北海道から九州まで、エリア別「史跡」ランキングを一挙公開!
2023年3月号の特集「ジパング倶楽部会員様が選んだ 地元のおすすめ、教えます!」で紹介しきれなかったおすすめ物件を大発表! 北海道から九州まで、エリアごとに「史跡」「偉人・有名人」「グルメ」「おみやげ」「穴場」「祭・イベント」のおすすめを順次紹介します。
※トップ画像は「五稜郭跡」
目次
- 1.北海道エリアランキング
- 2.東北エリアランキング
- 3.関東エリアランキング
- 4.甲信越エリアランキング
- 5.東海エリアランキング
- 6.北陸エリアランキング
- 7.近畿エリアランキング
- 8.中国エリアランキング
- 9.四国エリアランキング
- 10.九州エリアランキング
北海道エリア 史跡ランキング
北海道のトップ5を紹介します。
第1位は、箱館戦争の舞台「五稜郭跡」(函館市)
「五稜郭タワー」から眺める五稜郭跡 写真/五稜郭タワー
幕末1864(元治元)年竣工の国内初の西洋式城塞で、国の特別史跡。旧幕府軍と新政府軍が戦いを繰り広げた、戊辰戦争最後の戦いの地です。桜の名所としても知られており、「五稜郭タワー」からの景色が有名です。
会員様からは「五稜の土手から見下ろす桜は絶景です」「桜、ツツジ、藤と市民の癒やしの場です」など地元ならではのおすすめポイントもあがりました。
2位は、北海道唯一の城郭「松前城」(松前町)
松前城天守 写真/松前町郷土資料館
松前町にある松前城は、1854(安政元)年竣工。日本近海に頻繁に現れる異国船への警備のため幕府が松前藩に築城を命じたもので、福山城とも呼ばれます。当時の兵学者として名高い高崎藩の市川一学(いちがく)の設計による、最後の日本式城郭のひとつです。
唯一の遺構である本丸御門(大手門)は1950(昭和25)年に国の重要文化財に指定されています。現在、再建された天守は「松前城資料館」となっています。
3位は、桜の名所としても有名な「北海道神宮」(札幌市)
北海道神宮の本殿
1872(明治2)年、北海道が「北海道」と名付けられた際、明治天皇の詔(みことのり)により北海道開拓・発展の守護神として東京の神祇官にて開拓三神が鎮斎されました。
北海道神宮は、その御霊代(みたましろ)を祀る社殿として、1874年に円山の地に建立されました。現在の社殿は1978(昭和53)年再建のもの。
桜と梅が同時期に咲く名所として知られ、ジパング倶楽部2022年3月号「わたしの桜名所」特集でも紹介しました。
4・5位はこちら
4位は、北海道・北東北の縄文遺跡群(函館市ほか)
5位は、函館山(函館市)
編集部からのひとこと
東北エリア 史跡ランキング
東北エリア(青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県)のトップ10を紹介します。
1位は、伊達政宗の居城「青葉城」(仙台城跡)(宮城県仙台市)
青葉城(仙台城跡)から眺める仙台市内 写真/(公財)仙台観光国際協会
戦国時代末期、伊達政宗が標高約130メートルの青葉山に造営した城。徳川家康の警戒を避けるため天守がなかったといわれます。
現在は石垣と再建された脇櫓が残るのみですが、「青葉城資料展示館」ではVR(バーチャル・リアリティ)による青葉城復元映像などが見られます。また、現在大手門復元の計画がされており、期待が高まっています。
会員様からは「眺めがよく夜景もきれい」といったコメントが。本丸跡からは、仙台市内が一望できます。
2位は 戊辰戦争の激戦地「鶴ヶ城」(福島県会津若松市)
桜の名所でもある鶴ヶ城
会津藩主の居城として、戊辰戦争の舞台となった鶴ヶ城。新政府軍から猛攻を受けるも約1カ月もの間耐えた堅城として知られます。白虎隊や新選組隊士が活躍の末命を落とした悲劇でも知られ、その歴史に思いを馳せる会員様が多数でした。
城は明治政府により取り壊されましたが、1965(昭和40)年に再建、さらに2011年には幕末期と同じで今では国内唯一の赤瓦へ葺(ふ)き替えられました。天守は現在工事中で、2023年4月にリニューアルオープン予定です。
