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トクトクきっぷでGO!話題の世界遺産トレッキング2

  • 東京駅発着/1泊2日 世界遺産を真上から? 栃木ひんやり旅
  • 名古屋駅発着/1泊2日 癒しと美味しを求め熊野&南紀をぐるり

名古屋駅発着/1泊2日 熊野三山と南紀のスパや海の幸が旅の主役 癒しと美味しを求め熊野&南紀をぐるり 和歌山県那智勝浦町・新宮市

東海地方から近そうで遠い熊野と南紀だが 南紀・熊野古道フリーきっぷで「(ワイドビュー)南紀」に 乗れば3時間半ほど。そこで、このおトクきっぷ 「ほぼ一枚だけで」世界遺産の熊野三山や 南紀のおすすめスポットを巡れる感涙プランをお届け!


九十九(くじゅうく)王子最後の一社・多富気(たふけ)王子跡や十一文関所跡など見どころが多い大門坂。約40分で那智大社の表参道に着く。TEL.0735-52-5311(那智勝浦町観光協会)


小学3年以上であれば、缶詰の製造工程を体験できる「まぐろ体験CAN」。TEL.0735-52-0977(3日前までに要予約)。開催時間9:00~、13:00~(約3時間)、火曜休(祝日の場合翌日)。2500円


熊野速玉大社の拝殿。室町時代に皇室と足利義満が奉納したとされる1000点以上の古神宝類を所蔵しており、その一部を神宝館で見学可能。TEL.0735-22-2533。神宝館9:00~16:00、無休。神宝館500円



高田川に自然プールを2カ所開設。見よ、この開放感! 更衣室やトイレも完備のうえ監視員も駐在なので安心。TEL.0735-22-2840(新宮市観光協会)。開催期間7月15日~8月31日、10:00~17:00、雨天・増水時休。無料

旅のMEMO

観光の問合せ
那智勝浦町観光協会●TEL.0735-52-5311
南紀勝浦温泉旅館組合●TEL.0735-52-0048
新宮市観光協会●TEL.0735-22-2840
おすすめのトクトクきっぷ
「伊勢路コース」なら紀勢本線の三瀬谷~熊野市間が、「中辺路コース」なら紀勢本線の熊野市~紀伊勝浦間が、それぞれ乗り降り自由! フリー区間までの往復には特急「(ワイドビュー)南紀」の普通車指定席を利用できる(片道あたり1回)ほか、フリー区間内はJR特急列車の普通車自由席が乗り降り自由。しかも、「伊勢路コース」は三重交通バス、「中辺路コース」は熊野交通バスや龍神自動車バスも乗り降り自由に。今回提案の旅は「中辺路コース」のきっぷを使用!
●利用期間:使用日初日から3日間(4月27日~5月6日、8月11日~20日、12月28日~1月6日は使用不可)
●料金:名古屋市内発「中辺路コース」9500円
※他の出発駅の設定もあります。
大門坂から、熊野川から。一工夫で参拝のムードが急増!

 「(ワイドビュー)南紀」に乗って名古屋から3時間半、意外と早く紀伊勝浦駅に到着。そこから世界遺産で熊野三山のひとつ熊野那智(なち)大社駐車場までバスが出ているが、あえて手前の大門坂で降り、歴史薫る古道を歩いて大社へ向かおう。

 苔むした石段や、樹齢800年の夫婦杉をはじめとした荘厳な杉木立などが、当時の雰囲気を伝え、つい昔の参拝者と自分を重ねてしまう。夫婦杉近くにある大門坂茶屋で平安衣装を借りて歩けば、ムードが一層盛り上がるのだ。

 約30分後、心地良い疲労感を得て那智大社に到着。同大社の別宮が神として祀っている那智の滝は落差133m、幅13mと日本最大の名瀑。檜皮でふかれた本殿や樹齢800年という「那智の樟(クス)」、お隣の青岸渡寺(せいがんとじ)など、ほかにも主役級の見どころがいっぱいだ。

 初日は紀伊勝浦駅まで戻り、南紀勝浦温泉で一泊。鉤形に小さく突き出た半島にある同温泉は、絶景露天風呂を備える宿が多い。8月20日~9月30日は、朝食や夕食で地産コシヒカリの新米を味わえる「とれたての新米キャンペーン」も実施中!

