トレたび JRグループ協力

2025.02.05ジパング俱楽部大阪城公園駅発、豊臣秀吉や真田幸村らの足跡など、戦国の大阪(大坂)歴史探訪|JR駅発、お手軽1日モデルコース

鉄道を使って、もっと気軽に日本を旅しよう。
日本全国の駅を拠点に、半日から一日で楽しめるモデルコースを紹介します。

市民の寄付により再建された大阪城天守閣は豊臣秀吉自筆の書など戦国時代の文化財を目のあたりにでき、いつ訪れても見ごたえ満点。とくに2・3月は大阪城庭園内の梅林が見頃を迎え、4月からは豊臣時代の石垣を見学できる「大阪城 豊臣石垣館」が開館するなど話題が尽きません。

城の周辺には、秀吉の家臣であった真田幸村が造った出丸(砦)である「真田丸」ゆかりの寺社や、聖武天皇が造営した難波宮の遺跡を見学できる「大阪歴史博物館」などもあります。大阪(大坂)の歴史探訪をどっぷり楽しみましょう。

  • トップ画像は、大阪城天守閣

大阪環状線大阪城公園駅からスタート


大阪駅から大阪環状線外回りで約10分、大阪城公園の最寄り駅のひとつで、「大阪城ホール」へのアクセスにも便利です。大阪城の天守閣を思わせる緑色の屋根がかけられています。コンコースには歴史ファンなら見逃せない司馬遼太郎の陶板レリーフもあります。ホームでは発車メロディとして大坂の陣を想起させる「法螺貝(ほらがい)」が鳴り響きます。

駅前に商業施設「JO‐TERRACE OSAKA(ジョー・テラス・オオサカ)」が整備されており、ショッピングや食事を快適に楽しめます。


 

徒歩約20分

 

大阪城天守閣

戦国時代の息吹を間近に感じる


梅林越しに望む5層8階の天守閣。梅は早咲きが12月下旬頃から、遅咲きが3月中旬頃まで 梅林越しに望む5層8階の天守閣。梅は早咲きが12月下旬頃から、遅咲きが3月中旬頃まで


徳川時代の石垣。地中に眠っていた豊臣時代の石垣を見学できる「大阪城 豊臣石垣館」が2025年4月1日開館予定 徳川時代の石垣。地中に眠っていた豊臣時代の石垣を見学できる「大阪城 豊臣石垣館」が2025年4月1日開館予定

現存する建造物のうち、もっとも古いもののひとつ「千貫櫓(せんがんやぐら)」(国指定重要文化財) 現存する建造物のうち、もっとも古いもののひとつ「千貫櫓(せんがんやぐら)」(国指定重要文化財)

豊臣秀吉による築城、大坂の陣による落城、徳川幕府による再築、明治維新の動乱による焼失を経て、1931(昭和6)年、市民の寄付金により歴史博物館として再建されました。豊臣秀吉や戦国時代など城の歴史にかかわる豊富な文化財を収蔵しています。

「大坂夏の陣図屏風」や「南蛮屏風」、「豊臣秀吉自筆辞世和歌詠草」といった国指定重要文化財をはじめとした貴重な文化財を、随時入れ替えながら展示しています。戦国時代の歴史的遺物を目の当たりにでき、心高鳴ります。


問い合わせ先 06-6941-3044
時間 9時~16時30分(2025年4月1日以降は~17時30分)
定休日 12月28日~1月1日
交通アクセス 大阪環状線大阪城公園駅から徒歩約20分
値段 600円(4月1日以降は「大阪城 豊臣石垣館」の入館料込みで1200円)
URL https://www.osakacastle.net/

 

徒歩約3分

 

ミライザ大阪城

城を望む歴史的建造物でランチ


市民の寄付により大阪城天守閣の再建、大阪城公園の新設とあわせて建設 市民の寄付により大阪城天守閣の再建、大阪城公園の新設とあわせて建設

歴史的建造物「旧第四師団司令部庁舎」であり、大阪市立博物館として使用されていた歴史的建造物をリノベーションした商業施設。

地上3階、地下1階の建物内にショップやレストランが揃い、大阪みやげのショッピングや飲食を楽しめますが、とくに屋上の「BLUE BIRDS ROOF TOP TERRACE(ブルーバーズ ルーフ トップ テラス)」は手が届きそうなほど近くに大阪城天守閣を望みながらバーベキュー(冬期休)やカフェメニューを楽しむことができ、圧巻の体験ができます。


