トレたび JRグループ協力

2022.04.15ジパング俱楽部「読書・創作」について|ジパング世代はどうしてる?

「ジパング世代」の意識調査、大公開!

ジパング世代(60代以上)のみなさんは、「○○の時は、どうしてる?」「○○について、どう思ってる?」
プレゼント応募時にいただいたアンケート回答を公開しています。

今回のテーマは「読書・創作について」。

読書をしていますか?
小説や紀行文を書いたことはありますか?

調査期間:2022年2月15日~3月14日
回答者:ホームページプレゼント「図書カードプレゼント」にご応募いただいた60代~80代の方640名

Q1. 本を読む頻度は?


「読まない」との回答がわずか1パーセント。半数以上の方に読書習慣があることが分かりました。

「若い頃は毎日寸暇を惜しむように探偵小説や歴史小説など読んでいたが、年齢とともに視力の衰えからだんだんと本から遠ざかるようになってきている。」(69歳 男性)

「疲れ目がひどくなり、ますます根を詰めて本が読めなくなった。最近は軽いものばかり読んでいる。」(65歳 女性)

こちらにも共感する方も多いのではないでしょうか。

コメント紹介

  • 就寝前30分の読書の時間が夜のルーティンです。(68歳 女性)
  • 毎日図書館に通っていて、週に1冊くらいのペースで読書を楽しんでいます。(70歳 男性)
  • 町の図書館で借りてきて読んでいます。とくに寒い時期は、コタツに入ってコーヒータイム。最高です!(67歳 女性)
  • 年間150冊の読破を目指しています。毎日少なくても1時間の読書時間を取るように頑張っています。(83歳 男性)
  • 昔はほとんど本を読みませんでしたが、引っ越して寝室にテレビを置かなくなってから、寝る前に毎日読むようになりました。図書館で本を借りて、年間100冊を目指しています。4年目に入りました。(65歳 女性)
  • 2年前からコロナ禍で執務時間が毎日2時間短縮となり、自宅での読書時間が増えて毎年140冊以上読んでいます。(68歳 男性)

Q2. 旅行に本を持って行きますか?


「必ず持っていく」「時々持っていく」を合わせると、8割近くの方が旅に本を持って行くという回答でした。

「家ではなかなか読書ができませんが、旅行には必ず文庫本を持参しています。電車の中、地方で交通機関の待ち時間に結構読めてしまうので、だいたい1冊は読破できます。」(65歳 女性)

「若い頃は文庫本を持って旅に出ました。岩波文庫が60円ぐらいで買えた時代です。」(80歳 女性)

不思議と本に集中できてしまう移動中の列車内。
夢中になりすぎて、乗り過ごしてしまわないように気を付けて!


Q3・Q4.小説を書いたことはありますか?
エッセーや旅行記などを書いたことはありますか?


エッセイや紀行文だけでなく、旅の記録をつけたりフォトブックを制作したりしている方が多いようです。
自分で見るため、忘れないように、という方もいれば、家族や友人に見せているという方も。

ほかにも多く見られたのが、自分史や自叙伝を書いてみたいという答え。
「自分史として旅した記録をまとめてみたいと思う。」(68歳 男性)
「大学時代から20代の頃の自叙伝を書きたいと思っている。」(62歳 女性)
今から40年前の20代女性にどんなことがあったのか。とても気になります。

コメント紹介

  • 旅行の内容を写真でつづったフォトブックを作っています。(69歳 男性)
  • 旅先での家内との、車内・風景・食事・お風呂等々、うれしい恥ずかしい会話を書きとめた事柄を今少しずつまとめています。(71歳 男性)
  • 旅行が好きで度々国内外を問わず出かけていますが、都度、旅行日程や訪問地の記録と感想諸々を旅行記として残し、写真とともに保管しています。それを読むのを楽しみにしていてくださる家族、親族、知人がおりますのでプライベートで披露することはありますが、あくまで自分の思い出として書いています。(65歳 女性)
  • 北海道へバイクツーリング行った記録として、旅行記を書いたことがあります。後日同行者にあげたら喜ばれました。(69歳 男性)
  • 郷土の新聞社や役所などが、昭和の写真を掲載して「それにまつわる思い出をお書きください」という企画に投稿し、何度か採用・掲載されたことがあります。父親の写真(軍隊時代~戦後)や自分のこどもの頃の写真が残っていますので、それにまつわる思い出を自分史として書いてみようかと考えています。(65歳 男性)
  • 10数年にわたって書き込んでいた自分史を2年前に上梓しました。文章を読まなくても、写真を見て楽しんでもらえればと、幼い頃から最近までの写真を160枚掲載。文章も思い出やエッセイ等をふんだんに載せて、友人達に一方的に送り付けたところ、予想外の反響をいただいてたいへんうれしく思いました。(73歳 男性)
  • 旅の記録を兼ねて思い出集を作成しています。旅のスケジュール、日程ごとの入場券・観覧券等とパンフレットを付けて、写真と合わせてその場の出来事を書いています。数十冊になりましたが、コロナで遠出できない今、目を通して懐かしく思い出しています。物忘れが多くなっていますが、この本を手にすると不思議に鮮明に思い出し、旅している感じになります。(72歳 男性)
  • 10数年前からブログをやっていて、その中で小説というより、脚本みたいのものを書きかけています。ストーリー展開がままならないこともあって、途中で止まっていて、下書きの状態のままとなっています。いつかブログでの公開まで漕ぎつけたい、と思っています。(68歳 男性)
  • 会社勤務の頃。勤続30年の休暇がありヨーロッパひとり旅に出かけ、その内容を社内報に書いたことを思い出しました。多くの出張や家族旅行では4回出かけたことがあるヨーロッパですが、その時はひとりでバルト三国、アウシュビッツ、ロコ岬、など出張では行けないところを鉄道とバスの移動で気ままに過ごしました。遅い青春でした。(71歳 男性)

