2025.06.05ジパング俱楽部青森駅発、世界に誇るねぶた、世界遺産、アートを探訪|JR駅発、お手軽1日モデルコース
鉄道を使って、もっと気軽に日本を旅しよう。 日本全国の駅を拠点に、半日から一日で楽しめるモデルコースを紹介します。
かつて青函連絡船が発着した青森駅は海が眼前に迫り、近くの「青森魚菜(ぎょさい)センター」には新鮮な海の幸が並びます。白ごはんの上に、好みの具材を選んでのっけて食べられる「のっけ丼」で腹ごしらえをし、ねぶた祭の展示施設で東北の熱気溢れる祭りを体感しましょう。
「三内丸山(さんないまるやま)遺跡」に足を延ばせば、縄文時代のロマンとエネルギーに魅了されます。隣接する「青森県立美術館」の個性豊かな芸術作品に心を揺さぶられ、旅の満足感に満たされることでしょう。
- ※トップ画像は、三内丸山遺跡
奥羽本線青森駅からスタート
東京駅から東北新幹線で新青森駅までは最速2時間58分。奥羽本線に乗り継げばひと駅で青森駅です。奥羽本線のほか、津軽線と青い森鉄道が乗り入れています。
かつては東北本線および奥羽本線の終着駅であり、青函連絡船との乗り換え駅として、北海道と本州をつなぐ役割を果たしていました。駅前には、旧青函連絡船の発着地だった岸壁を砂浜に再生した海浜公園「あおもり駅前ビーチ」(写真左)が広がっています。
1986(昭和61)年創業の駅ビル「ラビナ」があり、さらに2024年4月にJR青森駅東口ビルが開業。東口ビルは1~3階が商業施設「&LOVINA(アンドラビナ)」で、上層階にはホテルも入っています。
青森魚菜センター
新鮮な具材を自分で選ぶ「のっけ丼」
オレンジ色の旗の店でごはんを、紺色の旗の店で具材を調達
市場内の約30店舗の店頭で好きな具材をチョイス!
陸奥湾名物のホタテなど、その日の朝に水揚げされた近海の新鮮な魚介類が並ぶ通称「古川市場」。ごはんに各店舗で好みの具材をのっけて作る「のっけ丼」が名物です。ちょっとずつたくさんの具をのせたり、ウニやホタテなど豪華な具だけに絞ったり、自分だけのオリジナル丼が作れます。
夏から秋には、マコガレイ・赤ホヤ・ホタテ・岩ガキ・ウニ・シジミ・マイカ・カツオ・ノドグロなどが店頭に並びます。店の人との値段や量の交渉、楽しい会話も「のっけ丼」の醍醐味です。
問い合わせ先 | 017-763-0085(のっけ丼案内所) |
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時間 | 7~16時(店により異なる。ごはんがなくなり次第終了) |
定休日 | 火曜 |
交通アクセス | 奥羽本線青森駅から徒歩約5分 |
値段 | 食事券12枚組2200円、1枚券(バラ)190円 |
URL | https://nokkedon.jp/ |
青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸
かつての連絡船そのものを展示
連絡船のスケールの大きさに圧倒されます
模型や写真、備品などを展示する船内3階の「青函鉄道連絡船記念館」
青函連絡船は、1908(明治41)年の「比羅夫丸(ひらふまる)」就航に始まり、1988(昭和63)年まで80年間にわたり、青森港と函館港を結び、約1億6000万人の乗客と約2億5000万トンの貨物を運びました。歴代55隻中、23年7カ月と現役期間が一番長かった「八甲田丸」がほぼ就航当時の状態のまま係留保存されています。
最大の特徴は鉄道車両をそのまま船内に格納して運べるよう、線路のついた広い空間を持っていること。車両甲板の線路や、機関車や貨物車、客車が、当時は載せていない車両も含め船内の車両展示室に並ぶ姿は貴重で、見ごたえ満点です。
問い合わせ先 | 017-735-8150 |
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時間 | 9~18時(時期で変動) |
定休日 | 11~3月の月曜、12月31~1月1日、3月第2週の月~金曜 |
交通アクセス | 奥羽本線青森駅から徒歩約5分 |
値段 | 510円 |
URL | https://aomori-hakkoudamaru.com/index.html |
ねぶたの家 ワ・ラッセ
東北有数の祭りの熱狂を体感
大型ねぶたのほか、触ることができるパーツねぶたなども展示
幅約30センチ、高さ約12メートルのリボン状の鋼板による造形が印象的な建物
毎年8月2~7日、七夕祭の灯籠(とうろう)流しの変形と言われる「青森ねぶた祭」が行なわれます。祭りに実際に出陣した大型ねぶた5台を、2階まで吹き抜けになった広大なスペースに常設展示。三味線・笛・ねぶた囃子が流れるなか、ねぶたの魅力を1年を通して体感することができます。
2階の「ねぶたミュージアム」では、ねぶた祭の起源や歴史を紹介。ねぶたの制作技術や作風、題材の移り変わりなどを紹介。ねぶたとともに発展してきた町の歴史などがよく分かります。
問い合わせ先 | 017-752-1311 |
