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2023.12.21ジパング俱楽部奥飛騨・新穂高温泉の一軒宿の絶景露天風呂から槍ヶ岳を望む|1泊2日モデルコース

岐阜県高山市

はるばる秘湯を訪れたら、宿でゆったりとした時間を過ごしたいもの。しかし、秘湯の宿は設備やサービス面が心配と感じる方も多いと思います。
そこで編集部では、「秘湯感」溢れる場でありながら、きれいな施設をあわせもつ温泉宿をピックアップ。快適に過ごせる秘湯宿のモデルコースを紹介します。

岐阜県の北東部に位置する奥飛騨温泉郷・新穂高(しんほたか)温泉にある「槍見(やりみ)の湯 槍見舘」は、山の中に佇(たたず)む一軒宿。9つの風呂と和モダン、民芸調など木の温もりを感じる客室で、日常を忘れるような時間を過ごすことができます。翌日は、国指定史跡「高山陣屋」などの観光も楽しみです。


「ジパング倶楽部」会員特典

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ジパング倶楽部割引きっぷ

「ジパング倶楽部」ならこれだけおトク!

名古屋駅~高山駅(往復)の例)

名古屋駅→高山駅=特急「ひだ」で約2時間35分(ひだ5号の場合)

通常=1万2280円  3割引=8580円 3700円おトク!
  • 片道でのご購入の場合は、ジパング割引が適用されません。
  • 金額は一例です。前後の行程等により金額が異なる場合があります。
  • 通常期の普通車指定席利用の場合です。
  • 入会して最初のご利用から3回目までは運賃・料金は2割引、4回目からは3割引となります。


〈1日目〉高山本線高山駅からスタート


高山駅 高山駅

内装に飛騨産のヒノキを使用し、❝木の国・飛騨高山❞を表現したJR高山駅。「高山濃飛バスセンター」がある駅東側は駅の正面となり、町屋の雰囲気を醸し出す格子パネルを設置しています。


↓ 徒歩すぐの高山濃飛バスセンターから新穂高ロープウェイ行き濃飛バス約1時間27分の中尾高原口下車、徒歩約8分(バス停から送迎あり)


槍見の湯 槍見舘

名峰・槍ヶ岳を望む渓流のほとりの秘湯宿


到着したら囲炉裏(いろり)でまずはひと息 到着したら囲炉裏(いろり)でまずはひと息

北アルプスの山麓に5つの温泉地が点在する奥飛騨温泉郷。そのなかで、もっとも奥に位置する新穂高温泉にあるのが「槍見の湯 槍見舘」です。観光客でにぎわう高山からバスに乗り込み、深い山の中へと分け入ること約1時間半で到着します。

槍見舘は、険しい山並みから流れ出る清冽な蒲田(がまだ)川のほとりに建つ一軒宿。宿の周囲に人家はなく、秘湯の趣は奥飛騨で随一です。その歴史は古く、1925(大正14)年に初代の林善之助(ぜんのすけ)が川の中に温泉が湧いているのを発見し、湯治宿を創業したのが始まりでした。

宿の名は、川の上流方向に見える、槍のように尖った山容が特徴的な槍ヶ岳が由来。ここは北アルプスの登山口に位置し、かつては多くの登山家に親しまれました。現在は山国らしい情緒溢れる古民家風の温泉宿として人気を集めています。天井の高いロビーには囲炉裏が。温かい空間が出迎えてくれます。

温もり溢れる部屋でゆったりと


太い梁が印象的な民芸調の客室 太い梁が印象的な民芸調の客室

建物は、築200年超の庄屋屋敷の古材を用いて改装しており、木の温かみが感じられる落ち着いた雰囲気が特徴です。

客室は、しゃれた調度品や内装の和モダンタイプ、豪快な梁(はり)が目を引きつける民芸調タイプ、プライベート感溢れる土蔵造りの離れなどを用意。手すりのある檜(ひのき)風呂を備えたバリアフリー和洋室もあるので、希望する場合は予約時に問い合わせを。寒い冬には、部屋に籠(こも)ってのんびりと思いおもいの時間を過ごしたくなることでしょう。

また、どの部屋にも、体への負担を軽減するタイプの敷布団と、奥飛騨ならではの寒さも苦にならない上質の羽毛布団を導入しており、眠りも目覚めも快適なのはうれしいポイントです。

風呂から眺める雪景色の美しさに感動


露天風呂気分で湯に浸(つ)かれる大浴場 露天風呂気分で湯に浸(つ)かれる大浴場


この宿ならではの絶景露天風呂「槍見の湯」 この宿ならではの絶景露天風呂「槍見の湯」

滋養に富んだ旬の素材がふんだんに 滋養に富んだ旬の素材がふんだんに

部屋でひと息ついたら、宿自慢の風呂へ行ってみましょう。

この宿には、なんと9つもの風呂があります。どの風呂からも蒲田川の渓流が眺められ、爽快感は抜群です。
とくにおすすめなのは、天然の巨岩で組まれた湯船がワイルドな露天風呂「槍見の湯」。まるで川の中にいるようで、その豪快さは奥飛騨の露天風呂でも類を見ません。この季節に寒い露天風呂はちょっと苦手……という人は、男女別の大浴場へ。川に面して大きな窓があり、露天風呂と同様の絶景が楽しめます。

