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茨城で日本酒と旬の味覚 ごちそう旅。花まるトリップ
関東で酒蔵が一番多い県はどこ? 答えは43蔵45社もある茨城県。今回は隠れた酒どころ・茨城の水戸と日立の蔵元と酒場を訪ねるほろ酔い旅へ。茨城は農業王国にして、親潮と黒潮がぶつかる鹿島灘や常磐(じょうばん)沖という絶好の漁場もあり、四季折々の食材もまた豊か。地元の恵みで地酒を一杯やれば、誰もが満面の笑顔に。
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◎詳しくは観光いばらき
◎問い合わせTEL:029-301-3622(茨城県観光物産課)

水戸のウマい店
日立・東海・ひたちなかのウマい店
水戸で蔵元見学、新酒と旬な肴でほろ酔い
酒趣 本店のお刺身盛合わせ2000円、ローズポークやわらか角煮の半熟玉子添え980円など。茨城のレアな地酒も

 酒蔵の軒に青々とした杉玉が吊るされ始める初冬、新酒の季節の到来! のんべえが楽しみな季節だ。
 地酒と旬の味覚をめぐる茨城の旅、最初に訪ねたのは水戸っ子に愛される「一品」を醸す「吉久保(よしくぼ)酒造」。12代目の吉久保博之(ひろゆき)さんが笑顔で迎えてくれた。
「料理にやや濃いめの味つけで、旨味を求める県民性から、茨城の地酒は一般的にそれに寄り添う辛口が多いとされています。『一品』は辛口ながら、超軟水の笠原水源の水を使っているので、旨味のあるお酒に仕上がるんです」

 仕込み蔵を見せてもらうと、30基のタンクが大谷(おおや)石の壁に囲まれて並び、静かに日本酒が発酵中。最近は吟醸香の高い日本酒も手がけており、海外での人気も高い。ときどき、外国からの見学客も来るのだとか。

 夜は水戸の居酒屋・酒趣(しゅしゅ)で「一品」のほか、茨城の酒と地元の幸を堪能することに。「茨城の食材はとにかく種類が豊富。農業産出額は北海道に次いで2位ですし、常磐沖には親潮と黒潮がぶつかり、プランクトンが豊富なよい漁場があります。ヒラメやカレイは尾っぽの肉づきからして、よそのものとは違いますから」とオーナーの伊坂紀元(のりもと)さん。地物のヒラメやタイの刺し身と、吟香の立つ「一品 吟の里 純米吟醸」を合わせると、白身の旨味や甘みがさらに引き立つ。「今は若手の蔵元や杜氏(とうじ)さんが増えてきていて、最近はやりのフルーティーな酒を醸す蔵も県内に出てきました」。


(左)12代目(右)と若手の蔵人。仕込み蔵にて。
酒米「吟の里」を50%まで削って醸したフルーティーな「一品 吟の里 純米吟醸」720ml1620円
(右)戦災で焼けた経験から、70年ほど前に火に強い大谷石で仕込み蔵を再建。
海外の評価もうなぎ上りの老舗蔵
吉久保酒造

寛政2年(1790)創業。蔵人の平均年齢は30歳という若さながら、国内の鑑評会や海外のコンペティションで受賞した酒も多い。大谷石でできた仕込み蔵内部を見学することができる。30基のタンクが並ぶ光景は壮観!

TEL:029-224-4111
時間:蔵見学は9~17時(要予約)、土・日曜休(冬期は土曜も営業)
住所:茨城県水戸市本町3-9-5
交通:JR常磐線水戸駅からバス8分の浜田西下車すぐ
Web:吉久保酒造

茨城の地酒のラインアップは市内随一!
酒趣(しゅしゅ)本店

扱う茨城の地酒は約100種、メニューの9割近くは県産食材を使うなど、茨城の恵みを丸ごと堪能できる。脂がとろけるローズポークの角煮や那珂湊(なかみなと)などで揚がった鮮魚の刺し身を、「一品」の辛口純米などといただけば、無上の幸せ。

TEL:029-302-1103
時間:18~24時(金・土曜は~翌1時)、日曜・第1月曜休
住所:茨城県水戸市城南1-5-16
交通:JR常磐線水戸駅から徒歩8分
(左)カウンターや掘りごたつの座敷席などがある
(右)地元約30蔵の酒を扱う。入り口脇に並ぶ酒瓶に期待が高まる

(左)鹿島灘ハマグリの酒蒸し734円、メヒカリの一夜干し626円、納豆ピザ918円
(右)「笠間のジャンボニンニクや紅芯(こうしん)大根など、茨城は野菜もおいしいです」と料理長
肩肘張らない雰囲気に酒が進む
ととや

久慈浜など近海の海の幸や常陸牛ほかの県産食材と、「渡舟」「彦一」といった茨城の地酒をはじめ、全国の日本酒が味わえる。カウンターに並ぶ大皿の野菜のなかから「これを使ったメニューはある?」と聞いて酒肴を決めるのも楽しい。

TEL:029-227-8323
時間:17時30分~24時30分L.O.(土曜は17時~)、日曜(祝日の場合は翌日)休
住所:茨城県水戸市城南2-7-1
交通:JR常磐線水戸駅から徒歩8分

貝塚から天狗党まで、茨城の全史がここに
茨城県立歴史館

常設展では「茨城の歴史をさぐる」をテーマに発掘資料、古文書、模型などを交え、原始・古代や中世、近現代など時代別に展示。敷地内には旧水海道(みつかいどう)小学校など、歴史ある建物のほか、美しいイチョウ並木も。併せてぜひ散策したい。

TEL:029-225-4425
時間:9時30分~17時(本館)、月曜(祝日の場合は翌日)休
料金:600円(展示内容により変動)
住所:茨城県水戸市緑町2-1-15
交通:JR常磐線水戸駅からバス10分の歴史館偕楽園入口下車、徒歩2分
Web:茨城県立歴史館
(左)11月中旬~下旬にはイチョウ並木の黄葉(こうよう)が見頃を迎える
(上)敷地内には、明治14年(1881)築の旧水海道小学校を移築復元
(下)舟塚古墳復元模型などの展示が興味深い常設展
◎IBARAKIアクセス&インフォメーション

水戸へ!

【鉄道】JR常磐線水戸駅下車 
【車】常磐自動車道水戸IC・水戸北スマートICから各所へ

日立へ!

【鉄道】JR常磐線大甕駅・日立駅・十王駅下車 
【車】常磐自動車道日立中央ICから各所へ

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●観光の問い合わせ
TEL:029-301-3622(茨城県観光物産課)
TEL:029-224-0441(水戸観光コンベンション協会)
TEL:0294-24-7978(日立市観光物産協会)

取材・文・撮影=鈴木健太
※掲載店舗で提供される料理は魚介類の水揚げによって内容が異なります。
※掲載されているデータは2017年11月現在のものです。変更となる場合がありますので、お出かけの際には事前にご確認ください。

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