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2021.06.25ジパング俱楽部蕪島など東北の絶景5選! カメラマン・オカダタカオさんが紹介【御茶ノ水編集室より】

載せたいけれど載せられなかった、まだまだある絶景

「ジパング倶楽部」会員誌を作っている、東京・御茶ノ水の編集室から、誌面では紹介しきれなかった専門家のお話や、取材のこぼれ話など、ここでしか見られない情報を発信していくコーナーです。


今回は、7月号特集「夏のみちのく絶景旅」の誌面(種差海岸と浄土ヶ浜)に、掲載できなかった絶景を紹介します。

編集部では毎月、取材で撮影された写真のなかから誌面に載せる写真をセレクトしますが、紙幅の都合もあって、泣く泣く掲載を見送った素敵な写真がたくさんあります。

そんな“こぼれてしまった”カット・オフショットについて、撮影者ご本人にエピソードや解説を伺いました。

  • 2021年6月25日現在の情報です。新型コロナウイルス感染症等の影響により、掲載している内容が変更になる可能性があります。お出かけの際は事前にご確認ください。


【教えてくれたのはこの方!】写真家・オカダタカオさん

1976年、千葉県生まれ。

スタジオ勤務の後、高橋曻事務所の助手を務める。

2004年に独立。『ジパング倶楽部』の撮影ほか、『散歩の達人』や『dancyu』(プレジデント社)などで撮影を担当。好物はうな重。

種差海岸

青森のモン・サン・ミッシェルと呼びたい風景(青森県八戸市)


モン・サン・ミッシェルみたいな蕪島 フランスじゃないの? いいえ青森です


ウミネコの楽園、蕪島の蕪嶋神社 青森のモン・サン・ミッシェルはウミネコの楽園か

オカダさんのコメント

遠くから眺めると、フランスにある世界文化遺産モン・サン・ミッシェルにそっくりな印象の蕪島。

島に近づけば、ウミネコだらけである。
なぜここの島に無数に集っているのかは分からないが、目の前、そこ、ここ、あそこと至るところに所せましと卵を温めるもの、飛ぶもの、たたずむもの、愛の交歓をいたしているものと、これは居過ぎだ……!という数。

撮影担当の筆者は、この風景を撮るために三脚を持ってきた。
なぜかというと風景を動かさずにたくさん写真を撮り、後でウミネコさんを合成してみるのもおもしろいかも、と思ったからだ。

しかしなんでもやってみると事前予想と違うもので、構図から想像して、ここに、こっち向きにこれくらいの距離で、これくらいの大きさで飛んできてくれ、と思ってもなかなか飛んできてはくれない。しかもウミネコの滑空は速い。なかなか骨の折れる作業であった。

写真好きの方は三脚持参と余裕のある日程をおすすめします。

ちなみに、ウミネコの糞よけの傘が現地に置いてあり、自由に使えます。

アクセス

八戸線鮫(さめ)駅から徒歩約15分。


蕪島の詳細はこちら「VISITはちのへ」

長大な砂浜が圧巻の大須賀海岸は、砂自体も美しい(青森県八戸市)


大須賀海岸遠景 全長約2.3キロにわたって広がる砂浜、大須賀海岸


大須賀海岸を歩く 踏みしめて、耳を澄ませて……足の裏から伝わる、「あの感じ」

オカダさんのコメント

広大な砂浜が続く大須賀海岸は、その景観だけでなく「鳴砂(なきすな)」でも有名。
鳴砂とは、海岸の砂の上を歩くと、キュッと鳴る砂のことです。
この音がするのは、不純物が少ない、きれいな砂浜である証しだとか。

そういえば、過去何度か音がするという砂浜に行ったことがある。
その時、音がしたようでもあり、しなかったようでもあり、果たして……。

歩いてみると、浜の砂はきめ細かい。
波打ち際から乾いているところまでさまざまに歩いてみる。このことかな? なんて考えながら。しかし波打ち際で足先の小さな音が耳で聞こえるはずがないではないか、でもあの感じのことだと思うんだよ、キュコッキュコッ。

さて、この海岸は高台から見下ろすことができる素敵な海岸である。砂浜に降りる前に北側の高台からの眺望を楽しむのがおすすめ。じつに気持ちいい絶景。いろんなこと忘れちゃうぞ〜と叫びましょう。

散歩している地元の人もけっこういらっしゃる。こんなところを散歩できるなんて羨ましい。種差海岸のルート、一日散歩にほんと丁度いい。

アクセス

八戸線陸奥(むつ)白浜駅から徒歩約5分。


大須賀海岸の詳細はこちら「VISITはちのへ」

取材先の休憩時間で出合う、美味なる絶景(青森県八戸市)


