トレたび JRグループ協力

2025.04.07ジパング俱楽部鹿児島中央駅発、維新の英雄・西郷隆盛と大久保利通のふるさとを歩く|JR駅発、お手軽1日モデルコース

鉄道を使って、もっと気軽に日本を旅しよう。
日本全国の駅を拠点に、半日から一日で楽しめるモデルコースを紹介します。

明治維新の立役者である西郷隆盛や大久保利通を輩出した鹿児島。彼らの足跡を訪ね、幕末から維新の歴史を楽しみます。2人を取り立てた薩摩藩主・島津斉彬(なりあきら)は産業の近代化のために集成館事業を進めた名君。島津家の別邸「仙厳園(せんがんえん)」を訪ね、桜島を望む美しい庭園や、斉彬が生み出した薩摩切子の美しさも堪能しましょう。

  • トップ画像は、鹿児島市内から見た桜島

九州新幹線鹿児島中央駅からスタート


九州新幹線の終着駅で、博多駅からは約1時間30分。改札口正面にあらゆる鹿児島名物が揃う「みやげ横丁」があるのに加え、大型商業施設「アミュプラザ鹿児島」が隣接し、ショッピングや飲食に大変便利。駅前の東口広場には、薩摩藩がイギリスへ派遣した留学生一行の「若き薩摩の群像」が立ちます。


 

徒歩約10分

 

維新ふるさとの道

薩摩の偉人を輩出した歴史の道


季節の花の彩も楽しめるさわやかな道 季節の花の彩も楽しめるさわやかな道


道沿いには、薩摩藩の下級武士が住んだ「二つ家(ふたつえ)」も再現 道沿いには、薩摩藩の下級武士が住んだ「二つ家(ふたつえ)」も再現

「維新ふるさと館」では等身大ロボットでドラマ「維新への道」を上映 「維新ふるさと館」では等身大ロボットでドラマ「維新への道」を上映

駅前東口広場で日本の近代化に貢献した若者を称える「若き薩摩の群像」を見学し、薩摩の偉人ゆかりの地が道沿いのあちこちに点在する歴史ロード「維新ふるさとの道」へ。

遊歩道に入るとすぐに「西郷従道邸庭園跡庭石」が残る「西郷隆盛·従道誕生地」があり、その先の「維新ふるさと館」では鹿児島の歴史や先人たちの偉業などを映像・ジオラマ(模型)・ロボットなどを使って紹介。幕末の薩摩と明治維新について楽しく深く学べます。

「大久保利通生い立ちの地」を通り、大久保利通銅像へ。西郷隆盛と大久保利通が目と鼻の先で育っていた、沿道の歴史の濃厚さにただただ感嘆です。

西郷と大久保が生まれ育ったこの付近は加治屋町といい、ほかにも陸軍大臣の大山巌、海軍連合艦隊司令長官の東郷平八郎、内閣総理大臣の山本権兵衛など、明治・大正時代に活躍した軍人や政治家を輩出した土地です。歩いてめぐってみるのもいいでしょう。


問い合わせ先 099-239-7700(維新ふるさと館)
時間 維新ふるさと館は9時~16時30分
定休日 なし
交通アクセス 九州新幹線鹿児島中央駅から徒歩約10分
値段 維新ふるさと館は入館300円
URL https://www.kagoshima-yokanavi.jp/spot/10012

 

徒歩約17分

 

天文館

郷土料理や鹿児島グルメが満載


12の通りからなる天文館。人気の名店がずらり 12の通りからなる天文館。人気の名店がずらり


あっさりとした味わいのとんこつスープが特徴の「鹿児島ラーメン」 あっさりとした味わいのとんこつスープが特徴の「鹿児島ラーメン」

鹿児島黒豚を揚げたサックサクのとんかつ 鹿児島黒豚を揚げたサックサクのとんかつ

南九州最大の繫華街で、島津家二十五代当主の島津重豪(しげひで)が1779(安永8)年に天文観測や暦の作成などを行なう施設「明時館」、別名「天文館」を建てたことが名前の由来です。通りにはアーケードがかかり、雨でも濡れずに飲食やショッピングが楽しめます。

黒豚や薩摩地鶏を使った料理や鹿児島ラーメン、かき氷の「しろくま」などのご当地グルメや郷土料理を堪能できる店もあるので、好みの店でランチをいただきましょう。

12ある通りのひとつ、照国表参道から出ると、西郷隆盛銅像へ徒歩5分ほどで行けます。


問い合わせ先 099-216-1327(鹿児島市観光振興課)
時間 店舗により異なる
定休日 店舗により異なる
交通アクセス 九州新幹線鹿児島中央駅から鹿児島駅前行き市電約10分の天文館通電停下車すぐ
URL https://tenmonkan.info/

