トレたび JRグループ協力

2025.01.06ジパング俱楽部金沢駅発、百万石の城下町を堪能する“外さない”まちなか観光|JR駅発、お手軽1日モデルコース

鉄道を使って、もっと気軽に日本を旅しよう。
日本全国の駅を拠点に、半日から一日で楽しめるモデルコースを紹介します。

日本海から揚がる海の幸が新鮮でおいしく、兼六園の雪吊りなどもしっとりと美しい金沢の冬、思い立ったら北陸新幹線に乗って旅に出てはいかがでしょう。

近江町市場での買い物や食べもの探しはとびきり楽しく、兼六園、金沢城、ひがし茶屋街の雪景色はうっとりする美しさ。古都が誇る現代アートの美術館「金沢21世紀美術館」も訪れる、歴史、グルメ、アートと豊富な見どころがある町の“外さない”1日王道観光コースを紹介します。

  • トップ画像は、雪景色の兼六園

北陸新幹線金沢駅からスタート


東京から北陸新幹線で約2時間半、新幹線ホーム2つに立つ60本の柱の上部には金箔のパネルが飾られており、金箔の全国生産量の99パーセントを占める金沢ならではです。兼六園口(東口)には鼓(つづみ)をイメージした 「鼓門」とガラス張りの「もてなしドーム」が建ち、アメリカの旅行雑誌『トラベル・アンド・レジャー』のWEB版で、2011年に「世界で最も美しい駅14選」のうちのひとつに選出されました。

駅舎はホテル「ヴィアイン金沢」、商業施設の「金沢百番街」と一体化した構造となっており、宿泊にもおみやげの購入にも便利です。


 

バス約5分

 

近江町市場

300年の歴史を誇る市民の台所


冬ならばズワイガニや甘エビ、カキなど、季節ごとの新鮮な海の幸が並びます 冬ならばズワイガニや甘エビ、カキなど、季節ごとの新鮮な海の幸が並びます

青果店も多く、源助だいこん、金沢春菊など、加賀野菜が並ぶ店も 青果店も多く、源助だいこん、金沢春菊など、加賀野菜が並ぶ店も

1580(天正8)年頃に始まった朝市を前身に1721(享保6)年、加賀藩の御膳所として生鮮食品の店が近江町に集められたのが始まりといわれます。1904(明治 37)年に一般にも開放され、以来、金沢市民の食生活を支え続けています。

市場だけに早朝から営業している店舗も多いので、旅の初っ端からおいしいものを食べるのにも絶好。市場内の「いっぷく横丁」は朝9時から立ち食い・立ち飲みができるフードコート。金沢おでんや新鮮な魚貝類の焼き・刺身・寿司・串揚げなどを、北陸3県の地酒約50種類や生ビール・焼酎などとともに味わえます。

そのほか魅力的な飲食店の情報は石川県の特集ページ金沢市の観光公式サイト内の特集ページなどをご参照あれ。


問い合わせ先 076-231-1462
時間 店舗により異なる
定休日 店舗により異なる
交通アクセス 北陸新幹線金沢駅から北陸鉄道バス「城下まち金沢周遊バス」左回りルート約5分の武蔵ヶ辻・近江町市場下車すぐ
URL https://ohmicho-ichiba.com/

 

バス約15分

 

金沢21世紀美術館

公園のような開放感あふれる空間


円形で全方位に開かれた建物 撮影:石川幸史 提供:金沢21世紀美術館 円形で全方位に開かれた建物 撮影:石川幸史 提供:金沢21世紀美術館

金沢城公園に隣接して佇む現代アートの美術館。「まちに開かれた公園のような美術館」というコンセプトのもと、屋外の広場からアート作品に触れられます。そして館内無料スペースの交流ゾーン、さらには展覧会ゾーンへと引き込まれるような形でアート空間に没入していくことになります。

レアンドロ・エルリッヒ作『スイミング・プール』はプールに潜ったかのような感覚を、また、水面を介して地上と地下で人と人が出会う感覚を味わうことができ、見逃せない作品です。プール地下部への入場は要予約(予約はこちらから)


問い合わせ先 076-220-2800
時間 交流ゾーンは9~22時、展覧会ゾーンは10~18時(金・土曜は~22時、当日窓口販売チケットは各30分前まで)
定休日 交流ゾーンは年末年始、展覧会ゾーンは月曜(祝日の場合は翌平日)・年末年始
交通アクセス 北陸新幹線金沢駅から北陸鉄道バス「城下まち金沢周遊バス」右回りルート約18分の広坂・21世紀美術館下車すぐ
値段 展覧会により異なる
URL https://www.kanazawa21.jp/

 

徒歩約8分

 

兼六園

歴代城主が丹精してきた名庭園


霞ヶ池の北岸に配された「ことじ灯篭」。兼六園を代表する景観 霞ヶ池の北岸に配された「ことじ灯篭」。兼六園を代表する景観

みごとな枝ぶりの「唐崎松(からさきのまつ)」。雪吊りは冬の風物詩 みごとな枝ぶりの「唐崎松(からさきのまつ)」。雪吊りは冬の風物詩

岡山の後楽園、水戸の偕楽園とともに「日本三名園」のひとつと称される、江戸時代の代表的な林泉廻遊式庭園。1676(延宝4)年、加賀藩五代藩主・前田綱紀(つなのり)が金沢城に面する傾斜地に別荘を造り、その周辺を庭園にしたのが始まりとされます。その後、代々の加賀藩主が手を加えてきた名園で、現在はその美しい情景が多くの市民や観光客に愛されています。

