2024.07.23ジパング俱楽部稚内駅から行く!花と海の幸が彩る最北の離島 礼文島・利尻島へ|JR北海道エリアモデルコース
北海道礼文町・利尻町/利尻富士町
夏は船に乗って、島旅に行こう! ジパング倶楽部編集部では、JR線+船でらくらく行ける、島旅モデルコースを紹介。島の見どころやグルメ、島内のアクセス事情まで、ていねいにご案内します!
日本最北の駅・稚内(わっかない)駅からフェリーに乗り換え、約1時間40分〜1時間55分で到着する利尻島と礼文島(れぶんとう)。北の海に浮かぶ二つの島は、似ているようでそれぞれ違った魅力を持っています。2泊3日のモデルコースをご紹介します。
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高山植物の宝庫・礼文島
断崖が切り立つ海岸線と、なだらかな丘陵地帯の対比が美しく、初夏〜夏に高山植物が咲き乱れることから「花の浮島」とも呼ばれます。
南北に細長い島には気軽な散策道から上級者向けのルートまで、トレッキングコースが豊富。
アクセスは、宗谷本線稚内駅から徒歩約15分の稚内港フェリーターミナルからハートランドフェリーで約1時間55分。
注意事項・島内の移動手段について<礼文島>
香深港フェリーターミナルを起点にした路線バスやシャトルバスが運転しているほか、主要な観光地をめぐる定期観光バスもフェリー乗船に便利な時間帯で運転しています(要予約、Aコース3600円・Bコース3300円。定期観光バスについてはこちら)。
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<1日目>宗谷本線稚内駅からスタート!
「道の駅わっかない」の機能も兼ねた日本最北の駅。シネマコンプレックスや地域の産品が揃うショップなどを備えた複合施設「キタカラ」に隣接しています。
吹き抜けのアトリウムでは、壁面ガラス越しに「最北端の線路」の立て札を見ることができます。
稚内港フェリーターミナルからフェリーに乗船
礼文島・利尻島行きのハートランドフェリーは乗船2カ月前から予約可能(2等自由席は当日受付)。
船は「アマポーラ宗谷」「サイプリア宗谷」「ボレアース宗谷」の3隻。
いずれも快適に過ごせる内装で、オープンスペースや椅子席で過ごす2等室からバリアフリー席、個室の特別室まで備えています。
香深(かふか)港フェリーターミナルに到着
礼文島の玄関口で、ターミナルビルには観光案内所や食事処も備えています。
路線バスや定期観光バスの拠点でもあり、周辺にはみやげ物店や食事処、宿、レンタサイクル店、レンタカー店などが並んでいます。
三井観光ホテル
利尻富士を目の前に望む温泉宿
5月中旬〜10月中旬だけ営業するサマーシーズンホテル。離島をはじめ日本各地で目的地となる個性的なホテルや旅館をプロデュース・運営する株式会社温故知新が今年から運営を引き継ぎ、地域のよいものを取り入れながら礼文島の魅力を伝えます。
客室やレストラン、天然温泉を注(そそ)ぐ露天風呂からは正面に利尻富士を望み、晴れた日には美しい山容にうっとりと見惚(みと)れます。「隣の利尻島とは地形も気候もまったく違います。礼文島は平地でも高山植物が見られる花の島。都会では見られないような景色やゆったりした空気を感じてほしい」と総支配人補佐の西村大樹さん。
生ウニや蒸しウニ、ホッケちゃんちゃん焼きなど島の海産物を使った夕食、ジンギスカンやジャガイモ料理など北海道の味が種類豊富に揃う朝食も楽しみです。
三井観光ホテル
問い合わせ先 | 0163-86-1717 |
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交通アクセス | 香深港フェリーターミナルから徒歩約10分 |
値段 | 1泊2食1万7750円〜 |
泉質 | ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉 |
日帰り入浴 | なし |
URL | https://rebun.by-onko-chishin.com |
<2日目>三井観光ホテルを出発
北のカナリアパーク
絶景とカフェにくつろぎ、映画の舞台を体感