Q5.読んでおもしろかった本を教えてください

  • この十年程、日本の古代史や万葉集についての本を中心に読んでいます。万葉集には、記紀には現れない古代人の息吹が感じられて、この歌集が存在することの奇跡に感謝している。(71歳 男性)
  • 若い時は推理小説に興味があったが、最近は健康、県内の伝統芸能に関する本を多く読んでいます。(80歳 男性)
  • 小説はほとんど読みませんが、歴史が好きで、戦国時代や幕末維新の頃の関連本を読んでいます。作家(というより歴史学者ですが)では、磯田道史氏が好きで、巧みな筆致で示唆に富む内容に、感心しながら読んでいます。(66歳 男性)
  • 高田郁さんの本にはまって全部読んでいます。次が出るのを首を長くしてまっています。(69歳 女性)
  • 佐々木譲『獅子の城塞』。彼の作品は背景がリアルで主人公のアクションが人間味溢れるタッチで生き生きと描かれるので引き込まれます。(78歳 男性)
  • 司馬遼太郎が好きです。とくに『坂の上の雲』が好きです。また、山岡 荘八の『徳川家康』も印象深いです。(69歳 男性)
  • 東野圭吾の『白鳥とコウモリ』。長編であったが、おもしろく食事をするのも忘れるぐらいに一気に読んでしまいました。(78歳 男性)
  • 池井戸潤さんの小説をとくに好んで読みます。今まで多数の池井戸さんの作品を読んできたつもりです。つい最近では『アキラとあきら』を読んだところです。(75歳 男性)
  • 最近は幸田真音さんや喜多川泰さんの著書を読むことが多いです。どちらも展開に惹きつけられ楽しむことができ、最後はどちらも前向きな感じで終わるのがとてもさわやかに感じます(65歳 女性)
  • 加盟している古武道団体への投稿文を考えていた時、偶然に目に留まり読んだ『高田明と読む世阿弥』が大いに参考になり、自分にとっても新しい発見でした。(67歳 男性)
  • コロナ禍で家に居る事が増えたので、本を読む時間が増えました。米澤穂信さんの直木賞がうれしくて、たくさんある彼の本を読み返しています。(72歳 女性)
  • 畠中恵さんの『御坊日日』は、江戸時代から明治に時代が変わり庶民が時代の移り変わりに戸惑いながらも一生懸命生きる術を生活の中で手探りする話しです……私は今の世の中もまた同じだと思っています。次から次へと新しいことがいっぱいで、年を重ねた私は飲み込みも解釈も遅くて取り残されつつあるようで、そっとため息が出ました。(65歳 女性)
  • 林真理子『小説8050』。引きこもりやいじめをもとに、どこにでもありそうな家族をとりあげていて、人ごとじゃないなあとぞっとするような小説。たまたまおきた殺人事件も類似した理由があるのかもしれないと考えさせられた。(65歳 女性)
  • レイモンド・チャンドラーの『長いお別れ』。以前読んだことがありますが、村上春樹訳を読んでみました。以前読んだものよりずっと読みやすくかつおもしろかった。さすが! と思いました。(66歳 女性)
  • 塩野七生『ローマ人の物語』をゆっくり全巻読んでます。ヨーロッパを将来旅行する時に、きっと役立つと思っています。日本の歴史が6・7世紀あたりから明確になっているのに比べて、ローマ帝国の紀元前からの歴史はすごいですね。(66歳 男性)
  • 『旅のつばくろ』。沢木耕太郎さんの旅の本がおもしろかったです。まさに旅の醍醐味を感じました。特別なことではなく、日常の中の発見が旅なのだと思います。(66歳 女性)

まとめ

今回も多数のご回答ありがとうございました。

まず驚いたのは、読書家の方が多いこと!
休日に図書館に行くと、ジパング世代の方々が学習スペースで調べものや読書をしている姿をよく見かけますし、納得の結果です。

ひとつ、気になるコメントがありました。

「文才があったなら祖母や母の一代記を書いてみたいと常々思っています。明治・大正そして昭和と生き抜いた祖母。大正、昭和、平成、令和と生き続けている母。どちらも平凡だけど生きることに執念を持っている。そんな二人を書いてみたい。」(73歳 女性)

私の伯母が母(私から見ると祖母)の生涯を書いたノートが実家にあります。伯母が作って母のきょうだいに配ったそうです。
すべて手書きで記されたそれは、一代記というには短いものですが、家族にとって貴重で大切な宝物となっています。

「文才があったなら……」なんて言わずに、書きたいと思ったら書いてみてほしいと思いました。

「今まで本を読むことは滅多にない生活をしていましたが、昨年定年退職を機に妻に読書をすすめられて本を読み始め、恥ずかしながらこの歳になってやっと本のおもしろさを知りました。やっと小説のおもしろさに気が付いたので、自分で執筆なんて考えにもおよびません!」(68歳 男性)

なんて方が、意外な才能を発揮するかもしれません。


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