3位は、世界文化遺産・平泉の中核「中尊寺」(岩手県平泉町)
中尊寺金色堂
世界文化遺産「平泉─仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群─」の構成資産のひとつで国宝。
1105(長治2)年に奥州藤原氏が戦で命を落とした敵味方すべての人々を弔うため、平和を願い建立した寺院で、3000点あまりの平安時代の仏像などの文化財を今に伝えます。なかでも豪華絢爛な金色堂はとくに凝った意匠が施され、極楽浄土の世界が荘厳に表現されています。
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4位は、弘前城(青森県弘前市)
5位は、瑞巌寺(宮城県松島町)
6位は、三内丸山遺跡(青森県青森市)
7位は、多賀城跡(宮城県多賀城市)
8位は、山寺(立石寺、山形県山形市)
9位は、松島(宮城県松島町)
10位は、瑞鳳殿(宮城県仙台市)
編集部からのひとこと
関東エリア 史跡ランキング
関東エリア(茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県)のトップ10を紹介します。
1位は、北条氏の本拠地「小田原城」(神奈川県小田原市)
小田原城
小田原城は、1500年頃に小田原城に入った初代・北条早雲(伊勢宗瑞)以降、五代にわたり北条氏(後北条氏)が関東支配の拠点とした城です。四代・氏政の時代には上杉謙信や武田信玄による攻撃を退け、難攻不落の城として知られます。
現在の天守閣は1960(昭和35)年に復興したもので、2016年には平成の大改修を終え、耐震改修とともに展示も一新。分かりやすく歴史が学べるようになりました。会員様からは「天守からの小田原市街や相模湾の眺めが素晴らしい」といった理由も挙げられました。
2位は、横浜の実業家・原三溪による「三溪園」(神奈川県横浜市)
新緑の季節の三渓園
生糸貿易などで財を成した実業家で茶人の原三溪により造られた日本庭園。京都から移された室町時代の三重塔をシンボルに、国の重要文化財10棟、横浜市指定有形文化財3棟などを含めた17棟の歴史的建造物が見学できます。
また「三溪記念館」では、原三溪自筆の書画、ゆかりの作家作品や美術工芸品の展示が楽しめます。茶店で美しい庭園を眺めながらお抹茶で一服してみてはいかがでしょうか。
3位は、徳川家康を祀る「日光東照宮」(栃木県日光市)
1999年、日光山輪王寺(りんのうじ)、二荒山(ふたらさん)神社とともに世界文化遺産「日光の社寺」の構成資産のひとつとして登録。会員様からは、霊獣や人物など500以上の彫刻が施された豪華な「陽明門」、「見ざる・言わざる・聞かざる」の人生訓で知られる「三猿」、左甚五郎(ひだりじんごろう)の「眠り猫」が必見との声が多数。
大河ドラマ『どうする家康』の放映で、2023年はいつも以上に注目が高まっています。
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4位は、鶴岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)
5位は、さきたま古墳群(埼玉県行田市)
6位は、偕楽園(茨城県水戸市)
7位は、氷川神社(埼玉県さいたま市)
8位は、新勝寺(千葉県成田市)
9位は、深大寺(東京都調布市)
10位は、六義園(東京都文京区)
編集部からのひとこと
甲信越エリア 史跡ランキング
甲信越エリア(山梨県・長野県・新潟県)のトップ10を紹介します。
1位は、一生に一度は訪れたい「善光寺」(長野県長野市)
善光寺の本堂 写真/善光寺
2022年、7年に一度の御開帳が開催された善光寺が1位に。善光寺は無宗派の寺院で、江戸時代以降「一生に一度は善光寺参り」と多くの人が参拝しました。
