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2026.03.16ジパング俱楽部「旧長崎英国領事館」が約11年の保存修理工事を経てオープン|JR九州エリアおでかけニュース

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本コーナーでは、ジパング倶楽部編集部に寄せられた全国の観光情報の中から、次のお出かけに役立つ旬な情報をお届けします。北海道から九州まで、JR6社で利用できる「ジパング倶楽部」を使って、話題の場所をチェックしてみましょう。

今回、編集部が注目したJR九州エリアのニュースは、2026年1月30日にオープンした「旧長崎英国領事館」についてです。


明治時代にタイムスリップしたかのような建設当時の姿に蘇(よみがえ)る

長崎県長崎市

路面電車が走る大浦海岸通りに面した、旧外国人居留地エリアに立つ「旧長崎英国領事館」。建設から100年以上が経過していたため、約11年にわたって保存修理工事が行なわれていましたが、2026年1月30日に満を持してオープンしました。「グラバー園」や「東山手甲(ひがしやまてこう)十三番館」などとともに、長崎の“居留地観光”の拠点になっています。


歴史的価値が極めて高いことから、1990年に国の重要文化財に指定されています 歴史的価値が極めて高いことから、1990年に国の重要文化財に指定されています

長崎英国領事館が開設されたのは、日英修好通商条約締結の翌年の1859(安政6)年。長崎港の開港で多くの外国人が来航したことから、大浦湾を埋め立てて外国人居留地が造られました。そこに住むイギリス人をサポートしようと、イギリスはいち早く領事を派遣。当初、仮設の領事館を南山手の寺に置いていましたが、その後移転して最終的に大浦へ移りました。現存する建物はイギリス人のウィリアム・コーワンが設計し、日本人の技術者によって1908(明治41)年に建てられたものです。


1階の連続アーチや2階ベランダの2本柱が特徴的です 1階の連続アーチや2階ベランダの2本柱が特徴的です

西洋風のデザインですが、瓦屋根を取り入れるなど日本の文化も融合 西洋風のデザインですが、瓦屋根を取り入れるなど日本の文化も融合

領事館はイギリス人の生活や商業活動の支援に加え、1899年に不平等条約が改正されるまではイギリス人が日本で事件を起こした際にイギリスの法律に基づいて裁判を行なうなど、幅広い役割を担っていました。しかし、第二次世界大戦が激化した1942(昭和17)年頃に閉鎖され、その役目を終えました。

戦後、長崎市が建物を取得して「長崎市立児童科学館」や「長崎市野口彌太郎(やたろう)美術館」として公開していましたが、埋め立て地特有の地盤沈下や建物の老朽化によって2007年に閉館。2015年から11年もの歳月をかけて建物の修理や耐震補強工事を行ない、約19年ぶりに公開を再開しました。

1階は「領事館展示室」、2階は「長崎市野口彌太郎記念美術館」を整備

建物だけでなく門や塀に至るまで敷地全体が建設当時の姿を留(とど)めていて見どころ満載ですが、見学のメインとなるのは本館です。正面口から入ると、1階はホールと呼ばれる通路が真っすぐに伸び、ホールの左側に控室、領事事務室、書記室、アシスタント室などが、右側に応接間、食堂などがあります。壁の色が復原されたクラシカルな内装もさることながら、各部屋に整備された領事館に関するさまざまな展示が魅力的です。

領事館を訪れた人の待合室だった控室にはタッチパネルが設置されており、長崎外国人居留地の歴史を辿ることができます。領事の執務空間を再現した領事事務室では、領事がどのような仕事をしていたのか学べるコンテンツがデスクの引き出しや書棚に隠されているので、探して読んでみましょう。


控室ではタッチパネルを使って長崎外国人居留地の歴史が学べます 控室ではタッチパネルを使って長崎外国人居留地の歴史が学べます

領事事務室のデスクの“引き出し展示”もお見逃しなく 領事事務室のデスクの“引き出し展示”もお見逃しなく

領事館の歴史を詳しく知りたいなら書記室へ。映像シアターを通して、領事たちが領事館の開設から閉鎖までを説明してくれます。さらに、今回の保存修理工事について紹介するコーナーがアシスタント室に設けられ、模型やデジタルコンテンツを用いて分かりやすく解説しています。


約15分の映像シアターが楽しめる書記室 約15分の映像シアターが楽しめる書記室

アシスタント室には敷地全体や地下の構造が分かる模型が展示されています アシスタント室には敷地全体や地下の構造が分かる模型が展示されています

アンティーク家具を配置した応接間や紅茶の茶葉が並ぶ食堂では、イギリスの生活文化を体感できます。これらの部屋は領事たちだけでなく来客をもてなす部屋としても利用されていたことから、ほかの部屋に比べると暖炉の飾り棚のマントルピースや天井と壁の境目に施された装飾が華やかなデザインになっているので、注目して見てみましょう。


アンティーク家具が映える応接間 アンティーク家具が映える応接間


応接間にはイギリスの行事や文化にまつわるコレクションボックスの展示も 応接間にはイギリスの行事や文化にまつわるコレクションボックスの展示も

イギリスのアフタヌーンティー文化に触れられる食堂 イギリスのアフタヌーンティー文化に触れられる食堂

寝室や書斎などがある領事のプライベート空間だった2階には、大正から昭和にかけて活躍した洋画家・野口彌太郎の作品を鑑賞できる「長崎市野口彌太郎記念美術館」が再びオープンしました。

長崎の人々の人情や風景美に惹(ひ)かれ、長崎を題材に数多くの作品を残した野口の昭和初期から晩年までの作品を展示しています。絵画だけでなく日記や絵を描くための取材資料なども紹介しており、これらを通して長崎の魅力を再発見することができるでしょう。


絵画を通して長崎の魅力を知ることも! 絵画を通して長崎の魅力を知ることも!


デジタル化された野口の作品を閲覧できる休憩スペースもあります デジタル化された野口の作品を閲覧できる休憩スペースもあります

旧長崎英国領事館

問い合わせ先 095-821-3205
時間 9~17時(最終入場16時30分)
定休日 月曜(祝日の場合は営業)・年末年始
交通アクセス 西九州新幹線長崎駅から恵里行きほか長崎バス約8分のメディカルセンター下車、徒歩約2分
料金 大人700円、小中高生350円
URL https://www.city.nagasaki.lg.jp/page/70313.html

文/ハセガワアヤ

  • 写真はすべてイメージです。
  • 記事中の情報は2026年3月時点のものです。
  • 館内は基本的に写真撮影OKですが、一部撮影不可のところがあります。
  • 列車やバスなどの所要時間はホームページなどでお調べください。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
  • 店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
  • 同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。