問い合わせ先 06-6755-4320
時間 店舗により異なる
定休日 店舗により異なる
交通アクセス 大阪環状線大阪城公園駅から徒歩約21分
URL https://miraiza.jp/

 

徒歩約5分

 

大阪城豊國(ほうこく)神社

秀吉にあやかり出世を祈願


豊臣秀吉公像は日本彫刻界の第一人者で、日本芸術院会員・文化功労者の中村晋也氏によるもの 豊臣秀吉公像は日本彫刻界の第一人者で、日本芸術院会員・文化功労者の中村晋也氏によるもの

豊臣秀吉・秀頼(ひでより)親子と秀吉の弟の秀長(ひでなが)を祀る神社。秀吉の出世にちなんで、立身出世の神様として崇敬を集めています。

鳥居の前には「豊臣秀吉公像」が鎮座。旧豊臣秀吉公像は1903(明治36)年に大阪城内に建立されましたが、1943(昭和18)年の金属類回収令により供出。以来、再建を望む声が途切れることなく、2007年に再び建立されたものです。

さまざまなお守りを授与していますが、瓢箪形のお守りがとくに特徴的。秀吉が合戦の馬印として千成瓢箪(せんなりびょうたん)を使用したことに因んでいます。


問い合わせ先 06-6941-0229
時間 参拝自由
交通アクセス 大阪環状線森ノ宮駅から徒歩約13分
URL https://www.osaka-hokokujinja.org/

 

徒歩約6分

 

西の丸庭園

迎賓館も建つ寛ぎの庭園


大阪城と高層ビル、大阪迎賓館を眺めながら寛げます 大阪城と高層ビル、大阪迎賓館を眺めながら寛げます

豊臣秀吉の正室・北政所の屋敷があった場所とされ、1965(昭和40)年に約6.5ヘクタールの芝生庭園として開園。周囲を樹木に囲まれ、天守閣や堀の石垣が美しく眺められます。春はソメイヨシノを中心に約300本の桜が咲き競い、花見の名所としても有名。

庭園の一角には1995年、国際会議「APEC'95」の開催に際して各国の要人を招きもてなすため、京都二条城白書院を模して造られた「大阪迎賓館」が建ちます。迎賓館のため一般非公開ですが、日程限定でレストランとして利用できます。


問い合わせ先 06-6941-1717
時間 9~16時(時期で変動)
定休日 月曜(祝日の場合は翌日)、12月28日~1月4日
交通アクセス 大阪環状線大阪城公園駅から徒歩約23分
値段 200円(桜の開花期は入園料変更)
URL https://www.osakacastlepark.jp/articles/detail.html?lang=ja&id=72

 

徒歩約10分

 

大阪歴史博物館

古代の難波宮にタイムスリップ


AR対応のスマホかタブレットで1階と10階に設置されたQRコードを読み取ると、画面上に古代の建物群を表示できます AR対応のスマホかタブレットで1階と10階に設置されたQRコードを読み取ると、画面上に古代の建物群を表示できます

難波宮の太極殿が再現され、天皇の身辺に仕えた役人たちの姿などを目の当たりにできます 難波宮の太極殿が再現され、天皇の身辺に仕えた役人たちの姿などを目の当たりにできます

大阪市の「難波宮(なにわのみや)跡と大阪城公園の連続一体化構想」の一環として2001年にオープン。この地は大阪城ができるはるか前、飛鳥時代と奈良時代に天皇と貴族たちが政務を執った宮殿が置かれ、都となっていた場所です。

エレベーターで10階に上ると、歴史体感の始まり。奈良時代の難波宮の太極殿(だいごくでん)が再現され、古代にタイムスリップしたかのようです。7階まで下りながら近代・現代へと見学(1~6階は特別展示室・講堂・研修室・ミュージアムショップ・レストランなど)。