御本尊「一光三尊阿弥陀如来」は、仏教伝来の際に百済から渡ってきた日本最古の仏像といわれます。絶対秘仏ですが、本堂の中から階段を下っていく「お戒壇巡り」で御本尊と結ばれる「極楽の錠前」をたどることで、直接ご縁を結ぶことができます。
会員様からは「長野県飯田市の元善光寺、長野市の善光寺と両参りがおすすめ」とのコメントもありました。
2位は、越後開拓の神を祀る「彌彦神社」(新潟県弥彦村)
彌彦神社の拝殿
「おやひこさま」として親しまれる彌彦神社は、越後一の宮として古来信仰を集めてきた歴史ある神社。2400年以上もの歴史を持ち、日本最古の歌集『万葉集』には彌彦神社を詠んだ歌が2首おさめられています。
御祭神は、稲作をはじめ諸産業の基を授けた越後開拓の神・天香山命(あめのかごやまのみこと)。霊峰・弥彦山の麓(ふもと)にあり、境内は神聖な空気が漂います。
3位は、漆黒の国宝「松本城」(長野県松本市)
北アルプスの山々を背景に堂々とそびえる松本城
1936(昭和11)年に国宝指定された名城・松本城。1593~1594(文禄2~3)年に築城されたとされる天守は、現存する五重六階の天守のなかで日本最古です。
その壁は上部が白漆喰、下部が黒漆塗りの下見板になっているため白と黒のコントラストが美しく、会員様からは「北アルプスをバックにした美しい城」「国宝の城で一度は見るべき」との声も多数あがりました。
明治の天守破却の流れや天守売却などあらゆる危機を乗り越えてきた松本城は、松本市のシンボルです。
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4位は、春日山城(新潟県上越市)
5位は、佐渡金山(新潟県佐渡市)
6位は、北方文化博物館(新潟県新潟市)
7位は、高田城址公園(新潟県上越市)
8位は、上田城(長野県上田市)
9位は、武田神社(山梨県甲府市)
10位は、諏訪大社(長野県諏訪市)
編集部からのひとこと
東海エリア 史跡ランキング
東海エリア(岐阜県・静岡県・愛知県・三重県)のトップ10を紹介します。
1位は、徳川家康で注目の「名古屋城」(愛知県名古屋市)
本丸御殿と名古屋城天守
大河ドラマで話題の徳川家康によって建てられた名古屋城が1位に。名古屋城は、家康が加藤清正や福島正則など豊臣方の西国大名20家に命じ、天下普請として築いた城。約260年にわたり尾張徳川家の居城となりました。
2018年には「本丸御殿」が復元工事を終え、会員様からは「必見です」との声が多数。また、かつて西之丸にあった三番蔵と四番蔵の外観を再現した展示施設「西の丸御蔵城宝館」が2021年11月よりオープンしており、新たな展示が楽しめます。
2位は、織田信長が本拠地とした「岐阜城」(岐阜県岐阜市)
金華山にそびえる岐阜城
織田信長が天下統一の拠点とした岐阜城。金華山(きんかざん)の急斜面に立つ山城で「美濃を制すものは天下を制す」と言われるほどの“難攻不落の城”としても知られます。
会員様からは展望のよさを理由に挙げる方が多く、また「『金華山ロープウェー』で登ってもよし、何通りもあるハイキングコースで登ってもよし」とさまざまな楽しみ方を教えていただきました。
3位は、徳川家康を祀る最初の神社「久能山東照宮」(静岡県静岡市)
久能山東照宮の社殿
1617(元和3)年、二代将軍・徳川秀忠の命で創建された久能山東照宮。徳川家康の遺命により、御遺骸が埋葬されました。極彩色の彫刻に彩られた社殿は、平成の大修復が2009年に完了し、2010年に国宝に指定されました。
富士山の眺望が素晴らしい名勝・日本平からは、ロープウェイで5分で行くことができます。徒歩でという方は、久能山下の石鳥居から1159段(いちいちご苦労さん)の階段でも途中に景色のいい箇所が多数あり、疲れが癒やされます。
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4位は、浜松城(静岡県浜松市)
5位は、犬山城(愛知県犬山市)