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時間 | 9時~18時30分(9~4月は~17時30分) |
定休日 | 8月9・10日、12月31日~1月1日 |
交通アクセス | 奥羽本線青森駅から徒歩約1分 |
値段 | 620円 |
URL | https://www.nebuta.jp/warasse/ |
三内丸山遺跡
縄文のロマン感じる世界遺産
大型掘立柱(ほったてばしら)建物(復元)
竪穴住居跡はこれまでに550棟以上見つかり、15棟を復元
集会所、共同住宅などの説がある大型竪穴住居建物(復元)の内部
約5900~4200年前に存在した、日本最大級の縄文集落跡。2021年に世界文化遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」の構成資産のひとつです。
1992年からの発掘調査で、当時の竪穴(たてあな)住居跡や墓、貯蔵穴など生活の跡が次々に発見され、重要文化財に指定された出土遺物は約2000点。展示や体験を通して縄文人の生活を学べる「縄文時遊館」や、復元された15棟の竪穴住居、大型竪穴建物、3棟の高床建物、大型掘立柱建物などが見どころ。
問い合わせ先 | 017-766-8282 |
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時間 | 9時~17時30分(時期で変動) |
定休日 | 第4月曜(祝日の場合は翌日、臨時変更あり)、12月30日~1月1日、所内整理日 |
交通アクセス | 奥羽本線青森駅から三内丸山遺跡前行き市営バス約30分の終点下車 |
値段 | 500円 |
URL | https://sannaimaruyama.pref.aomori.jp/ |
青森県立美術館
棟方志功、奈良美智らの名作鑑賞
三内丸山遺跡から発想を得た、青木淳設計による斬新な建物。発掘現場のトレンチ(壕)のように、地面が幾何学的に切り込まれています
三内丸山遺跡に隣接し、縄文エネルギーに負けぬ、青森県のアーティストたちの多様性豊かな芸術を発見・保全・創造する美術館。
青森県を代表する芸術家・棟方志功、世界的な現代美術家・奈良美智(ならよしとも)、ウルトラマンなどの怪獣デザインで知られる彫刻家であり特撮美術監督である成田亨など、個性溢れる郷土作家のコレクションを保有し、コレクション展を開催。
また、マルク・シャガールによるバレエ『アレコ』の舞台背景画を3点収蔵。1点の大きさが縦約9メートル、横約15メートルという巨大な画面に、シャガールの色彩への情熱がほとばしっています。
問い合わせ先 | 017-783-3000 |
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時間 | 9時30分~16時30分 |
定休日 | 第2・4月曜 (祝日の場合は翌日)、年末年始、展示替え期間(2025年度の7月以降は7月14~18日、10月14~16日、11月4~14日、1月19~23日) |
交通アクセス | 奥羽本線青森駅から三内丸山遺跡前行き市営バス約20分の県立美術館前下車 |
値段 | コレクション展700円、展覧会は各展覧会ごとに異なる |
URL | https://www.aomori-museum.jp/ |
青森駅ゴール!
- スケジュールの一例
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(6:32発)
東京駅
- 東北新幹線「はやぶさ」
-
(9:49着)
新青森駅
-
9:57発
新青森駅
- 奥羽本線
-
10:03着
青森駅
- 「青森魚菜センター」「青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸」「ねぶたの家ワ・ラッセ」
-
12:57発
青森駅
- 市営バス
-
13:24着
三内丸山遺跡前バス停
- 「三内丸山遺跡」「青森県立美術館」
-
16:56発
青森県立美術館前バス停
- 市営バス
-
17:24着
青森駅
-
18:11発
青森駅
- 奥羽本線
-
18:15着
新青森駅
-
(18:25発)
新青森駅
- 東北新幹線「はやぶさ」
-
(21:23着)
東京駅
紹介スポット一覧マップ
文/赤城はるな
- ※記事中の情報は2025年6月時点のものです。
- ※列車やバスなどの所要時間は目安となる平均時間を表記しています。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
- ※花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
- ※店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
- ※同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。