 2日目は、紀伊勝浦駅から徒歩5分の「勝浦漁業協同組合まぐろ体験CAN」で催されるオリジナルのマグロ缶詰づくりに挑戦しよう。

 まずは紀州勝浦産のマグロの皮などを取り除いて蒸し、身を1cm角にカット。次に、切ったマグロを缶に詰めて綿実油や塩などを入れ、巻締め機で缶にフタをする。高温高圧をかけ殺菌消毒し終えたら、パソコンで作ったオリジナルラベルを貼って、世界にひとつだけのマグロ缶が完成! 同施設では、ほかにも干物づくり体験やマグロ料理づくり体験も実施中だ。

 午後は新宮(しんぐう)まで移動し、熊野三山の熊野速玉(はやたま)大社へ。天ノ磐盾(あまのいわだて)に降臨した熊野三神を、景行天皇58年(128)に神殿を建てて迎えたことが創始という由緒ある神社で、境内には朱塗りの社殿が建ち並ぶ。樹齢約1000年の御神木・ナギの側にある神宝館には国宝・重要文化財が1200点余も保存されており、こちらも必見。

 新宮界隈で、家族連れにおすすめなのが高田自然プール。清流・高田川の水を利用したプールで周りには濃緑の山々、足元には魚の泳ぐ姿も時おり見え、開放感満点なのだ。

 帰りも「(ワイドビュー)南紀」で名古屋まで一本。「熊野弁当」や「さんま鮨」などの駅弁に舌鼓を打ちつつ、熊野を巡る聖地巡礼の余韻に浸りたい。

旅のスケジュール

  駅名 時間 旅のひとことアドバイス
1日目 名古屋発 8:08 「(ワイドビュー)南紀1号」で一本。名古屋駅で買った駅弁を車内でパクパク
紀伊勝浦着 11:38  
バス停 勝浦発 11:50 熊野交通バスに乗車
バス停 大門坂着 12:09 大門坂を上り、熊野那智大社、那智大滝、青岸渡寺を参拝。
バス停 那智山発 17:40  
バス停 勝浦着 18:05 南紀勝浦温泉で一泊。8月20日~9月30日は「とれたての新米キャンペーン」、平成24年2月まで同温泉に泊まると毎月1名に出前解体(生まぐろ1本付き)が当たるキャンペーンも
2日目 紀伊勝浦発 12:43 勝浦漁業協同組合横の「まぐろ体験CAN」で、オリジナルまぐろ缶詰づくり。日曜の朝8時~11時開催の朝市「勝浦漁港にぎわい広場」も楽しい。特急「スーパーくろしお3号」に乗車
新宮着 12:58 徒歩15分の熊野速玉大社へ。もう一泊するなら、大社近くから発着する熊野川の「夕涼み川舟」で涼むのが風流。駅からバス約20分の「高田自然プール」(7月15日~8月31日)は開放感抜群!
新宮発 17:28 熊野弁当やさんま鮨などの駅弁を買って、「(ワイドビュー)南紀8号」に乗車
名古屋着 20:44  
※節電ダイヤのため、発着時刻は変更される場合があります。

これをeat! これにride! 熊野川川下り「夕涼み川舟」

川の参拝道・熊野川を、空が赤くなる夕方頃に川舟で巡るプラン。熊野速玉大社下の権現(ごんげん)川原を出発したら、畳石や御船(みふね)島、丹鶴(たんかく)城跡など魅力あるスポットが続々と登場。川面をなでる涼風、千穂ヶ峯に沈む夕日に心癒される。TEL.0735-44-0987(前日の16時までに要予約)。運行期間7月23日~9月25日の土・日曜・祝日、17:00~18:00(集合は川原家横丁に16:30)。1500円

文:鈴木健太
写真協力:勝浦漁業協同組合、那智勝浦町観光協会、新宮市経済観光部商工観光課観光係、新宮市観光協会、熊野川 川舟センター
※掲載されているデータは平成23年8月現在のものです。
※台風12号の影響により、紀勢本線の一部で運転を見合わせている区間があります。
 運行情報につきましては、JR東海、JR西日本のホームページをご覧ください。

●JR東海ホームページ
●JR西日本ホームページ

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