6位は、岡崎城(愛知県岡崎市)
7位は、駿府城(静岡県静岡市)
8位は、鶴舞公園(愛知県名古屋市)
9位は、三嶋大社(静岡県三島市)
10位は、龍潭寺(静岡県浜松市)
編集部からのひとこと
北陸エリア 史跡ランキング
北陸エリア(富山県・石川県・福井県)のベスト10を紹介します。
1位は、加賀百万石の大名庭園「兼六園」(石川県金沢市)
冬の兼六園。手前に見えるのは兼六園のシンボル「徽軫(ことじ)灯籠」
日本三名園のひとつで国の特別名勝。加賀藩五代藩主・前田綱紀が別荘を建て、周辺を庭園としたのが始まりとされます。歴代藩主により長い年月をかけて形作られた広大な園内にはもっとも大きな霞ヶ池を中心に築山や茶屋などが点在し、回遊を楽しめます。
「雪化粧された風景は絶景」と会員様からのコメントがあるように、雪国ならではの「雪吊り」の景色が美しく、定期的にライトアップもされます。
2位は、曹洞宗の大本山「永平寺」(福井県永平寺町)
永平寺唐門 写真/大本山永平寺
永平寺は、1244(寛元2)年、道元禅師が坐禅修業の道場として創建した曹洞宗の大本山です。多くの僧侶が坐禅修業をしており、七堂伽藍は樹齢500年を超える杉に囲まれ静寂な雰囲気が漂います。
日帰りもしくは1泊2日の修行体験が可能で、とくに毎朝行なわれている朝のおつとめ(朝課諷経)は修行僧とともにお経を唱えることができ、荘厳な雰囲気を体感することができます。
3位は、富山県初の国宝となった「瑞龍寺」(富山県高岡市)
瑞龍寺の仏殿
加賀藩二代藩主・前田利長の菩提を弔うため、三代藩主・利常によって建立された曹洞宗の寺院。山門、仏殿、法堂が江戸時代を代表する禅宗寺院建築の傑作との評価を受け、1997年に国宝に指定されました。
回廊で結ばれた伽藍は独特の景観をつくりだしており、会員様からは「端正で静謐な雰囲気の佇まい」「心が休まり、癒やされる」といった声があがりました。
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4位は、一乗谷朝倉氏遺跡(福井県福井市)
5位は、富山城(富山県富山市)・丸岡城(福井県坂井市)
6位は、金沢城(石川県金沢市)
7位は、白山平泉寺(福井県勝山市)
8位は、五箇山の合掌造り集落(富山県南砺市)
9位は、高岡古城公園(富山県高岡市)・日石寺(富山県上市町)
編集部からのひとこと
近畿エリア 史跡ランキング
近畿エリア(滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県)のベスト10を紹介します。
1位は、太閤秀吉による「大阪城」(大阪府大阪市)
町なかに佇む大阪城
地元民から圧倒的な票を得たのが大阪城。豊臣秀吉によって1585(天正13)年に天守が築かれました。会員様からは「太閤さんのお城」など、秀吉を慕うコメントが目立ちました。
現在の天守は三代目のものですが、現在、初代石垣を掘り起こす「豊臣石垣公開プロジェクト」が進められています。石垣が公開されれば、これまで以上に夢が感じられるはずです。
2位は、白亜の世界遺産「姫路城」(兵庫県姫路市)
姫路城の桜の見頃は例年3月下旬~4月上旬 写真/姫路市
1993年、日本で初めて世界文化遺産に登録された白鷺城こと姫路城。
1346(貞和2)年に赤松貞範によって初めて築城されたと言われているこの城は、豊臣秀吉や池田輝政により 幾度か姿を変え、現在の姿となったのは1609(慶長14)年のことでした。その美的完成度がわが国の木造建築の最高の位置にあると評価され、日本初の世界文化遺産に登録されました。
「桜の時期は一段ときれいです」とは会員様からのコメント。姫路城周辺含め、約1600本もの桜が植えられ、一面の桜に真っ白な城壁が映え絶景となります。
3位は、井伊家が築いた「彦根城」(滋賀県彦根市)
彦根城天守
