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2023.03.20ジパング俱楽部ジパング会員が選ぶ、地元おすすめの「グルメ」ランキング 後編【北陸・近畿・中国・四国・九州エリア】

※トップ画像は「鯛めし」(愛媛県)


北陸・近畿・中国・四国・九州エリアの、地元おすすめ「グルメ」ランキング

北海道から九州まで、ジパング倶楽部会員様からのおすすめをもとにしたエリア別ランキングを一挙公開!
2023年3月号の特集「ジパング倶楽部会員様が選んだ 地元のおすすめ、教えます!」で紹介しきれなかったおすすめの「グルメ」ランキングを大発表します!

こちらでは、北陸・近畿・中国・四国・九州エリアのランキングをご紹介します。



北陸エリア グルメランキング

北陸エリア(富山県・石川県・福井県)のベスト10を紹介します。

1位は、大正時代にルーツを持つ「ソースカツ丼」(福井県福井市ほか)


「ヨーロッパ軒」の「カツ丼」980円 「ヨーロッパ軒」の「カツ丼」980円

福井市に総本店を構える「ヨーロッパ軒」は、1913(大正2)年に、欧州で修業した料理人が東京・早稲田に開いた洋食店。関東大震災ののち、郷里の福井に移りました。薄切りの豚肉にパン粉をまぶしてラードなどで揚げ、秘伝のタレをつけています。


2位は、“富山湾の宝石”と称される「シロエビ料理」(富山県富山市ほか)


おもに富山市や射水市などで提供 写真提供:(公社)とやま観光推進機構 おもに富山市や射水市などで提供 写真提供:(公社)とやま観光推進機構

4月から11月にかけて水揚げがあるシロエビは、富山湾の特産で、姿のままかき揚げにしたり、透き通ったむき身を寿司にしていただくのが主流です。会員様からは富山駅1階にある「白えび亭」の「白えび天丼」、「道の駅 カモンパーク新湊」の「白エビバーガー」の名前があがっています。


3位は、昭和天皇も召し上がった「越前おろしそば」(福井県全域)


おろし汁やだしをどう使って食べるかは店によりさまざま おろし汁やだしをどう使って食べるかは店によりさまざま

1947(昭和22)年、福井を訪れた昭和天皇は皇居に戻った後、「越前のそばは大変おいしかった」と懐かしがられたといいます。冷たいそばに辛みの強い大根おろしが付いているのが一般的で、とくに嶺北地域で食べられています。会員様からは越前市の「そば蔵 谷川」の名前があがっています。


4~10位はこちら

4位は、ますのすし(富山県富山市ほか)
5位は、治部煮(石川県全域)
6位は、かぶら寿司(石川県ほか)
7位は、ホタルイカ料理(富山県富山市ほか)
8位は、近江町市場の海鮮丼(石川県金沢市)
9位は、金沢カレー(石川県金沢市ほか)
10位は、ハントンライス(石川県金沢市)


編集部からのひとこと

伝統料理が入る一方で、9位の「金沢カレー」と10位の「ハントンライス」はやや異色。それぞれ「チャンピオンカレー」「グリルオーツカ」が人気でした。多数の店が並ぶ8位「近江町市場の海鮮丼」は、「近江町 山さん寿司」「市場めし あまつぼ」の名前があがっています。


近畿エリア グルメランキング

近畿エリア(滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県)のベスト10を紹介します。

1位は、熱々をほおばりたい「たこ焼き」(大阪府全域)


タコの食感とだしを味わう大阪の味 写真提供:(公財)大阪観光局 タコの食感とだしを味わう大阪の味 写真提供:(公財)大阪観光局

発祥については諸説あるも、大阪名物として広く知られている「たこ焼き」。屋台料理としてのみならず、大阪では家庭の味といえるほどに親しまれている料理です。大阪中心に展開している「あほや」、道頓堀の有名店「本家 大たこ」など、さまざまな店の名前があがりました。


2位は、だしをつけて味わう「明石焼(玉子焼)」(兵庫県明石市)


「たこ磯」の「玉子焼」700円 「たこ磯」の「玉子焼」700円

全国的には「明石焼」として知られる明石の「玉子焼」。会員様から名前があがった「魚の棚(うおんたな)商店街」にある「たこ磯」は、大粒の「明石タコ」を卵たっぷりの生地で包んだ老舗(しにせ)です。だしにつけて味わうもので、トロリとした生地と、タコのプリッとした食感が特徴です。


3位も、やっぱり粉もん!「お好み焼き」(大阪府全域)


大阪ではお好み焼きとごはんを一緒に食べる“定食”も 写真提供:(公財)大阪観光局 大阪ではお好み焼きとごはんを一緒に食べる“定食”も 写真提供:(公財)大阪観光局

