JR北海道に聞いてみました!
『JR時刻表』編集部がJR各社に鉄道にまつわるさまざまな疑問をQ&A方式で聞いていく連載です。
今回は……
Q. インバウンド(訪日外国人旅行者)観光の対応について教えて!
訪日外国人旅行者にどのような観光対策・対応をしているのか、JR北海道に聞いてみました!
A. さまざまな国から来日されるお客さまに向けた幅広い対応に努めています
北海道内各駅でスムーズなご案内を
北海道エリアで訪日外国人旅行者のご利用が最も多い期間は12月~2月半ばまでの冬期間になります。特に2月のさっぽろ雪まつりや旧正月(春節)時は、札幌市内や道内各地のイベント会場がにぎわいます。
訪日外国人旅行者が多い札幌駅と新千歳空港駅には、外国人専用インフォメーションデスクを設置。英語・中国語・韓国語によるレールパス(訪日外国人向け専用きっぷ)の販売や引換証の対応、案内などを行います。また、札幌駅や新千歳空港駅の改札口にあるデジタルサイネージなどを活用し、ICカード利用可能エリアのご案内や、自動券売機の周辺では外国語表記によるご案内なども行っています。
各駅でも携帯翻訳機や列車の遅れ・運休を多言語で案内できるアプリを用いた対応のほか、駅のご利用の特徴に合わせた案内や駅サイン、放送案内なども行っています。
訪日外国人のお客さまからのお問い合わせで多いのは、人気のある観光列車〔SL冬の湿原号〕、〔富良野・美瑛ノロッコ〕号などがいつから運転をするのか、それらの指定席の予約・購入方法などです。
インターネットで詳細な情報をご提供
近年はコロナ禍の影響もありましたが、2022年10月ごろからお客さまが戻り始め、2023年度のレールパスのご利用はコロナ禍前の水準まで回復しています。利用エリアが道内限定のレールパスのご利用は、韓国・台湾・中国・香港の東アジア、タイ・シンガポール・マレーシアの東南アジアの国々で合わせて90%を超えています。
ホームページにはインバウンドのお客さま向けに英語・中国語簡体字・中国語繁体字・韓国語の4つの外国語サイトを開設し、レールパスの詳細やモデルコース、観光列車の案内といった情報に加え、きっぷの種類やルール等各種情報を掲載。緊急・重要性の高い情報もリアルタイムで発信しています。
JR北海道のレールパスの1番人気は、北海道内が乗り放題のHokkaido Rail Pass(5日間用・7日間用・10日間用)です。
詳細はJR北海道ホームページ(グローバルサイト)をご覧ください。
さらなる誘致のための積極的な取り組み
海外現地に出向いたプロモーション(旅行博出展や商談会参加等)、デジタルプロモーション(オンライン販売専用旅行会社を通じたレールパスの販売促進や自社SNSによる情報発信)、海外インフルエンサーや海外メディアの招請事業など、インバウンドのお客さまのさらなる鉄道利用促進に向けた取り組みも実施。各事業は自治体や観光団体等とも連携しています。
- ※『JR時刻表』2024年7月号掲載時点の内容です。
- ※画像=JR北海道提供
- ※構成=時刻表編集部