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西日本・東海|Course3 まもなく北陸新幹線開業!富山、高岡からの撮り鉄旅

木造駅舎が懐かしい
終着駅の夜間撮影

撮影ポイント(1)

JR城端線
城端駅

青春18きっぷのポスターにもなった、城端駅の夜景。木造駅舎の終着駅の雰囲気は、見ているだけで郷愁感が胸にあふれてしまう。日中の撮影もよいが、オススメは日暮れ前後のマジックアワーの時間帯。列車や駅の明かりが雪原に映り込んでじつに美しい。

 2015年3月、いよいよ北陸新幹線が開業だ。関東から北陸地方へのアクセスが格段に良くなり、レンタカーと組み合わせれば日帰りで撮り鉄旅を満喫できるようにもなるだろう。開業を楽しみにしつつ、現状としては最後の撮り鉄旅を楽しんでみよう。
 第3セクターに生まれ変わる北陸本線の撮影をもちろん楽しみたいが、高岡から盲腸のように延びる気になる路線、JR城端(じょうはな)線と氷見(ひみ)線。そして富山から岐阜方面をめざす高山本線と、3つの非電化路線を巡る撮り鉄旅を楽しもう。今回紹介する城端線の終着駅である城端駅と、雨晴(あまはらし)海岸に沿って走る氷見線のポイントは「青春18きっぷ」のポスターにもなった撮影地である。また、冬の高山本線では、飛騨地方ならではの「日本らしさ」を感じてしまう鉄道風景に出合えるだろう。
 冬の日本海沿岸は天候が安定せず、好天に恵まれることはとても少ない。どんよりとした悪天候や風雪の厳しさを撮影するのが、冬の北陸地方を写真で表現する素直な撮り方だ。だが、つかの間の好天を狙って北陸に赴けば、雪を冠った立山連峰の、息を呑むほどの美しさに魅了されることだろう。

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西日本・東海|撮影ポイント(2)立山連峰を背景にした雨晴海岸の絶景撮影地

立山連峰を背景にした
雨晴海岸の絶景撮影地

JR氷見線
越中国分(えっちゅうこくぶ)~雨晴

氷見線の鉄道撮影地といえば雨晴海岸というほど有名な撮影地。鉄道のみならず、風景撮影地としても全国的に有名だ。快晴で立山連峰がクッキリ望めると、風景カメラマンを含め撮影地には数百人集まることもある。立山連峰からの日の出がシャッターチャンスで、うまくいけば列車とともに撮影可能。風景カメラマンは日の出撮影と同時にほぼ撤収してしまうが、立山連峰が見えている限り鉄道写真は撮り続けたい。早朝は運がよければ、霧が海面に立ち上る気嵐(けあらし)が発生して幻想的な風景となる。

西日本・東海|撮影ポイント(3)雪深い飛騨路を走る特急「ワイドビューひだ」

雪深い飛騨路を走る
特急「ワイドビューひだ」

JR高山本線
渚~久々野(くぐの)

富山から南下して高山方面をめざすと、美しき鉄道風景が数多くあり撮影地には困らない。だが、撮影効率を考えると、高山以南で撮影した方が特急「ワイドビューひだ」も含めて狙えるチャンスが増えるのでオススメだ。晴天時の雪景色の撮影は午前中が勝負。気温上昇とともに、あっという間に木々に付着した雪が落ちてしまうのだ。私の経験上、午前10時頃までが絵になる限界だろう。特急「ワイドビューひだ」は、パノラマ展望車両が先頭の列車を狙いたい。

マジックアワーとは

 マジックアワーとは日没後から30分程度に展開する、空がオレンジ色から紫色、青色と変化していく時間帯のことだ。ブルーモーメントという表現もされ、鉄道撮影にとって魅惑の時間帯である。夜間撮影といっても、夜を写真で表現しやすいのはこの時間帯で、真っ暗になってしまうと写真的には印象が弱くなってしまう。空の明るさと地上の明るさが一致する頃が撮りやすく、城端駅の作例のように、明かりの点いた駅舎撮影などがオススメだ。列車の走行シーンを撮る場合は、小海線の作例のようにシルエットにするとよいだろう。

1日目
●名古屋
↓ JR東海道本線・高山本線・北陸本線
●高岡
↓ 駅レンタカー
●撮影ポイント①
[JR城端線・城端駅]
↓ 駅レンタカー
●高岡泊
2日目
●高岡
↓ 駅レンタカー
●撮影ポイント②
[JR氷見線・越中国分~雨晴]
↓ 駅レンタカー
●撮影ポイント③
[JR高山本線・渚~久々野]
↓ 駅レンタカー
●高山
↓ JR高山本線・東海道本線
●名古屋
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九州|Course4 薩摩富士を撮影して、天草灘に沿って北上する撮り鉄旅

薩摩富士と撮るならば
東開聞駅付近へ行こう

撮影ポイント(1)