みなと食堂の美味なるひらめ丼 八戸港の名物といったらヒラメだね

オカダさんのコメント

現場には早く行く、そうするとご褒美がある。
そして私は海鮮丼が好きである。取材の前に腹ごしらえと、東北新幹線車内で調べていると八戸はヒラメである。確かに自宅近所のスーパーでヒラメの刺身は青森産が多い。これはおいしいに違いないと「みなと食堂」へ。

ヒラメオンリーのひらめ丼も魅力的だが、ヤリイカものった丼があったのでこちらを注文。ヒラメもヤリイカも細切りに、薄めの甘い醤油に漬けられて、それがまた美しく白飯の上に並べ埋め尽くされている。さらにそのセンターに卵黄が鎮座、頂上にわさび。丼の上に繰り広げられる絶景だ。

「醤油はかけずに混ぜてお召し上がりください」
もちろんそのとおりにいたします。ひゃあうめー、超最高級の卵かけごはん? 海鮮丼部門なら過去最高得点かもしれぬ。漬け丼部門?では間違いなく1位である。

しかしどうやったらあんなに綺麗に並べられるんだろう。お母さんたちの真面目な仕事に敬服。うまい。

アクセス

八戸線陸奥湊駅から徒歩約2分。

浄土ヶ浜

浄土ヶ浜の北アルプス? あれが槍ヶ岳?(岩手県宮古市)


浄土ヶ浜、切り立つ岩がアルプスのよう 切り立つ流紋岩(りゅうもんがん)が、さながら槍ヶ岳のよう

オカダさんのコメント

“浄土とは遠きにありて思うもの”!?
でもここは、行くことができます。

盛岡駅からディーゼルカーなりバスに揺られること約2時間。そこに東北の荒波に洗われた白岩連峰が連なり、白石の河原、いやそこは海だから「浜」だけども、遠くに来るとこういう風景にも出合えるんですね。

本家・日本の北アルプスは、隆起運動や巨大噴火などによってできたと聞いたけれど、こちらのアルプスは、太平洋の大波にザブンザブンやられるとああなるのかしら。浄土のごとき穏やかな風景は、厳しい自然が時たま機嫌のいい時に見せてくれる笑顔みたいなものですかね。

この浄土ヶ浜は、宮古市の代表的な景勝地。
林立する白い流紋岩、松の緑と海の群青とのコントラストが「売り」ですが、曇りの日にちょっとアングルを変えると、“浄土”とはまったく違う印象に。

アクセス

山田線宮古駅から奥浄土ヶ浜行き岩手県北バス約20分の終点下車すぐ。


浄土ヶ浜の詳細はこちら「宮古市ホームページ」

さっぱ船に乗って、ダイナミックな「青の洞窟」へいざ!(岩手県宮古市)


洞窟の岩の切れ込みを下から狙うと、なんともダイナミックな景観に 洞窟の岩の切れ込みを下から狙うと、なんともダイナミックな景観に

オカダさんのコメント

水辺へ行ったら船に乗る。
宮古市は三陸のリアス海岸の真ん中あたりという場所。海岸線を上空から見ても、地上から見ても凸凹していて変化があり、そういう絶景を海から眺められるチャンスがあれば迷わず楽しみたい。

浄土ヶ浜では、さっぱ船という観光船で湾内を案内してくれます。リアス海岸には洞窟がつきものですが、ここでは「青の洞窟」と呼んでいるところへ。イタリアのカプリ島にも有名な「青の洞窟」がありますが、あそこも天候によっては行けたり行けなかったり、水の色が青く見えたり見えなかったりなんてことは、ままあります。

浄土ヶ浜の青の洞窟だって必ずしも青いわけではありませんが、けっこう洞窟内は波もあり、美しい青に見えるかどうか以前に“洞窟は楽しい”。

っていうか、さっぱ船のポスターの写真(下)、どこから撮ったのかしら。


ポスターに使われている「青の洞窟」の写真 ポスターに使われている「青の洞窟」の写真

アクセス

さっぱ船は、「浄土ヶ浜マリンハウス」から出ています。
山田線宮古駅から奥浄土ヶ浜行き岩手県北バス約13分の浄土ヶ浜ビジターセンター下車、徒歩約5分。


さっぱ船の詳細はこちら「浄土ヶ浜マリンハウス」

次回予告

次回の「御茶ノ水編集室より」は7月26日更新の予定です。
8月号特集「ユニーク駅・ローカル線・夏列車の旅」で撮影を担当した鉄道カメラマン・村上悠太さんが、夏に行きたい鉄道風景を教えてくださいます。
お楽しみに!!


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