関ヶ原の戦いののち、徳川家康が家臣の井伊家に命じ、1604(慶長9)年より約20年の歳月をかけて築城された彦根城。江戸時代を通して、彦根藩の政治の拠点となりました。江戸時代の政治の仕組みをよく示しているとして、現在世界遺産登録を目指しています。
会員様からも人気の彦根市のキャラクター「ひこにゃん」は毎日登場。
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4位は、竹田城跡(兵庫県朝来市)
5位は、東大寺(奈良県奈良市)
6位は、今城塚古墳(大阪府高槻市)
7位は、明石城(兵庫県明石市)・二条城(京都府京都市)
9位は、仁徳天皇陵古墳(大山古墳・大仙陵古墳、大阪府堺市)
10位は、和歌山城(和歌山県和歌山市)
編集部からのひとこと
中国エリア 史跡ランキング
中国エリア(鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県)のベスト10を紹介します。
1位は、岡山藩の大名庭園「岡山後楽園」(岡山県岡山市)
春の岡山後楽園 写真/岡山後楽園
約300年前、岡山藩二代藩主・池田綱政が家臣の津田永忠に造らせた大名庭園で、日本三名園のひとつ。広い芝生地や池、築山、茶室は園路や水路で結ばれ、春は桜、初夏は茶つみ祭、秋から冬にかけてはタンチョウの園内散策が催されるなど四季折々の風景が楽しめます。
会員様からは「庭と岡山城がマッチして素敵です」と、岡山城と一体となった景色を絶賛する回答が多く、園内からは月見橋を渡って岡山城への観光もできます。
2位は、神の島といわれる「宮島」(広島県廿日市市)
嚴島神社の大鳥居。写真は改修前のもの 写真/広島県
厳島とも呼ばれる宮島は、古くは島全体が御神体として信仰された神聖な島。会員様からは、「満潮時海に浮かぶ嚴島(いつくしま)神社の社殿は世界に類がない景観」など嚴島神社を含めた投票結果となりました。
嚴島神社は世界文化遺産となっており、その優れた建築とともに島全体が文化的景観を成している点が高く評価されています。島のシンボルである大鳥居は約70年ぶりの「令和の大改修」が長らく行なわれていましたが、2022年12月に完了。鮮やかな朱色が蘇(よみがえ)りました。
3位は、築城400年を迎えた「福山城」(広島県福山市)
福山城の天守 写真/福山観光コンベンション協会
2022年、天守閣修復工事が完了し、リニューアルオープンした福山城が話題となり、県民から多くの票を得ました。
福山城は、徳川家康の従兄弟である初代藩主・水野勝成により1622(元和8)年に築城。1945(昭和20)年の福山空襲により焼失してしまいますが、1966年に天守などを復元。
今回の修復では、日本の城で唯一である天守の「鉄板張り」が復元され注目です。この鉄板張りは、敵からの鉄砲や大砲などへの防御力が低かった北側の対策として天守の北側にだけ張られ、珍しい姿となっています。
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4位は、瑠璃光寺(山口県山口市)
5位は、旧堀氏庭園(島根県津和野町)
6位は、吉備津神社(岡山県岡山市)・縮景園(広島県広島市)
8位は、錦帯橋(山口県岩国市)・毛利氏庭園(山口県防府市)
10位は、広島城(広島県広島市)
編集部からのひとこと
四国エリア 史跡ランキング
四国エリア(徳島県・香川県・愛媛県・高知県)のトップ10を紹介します。
1位は、「一歩一景」の「栗林公園」(香川県高松市)
春の栗林公園
この大名庭園の基礎が築かれたのは江戸時代初期で、100年以上を経て完成しました。明治維新まで高松藩主松平家の下屋敷として使われていた庭園です。
紫雲山を背景に、約75ヘクタールという広い園内には6つの池と13の築山が巧みに配され、会員様からも「後ろの山と一体となって奥行き感があり、心が安らぎます」とのコメントが。「一歩一景」と称されるように、歩くごとに変わりゆく景観が楽しめます。
2位は、日本一小さい天守を持つ「丸亀城」(香川県丸亀市)
高い石垣にそびえる丸亀城 写真/香川県観光協会
