トレたび JRグループ協力

2023.07.18ジパング俱楽部楽しくお金を貯めて旅へ出よう!カンタン節約術|解決! 60代からのお悩みごと

楽しくお金をためて旅に出よう!

「ジパング倶楽部」会員の方なら、「旅行のために、普段の生活で工夫して節約したい」と考えたことがある方は少なくないのでは。

「旅」という非日常を楽しむために、日頃はどんなことを心がければいいのでしょうか。また、節約といっても、必要以上に我慢したり、普段の生活が苦しくなったりしては本末転倒です。無理なく楽しく、節約生活を実践したいですよね。

「旅行に行く」という目標を実現するために、気軽にできる節約や楽しくお金を貯める方法を、節約アドバイザーの丸山晴美さんにうかがいました。


教えてくれた人 節約アドバイザー 丸山晴美さん

ファイナンシャル・プランナー(AFP)、消費生活アドバイザー。 22歳の時に節約に目覚め、1人暮らしをしながらも1年で200万円を貯め、26歳で住宅を購入。2001年、節約アドバイザーとして独立し、食費や通信費など身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを執筆、監修している。 家族とゆとりある時間を楽しむための「時産」を提唱する「ゆとりうむ」プロジェクト理事。主な著書として、『お金を活かす ハッピーエンディングノート』(東京新聞)、『節約家計ノート2023』(東京新聞)、『定年後に必要なお金「新・基本のキ」』(宝島社)など。

公式ホームページ

  目次  

  • 旅行に行きたい! 目標をかなえるために、まず心がけたいことは?

  • 日常生活で気をつけたい、節約のキホンを教えて! 

  • 丸山さんが実践している具体的な節約方法は?
  •  ▶ 食費
     ▶ 光熱費
     ▶ 身の回り
     
  • ジパング世代におすすめの節約術は?
  •  ▶ 日常生活で使えるシニア割
     ▶ スマホ・アプリの活用
     ▶ ポイント活動
     
  • まとめ

  • Q. 旅行に行きたい! 目標をかなえるために、まず心がけたいことは?

    A. 何となく「行きたいなぁ」と思っているだけではなく、「どこへ、いつ、予算は?」など具体的に考えてみるのが大切です。


    自分の希望を具体的にしていくと、情報が集まってきますし、何が自分にとって本当に「おトク」なのか、分かってきます。

    金額が安いのがいいのか、どうしても行きたい所・したいことがあるのかなど、どういう旅行を望むかによって変わってきますよね。

    希望+情報をまとめることによって、「自分にとって本当におトクな旅」がどういうものか、決まってくるんです。

    Q. 日常生活で気をつけたい、節約のキホンを教えて!

    A. まずは、固定費を見直すことです。

    必要がなくなっても、長年続けていることはありませんか?

    たとえばジパング世代の方ですと、毎月取っているサプリメント、案外飲まないでたまっているケースが多いんです。

    「解約が面倒」「ペーパーレス化で明細が分からない」などの理由で何となく続けているなら、今すぐ解約しましょう。毎月払いや長期間の契約は、そのままにしておくとどんどん金額が積もっていって、いつのまにか大きい出費となってしまいます。


    また、「消えもの」の出費も減らしたいですね。

    食べたら消える、飲んだら消える、吸ったら消える、つまり飲食やタバコなどの嗜好品です。

    消えものというのは消費してしまうと頭からも消えて忘れてしまうので、無駄に気づきにくいんです。「1回500円ぐらいならいいか」と使ってしまわずに、「(買った)つもり貯金」にしてもいいですね。


    丸山さんからひと言

    買い物の時に気をつけたいのが、「だろう買い」です。

    「夫や妻が食べるだろう、たまに来るこどもや孫が食べるだろう」と思って、すぐに必要ないものを買ってしまうのはNG。ご自分が食べたいものを買いましょう(笑)。

    必要なものかそうでないものか、考えながら買い物をして見直していく。それが節約につながって、夢や目標の実現にも近づくコツです。

    Q. 丸山さんが実践している具体的な節約方法は?

    食費


    丸山さんは野菜やお肉をまとめ買いして冷凍 丸山さんは野菜やお肉をまとめ買いして冷凍

    食費を抑えるには、何と言っても自炊が一番です。

    お米を中心にバランスよく食べることが、健康にもいいし、節約にもつながります。食材はまとめ買いして冷凍しておきます。

    冷蔵庫は空間を作ったほうが電気代の節約になりますが、冷凍庫はギュウギュウにしたほうが、保冷効果が高くなります。


    丸山さんの家庭菜園(チンゲンサイ) 丸山さんの家庭菜園(チンゲンサイ)

    また楽しく食費を見直すには、「家庭菜園」がおすすめです。

    私もプランターで育てているのですが、小ネギやチンゲンサイ、ホウレンソウなどの青物がいいですよ。

    節約料理というと、鶏胸肉や豆腐など茶色い色味が多くなりがちなのですが、そこにちょっと青みを添えれば見た目も映えますし、栄養的にもバランスがとれていいですよ。

    光熱費

    最近、光熱費の値上がりが話題になっているので、節電を気にされている方も多いと思います。

    夏期の家庭における家電製品の1日での電力消費割合は、エアコン34.2パーセント、冷蔵庫17.8パーセント、照明9.6パーセントと、この3つで約60パーセントを占めるといわれています。

    エアコンや冷蔵庫は10~15年使っているなら、買い換えをおすすめします。古い家電は消費電力が大きいので、省エネ家電に買い換えて、冷蔵庫やテレビは「ECO(エコ)モード」や「省エネモード」にするといいでしょう。

