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2025.03.25ジパング俱楽部北国を彩る美しいガーデンめぐり!「とかち花めぐり共通券」で出合う可憐な花々|JR北海道エリアおでかけニュース

旬なニッポンに出かけよう! 「おでかけニュース」

本コーナーでは、ジパング倶楽部編集部に寄せられた全国の観光情報の中から、次のお出かけに役立つ旬な情報をお届けします。北海道から九州まで、JR6社で利用できる「ジパング倶楽部」を使って、話題の場所をチェックしてみましょう。

今回、編集部が注目したJR北海道エリアのニュースは、「とかち花めぐり共通券」です。


寒冷地ならではの庭づくりと植物たちの力強さを感じる北海道ガーデン

北海道帯広市・幕別町・清水町・中札内村

寒さの厳しい北海道では、多くの植物たちが目覚めるのも本州よりずっと遅いゴールデンウィーク頃。
しかもお盆を過ぎれば秋の気配が漂い始めるため、彼らは短い期間の気温の上昇とともにぐんぐん成長します。

本州では春に咲き初夏には姿を消す種類の花も、北海道では冷涼な気候から長く咲き続け、色合いも濃く鮮やかになる傾向があるといわれます。
種を落として一年で世代交代する春の一年草が夏を越せたり、梅雨時期の蒸れがないため密に植えることができたりと、庭をよく見るとさまざまな違いがあることに気づくでしょう。

さらに、氷点下10度以下の環境でも根だけで生き抜き春に復活する、「宿根草」が活躍するのも北国の庭の特徴。
その奇跡のような生命力を思えば、開花時期だけでなく、今伸びようとしている新芽や葉茎の様子も愛おしく感じられるのです。

十勝地方の壮大な庭をおトクにめぐる「とかち花めぐり共通券」

一般家庭でもガーデニングを楽しむ人が多い帯広周辺の十勝地方には、庭の観賞を目的に北海道へ訪れたくなるほどの素晴らしいガーデンが点在しています。

代表的な6つの庭をおトクな料金でめぐることができるのが「とかち花めぐり共通券」。
日高山脈のふもとにある「十勝千年の森」、コニファーが美しい「真鍋庭園」、食の楽しみもある「十勝ヒルズ」、自然体で優しい印象の庭「紫竹ガーデン」、六花亭が手がける「六花の森」に加え、今年は新たに「中札内美術村庭園」も仲間入りします。

2000円で3施設の好きな庭に入場でき、チケットを2枚購入することで6施設すべてをめぐることが可能です。


この記事では、帯広駅からのアクセス至便な「真鍋庭園」、農薬や肥料を使わずに育てた広大な花畑のなかを散策できる「紫竹ガーデン」、あの銘菓の包装紙に描かれた山野草の景色を具現化した「六花の森」と、それぞれ趣の異なる3施設をご紹介します。

とかち花めぐり共通券

問い合わせ先 0155-22-8600(帯広観光コンベンション協会)
料金 3施設入場券2000円
対象 十勝千年の森、真鍋庭園、十勝ヒルズ、紫竹ガーデン、六花の森、中札内美術村庭園
有効期限 2025年4月26日〜10月13日
販売場所 とかち観光情報センター(帯広駅ビル内)、各庭園窓口(枚数限定のため、なくなり次第終了)

針葉樹に囲まれた奥行きのある風景を歩く「真鍋庭園」


約2万5000坪もの広大な敷地 約2万5000坪もの広大な敷地


樹木生産、デザイン、造園、管理のすべてを自社で行なう 樹木生産、デザイン、造園、管理のすべてを自社で行なう

樹木の生産や販売を手がける「真鍋庭園苗畑」が1966(昭和41)年から公開する庭園。コニファーと呼ばれる針葉樹類を中心に、数千品種の植物が植栽されています。

日本庭園、ヨーロッパガーデン、風景式庭園のゾーンに分かれた園内には散策コースがあり、短いコースで約30分、長いコースで約1時間15分。
自宅の庭にも植えやすいようなあまり大きくならない植物を集めた「ドワーフガーデン」、昭和初期に植樹した古木が育つ「ストローブ松の森」、6月中旬〜10月まで多品種のハマナスやバラが咲く「はまなすの丘」など、エリアによってガラリと違う風景を楽しめます。