「たこ焼き」と並ぶ大阪名物のひとつ。今や全国的に食べられる料理ではありますが、意外にも各地に広まっていったのは1970(昭和45)年の大阪万博がきっかけだったとか。店の名前は多数あがりましたが、複数店舗を展開しているなかでは「鶴橋風月」が人気でした。


4~10位はこちら

4位は、いかなごのくぎ煮(兵庫県神戸市ほか)
5位は、柿の葉寿司(奈良県吉野町ほか)
6位は、ふなずし(滋賀県全域)
7位は、神戸ビーフ(兵庫県神戸市ほか)
8位は、近江牛のすき焼き(滋賀県全域)
9位は、箱寿司(大阪府全域)
10位は、豆腐・湯葉料理(京都府京都市)


編集部からのひとこと

カジュアルに食べられる゛粉もん”が人気を集めましたが、伝統料理もしっかりランクイン。瀬戸内の春の味である4位の「いかなごのくぎ煮」は、「KOBE 伍魚福(ごぎょふく)」が人気です。同じ兵庫県では7位の「神戸ビーフ」も有名ですね。会員様からは「リーズナブルで上質」だとステーキレストランの「三田屋(さんだや)(三田屋本店三田屋)」の名前があがりました。


中国エリア グルメランキング

中国エリア(鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県)のベスト10を紹介します。

1位は、広島を代表する鉄板料理「お好み焼」(広島県広島市ほか)


「お好み焼みっちゃん総本店」の「そば肉玉子」869円 「お好み焼みっちゃん総本店」の「そば肉玉子」869円

戦後に誕生した広島風お好み焼。その生みの親のひとりが「お好み焼みっちゃん総本店」の店主だった井畝(いせ)満夫氏とされています。会員様からも名前があがったこちらの店は、2021年より二代目が伝統の味を継承。あっさり、フルーティーな自家製のお好みソースが評判です。


2位は、全国の約8割が集う下関の「ふく料理」(山口県下関市)


職人技で盛り付けられた見た目もみごと 職人技で盛り付けられた見た目もみごと

毒をもっていることで知られるフグ。長く日本では食用が禁じられていましたが、山口県出身の伊藤博文の働きかけにより、下関から解禁されていった歴史があります。当地では福を招くため、フグのことを「ふく」と呼びます。伊藤博文ゆかりの「春帆楼」などの店名があがりました。


3位は、質素倹約が生んだ豪華料理、「ばらずし」(岡山県岡山市ほか)


瀬戸内の魚介類などを使用した「ばらずし」 写真提供:岡山県観光連盟 瀬戸内の魚介類などを使用した「ばらずし」 写真提供:岡山県観光連盟

「祭りずし」「岡山ずし」ともよばれる伝統料理。江戸時代、質素倹約のため「一汁一菜」を定めた岡山藩。その制約を守って、ごはんの上にのせることで「一菜」として山海の幸を盛り込んだといわれます。具体的には、岡山駅近くの「福寿司」の名前があがっています。


4~10位はこちら

4位は、あなごめし(広島県廿日市市)
5位は、カキ料理(広島県全域)
6位は、瓦そば(山口県下関市)
7位は、カキオコ(岡山県備前市)
8位は、尾道ラーメン(広島県尾道市)
9位は、うずみ(広島県福山市)
10位は、ばりそば(山口県山口市ほか)


編集部からのひとこと

4位は駅弁としても人気の「あなごめしうえの」。7位の「カキオコ」は日生(ひなせ)港近くで冬に食べられる、カキが入ったお好み焼です。9位の「うずみ」はエピソードがおもしろい郷土料理。10位の「ばりそば」は、山口県山口市の春来軒の名があがりました。どんな料理か気になりますね。


四国エリア グルメランキング

四国エリア(徳島県・香川県・愛媛県・高知県)のトップ5を紹介します。

1位は、香川に行ったらやっぱり食べたい「讃岐うどん」


だしをかける「ぶっかけうどん」は讃岐うどんの定番のひとつ だしをかける「ぶっかけうどん」は讃岐うどんの定番のひとつ

2位以下に差をつけて、圧倒的に多かった意見が讃岐うどんでした。製麺所や小さな店も数多くあり、地元の人はだいたいよく行く店が決まっているとか。会員様からは高松駅のすぐ近くにも店がある「めりけんや」の名前があがりました。


2位は、香ばしく焼き上げた鶏モモ肉「骨付鳥」(香川県丸亀市)


丸亀市発祥の「骨付鳥」の一例 丸亀市発祥の「骨付鳥」の一例

骨付きの鶏肉を焼き上げた、見た目にも豪快なメニューで、発祥とされる丸亀市には20店以上の専門店があります。ニンニクの効いた香ばしい味付けで、ビールのおともにもぴったりです。会員様からは「スパイシーな味付けは絶妙」との声も。


3位は、2種類のスタイルがある「鯛めし」(愛媛県松山市・宇和島市ほか)


