2026.05.25ジパング俱楽部静けさに包まれた早朝の“神の島”を歩く、宮島・嚴島神社の朝観光|暑さ知らず、人混み知らずの朝観光

広島県廿日市市
近年はインバウンドのにぎわいや「酷暑日」と呼ばれるほどの暑さの影響で、時間をずらした観光施策が各地で推進されています。この記事では、混雑や暑さが回避できるうえに、朝ならではの景色や経験が期待できる、朝の時間帯に訪れたい観光スポットを紹介します。
嚴島(いつくしま)神社が開門する朝6時30分頃の宮島は静けさに包まれ、日中の混雑が想像できないほど。空気が澄みわたり、厳(おごそ)かな雰囲気すら漂(ただよ)います。嚴島神社の参拝後は大聖院(だいしょういん)へ足を延ばし、宮島産食材を使った朝食スポットも訪ねましょう。
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「宮島」ってどんなところ?
日本三景に数えられる世界遺産の島
宮島のシンボルともいえる嚴島神社
京都府の天橋立、宮城県の松島と並び、日本三景のひとつに数えられるのが安芸(あき)の宮島です。正式には「厳島」と呼ばれ、国の特別史跡・特別名勝に指定されています。古代から島全体が信仰の対象として敬われ、島の最高峰である弥山(みせん)はその象徴。山頂付近には今なお豊かな原始林が保たれています。1996年には、嚴島神社と大鳥居のある前面の海、そして背後に広がる弥山を含めた森林区域が世界文化遺産に登録されました。
アクセスは、山陽本線宮島口駅で下車後、徒歩約5分の宮島口桟橋から宮島桟橋までフェリーで約10分。宮島口発9時10分~16時10分の「JR西日本宮島フェリー」は、大鳥居の近くを通るルートで運航されます。
「宮島」の朝観光をおすすめする理由
早朝なら人に遮られず大鳥居を撮影できます
近年はとくに外国人から注目を集め、個人客から団体客まで絶えずにぎわう宮島ですが、早朝なら静かで人はまばらです。「嚴島神社も朝ならではの荘厳な雰囲気のなか、ご自身のペースで落ち着いて参拝していただけます。朝早い時間にしか過ごすことのできない特別なひとときをご堪能ください」と、宮島観光協会の小田哲也さん。大鳥居を背景にした記念撮影で列をなすこともありません。8時30分から9時頃には朝食を提供する店が開くので、ひとめぐりした後に楽しむといいでしょう。
宮島散策
嚴島神社の参拝後は少し足を延ばして大聖院へ
多くのシカは7~8時頃に山から下りてきます
人影がまばらな宮島口6時25分発のフェリー
メイン通りの表参道商店街。朝は静かです
宮島口発の「JR西日本宮島フェリー」は6時25分から運航され、宮島に宿泊しなくても早朝参拝が可能です。始発の乗船客は島内で働く人を含めて、それほど多くありません。
到着後、まずは6時30分から開門している嚴島神社へ。訪れる人はまだ少なく、日中なら行列ができる大鳥居の撮影スポットや御朱印で並ぶことはほとんどなし。心にゆとりを持って社殿群を眺めながら参拝できます。
嚴島神社の西廻廊出口から徒歩約5分の場所にあるのが大聖院。さまざまな仏像が迎えてくれるパワースポットです。参拝後は徐々に店が開く表参道商店街へと向かいましょう。
嚴島神社
早朝にゆったりと祈りを捧げ、壮麗な社殿群をめぐる
手前から平舞台、高舞台、本社祓殿、東・西廻廊
最初に通る東廻廊。全体に床はスリット構造
東廻廊外側。干潮時には砂浜に鏡の池が出現
嚴島神社の社伝によると創建は593年。神の島を傷つけることは畏れ多いと、潮の満ち引きする場所に小さな社が建てられました。その後、平安時代後期に平清盛が安芸守に任ぜられると、瀬戸内海の海運で莫大な富を得るとともに嚴島神社を篤く信仰。1168(仁安3)年、平安貴族の邸宅建築である寝殿造の様式を取り入れ、現在見られるような規模の壮麗な海上社殿群を築き上げました。
時代を経て何度か建て替えられながらも造営当時の姿を伝え、本社や廻廊など6棟が国宝、大鳥居など11棟3基が国の重要文化財に指定されています。
本社拝殿。この奥に弊殿と本殿があります
西廻廊の出口付近。奧の反橋は国の重要文化財指定
火焼前(ひたさき)。大鳥居の撮影スポットとしても人気
海を敷地として立ち並ぶ社殿群は、総延長約260メートルにおよぶ東西の廻廊で結ばれています。東廻廊から順路に沿ってめぐり、最初に現れる摂社最大の客神社(まろうどじんじゃ)、本殿に天照大神(あまてらすおおみかみ)の子である三女神(さんじょしん)を祀(まつ)る本社などを参拝。日本三舞台のひとつに数えられる高舞台、寝殿造の庭にあたる平舞台、大鳥居を間近に望める火焼前をはじめ、見どころも豊富です。