春の桜、秋の紅葉、枝折れを防ぐための冬の雪吊りなど四季折々の美しさがあり、いつ訪れても素晴らしい景観を見せてくれます。


問い合わせ先 076-234-3800(石川県金沢城・兼六園管理事務所)
時間 8時~16時30分(時期で変動)
定休日 なし
交通アクセス 北陸新幹線金沢駅から北陸鉄道バス「城下まち金沢周遊バス」右回りルート約15分の兼六園下・金沢城下車すぐ
値段 320円(65歳以上は無料)
URL https://kenrokuen.or.jp/

 

徒歩約4分

 

金沢城公園

江戸と現代の城郭建築を堪能


「続櫓(つづきやぐら)」と「石川櫓」で構成された枡形門の「石川門」 「続櫓(つづきやぐら)」と「石川櫓」で構成された枡形門の「石川門」


海鼠壁の目地が黒漆喰で仕上げられた「鼠多門」 海鼠壁の目地が黒漆喰で仕上げられた「鼠多門」

「鼠多門」の内部2階で伝統工法を目の当たりに 「鼠多門」の内部2階で伝統工法を目の当たりに

金沢城は加賀百万石を統治した前田家の居城。戦国時代の1583(天正11)年に藩祖・前田利家が能登から入府して以降、本格的に城づくりがなされました。江戸時代には数度の火災に遭いますが、幕府への遠慮から天守再建はされていません。1788(天明8)年に再建した石川門、1858(安政5)年築の三十間長屋、1848(嘉永元)年に竣工した武具土蔵(鶴丸倉庫)が江戸時代から残る建造物として国の重要文化財に指定されています。

2020年、金沢城の西側、黒い海鼠(なまこ)漆喰が特徴の「鼠多門(ねずみたもん)」と、城内最大規模の木橋「鼠多門橋」が、明治時代に失われて以来約140年ぶりに復元整備され、往時の姿が甦りました。2階建ての内部も見学でき、ネジや釘を使わず組まれた梁(はり)の様子なども目の当たりにできます。


問い合わせ先 076-234-3800
時間 8~17時(時期で変動)、鼠多門など建造物の入館は9~16時
定休日 なし
交通アクセス 北陸新幹線金沢駅から北陸鉄道バス「城下まち金沢周遊バス」右回りルート約15分の兼六園下・金沢城下車、徒歩約5分
値段 入園無料。菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓・橋爪門は320円(65歳以上は無料)
URL https://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kanazawajou/

 

徒歩約16分

 

ひがし茶屋街

お茶屋文化を伝える古い町並み


風情ある町並みの中で買い物や食事を楽しむことができます 風情ある町並みの中で買い物や食事を楽しむことができます

美しい出格子と石畳が続く古い町並みで、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。1820(文政3)年、それまで城下に点在していた茶屋を加賀藩公認のもとに集めて形成。当時90軒あまりの茶屋が立ち並んでいたといわれます。

1820(文政3)年築の建物が残る国指定重要文化財「志摩」では昔ながらのお茶屋そのものを見学でき、当時の三味線なども展示されています。

現在もお座敷をあげる「懐華樓」は昼は一般公開されており、金箔の水引で織られた畳の茶室や輪島塗の階段、加賀友禅などを見学できます。お茶屋遊びが体験できる「艶遊会」が開催される日も。1階にはカフェやオリジナル商品を販売する蔵のショップも併設しています。


問い合わせ先 076-232-5555(金沢市観光協会)
交通アクセス 北陸新幹線金沢駅から北陸鉄道バス「城下まち金沢周遊バス」右回りルート約11分の橋場町下車、徒歩約6分
URL https://www.kanazawa-kankoukyoukai.or.jp/spot/detail_10212.html

 

徒歩約6分、バス約15分

 

金沢駅ゴール!

紹介スポット一覧マップ


スケジュールの一例
(8:11発)

(東京駅)

  • 北陸新幹線「かがやき」
(10:46着)

(金沢駅)

11:00発

金沢駅

  • 北陸鉄道バス「城下まち金沢周遊バス」左回りルート
11:05着

武蔵ヶ辻・近江町市場バス停

  • 「近江町市場」
13:05発

武蔵ヶ辻・近江町市場バス停

  • 北陸鉄道バス「城下まち金沢周遊バス」左回りルート
13:20着

広坂・21世紀美術館バス停

  • 「金沢21世紀美術館」「兼六園」「金沢城公園」「ひがし茶屋街」
17:26発

橋場町バス停

  • 北陸鉄道バス「城下まち金沢周遊バス」左回りルート
17:41着

金沢駅

(17:57発)

(金沢駅)

  • 北陸新幹線「かがやき」
(20:23着)

(東京駅)

文/赤城はるな 写真/石川県観光連盟、金沢21世紀美術館

  • 記事中の情報は2025年1月時点のものです。
  • 列車やバスなどの所要時間は目安となる平均時間を表記しています。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
  • 花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
  • 店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
  • 同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。