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2024.11.08ジパング俱楽部『光る君へ』で話題!京都の『源氏物語』ゆかりの地5選|別冊旅の手帖「京の冬の旅」2024より

『光る君へ』で話題の『源氏物語』を訪ねて、冬の京都へ。

かつて平安京があった京都は大河ドラマ『光る君へ』で描かれている『源氏物語』の主な舞台。
ゆかりのある場所を実際に訪れて、物語に描かれた平安文化や登場人物の心の一端に触れ、当時とのつながりを感じてみてはいかがでしょう。

  • メイン画像は『源氏物語図扇面画帖』 出典:国立文化財機構所蔵品統合検索システム(ColBase)

京都御所

平安王朝ロマンの舞台

「いづれの御時(おほむとき)にか、女御(にょうご)・更衣(かうい)あまた候ひ給ひける中に、いとやむごとなき際(きは)にはあらぬが、すぐれて時めき給ふありけり」。

物語の有名な冒頭は、帝が暮らし、光源氏が誕生した御所から始まります。
帝が日常生活を送る「清涼殿」では光源氏の元服の儀が執り行われ、天皇の妻や女官が暮らす後宮にあった、光源氏の母・桐壺の住む「淑景舎(しげいしゃ)」や、帝の妃であり光源氏の初恋の人・藤壺が住む「飛香舎(ひぎょうしゃ)」などが、物語の重要な舞台となっています。

規模や建物は当時とは異なりますが、江戸時代に紫宸殿・清涼殿などの一郭が平安時代の形式で復興されました。



京都御所(きょうとごしょ)

問い合わせ先 075-211-1215(宮内庁京都事務所参観係)
時間 4~8月は9時~16時20分(閉門17時)(10月~翌2月は~15時20分〈閉門16時〉、9月・3月は~15時50分〈閉門16時30分〉)※詳細は宮内庁ホームページを確認
定休日 月曜(祝日の場合は翌日)、12月28日~1月4日
交通アクセス 京都駅から地下鉄烏丸線約9分の今出川駅下車、徒歩約5分
URL https://kyoto-gosho.kunaicho.go.jp/visit

上賀茂神社(賀茂別雷神社)

ドラマチックな事件の舞台

上賀茂神社は京都三大祭のひとつである「葵祭」の行列の終着点。第9帖「葵」では、この祭りで「車争い」が起きます。行列に参加する光源氏の姿を見に訪れた、正妻・葵の上と愛人・六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)。2人の牛車は場所の取り合いとなり、六条御息所は立ち退かされてしまいます。

この場面は『源氏物語』を代表する場面であり、絵画にもたびたび描かれました。争いの後、葵の上は体調を崩し、男児を産むと急逝。六条御息所の生霊がとりついていたのではと噂されました。



上賀茂神社(かみがもじんじゃ)(賀茂別雷神社〈かもわけいかづちじんじゃ〉)

問い合わせ先 075-781-0011
時間 5時30分~17時
定休日 なし 
交通アクセス 京都駅からバス約40分の上賀茂神社前下車すぐ
値段 本殿・権殿特別参拝500円
URL https://www.kamigamojinja.jp/

野宮神社

「野宮の別れ」を惜しむ

「葵」での生霊騒動の後、ますます光源氏と疎遠になった六条御息所は、第10帖「賢木(さかき)」にて恋人との別離を決意します。
伊勢神宮に仕える斎宮となった娘について伊勢に下ることを決め、その前に「野の宮」を訪れるのです。
名残惜しさを感じた光源氏が後を追ってくるも、六条御息所の決意は固く、2人の仲が戻ることはありませんでした。

物語に登場する「野の宮」の「黒木の鳥居」や「小柴垣」は現在の野宮神社にあり、平安風情を今に伝えています。



野宮神社(ののみやじんじゃ)

問い合わせ先  075-871-1972
時間 9~17時
定休日 なし
交通アクセス 山陰本線(嵯峨野線)嵯峨嵐山駅から徒歩約10分
URL http://www.nonomiya.com/

清凉寺

光源氏のモデルが暮らした地

光源氏と出自や経歴が似ている源融(みなもとのとおる、822~895年)は、光源氏のモデルになった人物のひとりといわれており、嵯峨天皇の第8皇子として生まれるも臣籍に下って源氏姓となり、のちに左大臣にまで昇進しました。

光源氏が晩年に隠棲した「嵯峨の御堂(みどう)」は源融の別邸「栖霞観(せいかかん)」を模したものと考えられており、その場所は今の清凉寺にあったとされています。
清凉寺内には源融の墓と伝わる石塔などがあり、『源氏物語』の誕生の一端に触れることができます。



清凉寺(せいりょうじ)

問い合わせ先  075-861-0343
時間  9時~16時
定休日 なし
交通アクセス 山陰本線(嵯峨野線)嵯峨嵐山駅から徒歩約12分
値段  400円
URL http://seiryoji.or.jp/

下鴨神社(賀茂御祖神社)

命運を糺の森に託して

六条御息所が去った後、光源氏の父・桐壺院の崩御により物語は波乱の展開を迎えます。政敵・右大臣家の権勢が強まる中、その六女・朧月夜との密会が露見した光源氏は、謀反の嫌疑により官位を失うのです。流罪を恐れた光源氏はみずから須磨(兵庫県神戸市)への退去を決意します。

道中に寄った下鴨神社の「糺(ただす)の森」では「憂き世をば 今ぞ別るる とどまらむ 名をば糺の 神にまかせて」と歌を詠んでいます。しかしこの数年後、光源氏は再び都へと呼び戻され、栄華への道を進んでいくことになるのです。



下鴨神社(しもがもじんじゃ)(賀茂御祖神社〈かもみおやじんじゃ〉)

問い合わせ先  075-781-0010
時間  6時~17時(変動あり)
定休日 なし
交通アクセス 京都駅から地下鉄烏丸線約13分の北大路駅下車後、四条河原町・京都駅 行き京都市バスに乗り換え約8分の下鴨神社前下車すぐ
値段 大炊殿500円
URL https://www.viva-square.com/

MAP

別冊旅の手帖「京の冬の旅2024」発売中


京都市内の観光情報を掲載した一冊。「紫式部と源氏物語」「辰年のご利益 京の龍めぐり」をテーマに、大河ドラマ『光る君へ』の主人公・紫式部と『源氏物語』ゆかりの地を掲載しています。2024年1~3月の15件の非公開文化財特別公開についても収録。1100円。

※本誌掲載の非公開文化財特別公開は2024年1月6日~3月18日です。現在は終了しています。



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