『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。

がんばろう日本! がんばろう東北! 新幹線でいく1泊2日!週末で青森おおもり旅 青森・東津軽&十和田・三沢・上北編|未曾有の大震災を乗り越え、新青森~東京間が4月29日に 東北新幹線で再び繋がりました。新幹線なら、ふと思い立った 1泊2日の旅でも食・湯・自然など青森の魅力を お腹いっぱい楽しめます。ここでは、毎回2エリアの “週末大満足プラン”を、3回にわたってお届け!
十和田・三沢・上北編 ~街なかの文化施設と 山海の大自然を二日間で!~ |今回の旅レシピ  東京→東北新幹線はやぶさで八戸駅下車、JRバス「おいらせ号」などに乗り換え十和田湖へ 1日目午後 十和田湖→JRバス「おいらせ号」に乗りバス停「十和田市現代美術館」で下車 2日目午前 十和田市街・三沢 →青い森鉄道で乙供駅ほか下車 2日目午後 上北→青い森鉄道で八戸駅下車、J東北新幹線に乗り換え東京駅下車→東京

十和田湖 十和田火山の噴火で形成された湖。200mに及ぶ絶壁・千丈幕など大自然が作りだした造形に圧倒される。十和田湖遊覧船は1400円。TEL.0176-75-2909(十和田湖遊覧船運航事務所)


十和田湖ランチクルーズ 十和田湖畔を出発し、御前ヶ浜を経由し中山半島の入江で優雅にランチを堪能できる贅沢プラン。TEL.0176-75-3025(十和田湖マリンブルー)。4月下旬~11月上旬。3000円~


小坂町アカシアまつり 明治38年創建の小坂鉱山事務所。6月には建物付近のアカシアが咲き誇り、瀟洒な建物に美しさを加える。今年は6月11~12日にかけ「アカシアまつり」を開催。

1日目午後 十和田湖 ここは青森の自然を 集約した箱庭のよう

青森らしい雄大な自然がすべて詰まり、自然の宝箱といった印象の十和田湖周辺。遊覧船で湖上からの眺めを堪能する王道の観光もいいし、十和田湖早朝散策やカヌー、マウンテンバイクなどのアクティビティに挑戦するのもおすすめだ。

十和田湖から出発し焼山まで続く約14kmの奥入瀬(おいらせ)渓流も、同地域の自然のハイライト。遊歩道を歩きながら、清流や雲井の滝などの自然に触れよう。

ここまで来ると秋田県もすぐ近く。県境を越え、日本最古の現役芝居小屋「康楽館(こうらくかん)」や昭和6年築「天使館」など、レトロな建築が点在する小坂町の散策も楽しみたい。

COLUMN コレをおかわり! 奥入瀬渓流

静かな森に囲まれ、静謐な空気に包まれる奥入瀬渓流は、この夏、ぜひ歩いてみたい散策コース。散策路には、雲井の滝や銚子大滝といった名瀑、三乱の流れ、寒沢の流れといった白い糸を引くような清流、そして馬門岩、天狗岩といった奇岩など、まったく飽きることない自然の絵巻が美しく続いていく。

観光の問合せ :十和田市観光協会●TEL.0176-24-3006 /小坂町観光産業課●TEL.0186-29-3908

十和田・三沢・上北TOPICS 注目! 小坂まちなか人力車運行&ライトアップ

青森デスティネーションキャンペーン(DC)に合わせ、小坂でも各種イベントを開催。明治百年通りなどを人力車でガイドしてくれるサービス(500円、11月6日までの土・日曜)は、レトロな町の見物をさらに盛り上げてくれる。また、白亜の木造3階建て建築・小坂鉱山事務所を抒情的に浮かび上がらせるライトアップも、DC期間中を通して行なう予定だ。

十和田市現代美術館 22の恒久設置作品をもつ常設展示スペースのほか、ギャラリースペース、カフェなどを併設。TEL.0176-20-1127。9:00~17:00(展示スペース)、月曜休(祝日の場合翌日)。500円。十和田観光電鉄十和田市駅から徒歩20分


十和田バラ焼き 現在、市内60軒以上で味わえる十和田市民のソウルフード。牛のバラ肉と大量のタマネギを醤油ベースの甘辛いタレで味付けし、鉄板の上で勢いよく焼き上げる。ご飯やビールとの相性が最高!