1階エントランスには難波宮遺跡が保存されており、開館中いつでも見学可能。開館日の14時と15時(各回先着20名)から地下ギャラリーで遺跡を見学できるボランティアガイドも開催。


問い合わせ先 06-6946-5728
時間 9時30分~16時30分
定休日 火曜(祝日の場合は翌日)、12月28日~1月4日
交通アクセス 大阪環状線森ノ宮駅からOsaka Metro中央線約2分の谷町四丁目駅下車、徒歩約5分
値段 常設展600円、特別展別途
URL https://www.osakamushis.jp/index.html

 

徒歩約24分

 

三光神社

城へ通ずる「幸村の抜け穴跡」


お守りや絵馬、御朱印帳には真田家家紋の六文銭の絵柄が お守りや絵馬、御朱印帳には真田家家紋の六文銭の絵柄が

大阪城まで通じるといわれる抜け穴跡 大阪城まで通じるといわれる抜け穴跡

中風(脳血管疾患)除の御利益と、真田幸村とのゆかりで知られる神社。

大坂の陣が始まる前、大坂城は東・西・北の三方が河川に面していて守りやすいのに対し、南は三の丸外に秀吉が設けた空堀のみでした。1614(慶長19)年の大坂冬の陣の際、豊臣方の真田幸村は手薄だと思われる城の南の守備強化のため、わずか1カ月あまりで「偃月城(えんげつじょう)」、別名「真田丸」と呼ばれる出丸(砦)を設けました。

そして、大阪城(当時は大坂と表記)から真田丸まで通じる地下の暗道(抜け穴)も造っていたと言い伝えられています。三光神社の境内には、その抜け穴跡と伝わる遺跡があり、脇に真田幸村公の陣中指揮姿の銅像が立っています。


問い合わせ先 06-6761-0372
時間 参拝自由
交通アクセス 大阪環状線玉造駅から徒歩約5分
URL https://www.sankoujinja.com/index.html

 

徒歩約5分

 

心眼寺

大坂冬の陣の「真田丸」ゆかりの地


「真田幸村出丸城跡」の石碑が立つ心眼寺 「真田幸村出丸城跡」の石碑が立つ心眼寺

寺の門扉には六文銭の意匠が見られます 寺の門扉には六文銭の意匠が見られます

豊臣秀吉の時代に創建された寺で、真田幸村が大坂冬の陣の際に砦「真田丸」で徳川家康率いる相手方を迎え撃った陣地一帯にあたります。寺は一度大阪冬の陣の後に取り壊されましたが、大坂夏の陣で最期を遂げた幸村とその子・大助の供養のため、1622(元和8)年に再建されました。

また、幕臣として鳥羽伏見の戦いに参戦し戦死した京都見廻組の桂早之助、渡邊吉太郎の墓があることでも知られます。京都見廻組は新選組と同じく京都の治安維持に当たった組織で、1867(慶応3)年、京都河原町の近江屋で坂本龍馬や中岡慎太郎が殺害された事件にも数名がかかわったとされています。


問い合わせ先 06-6764-0630
時間 8~17時
定休日 なし
交通アクセス 大阪環状線玉造駅から徒歩約15分
値段 無料
URL https://osaka-info.jp/spot/shinganji/

 

徒歩約15分

 

玉造駅ゴール!

紹介スポット一覧マップ


スケジュールの一例
(9:54発)

(大阪駅)

  • 大阪環状線
(10:04着)

大阪城公園駅

10:10頃

大阪城公園駅

  • 「大阪城天守閣」「ミライザ大阪城」「大阪城豊國神社」「西の丸庭園」「大阪歴史博物館」「三光神社」「心眼寺」
17:00頃

玉造駅

(17:03発)

(玉造駅)

  • 大阪環状線
(17:17着)

(大阪駅)

文/赤城はるな 写真/大阪観光局

  • 記事中の情報は2025年2月時点のものです。
  • 列車やバスなどの所要時間は目安となる平均時間を表記しています。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
  • 花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
  • 店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
  • 同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。