トレたび JRグループ協力

2023.03.09鉄道『第2回鉄道マイスター検定』開催! 問題の傾向と対策を問題制作者が伝授!

鉄道を学問する。

鉄道をよりアカデミックにとらえ、レイルファンの知識力と鉄道ブランドをいっそう高めることを目的として企画された『鉄道マイスター検定』。

2022年に行われた『第2回鉄道マイスター検定』では、鉄道の多岐にわたる問題が出題。
全問正解者が1名のみという高難易度の検定になりました。

第2回となる今回は、ひとつのテーマを設けて開催されます。
第1回に引き続き、問題制作に携わった『鉄道ダイヤ情報』前編集長・助川和彦が問題の傾向を解説!
『第2回鉄道マイスター検定』合格に向けて、対策を立てていきましょう!

『鉄道マイスター検定』とは?


ジェイアール東日本企画(jeki)とCYBARD(サイバード)が運営する『鉄道マイスター検定』。
「車両・列車・駅」「歴史」「技術」「時刻表」「旅・食」の各5分野から出題され、鉄道の知識力を幅広く試されます。
日本の鉄道開業150年を記念して、2022年10月14日に第1回がスタートし、2023年3月18日から第2回が開催!
合格者には「デジタル合格認定証」「鉄道マイスター検定認定バッジ」が進呈されます。
正答率のランキング上位30位までを鉄道マイスター検定公式ホームページに掲載し、さらに「鉄道ダイヤ情報」の定期購読のプレゼントなど特別賞も!

『第2回鉄道マイスター検定』はこうなる!

コアなレイルファンの熱意に応えようとの意気込みを持ちつつ、内容の専門性と難易度を高くして臨んだ第1回の鉄道マイスター検定は、結果として全問正者が1名のみという難関になりました。

第1回の検定終了後まもなく、運営に携わった各社が集合し、ミーティングを開催。
そこでさっそく、今後の課題として解決したい点などを中心に打ち合わせが進められました。

具体的には

・出題範囲が多岐に及び過ぎた感がある
・事前学習ができない
・選択肢の数が多過ぎる設問があった​

などが、改善すべき点として挙げられました。

これらを踏まえ、出題に一定のテーマを設定することとなり、検討の結果「新幹線」に決定!
受験希望者が予習に取り組めるように出題テーマを事前にアナウンス。
解答の選択肢も5個までとし、取り組みやすくなりました。

『第2回 鉄道マイスター検定』の傾向と対策

『第2回鉄道マイスター検定』の出題テーマは、「新幹線」。
“傾向と対策”として、第2回の問題に関する具体的な情報をまとめました。


0系 新幹線で最も象徴的な存在な0系は、もちろん第2回検定の問題にも深く関係する

問題の分野分け

第1回と同じく、「車両・列車・駅」「歴史」「技術」「時刻表」「旅・食」の5分野での展開となります。

テーマの範囲(年代や対象路線など)

問題の対象年代は、おおむね東海道新幹線がモデル線(鴨宮)で試験を開始した頃から現在まで。
ただし歴史分野に関しては、モデル線が開通する以前の弾丸列車構想に関連した設問もあります。
問題の対象路線は、現存する新幹線の路線すべて、および在来線の新在直通区間(いわゆる山形新幹線と秋田新幹線を含む)となっています。

各分野の出題傾向

【車両・列車・駅】
一般的なレイルファンが知っていると思われる新幹線の車両・列車・駅に関する知識が主体。
比較的容易に解けそうな問題がある一方で、現存しない車両の過去に関する問題などもあるので、広範な知識が必要となってきます。

【歴史】
国鉄時代から西暦2000年代までと広いですが、「新幹線の歴史」が問われる分野なので、国鉄時代にあった出来事に関する問題が多く出題されます。

【技術】
車両の技術に関する問題が比較的多いものの、第1回と同様、一部に施設、電力、通信など設備系に関する技術の問題も織り交ぜられています。
設備系の問題のなかには、レイルファンにとっては馴染みが薄い専門用語が出てくる可能性も。

【時刻表】
JR発足後に関する問題が主体。
近年の新幹線の列車の運行に関することや、時刻表にある記述に関しても問題に採り入れており、比較的最近の『JR時刻表』の誌面に馴染んでいれば有利かも…?