真鍋庭園

問い合わせ先 0155-48-2120
時間 8時30分〜17時30分(17時最終入園。10・11月は短縮営業あり)
定休日 11月下旬〜4月中旬 ※開園期間中無休
交通アクセス 根室本線帯広駅から十勝バス循環線(帯広駅~白樺通)約9分の西4条39丁目下車、徒歩約5分
値段 1000円
URL http://www.manabegarden.jp

一人の女性が夢見た野花の庭が受け継がれる「紫竹ガーデン」


5月にはチューリップが見頃に 5月にはチューリップが見頃に


ありし日の紫竹昭葉さん   ありし日の紫竹昭葉さん

「ピクニックバスケット」1650円 「ピクニックバスケット」1650円

ジャガイモや麦の畑が広がる田園地帯にある約1万8000坪の敷地に、さまざまな花が入れ替わりながら咲く大庭園。60歳の時から庭づくりを始めた紫竹昭葉さんが1992年にオープンしました。こどもの頃に見た帯広の自然の花畑をイメージし、農薬や肥料を使わない自然栽培で植物をたくましく育てています。

庭の多くは毎年春になると芽を出す宿根草。こぼれ種が芽吹いたり、冬に耐えられず消えたりといった植物の隆盛を大切にし、手入れをしすぎない自然体の庭が心地よく胸に響きます。
食事やスイーツを楽しめるレストランも人気です。

2021年、昭葉さんは逝去。現在は長女の和葉さんらが後を引き継いでいます。


紫竹ガーデン

問い合わせ先 0155-60-2377
時間 8〜17時
定休日 10月下旬〜4月中旬(レストランは冬期も営業・要予約)※開園期間中無休
交通アクセス 根室本線帯広駅から車で約35分
値段 1000円
URL https://shichikugarden.com

包装紙に描かれた山野草がのびのびと育つ「六花の森」


5月にはエゾノリュウキンカが見頃に 5月にはエゾノリュウキンカが見頃に


可憐なオオバナノエンレイソウ 可憐なオオバナノエンレイソウ

クロアチアの古民家を移築したギャラリー クロアチアの古民家を移築したギャラリー

北海道みやげの定番、六花亭の菓子を包むあの包装紙。
カタクリやエゾリンドウなど十勝の山野で見られる可憐な花々を、山岳画家の坂本直行氏が描いたものです。園芸種に比べればどこか控えめな咲き姿ですが、自然のなかで生き抜く強さが凛として美しい山野草たち。そんな植物を約10万平方メートルの敷地のなかに散りばめた、しっとりとした庭です。5・6月はカタクリ、オオバナノエンレイソウ、シラネアオイなどが花の見頃。坂本直行記念館、花柄包装紙館など、園内にはクロアチアの古民家を移築したギャラリーが点在します。


六花の森

問い合わせ先 0155-63-1000
時間 10〜16時(6・7月は9時〜)、ショップは10時30分~(6・7月は9時30分〜)、カフェは11~15時(ランチメニュー。デザートメニューは~15時30分)
定休日 10月下旬〜4月下旬 ※開園期間中無休
交通アクセス 根室本線帯広駅から十勝バス広尾線約58分の中札内南4丁目下車、徒歩約17分
値段 1000円
URL https://www.rokkatei.co.jp/facilities/%E5%85%AD%E8%8A%B1%E3%81%AE%E6%A3%AE-2/

文/春日明子

  • 写真はすべてイメージです。
  • 記事中の情報は2025年3月時点のものです。
  • 列車やバスなどの所要時間はホームページなどでお調べください。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
  • 花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
  • 店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
  • 同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。