2024.02.15ジパング俱楽部シニアインフルエンサーに聞く! 楽しいデジタル生活のススメ|解決! 60代からのお悩みごと
スマホを楽しく使いこなすにはどうしたらいい?
スマホを使い始めたけれど、どうやって活用すればいい? 自分に合ったアプリはどんなもの? 普段行くお店や駅ではキャッシュレス化が進んでいて、興味はあるけれど使う自信がない……。
一つでも思いあたるものがある方は、日常生活で便利にスマホを使いこなす先輩のお話を聞いてみてはいかがでしょうか。
スマホやデジタルサービスを使う様子をSNSで紹介する「きょうかのばあば」さんに、スマホと楽しくつき合う方法をうかがいました。
教えてくれた人
1.きょうかのばあば、どうやってスマホ生活を始めたの?
Q. 最初にスマホを使い始めたのは、いつ頃ですか?
A. スマホは5年ほど前に息子にすすめられて使い始めたんです。最初は「自信ないなあ」と思っていたけど、使い始めたら便利で、今では手放せない存在です。
私は50年ほど前に同志社大学工学部電子工学科を卒業したのですが、当時50人の中で女子は1人、紅一点でした。リケジョ(理系の女子)の草分けです。なので、パソコンは昔から使っていたんですが、以前は部屋いっぱいにコンピュータが広がっていて。今はスマホがコンピュータ代わりになって、こんなに小さくなっちゃいましたね。スマホ一つで何でもできるので、パソコンはほとんど開かなくなりました。
Q. 孫のきょうかさんとTikTokやInstagramをアップされていますが、なぜ始めたのですか?
A. 孫が大学入学のため上京して同居することになったんです。そこで、私がスマホで交通系モバイルアプリなどを使っている姿を見て、「ばあば、すごい! SNSに出て!」と言われたんですけど、「そんなのできるわけないよ」と3年間断り続けていたんです。
でも1年ほど前に、ふと「やってみようか」と思って始めたら、すっかりはまってしまいました(笑)。
今では、朝起きたらTikTokを開くのが日課。コメントを読むのが楽しみで、時には辛口のコメントもあるけれど、「こんな風に見られることもあるんだな」と勉強になります。自分が気づかないことを言ってくれたり、いろいろな立場の人がいる。そういうことが分かるので、辛口もいいもんです。
2.生活の中で、どのようにスマホを使っているの?
Q. 一日の中で、どんな風にスマホを使っていますか?
A. 朝は、まずアラームをセットしています。まあ、かけなくても起きちゃうんですけど(笑)。以前は時計のアラームを使っていましたけど、スマホのアプリなら、旅行先でもどこでも使えます。
それからSNSをチェックして、こういう記事がウケるのかあと思ったり。TikTokは比較的若い人、Instagramはもう少し上の年齢の方も見ているので、ウケる記事も違って。分析とまではいかないけれど「こうしてみようか」と考えるのが楽しいですね。
(孫のきょうかさん)ばあばはすごく自分のTikTok見てますよ!
最初は自分の姿が出ているのが少し恥ずかしかったんですけれど、孫と2人で楽しんでつくっているのでいいかなと。撮影などもプロのようにはいかないのですが、楽しんでいる姿を見てくださればうれしいなと。
あと、家の中で使うと便利なのは、自動で電灯をつけたりカーテンを開けたりしてくれる「スイッチボット」というもの。
指定した時間にカーテンが開くように設定しておくと,自然に目が覚めるので、朝の目覚めの悪い人にもおすすめです。
(孫のきょうかさん)私も使ってます!
3.外出の時に便利なアプリは?
Q. お出かけの時に使っているアプリはありますか?
A. お散歩や外出時には、「Googleマップ」は便利ですね。
慣れない場所でも歩けるし、健康関係のアプリ(ヘルスケアなど)が入っていれば歩いた歩数も自然とわかります。家の中で階段上り下りしても、スマホを持っていないと計測してくれないのが悔しいですけどね。
あと、知らないお花を見つけたときに、名前を調べてくれる「Googleレンズ」を使うと、お散歩が楽しくなりますよ。
Q. 孫のきょうかさんと、便利なアプリの使い方を教え合ったりしますか?
A. そうですね。
この前スーパーに行ったら、「レジゴー」というアプリを発見。店舗にあるレジゴースマホかアプリを入れた自分のスマホをカートにセットして、商品のバーコードを読んでいくんです。
最後に専用レジに行って、支払いをすればOKです。分からなかったら、お店の人に聞けばいいしね。
店舗によっては、ペットボトルをリサイクルするとポイントが貯まる機械があったり。少額でもエコに貢献しているようで楽しいですよ。
そういう発見をした時は、帰って孫に「スーパーにこんな便利なものがあったよ」と報告します。
私の使い方は、生活の範囲内で使えるもの、生活に密着したものが多いんです。SNSでも、普段の生活が見える投稿は喜んでくれる方がたくさんいますね。
孫からは、この前一緒にヨーロッパ旅行へ行った時に、電車やバスを予約できる「omio(オミオ)」というアプリを教わって、とっても便利でした。日本語で操作できるので安心だし、現地ではスマホ画面のチケットを見せるだけで、検札もすんなりOKでした!
孫へのお小遣いも、PayPayで送るんですよ。この間、外出先のドーナツ屋さんから「810円足りないから送って!」と連絡があって。
そのお店は現金かPayPayしか使えなくて、両方とも残額がなかったらしいんです。仕方ないからスマホから810円送りましたよ(笑)。
4.今後の夢を教えてください
Q. 今後のばあばさんときょうかさんの夢は何ですか?
A.ヨーロッパに行った時、面白かったのが現地のスーパー。
レジの方法などが日本とちょっと違ったので、「世界のスーパー」に行ってレポートしてみたいですね。
(きょうかさん) ばあばと同年代や上の年代のシニアの方々に、もっとデジタル生活を広めていきたいです。そのために今年は、TikTokのフォロワー3万人、テレビや雑誌、CMへの出演を目指します!
今、SNSへの動画配信は、2・3日に1本上げています。仕事をしながらなので大変ですが、みなさんに役立つ情報をお届けしたいなと思っています。
5. 同世代のジパング世代へメッセージ
私と同年代の方には、SNSを通して「私たちもできますよ。怖がることなくやってみましょう!」と伝えたいです。
今、私は72歳ですが、これからますますスマホに生かされて楽しんでいこうかなと思っています。
文/綿谷朗子
編集部からひと言
いかがでしたか。
スマホやデジタル機器を使いこなすのは若い人、と思われがちですが、ジパング世代の方でもこんなに楽しんで新しいことに挑戦されています。
なかなか始めるきっかけがつかめない……とお悩みの方は、思い切って近くのスマホ講座に行ってみたり、スマホに詳しいご友人やお孫さんが近くにいらっしゃる場合、「どんな風に毎日スマホを使ってる?」と聞くところから始めて、少しずつ挑戦してみてはいかがでしょう。
使ってみると、意外に普段の生活にも役に立つことに気づくと思います。
大事なことは知識や技術よりも、きょうかのばあばさんのように楽しんでスマホに向き合うことだと思いました。
みなさまが楽しいデジタル生活を送れますように。