JR指宿枕崎線
薩摩川尻~東開聞

JR日本最南端の駅、西大山駅から開聞岳をドーンと眺めることができるのは有名だが、鉄道撮影となると東開聞駅付近の方が撮りやすい。東開聞駅と開聞岳を一緒に撮影することもできるし、そこから薩摩川尻駅方面へ進めば、お好みの撮影地が必ず見つかるだろう。

 寒い冬だからこそ、南国・九州へ撮り鉄旅するのもいい。南国と言っても、鹿児島は雪が降ることもありポカポカとはいかないが、レンタカーの運転も含め安心して冬の撮り鉄旅を楽しむことができるだろう。
 鹿児島中央駅からスタートするならば、ぜひJR指宿枕崎(いぶすきまくらざき)線へ出かけてみたい。JR日本最南端の駅、西大山駅があることで知られる指宿枕崎線のランドマークといえば開聞岳。薩摩富士とも呼ばれ、桜島と並ぶ鹿児島を代表する名峰だ。開聞岳を絡める撮影地は数多くあり、西大山駅付近はもちろん、そこから頴娃(えい)駅にかけて点在している。
 指宿枕崎線の撮影を堪能したら、九州新幹線に沿って北上しよう。前の鹿児島本線であった肥薩おれんじ鉄道と並走しながら車を走らせる。袋(ふくろ)駅付近には天草灘を背景に九州新幹線を撮影できる有名撮影地があり、ここへはぜひ立ち寄りたい。そして鹿児島本線時代からの有名撮影地、上田浦駅の俯瞰(ふかん)へ行ってみるとよいだろう。
 その先、八代から肥薩線へ行ってSLを撮るもよし、熊本から豊肥本線へ行ってもよしと、撮り鉄旅に最高の路線が我々を迎えてくれる。

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九州|撮影ポイント(2)九州新幹線を撮るならこの撮影地は外せない

九州新幹線を撮るなら
この撮影地は外せない

九州新幹線
新水俣~出水(いずみ)

そもそも新幹線の撮影地というのは、日本全国本当に少ないものだ。高架区間やトンネル区間が多い新幹線は制約が多すぎるからだ。しかし、どの路線でもほんの数カ所に限られるが絶景撮影地が存在するもの。九州新幹線でいうならば、この天草灘を背景にした風光明媚(めいび)な撮影地が筆頭だろう。みかん山の道から気軽に撮影できるのだが、海と新幹線の間に高速道路が建設される予定になっているので、早めにこの鉄道風景を撮影した方がよいだろう。

九州|撮影ポイント(3)鹿児島本線時代からのオススメ俯瞰撮影地

鹿児島本線時代からの
オススメ俯瞰撮影地

肥薩おれんじ鉄道
上田浦~たのうら御立岬公園

鹿児島本線時代からの有名撮影地で、当時はブルートレインや特急列車を撮影するポイントとしてとても人気があった。肥薩おれんじ鉄道になってから、短い編成の普通列車ばかりになってしまったが、八代海を背景にした美しい風景は今も健在だ。貨物列車も走っており、その時だけは往年の鹿児島本線を思い出させてくれる。横位置のカットのみならず、海を大きく取り入れた縦位置のカットもオススメだ。

新幹線を止めるシャッター速度

 新幹線撮影でもっとも気をつけなければならないのが、シャッタースピードの設定。九州新幹線の作例のような風景写真であっても、最低でも1/1000秒のシャッター速度が必要だ。もう少し列車を大きめにしたり、線路に近づいて撮影する場合は1/2000秒以上のシャッター速度が必要となる。高速シャッターを切るためには、ISO感度を上げなければならない。ISO感度を上げていくと画質が悪くなっていくのだが、最近のデジタルカメラではISO1600ぐらいまでは画質を気にすることなく撮影できる。晴天であればISO800程度で新幹線撮影を楽しめるだろう。

1日目
●新大阪
↓ 山陽・九州新幹線
●鹿児島中央
↓ JR指宿枕崎線
●指宿
↓ 駅レンタカー
●撮影ポイント①
[JR指宿枕崎線・薩摩川尻~東開聞]
↓ 駅レンタカー
●指宿泊
2日目
●指宿
↓ 駅レンタカー
●撮影ポイント②
[九州新幹線・新水俣~出水]
↓ 駅レンタカー
●撮影ポイント③
[肥薩おれんじ鉄道・上田浦~たのうら御立岬公園]
↓ 駅レンタカー
●新八代
↓ 九州・山陽新幹線
●新大阪
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横浜市生まれ。大学卒業後、鉄道写真家・真島満秀氏に師事。青春18きっぷなどのJRポスターを撮影する他、『JR時刻表』では「ごちそう路線旅」を担当。「列車の音が聞こえてくるような作品」をモットーに日々鉄道を追いかけている。(公社)日本写真家協会会員、日本鉄道写真作家協会副会長。公式ホームページブログ(せんろばた日記)も更新中!
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写真・執筆:長根広和
※ 掲載されているデータは2015年1月現在のものです。


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