2012年に公開された映画『北のカナリアたち』(主演・吉永小百合)の撮影が行なわれた小学校のセットが、香深港からほど近い崖の上に今も残っています。
校庭からは海の向こうに利尻富士の山容が大きく見え、いつまでも眺めていたくなる美しさ。校舎の内部にはロケセットや小道具、パネルなどが展示され、こどもたちの歌声が聞こえてきそうです。
向かいに立つ「カナリアカフェ」で休憩し、コーヒーやソフトクリームを味わいながら、学校と青い海、利尻島が映える映画そのものの景色をゆっくりと眺めましょう。
北のカナリアパーク
問い合わせ先 | 0163-86-1001(礼文町産業課) |
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時間 | 9〜17時(カナリアカフェは10時〜12時30分・13時〜15時30分、テイクアウトは~16時) |
定休日 | 11〜4月 |
交通アクセス | 香深フェリーターミナルから知床行き宗谷バス約5分の第二差閉下車、徒歩約10分 |
値段 | 入場無料 |
URL | https://www.north-hokkaido.com/spot/detail_1140.html |
香深港から利尻島(沓形[くつがた]港)行きハートランドフェリーに乗船
利尻島・沓形港フェリーターミナルに到着
利尻島に2カ所あるフェリー発着港のうち、島の西に位置する港。6〜9月の夏季のみハートランドフェリーが礼文島との間をつないでいます。
沓形は水産・物流の拠点として古くから発展したエリアで、商店街には歴史ある建物も残ります。
利尻山が育む豊かな漁場・利尻島
「利尻富士」とうたわれる標高1721メートルの利尻山を中心に、ほぼ円い形をしている島。
一周道路でひと巡りすることができます。山の雪解け水が栄養豊富な伏流水となり、海に注いで昆布やウニを育みます。島の南北で天候が違うということもしばしば。
アクセスは、稚内駅から徒歩約15分の稚内港フェリーターミナルからハートランドフェリーで約1時間40分(鴛泊[おしどまり]港)
注意事項・島内の移動手段について<利尻島>
フェリー発着港は沓形港、鴛泊港の二つ。利尻空港は新千歳空港と丘珠(おかだま)空港発着便が1日各1往復就航しています。港と空港を含め、島内をぐるりと一周する路線バスが運転しています。タクシーは2社が営業していますが台数が少ないため、予約が必要です。
りしりハイヤー☎️0163-84-2252、富士ハイヤー☎️0163-82-1181
利尻らーめん味楽(みらく) 本店
惜しみなく使う利尻昆布の旨みが生きる
3年間熟成させた最高級の利尻昆布を弱火で約8時間炊いた昆布だしは、社長の江刺家堂真(えさしかたかまさ)さんいわく「利尻昆布だからこそ雑味がなくしっかりと底上げされた旨みが出る」。「焼き醤油らーめん」は、ガラや野菜・ニンニクで別にとっただしとのダブルスープに、鍋肌で焦がした焼き醤油の香ばしさがパンチを加えます。
両親が2008年に始めた店の味は、ミシュランガイド北海道版で2度のビブグルマンに輝きました。
「利尻昆布をもっと身近に感じてもらいたい」との思いから、今年の秋にはアメリカ・ボストンや倶知安(くっちゃん)町にも新店舗をオープン予定。
繁忙期は並ぶこともありますが、「みなさん遠くから来ていただいているから」と、閉店時刻の14時までに来店すれば最後の客が食べ終えるまで店を開けているそう。家族できりもりする温かいラーメン店です。
利尻らーめん味楽 本店
問い合わせ先 | 0163-84-3558 |
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時間 | 11〜14時(10〜5月は11時30分〜) |
定休日 | 木曜 |
交通アクセス | 沓形港フェリーターミナルから徒歩約10分 |
URL | https://hirmiraku.com |
利尻マリンホテル
鴛泊港に立つ料理自慢の宿
鴛泊港フェリーターミナルと利尻山を港越しに望むロケーション。もとは漁業を営む民宿として旅行者をもてなしていたこともあり、地元で採れた旬の鮮魚を織り交ぜた食事が魅力です。
ウニ、ホッケなどが食膳をにぎわせます。一品一品、質の高さが際立つ味わい。