【旅・食】
駅弁やかつての食堂車・ビュフェ、トクトクきっぷに関する話題のほか、車窓風景に関する問題も出題。
過去の出来事も含む、幅広い知識が必要かもしれません。


E4系 16両編成で新幹線最大定員を誇ったE4系に関する問題も出てくるかもしれない

例題に挑戦!

国鉄時代、100系の開発と同時期に開発が進められていた車両がある。
正しいものを選択せよ。(車両・列車・駅)

100系の開発年代の後に開業した新幹線を思い浮かべてみてください。
“新幹線”を広く考えれば、呼称が定着した山形新幹線や秋田新幹線が該当しますが、果たしてこれらは正解でしょうか?
新在直通構想はいつから起こったのかなど、いろいろと考えを巡らせてみるのもいいかもしれません。
この問題に関連するかはさておき、かつはっきりとした確証を得ている情報ではないですが、300系とE2系の車体断面は類似しているらしいですよ……。

国鉄時代、東海道新幹線の施設を更新するために実際に行っていた運転形態はどれか。
正しいものを選択せよ。(歴史)

当時は“若返り工事”と言われていたもので、列車の大幅な運休を伴っていました。
当時としてはかなり大規模な工事だったものではないでしょうか。
JRの発足以降は、夜間の作業時間帯だけで設備の更新、設備の健全性の維持・向上などさまざまな作業が実施されていました。
東海道新幹線ではN700系のデビュー以降は一段と乗り心地がよくなったと実感しますが、車両のみならず設備保守に関しても技術が格段に向上した成果でもあることを理解しておきたいところです。

ジェイアール東海パッセンジャーズが駅で販売する弁当のうち、東京・名古屋・京都・新大阪の各駅すべてで販売している弁当は次のうちどれか。
正しいものを選択せよ。(2023年1月25日時点)(旅・食)

東海道新幹線を利用する回数が多い人は知っているかと思いますが、ジェイアール東海パッセンジャーズが東海道新幹線の駅構内で販売する弁当には地域性があり、一見どの地域でも売っていそうな弁当でも、地域によっては売られていないものがあります。
選択肢も、一見どの地域でも売っていそうな弁当が多くなっているので、この例題も難しい問題のひとつかもしれません。


『第1回 鉄道マイスター検定』体験記

2022年11月に開催された『第1回鉄道マイスター検定』を体験!
実際の試験画面や、例題も多数掲載されているので、記事を読んで受験のシミュレーションをしておこう!

この秋、君は“真の鉄道マイスター”になれるか? 伊藤壮吾くんと『鉄道マイスター検定』に挑戦


第2回鉄道マイスター検定 実施概要

[開催期間]
2023年3月18日(土)10:00~2023年5月31日(水)23:59(予定)

[受験料金]
4,500円(税込)
再受験料は2,500円(税込)。受験期間内は、何回でも再受験可能

[受験形式]
パソコン、スマートフォンなど、インターネットに接続可能な端末からのオンライン受験
受験問題数は50問、制限時間内に回答
※受験にかかる通信料は受験者負担

[合格判定]
正答率80%以上を合格と判定

[合格特典]
正答率のランキング上位30位までを鉄道マイスター検定公式サイトにて発表
合格者には「デジタル合格認定証」「第2回鉄道マイスター認定バッジ」を贈呈


『鉄道マイスター検定』お申し込みはこちら

  • 提供=鉄道マイスター検定実行委員会
  • 本記事は、『鉄道ダイヤ情報』2023年5月号からの転載です
トレたび公式SNS
  • X
  • Fasebook