昭和61年11月に直流電化が完成した福知山線宝塚〜福知山間・山陰本線福知山〜城崎間では、西日本エリアに直流区間用の183系が配置されていなかったため、紀勢本線の特急「くろしお」に使用されていた交直両用の485系を転用して特急「北近畿」の運転がスタートしました。
平成3年9月1日の七尾線直流電化では、直流用の113系を改造して交直両用の415系800番台を投入することになり、福知山線・山陰本線の直流区間で使用している485系の交流機器を撤去して再利用。これにより485系を直流専用とした183系700・800番台が誕生することになりました。
外観は交直両用の485系とほぼ同じですが、直流専用であることを区別する必要から赤い帯1本が窓下に追加されています。
最初に「北近畿」用として改造された車両は、グリーン車と普通車の合造車となるクロハ183形を連結した4両編成で、国鉄色に赤い帯を1本追加した塗装です。また、平成8年3月の山陰本線電化ではグリーン車のクロ183形を連結した6両編成が登場し、JR西日本のオリジナル特急色となっています。
改造前の形式(485系・489系)および番台によって多彩な番台区分があるのが特徴で、平成15年には併結運転の際に中間車となるクハ183形およびクモハ183形の200番台も登場。なんと先頭車両でもクハ183形200・600・700・750・800・850番台、クモハ183形200番台、クロ183形2700・2750番台、クロハ183形700・800番台という11タイプがあります。