるもの。  具体的には、高崎線、東北本線と東海道本線の間で相互直通運転を開始。常磐線は品川駅まで直通運転をする。これによって、以前から走る「湘南新宿ライン」と合わせ、東京を貫く大動脈は2系統に!
 現在、首都圏を走る中距離電車には2階建てのグリーン車(自由席)が2両連結されており、もちろんフルムーンパスで利用OK。「上野東京ライン」の開業によって、さらに首都圏での移動が便利になり、グリーン車なら一段と快適が時間が過ごせる。

新たに開業の「上野東京ライン」。普通列車グリーン車ももちろんフルムーンパスで乗車OK

<東京発 春のかがやきフルムーンの運賃総額、総乗車距離>
JR運賃総額:222,540円 (2名分合計 通常期で算出) 
JR総乗車距離:2556.7km ※運賃計算キロ
お得になった金額:139,740円(JR運賃・料金総額-フルムーン夫婦グリーンパス料金 [5日間用 82,800円])
乗車倍率:2.68倍 (JR運賃・料金総額÷フルムーン夫婦グリーンパス料金 [5日間用 82,800円] )
※運賃計算キロは、JR東日本のサイト、えきねっと「乗換・運賃案内」で表示のものです。

● 旅人(著者)紹介 相澤秀仁&相澤京子

写真家、パズル作家。日本のすべての都道府県を夫婦で4巡している。これまでに130日フルムーンパスでの旅をし、JR路線も約12万キロ乗車。
著書(夫婦の共著)は写真集『猫ヶ島』、『わらいねこ』をはじめ、『旅してでも食べたい 地もの旬もの回転寿司』など。
また、英語クロスワードパズルを新聞に17年に渡って連載。
夫婦旅ブログ http://fullmoon.aizawa22.com

 

文・撮影:相澤秀仁&相澤京子
※掲載されているデータは平成27(2015)年2月25日現在のものです。
※時刻等は、時刻表3月号、えきねっと「乗換・運賃案内」、JRおでかけネット「マイ・ダイヤ」等のものを使用。
※時刻は臨時に変更となる場合があります。
※運賃例は、全JRが通常期の2015年3月14日付で算出。

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