法隆寺地域の仏教建造物|奈良県/平成5年登録/文化遺産|聖徳太子の仏教奨励により建立された建造物の数々

世界最古の木造建築として知られる法隆寺、日本最大最古の三重塔で名高い法起寺(ほうきじ)の建造物群が登録の対象。いずれも聖徳太子と縁が深い、飛鳥時代の貴重な文化財だ。仏教伝来直後の仏教建築物で日本の宗教建築に深い影響を及ぼしたこと、中国文化への順応を示しつつ、日本独特の様式を確立した代表的な例であることなどが評価された。

法隆寺は聖徳太子創建の若草伽藍(がらん)を起源とする西院と、太子の住居であった斑鳩宮(いかるがのみや)跡に建てられた東院からなる。太子の遺言により創建された法起寺は塔と金堂の位置が法隆寺西院とは逆で、法起寺式と呼ばれている。そんな伽藍配置にも着目して拝観してみると、世界遺産をより深く楽しめるだろう。

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問合せ・詳細:法隆寺iセンター TEL.0745-74-6800
主なアクセス:JR関西本線法隆寺駅から徒歩約20分等

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のどかな里の風景の中に建つ法起寺
写真提供:一般財団法人 奈良県ビジターズビューロー(写真:矢野建彦)
※掲載されているデータは平成24年6月現在のものです。
※月刊『旅の手帖』2011年6月号より転載、再構成。