2025.05.22ジパング俱楽部織物のまち足利で縁結びの神様に願いを。七夕には足利織姫神社へ|JR東日本エリアおでかけニュース
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今回、編集部が注目したJR東日本エリアのニュースは、史跡「足利学校」や大藤で知られる「あしかがフラワーパーク」などと並ぶ足利市の名所で、七夕に合わせた行事が行なわれる足利織姫神社についてです。
- ※トップ画像は、平等院鳳凰(ほうおう)堂を模したといわれる足利織姫神社社殿 写真/(公社)栃木県観光物産協会
足利織姫神社とは?
栃木県足利市
織物のまちの守り神
世界文化遺産・富岡製糸場に近く、古くから織物産業が盛んに営まれてきた、栃木県南西部と群馬県南東部にまたがる両毛地域に位置する足利市。奈良時代以来1200年以上の織物づくりの歴史があり、大正時代から昭和初期に流行した「銘仙(めいせん)」の五大産地のひとつに数えられています。そんな織物のまち足利で産業の守り神となっているのが、織姫山の中腹に鎮座する足利織姫神社です。
境内から渡良瀬川を望む風景 写真/(公社)栃木県観光物産協会
縁結びと産業振興の神社
創建は1705(宝永2)年と伝えられています。通4丁目の八雲神社に合祀されていた境内社を1879(明治12)年に織姫山へ遷宮。火災による焼失を経て1937(昭和12)年に当時としては珍しい鉄筋コンクリート製の社殿が造営されました。
機織(はたおり)を司る男女2柱の神で、共同して織物を織りアマテラスオオミカミ(天照大神)に献上したと神話で語られる、織師のアメノミホコノミコト(天御鉾命)と織女(おりめ)のアメノヤチチヒメノミコト(天八千々姫命)が祭神です。織物の生地が経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を織りあって作られること、織物を作る際に使われる織機(しょっき)や機械などが鉄でできているものが多いことから、縁結びと産業振興の神社として親しまれています。また、「7つの御神徳」とされる人・健康・智恵・人生・学業・仕事・経営との良縁を結ぶ神様としても信仰されています。
境内には国登録有形文化財の社殿をはじめ、一の鳥居から229段の階段を登って参拝すると願いが叶うといわれる本坂や、7つの御神徳に因んだ7色の鳥居が連なる「縁結び坂」「縁むすび広場」や「愛の鐘」などがあり、お参りの道中も楽しめます。神社裏手の山は織姫公園となっており、ハイキングや四季折々の風景を彩る花々を見に訪れる人も。
境内は山の中腹にあるため眺望に優れ、渡良瀬川(わたらせがわ)や足利の町並みなどに加え、天気に恵まれた日には関東平野の広大な風景が眺められます。
境内から見た市街地方面の風景
足利織姫神社の本坂
本坂よりも緩やかな山道の「縁結び坂」
参道途中に設けられている「縁むすび広場」
足利織姫神社の「七夕短冊飾り」
足利織姫神社では、七夕について次のように言い伝えられています。
足利に住む機織の娘が、足利にやって来て機織を熱心に教えてくれた都の若い織師との再会を願い、神様へ捧げる布を懸命に織っていました。すると神様が娘の願いを叶え、天の川となって都まで広がった渡良瀬川から、娘が神に捧げた布をまとった織師が星の船に乗ってやって来ました。その後織姫と呼ばれるようになった娘はアメノヤチチヒメノミコトに、織師はアメノミホコノミコトになって、足利織姫神社に祀(まつ)られることになりました。
足利織姫神社では七夕の行事として、例年6月末から8月上旬まで「七夕短冊飾り」が行なわれます。期間中に社務所で授与される「七夕守」に付いている短冊に願い事を書き、境内に設置されている笹に短冊を結んで願望成就を祈ることができます。
また、「七夕短冊祈願」として、各地のイベントなどで飾り付けられた七夕短冊が納められ、8月下旬に境内で焚き上げられます。
「日本夜景遺産」に認定されている市街地の夜景や夜間にライトアップされる社殿の神秘的な姿もみごとです。織姫や機織などで七夕にゆかりのある足利織姫神社で、ロマンチックな七夕のひとときを楽しんでみませんか。
社殿の夜間ライトアップは通年実施 写真/(公社)栃木県観光物産協会
期間中境内に飾られる「七夕短冊飾り」
台紙裏面が飾り付け用の短冊となっている「七夕守」
基本情報
名称 | 足利織姫神社 |
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時間 | 参拝自由(社務所は9~16時)。ライトアップは日没~日の出(季節により変動、暗い時間は本殿を照射) |
料金 | 七夕守500円 |
交通アクセス | 両毛線足利駅から徒歩約30分 |
問い合わせ先 | 0284-22-0313(足利織姫神社奉賛会) |
URL | https://www.orihimejinjya.com/ |
文/毛塚貴康
- ※記事中の情報は2025年5月時点のものです。
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