そのほか、無料で使用できる貸し切り露天風呂が4つ。他の宿泊者に気兼ねなく、ゆっくり湯に浸かれます。

料理は地産地消がコンセプトで、飛騨牛や川魚、野菜、山菜など飛騨の自然に育まれた食材が満載。飛騨の地酒とともに味わってみては。

槍見の湯 槍見舘

問い合わせ先 0578-89-2808
交通アクセス 高山本線高山駅から新穂高ロープウェイ行き濃飛バス約1時間27分の中尾高原口下車、徒歩約8分(宿泊者のみ中尾高原口バス停から送迎あり。要予約)
値段 1泊2食1万8850円~
泉質 単純温泉
URL https://yarimikan.com/

日帰り入浴

時間 10~14時
定休日 不定休
値段 500円

〈2日目〉槍見の湯 槍見舘を出発

↓ 徒歩約8分の中尾高原口から高山濃飛バスセンター行き濃飛バス約1時間25分の古い町並口下車、徒歩約10分

高山陣屋

威厳ある建物で江戸時代に思いを馳(は)せる


威厳を感じさせる「御役所」の玄関 威厳を感じさせる「御役所」の玄関

書院造の広間。時代劇に出てきそうな空間 書院造の広間。時代劇に出てきそうな空間

チェックアウトまで宿でゆっくり過ごしたら、バスで再び高山市街へ戻ります。数ある高山の名所のなかで見逃せないのが、市街中心部にある「高山陣屋」です。
江戸時代、飛騨地方は幕府直轄の「天領」で、陣屋は領内の行政や裁判などを担った役所でした。1692(元禄5)年から明治維新まで置かれ、主要建物が現存する江戸時代の陣屋は、全国でここが唯一です。

表門をくぐると、正面に風格ある「御役所(おんやくしょ)」が構えています。中では、公式行事に使われた広間、罪人などの取り調べと裁決を言い渡した「吟味所」、代官・郡代の生活空間だった「嵐山之間」などを見ることができます。「御役所」に隣接する「御蔵」は現存する江戸時代の米蔵(土蔵)として最古・最大級とされ、年貢米の保管の様子が再現されています。


高山陣屋

問い合わせ先 0577-32-0643
時間 11月1日~2月28日は8時45分~16時、3月1日~10月31日は8時45分~16時30分
定休日 12月29日~1月3日
交通アクセス 高山本線高山駅から徒歩約11分
値段 440円
URL https://jinya.gifu.jp/

↓ 徒歩約7分

上三之町(かみさんのまち)

高山に来たらこの町の散策は外せない


この町独特の軒の低い建物が連なる上三之町 この町独特の軒の低い建物が連なる上三之町

町のそばを流れる宮川。奥に見えるのは中橋 町のそばを流れる宮川。奥に見えるのは中橋

高山陣屋の前に架かる赤い欄干の中橋を渡ると、高山観光の目玉スポット、上三之町です。江戸時代の雰囲気を留める家並みが約350メートルにわたって続いています。

この通りには、つい立ち寄りたくなる店が軒を連ねています。江戸時代から続く老舗(しにせ)の酒蔵や味噌蔵、古い建物の中で郷土料理が味わえる飲食店、落ち着いた雰囲気のカフェ、飛騨牛の握り寿司を提供するテイクアウト店など、散策していると時間を忘れそう。

上三之町の東側の上一之町と上二之町、北に続く下二之町、大新町などにも古い町並みが広がり、一帯は国選定重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。


上三之町

問い合わせ先 0577-32-5328(飛騨高山観光案内所)
交通アクセス 高山本線高山駅から徒歩約11分
URL https://www.hidatakayama.or.jp/

↓ 徒歩約6分(上三之町北端の安川通から)

京や

飛騨名物の朴葉(ほおば)味噌と漬物ステーキに舌鼓


「飛騨牛入 朴葉味噌定食」2400円。煮物が絶品 「飛騨牛入 朴葉味噌定食」2400円。煮物が絶品


飛騨のおふくろの味、「漬物ステーキ」800円 飛騨のおふくろの味、「漬物ステーキ」800円

年季の入った築100年超の建物(内観) 年季の入った築100年超の建物

上三之町から櫻山八幡宮方面へ歩いていくと、やがて豪壮な商家建築が並ぶ大新町に至ります。昼食は、この町の一角にある「京や」でいただきましょう。
おすすめは「飛騨牛入 朴葉味噌定食」。大きな葉に飛騨牛と味噌をのせ、民芸調の卓上コンロで香ばしく焼いた飛騨牛の朴葉味噌焼きに、特産の「こもどうふ」や旬の野菜の煮物、自家製漬物などが付いています。

サイドメニューには、珍しい「漬物ステーキ」を。飛騨で昔から食べられてきた家庭料理で、白菜の漬物を焼いて卵を合わせたもの。寒い冬に凍ってしまう漬物を食べるために考えられたものとか。温かい漬物のほどよい塩気と食感が、思わず癖になりそうな一品です。


京や

問い合わせ先 0577-34-7660
時間 11~14時・17~20時
定休日 火曜
交通アクセス 高山本線高山駅から徒歩約15分
URL http://www.kyoya-hida.jp/

↓ 徒歩約15分

高山駅ゴール!

紹介スポット一覧マップ

文/内藤昌康

  • 記事中の情報は2023年12月時点のものです。
  • 列車やバスなどの所要時間は目安となる平均時間を表記しています。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
  • 花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
  • 店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
  • 同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。
  • 新型コロナウイルス感染症等の影響により、掲載している内容が変更となる可能性があります。お出かけの際は事前にご確認ください。