    自分で設定を変えるのは面倒ですが、一度設定しておけば、家電が自動的に消費電力を抑えてくれるので手間がかかりません。

    《エアコン》


    室内の環境は「温度、湿度、窓」に左右されるので、室温が28度になるようにエアコンの設定をなるべく28度にして、暑くなったら温度を下げずに風量を強くしてください。

    扇風機を併用して、空気を循環させるのもいいですね。 湿度を下げると体感温度も下がります。エアコンにはドライ機能がありますが、弱冷房除湿と再燃除湿があり、再燃除湿は電気代が多めにかかってしまうので、冷房運転にすれば、除湿も同時にできます。

    外出時は窓から熱気が入らないように、必ずカーテンを閉めて、帰宅したら対角線上の窓を開けたり換気扇を回して、部屋の熱気を逃がしてください。すぐに冷房をつけたくなりますが、しばらく換気してから冷房をつけると節電になります。

    《照明》

    また照明は、ぜひLEDライトに換えてください。

    シーリングライトで蛍光灯を使っているご家庭もまだあると思いますが、LEDも以前より安くなりましたし、交換目安が10年ほどなので替える手間も省けます。細々と頑張るより、長く続く仕組みを作ったほうが、ジパング世代の方も取り組みやすいと思います。

    《ガス・水道・その他》

    ガスやお風呂は、給湯器の温度を下げる、お風呂の湯量を減らす、節水シャワーヘッドにする、といった仕組み作りがおすすめ。

    一度頑張って変えてしまえば、ずっと節電が続くので、ぜひ変えてみましょう。

    ほかには、電気ポットや炊飯器の付けっぱなしはもったいないので、電気ケトルに変えてその都度沸かす(すぐ沸きます)、ごはんを炊いたら保温機能を使わずすぐ切って、ラップに小分けして冷凍庫に保存する、暖房便座は100円ショップなどにある、貼る便座シートでヒヤッと感をなくして代用するなど、工夫できるポイントはたくさんありますよ。

    《身の回り》


    丸山さんの手づくり化粧水 丸山さんの手づくり化粧水

    精製水100ccにグリセリンとエタノール各15ccを加えれば、化粧水に。130ccで50円程度になります。 

    Q. ジパング世代におすすめの節約術は?

    日常生活で使えるシニア割

    日常生活でよく使う店舗ではシニア割を実施している所が多くあります。

    ドラッグストアは、年金支給日の15日前後にシニア割引デーを設定する所が多く、たとえば「ココカラファイン」は毎月15日、「スギ薬局」は毎月15~17日、60歳以上5%OFFを実施(要身分証明書)しています(それぞれ条件があるので詳しくは公式ホームページなどでご確認ください)。

    スマホ・アプリの活用


    まだ使っていない方は、スマホやアプリを活用してみてください。


    ジパング世代の方は「スマホは苦手で……」という方も多いと思いますが、これからの生活でスマホはますます欠かせないものとなっていきます。

    節約やおトク情報もスマホを使用するものが数多くありますので、ぜひ挑戦してみてください。たくさんのアプリを入れなくても、自分に必要なものだけ使えば大丈夫です。

    たとえば、飲食店は公式アプリでおトクなサービスが受けられることが多いので、よく行くお店のアプリは入れて(インストールして)使ってみてください。私が愛用しているのは、「屋台屋 博多劇場」の公式アプリ。最初に入会金200円を払えば、一生お通しは無料、誕生月には歳の数だけ餃子がプレゼントされるんです!


    丸山さんからひと言

    スマホをこれから購入する方は、できればシニア向けスマホではないものがおすすめです。

    とくに、身近にお子さんやお孫さんなどスマホの操作を教えてくれる人がいれば、同じスマホを持つと便利。まったく同じ機種でなくても、iPhoneかAndroidかなど、OS(オペレーティングシステム)は合わせたほうがいいでしょう。

    自分のスマホとシステムが違うと案外教えるのにも戸惑うことがあります。

    ポイント活動

    今、「ポイ活(ポイント活動)」という言葉もありますが、店舗や携帯電話、クレジットカード払いなどで付くポイントは、節約生活をするうえで欠かせないものになっています。

    自分が使っているお店や通信(携帯電話やインターネット回線)、クレジットカードなどによって、よくたまるポイントが決まってきますので、普段行くスーパーやコンビニでどのポイントが付くのか、携帯電話やクレジットカードはどこの会社のものを使っているのか確認して、ポイントをためてみてください。


    丸山さんが「ふるさと納税」でもらった返礼品

    たまったポイントは、買い物や支払いに使えます。

    例えば、楽天ふるさと納税は、楽天ポイントを使えるうえ、ポイントで支払った分にもさらにポイントが付く、というとてもおトクなシステム。

    このように1種類のポイントを集中してためていくと、サービスが連鎖してポイントがたまりやすくなっていきます。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。楽しく試せそうな節約術はありましたか?
    頑張らずに、簡単にできることから始めて、貯まったお金で旅行に出かけましょう!

    「ジパング倶楽部」は、東京・大阪往復でもとが取れるので、旅行もおトクに出かけたい!という方におすすめ。
    ほかにも、JR東日本の「えきねっとトクだ値・お先にトクだ値」、JR東海の「ぷらっとこだま」、東海道・山陽・九州新幹線の「EX早特」など、利用日や地域によっておトクな割引があります。
    活用してみてくださいね。

    文/綿谷朗子