1597(慶長2)年、生駒親正・一正によって築かれた丸亀城。1615(元和元)年に廃城となりましたがその後山崎家治が再建し、京極氏へと引き継がれ、現在に至ります。
山頂に立つ3層3階の小さな木造天守は現存12天守のうち、もっとも小さな天守です。高さの合計が約60メートルにもなる四段の高い石垣が美しく、その曲線美は「扇の勾配」と称されます。
「天守に登れば瀬戸内海が一望できる」とは会員様からのコメント。小さい天守とはいえ、その高さから、瀬戸内海を見張る役割を持っていました。
3位は、日本で最後の完全な城郭建築「松山城」(愛媛県松山市)
城山(勝山)にそびえる松山城
標高132メートルの城山(勝山)の山頂にそびえ立つ松山のシンボル・松山城。1602(慶長7)年豊臣秀吉の家臣・加藤嘉明が築城に着工。
現存12天守のひとつでもあり、姫路城や和歌山城と同じ連立式天守の構造を持ちます。天守、小天守、隅櫓を四方に配し、渡櫓(廊下)でつないだ天守は、建物で仕切られた中庭ができるのが特徴で、攻守の機能に優れています。
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4位は、北川村「モネの庭」マルモッタン(高知県北川村)
5位は、善通寺(香川県善通寺市)
6位は、今治城(愛媛県今治市)・高松城(香川県高松市)・牧野植物園(高知県高知市)
9位は、臥龍山荘(愛媛県大洲市)・道後温泉本館(愛媛県松山市)
編集部からのひとこと
九州エリア 史跡ランキング
九州エリア(福岡県・佐賀県・熊本県・長崎県・大分県・宮崎県・鹿児島県)
1位は、菅原道真を祀る「太宰府天満宮」(福岡県太宰府市)
太宰府天満宮の楼門
学問の神として崇められている菅原道真を祀る太宰府天満宮。全国の天神さまの総本宮です。
社殿は、菅原道真が埋葬された地に祀廟が創建されたのち、919(延喜19)年に建立。本殿の前には、菅原道真を慕って京都から一夜で飛んできたと伝わる「飛梅」があり、毎年2月中旬に梅の花を咲かせています。
さらに、広い境内には天神さまのお使いである牛の像が10体あり、探してみるのも楽しみです。
2位は、熊本県のシンボル「熊本城」(熊本県熊本市)
復旧後の熊本城天守閣 写真/熊本城総合事務所
1607(慶長12)年、築城の名手・加藤清正が築いた熊本城。1877(明治10)年に繰り広げられた西南戦争では約50日間におよぶ籠城戦で、1万人を超える薩摩軍の総攻撃に耐え抜いた、難攻不落の堅城です。
2016年の熊本地震により歴史的建造物や石垣の多くが被災しましたが、2021年には天守閣が復旧しリニューアルオープン。「武者返し」と呼ばれる美しい曲線の石垣などが復活しました。
3位は、琉球文化の影響を受けた「知覧武家屋敷庭園」(鹿児島県南九州市)
知覧武家屋敷庭園 森重堅庭園
知覧武家屋敷庭園とは、江戸時代に薩摩藩が築いた武家屋敷群にある、7つの国指定名勝庭園です。知覧の港が薩摩藩の琉球貿易の拠点だったことから、琉球文化の影響を多く受けているのが特徴です。
ジパング倶楽部ホームページでは、知覧武家屋敷庭園で見つけた見慣れないものをクイズ形式で紹介する「知覧武家屋敷庭園 ナニコレ散策!」を公開中。挑戦してみてくださいね。
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4位は、小倉城(福岡県北九州市)
5位は、仙巌園(鹿児島県鹿児島市)
6位は、吉野ヶ里遺跡(佐賀県吉野ヶ里町)
7位は、岡城跡(大分県竹田市)
8位は、福岡城跡(福岡県福岡市)・宗像大社(福岡県宗像市)
10位は、宇佐神宮(大分県宇佐市)・名護屋城(佐賀県唐津市)・富貴寺(大分県豊後高田市)
編集部からのひとこと
まとめ
「地元のおすすめの『史跡』」に投票してくださった会員のみなさま、ありがとうございました。
会員誌3月号とこのランキングで、訪れてみたい史跡を見つけてくださいね!
- ※文/ジパング倶楽部編集部