客室は和室、洋室、和洋室、大正モダンのラージツインの4タイプ。大浴場では天然温泉で体をほぐせます。
4〜10月のみ営業する夏だけのホテルです。
また、背後のペシ岬展望台は朝日と夕日をどちらも見られる名所。遊歩道の入口までは宿から徒歩3分ほど、そこから展望台までは片道25分ほど。 入口から5分ほど歩いたところにも展望所が開けており、ベンチに腰掛けて正面に見る利尻富士と港の景色だけでも、じゅうぶんに楽しめます。
利尻マリンホテル
問い合わせ先 | 0163-82-1337 |
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交通アクセス | 鴛泊港フェリーターミナルから徒歩約8分または送迎車約3分 |
値段 | 1泊2食2万4350円〜 |
泉質 | ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉 |
日帰り入浴 | なし |
URL | http://marine-h.com |
<3日目>利尻マリンホテルを出発
ミルピス商店
唯一無二の手づくり乳酸飲料
知る人ぞ知る、利尻島の手づくり乳酸飲料「ミルピス」。店主の森原八千代さんは、1991年まで酪農を営んでいた“利尻島最後の酪農家”。
1965(昭和40)年から製造しているミルピスは、牛乳に乳酸などを入れて混ぜたもの。発酵はさせず、できたてのさわやかな味わいが朝にぴったりです。
ほかにもクエン酸飲料として、ハマナスや山ブドウ、行者ニンニクなど18種類ものジュースを販売しています。その場で飲んでビンを回収する場合は1本350円、ビンを持ち帰る場合は450円。
ミルピス商店
問い合わせ先 | 080-7853-8774 |
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時間 | 7〜19時 |
定休日 | なし |
神居海岸パーク
採って、むいて、食べる!ウニ採り体験
夕日の名所として知られる島の西部の神居海岸は、遊歩道や展望テラスから果てしない海の絶景を望める場所です。一画には2022年にオープンし、来年初出荷を予定しているウイスキーの蒸留所も。
浜辺の小屋ではウニを自分で採ってむき、味わう「ウニ採り体験」を受け付けています。実際に漁業者も使っている漁具を持ち、岸壁に係留された小舟に乗って、箱メガネで水中をのぞきながらウニを捕まえます。
スタッフのレクチャーでウニの殻を割り、黄色い卵巣を取り出して、その場でパクリ!なんとも贅沢(ぜいたく)な体験です。
神居海岸パーク
問い合わせ先 | 0163-84-3622 |
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時間 | 5〜9月の9時〜15時30分(5月は10時〜) |
定休日 | 期間中無休 |
交通アクセス | 沓形バス停から仙法志(せんぼうし)経由沓形行き宗谷バス約4分の第一神居下車、徒歩約5分 |
値段 | ウニ採り体験1500円 |
URL | https://rishiri-kamui.com |
鴛泊港フェリーターミナルから出発
稚内と利尻島を結ぶのは島の北にある鴛泊港のみ。
2014年に建て替えた新ターミナルビルにはカフェや食堂、利尻島のオリジナルグッズを扱うみやげ物店が入り、各所に椅子が用意された過ごしやすい空間です。
稚内駅ゴール!
紹介スポット一覧マップ
文・写真/春日明子
- ※記事中の情報は2024年7月時点のものです。
- ※列車やバスなどの所要時間は目安となる平均時間を表記しています。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
- ※花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
- ※店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
- ※同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。
- ※新型コロナウイルス感染症等の影響により、掲載している内容が変更となる可能性があります。お出かけの際は事前にご確認ください。