 

徒歩約20分

 

城山公園

眺望を愛(め)で、西郷終焉の地を散策


桜島フェリーなど行き交う船も見てとれます 桜島フェリーなど行き交う船も見てとれます


西郷隆盛終焉の地。幹部たちも戦死もしくは自刃しました 西郷隆盛終焉の地。幹部たちも戦死もしくは自刃しました

銃弾に倒れるまでの最期の5日間を過ごした「西郷隆盛洞窟」 銃弾に倒れるまでの最期の5日間を過ごした「西郷隆盛洞窟」

標高107メートルの小高い山で、クスの大木やシダ・サンゴジュなど温帯・亜熱帯性植物が自生する自然の宝庫。桜島をはじめ錦江湾(鹿児島湾)や鹿児島市街地を一望する展望台からの眺望は圧巻です。

一帯は西南戦争の最後の激戦地となったため、戦争にまつわる史跡が多く存在します。展望台から徒歩約10分の「西郷隆盛洞窟」は、隆盛が薩軍の指揮を執りつつ最期の5日間を過ごした地。そこから徒歩約10分のところには、満49歳で銃弾に倒れた「西郷隆盛終焉の地」があります。


問い合わせ先 099-298-5111(観光交流センター)
交通アクセス 九州新幹線鹿児島中央駅から観光地循環バス「カゴシマシティビュー」約25分の城山下車すぐ
値段 入園自由
URL https://www.kagoshima-yokanavi.jp/spot/10002

 

徒歩約5分、バス約20分

 

名勝 仙厳園

斉彬や篤姫も魅了した景色が広がる


仙厳園は世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産のひとつ 仙厳園は世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産のひとつ


薩摩切子は一度途絶えましたが、100年以上を経た昭和60年代に復元 薩摩切子は一度途絶えましたが、100年以上を経た昭和60年代に復元

大砲の砲身を造るための金属溶解を行なった「旧集成館反射炉跡」 大砲の砲身を造るための金属溶解を行なった「旧集成館反射炉跡」

1658(万治元)年に島津家十九代・光久によって築かれた島津家の別邸。雄大な桜島を築山、錦江湾を池に見立てたスケールの大きな庭園がみごとです。幕末には二十八代・斉彬やその娘の天璋院篤姫(てんしょういんあつひめ)もここからの景色を眺めています。

敷地内には斉彬が幕末に興した日本初の工場群「尚古集成館(しょうこしゅうせいかん)」もあります。工場創業時の機械を展示するとともに、映像「戦国島津の歩み」を上映するなど、島津家の歴史・文化と集成館事業を語り継ぎます。

仙厳園の隣には、同じく斉彬が振興した薩摩切子を今に伝える「島津薩摩切子工場」があり、製造工程を間近で見学できます。工場に隣接するギャラリーショップ「磯工芸館」に並ぶ切子の数々も本当に美しく、繊細なカット、紅、藍、緑、黄、金赤、島津紫の伝統6色などの光り輝く色合いに見惚れます。


問い合わせ先 099-247-1551
時間 9~17時
定休日 3月第1日曜
交通アクセス 九州新幹線鹿児島中央駅から日豊本線約7分の仙厳園駅下車、徒歩約3分
値段 1600円
URL https://www.senganen.jp/

 

徒歩約3分、日豊本線約7分

 

九州新幹線鹿児島中央駅ゴール!

紹介スポット一覧マップ


スケジュールの一例
(8:40発)

(博多駅)

  • 九州新幹線「さくら」
(10:16着)

鹿児島中央駅

10:30頃

鹿児島中央駅

  • 「維新ふるさとの道」「天文館」「城山公園」
14:29発

薩摩義士碑前バス停

  • カゴシマシティビュー
14:49着

名勝 仙厳園

17:17発

仙厳園駅

  • 日豊本線
17:26着

鹿児島中央駅

(18:05発)

(鹿児島中央駅)

  • 九州新幹線「さくら」
(19:40着)

(博多駅)

文/赤城はるな 写真/鹿児島県観光連盟、鹿児島市

  • 記事中の情報は2025年4月時点のものです。
  • 列車やバスなどの所要時間は目安となる平均時間を表記しています。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
  • 花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
  • 店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
  • 同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。