炊き込みスタイルの東予、中予の「鯛めし」 炊き込みスタイルの東予、中予の「鯛めし」

鯛めしは愛媛県を代表する郷土料理。松山市や今治市などで食べられているのは、鯛一匹をそのまま炊き込みご飯にした鯛めし。一方、宇和島市ではタレを絡めた鯛の刺身をどんぶりにのせた鯛めしが主流です。松山市の「太田屋」、宇和島市の「ほづみ亭」などの名前があがりました。


4・5位はこちら

4位は、五色(ごしき)そうめん(愛媛県松山市)
5位は、焼豚玉子飯(愛媛県今治市)


編集部からのひとこと

4位の「五色そうめん」は、江戸時代から作られているカラフルなそうめん。現地で食べるなら「郷土料理 五志喜(ごしき)」の名前があがりました。5位の「焼豚玉子飯」は中華料理店のまかないから始まったメニューで、B-1グランプリにも出展。会員様からは「白楽天」の名前があがっています。


九州エリア グルメランキング

九州エリア(福岡県・佐賀県・熊本県・長崎県・大分県・宮崎県・鹿児島県)

1位は、多彩な食に恵まれた博多の逸品「水炊き」(福岡県福岡市)


明治時代からの名物だといわれています 写真提供:福岡県観光連盟 明治時代からの名物だといわれています 写真提供:福岡県観光連盟

食材豊富な九州のなかでも多くの飲食店が集まっており、さまざまな“うまいもん”が楽しめる福岡。みごと1位になったのはシンプルだけど味わい深い「水炊き」でした。店名は博多の「水たき長野」「博多華味鳥」の名前があがりました。


2位は、福岡ではチェーン店も魅力の「ごぼう天うどん」(福岡県福岡市ほか)


ごぼう天うどんの一例 写真提供:福岡県観光連盟 ごぼう天うどんの一例 写真提供:福岡県観光連盟

全国的にはうどんのトッピングのなかで「ごぼう天」の序列は高くないと思われますが、「ごぼう天(ごぼ天)うどん」は福岡では定番人気のメニュー。福岡県内には、リーズナブルな価格で食べられる、「釜揚げ 牧のうどん」 「資(すけ)さんうどん」 「ウエスト」という、3つのローカルうどんチェーンがあるのも魅力です。


3位は、卓上でジュウジュウ「馬肉溶岩焼」(熊本県熊本市・高森町)


「阿蘇庭 山見茶屋」の「馬肉溶岩焼」1650円 「阿蘇庭 山見茶屋」の「馬肉溶岩焼」1650円

熊本県は阿蘇を中心とした馬の産地で、馬刺しも有名。熊本城近くに熊本城城彩苑店を構える「阿蘇庭 山見茶屋」では、刺身でも食べられる新鮮な馬肉を、阿蘇の玄武石を使ったプレートでしっとり焼きます。自家製秘伝タレとの相性も抜群です。


4~10位はこちら

4位は、もつ鍋(福岡県福岡市ほか)
5位は、辛子明太子(福岡県福岡市ほか)
6位は、黒豚料理(鹿児島県全域)
7位は、馬刺し(熊本県全域)
8位は、ぬか炊き(福岡県北九州市)
9位は、チキン南蛮(宮崎県全域)
10位は、呼子のイカ(佐賀県唐津市)


編集部からのひとこと

九州の食が集う福岡市(博多)のほかにも、個性的な料理があがりました。8位の「ぬか炊き」は、「じんだ煮」ともよばれ、小倉の「旦過(たんが)市場」が有名です。9位のチキン南蛮は、タルタルソースをかけるスタイルの発祥といわれる「おぐら本店」の名前があがっています。10位の「呼子のイカ」は鮮度が命。現地に行かないと食べられないぜいたくな料理です。

まとめ

「地元のおすすめの『グルメ』」に投票してくださった会員のみなさま、ありがとうございました。
北陸~九州のグルメランキングでは、西日本地域に息づく、お好み焼きにうどんといった粉食文化の伝統を感じました。また、富山湾の白エビや明石のタコ、瀬戸内の鯛など、そこでしか獲れない食材が郷土の名物料理になっているのも旅行者にとっては魅力的ですね。いろいろな食べ方を書いてくれた広島県の「カキ料理」はポン酢で食べる「カキポン」と「土手鍋」が競っていました。同じく鹿児島県の「黒豚料理」は「しゃぶしゃぶ」が一番人気、次いで郷土料理の煮物「とんこつ」でした。あっさり味とこってり味の双璧ですね。

北海道・東北・関東・甲信越・東海エリアのランキングは下記ページで紹介しているのでこちらもご覧ください。
【北海道・東北・関東・甲信越・東海エリア編】はこちら

見ているだけであちこち食べに行きたくなりますね! グルメ三昧の旅を計画するのも楽しいものですよ。

  • 文/ジパング倶楽部編集部

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