満潮時には海に浮かぶように見える社殿群。干潮になると大鳥居のすぐ下まで歩いて行けたり、海側から社殿が眺められたり、潮の干満で異なる景観が楽しめるのも特徴です。
嚴島神社
| 問い合わせ先 | 0829-44-2020 |
|---|---|
| 時間 | 6時30分~18時(10月15日~11月30日・1月4日~2月末は17時30分まで、12月1~31日は17時まで、1月1日は0時~18時30分、1月2~3日は18時30分まで) |
| 交通アクセス | 山陽本線宮島口駅下車、徒歩約5分の宮島口桟橋からJR西日本宮島フェリー約10分の宮島桟橋下船、徒歩約12分 |
| 値段 | 昇殿料300円 |
| URL | https://www.itsukushimajinja.jp/ |
大聖院
空海を開基とする厄除け開運大師
天井に連なるランタンが幻想的な遍照窟(へんじょうくつ)
仁王門奧の石段。中央に摩尼車(まにぐるま)が連なります
さまざまな表情で迎えてくれる五百羅漢像
勅願堂の入口には十六善神などが鎮座
一願大師はひとつだけ願いを叶えてくれるそう
霊峰・弥山で修行した弘法大師・空海が806(大同元)年に開いたとされ、神仏習合期には嚴島神社の別当寺として祭祀を司った厳島の総本坊。「日本三大厄除け開運大師」として親しまれています。
起伏のある境内を歩くと、行基の作という十一面観世音菩薩が麗しい観音堂、豊臣秀吉ゆかりの本尊・波切不動明王(なみきりふどうみょうおう)を安置した勅願堂、空海を祀る大師堂、四国八十八ヶ所霊場めぐりと同等の功徳が得られる遍照窟など、さまざまな堂宇が点在。三十三変化観音や釈迦涅槃像、十二支地蔵、読み・書き・そろばん地蔵をはじめ、御利益も個性も多様な仏像やお地蔵様も魅力です。
大聖院
| 問い合わせ先 | 0829-44-0111 |
|---|---|
| 時間 | 8~17時 |
| 交通アクセス | 山陽本線宮島口駅下車、徒歩約5分の宮島口桟橋からJR西日本宮島フェリー約10分の宮島桟橋下船、徒歩約30分 |
| 値段 | 無料 |
| URL | https://daisho-in.com/ |
喫茶しま
早朝参拝時に重宝する朝食メニューを提供
朝食セットメニューの「レモンジャムセット」
店主の山内晶子さんと「宮島ウィークエンドシトロン」
表参道商店街に位置する憩いのスポットです
1966(昭和41)年に祖父が創業した店をパティシエの山内晶子さんが受け継ぎ、2014年に建て替えて新装オープン。島内ではいち早く朝8時30分から営業し、11時までは自家製パンを使った朝食セットメニューを提供しています。たとえば「レモンジャムセット」1200円は、山食トーストに手作りの瀬戸内産レモンジャムが添えられ、目玉焼き、ハム、サラダ、ドリンク付き。「宮島ハニーセット」1200円には、宮島産ハチミツと相性がよい角食トーストを組み合わせます。
洋菓子では、瀬戸内産レモンと宮島産ハチミツをたっぷり使ったレモンケーキ「宮島ウィークエンドシトロン」1個320円が、宮島のおみやげとして好評。店内で食べるとコーヒーとのセットで880円です。
喫茶しま
| 問い合わせ先 | 0829-44-2672 |
|---|---|
| 時間 | 8時30分~17時 |
| 定休日 | 水曜 |
| 交通アクセス | 山陽本線宮島口駅下車、徒歩約5分の宮島口桟橋からJR西日本宮島フェリー約10分の宮島桟橋下船、徒歩約9分 |
| URL | https://kissa-shima.com/ |
紹介スポット一覧マップ
文・写真/笹木博幸
- ※記事中の情報は2026年5月時点のものです。
- ※列車やバスなどの所要時間は目安となる平均時間を表記しています。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
- ※花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
- ※店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
- ※同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。