三沢航空科学館 航空自衛隊初等練習機などの実物展示が見どころ。フライトシミュレーターなどを通し、航空科学や歴史を学べる。TEL.0176-50-7777。9:00~17:00、月曜休(祝日の場合翌日)。500円。青い森鉄道・十和田観光電鉄三沢駅から車で20分

2日目午前 十和田市街・三沢 アート&文学 知的好奇心を満たす旅

十和田市街で、何があっても足を運びたいのが十和田市現代美術館。金沢21世紀美術館も手掛けた西沢立衛(りゅうえ)設計の同館は、個々の展示室を敷地内に分散させ、それらをガラスの廊下で繋いでいるのが特徴だ。昨年4月、同館向かいにはアート広場が完成し、大型作品の展示も! 美術鑑賞後は桜並木が美しい官庁街通りなど中心街をぶらり。

三沢では、1万2000品もの遺品を展示する「寺山修司記念館」や、戦後初の国産旅客機を実物展示する「三沢航空科学館」などを回ろう。三沢市観光協会や上記2館などで「三沢観光パスポート」735円を購入すれば、上記2館を含む計4施設に入館可能!

十和田なら蔦(つた)温泉や十和田湖畔温泉、三沢なら古牧温泉など、同地域は温泉も充実。

COLUMN コレをおかわり! かだれ田舎体験

七戸町では、農業体験を中心とした「かだれ(仲間に入れの方言)田舎体験」を通年で実施。掘りたてニンニクをダッチオーブンで調理する収穫体験や牧場体験、郷土料理の調理体験など、数時間から1泊2日で体験するものまで、目移りしそうなプランがずらり。TEL.0176-68-2116(七戸町農林課)。予約は4名から、前日17:00までに要予約。

観光の問合せ :十和田市観光協会●TEL.0176-24-3006 / 三沢市観光協会●TEL.0176-59-2311

小川原湖 日本の重要湿地500、日本の音風景100選にも選ばれた自然の宝庫。周辺には伝説にちなんだ「玉代・勝世姫像」が立つ小川原湖公園をはじめ、キャンプ施設が多数。


松浦食堂の茶粥定食 特産のケツメイ茶で味わう茶粥定食(要予約)をはじめ、ホタテ丼、餡入りの餅を昆布ダシなどのツユにひたして食す郷土食「けいらん」などが人気。TEL.0175-64-3004。11:00~19:30、日曜休。JR野辺地駅から徒歩すぐ


日本一の自由の女神像 おいらせ町「いちょう公園」には、ニューヨークと同緯度であることから自由の女神像が立つ。なぜ本物の1/4サイズかって? それは北緯40度40分で結ばれているから! 青い森鉄道下田駅から車で10 分

2日目午後 上北 青森最大の湖は 魚介たちの楽園

三沢市、東北町、六ヶ所村にまたがる県内最大の湖、小川原湖が上北観光の主役だ。汽水湖である小川原湖は、ミネラル豊富な大和シジミをはじめ、ワカサビ、シラウオなど魚介の宝庫。道の駅おがわら湖「湖遊館」ほか湖周辺施設にて、これらの魚介で作った特産品を購入可能だ。マテ小屋(網漁の際に漁師が水上で待つために使われていた)の浮かぶ湖に沈んでいく夕日も絶景なので、お見逃しなく!

食いしん坊は、陸奥湾側の町・野辺地(のへじ)にも足を運ぶべし。陸奥湾海底に直接ホタテの稚貝をまいて育てた「地まきホタテ」、地元特産のお茶を使った「松浦食堂」の茶粥定食1500円(要予約)などの「A級」グルメは、大人のアナタの舌を必ずや満たしてくれるはず。

COLUMN コレをおかわり! 小川原湖温泉郷

源泉が町内に13カ所以上ある「小川原湖温泉郷」。源泉が違うため、各宿や入浴施設によって異なる肌ざわりや湯温を楽しめる。なかでも個性的な湯がJR乙供(おっとも)駅の裏にある「東北温泉」。世界でも珍しいモール泉(植物起源の有機物を含む温泉)で、日本一と言われるその黒さにビックリ! 見た目とは裏腹、美肌効果の高い湯として大人気なのだ。

観光の問合せ:三沢市観光協会●TEL.0176-59-2311 / 東北町商工観光課●TEL.0176-56-3111 /
野辺地町観光協会●TEL.0175-64-9555 / おいらせ町商工観光課●TEL.0178-56-4703

文・構成=鈴木健太 写真協力=JR東日本、小坂町役場
※掲載されているデータは平成23年5月現在のものです。
前のページへ

このページのトップへ