トレたび JRグループ協力

2024.09.09ジパング俱楽部博多駅発、歴史情緒と食が魅力の町を行く|JR駅発、お手軽1日モデルコース

鉄道を使って、もっと気軽に日本を旅しよう。
日本全国の駅を拠点に、半日から一日で楽しめるモデルコースを紹介します。

博多は戦国時代、天才軍師と呼ばれた黒田官兵衛が活躍した土地であり、その子・長政が築いた福岡城の跡や、城の濠だった土地を整備した大濠公園など、歴史的名所の多い町。

勇壮な舁き山笠(かきやま)が市中を駆け抜ける夏の「博多祇園山笠(ぎおんやまがさ)」や千灯明(せんとうみょう)が美しい秋の「博多おくんち」など、情緒ある祭りも有名。どちらの祭りも櫛田神社の祭事で、「飾り山笠」は境内に展示されていつでも見学可能です。

駅ビル「アミュプラザ」「デイトス」や少し離れた「キャナルシティ」などでのショッピングも楽しいし、ホテルもオフィスも数多くある大都会ですが、町のローカルな魅力を歩いてたっぷり味わいます。夜は博多屋台をちょっとだけのぞいて帰りましょう。

  • トップ画像は、「福岡大仏」

山陽新幹線博多駅からスタート


新大阪駅から山陽新幹線に乗って約2時間半、福岡市の陸の玄関口であり、九州最大の駅。駅ビル「JR博多シティ」があり、新幹線改札口そばのフロアにはおみやげを扱う店舗が多数並んでいます。


 

徒歩約3分(「大地のうどん 博多駅ちかてん」の場合)

 

博多うどん

風味豊かなつゆとゴボウ天が美味


「大地のうどん 博多駅ちかてん」の一番人気、「肉ごぼう天うどん」750円 「大地のうどん 博多駅ちかてん」の一番人気、「肉ごぼう天うどん」750円

宋から日本に製麺技術をもたらしたとされる、聖一国師(しょういちこくし)が博多で開いた承天寺の境内には「饂飩蕎麦(うどんそば)発祥之地」の石碑があり、博多はうどん発祥の地ともいわれます。

そんな博多うどんの特徴は麺がやわらかく、カツオや昆布、アゴなどを使ったつゆが風味豊かなこと。具はゴボウ天や、九州の醤油で甘辛く味付けした肉などがよく使われます。

新幹線を降りてすぐに食べに行けるのが「大地のうどん 博多駅ちかてん」。茹でたてのうどん、揚げたての大きなゴボウ天、だしのきいたつゆが自慢です。


問い合わせ先 店舗により異なる(「大地のうどん 博多駅ちかてん」は092-481-1644)
時間 店舗により異なる(「大地のうどん 博多駅ちかてん」は10時30分~15時30分・17時~20時30分)
定休日 店舗により異なる(「大地のうどん 博多駅ちかてん」は年末年始)
交通アクセス 店舗により異なる(「大地のうどん 博多駅ちかてん」は山陽新幹線博多駅から徒歩約3分)
URL https://daichinoudon.com/

 

徒歩約10分

 

東長寺

光背の造作もみごとな大仏を拝観


「福岡大仏」。光背や壁面の彫刻もみごと 「福岡大仏」。光背や壁面の彫刻もみごと

本堂(右)と高さ約26メートルの五重塔 本堂(右)と高さ約26メートルの五重塔

806(大同元)年、唐での修行を終えた弘法大師が日本で最初に建立した寺と伝わります。
1988年から4年をかけて完成した釈迦如来坐像は「福岡大仏」と呼ばれ、高さ約10.8メートル、重さ約30トンで、木造坐像としては日本一の大きさ。約16.1メートルの高さをもつ光背には七仏や十三仏も彫られ、後壁面には5000もの小仏が祀られており壮観です。

大仏の台座内にはおどろおどろしい地獄を描いた絵が飾られた道が続く「地獄・極楽巡り」があります。暗闇の中に「仏の輪」があり、手探りでそれを見つけられると極楽に行けると言われています。

本堂の千手観音菩薩像は国の重要文化財で、年3回、2月3日・6月15日・10月20日に御開帳されます。


問い合わせ先 092-291-4459
時間 9~17時(大仏殿は~16時45分)
定休日 なし
交通アクセス 山陽新幹線博多駅から地下鉄空港線約1分の祇園駅下車、徒歩約1分
値段 参拝自由、大仏殿拝観料50円
URL https://yokanavi.com/spot/26928/

 

徒歩約6分

 

櫛田神社

豪華絢爛な飾り山笠をチェック!


豊臣秀吉が九州平定後、博多復興にあたって建立寄進したと伝わります 豊臣秀吉が九州平定後、博多復興にあたって建立寄進したと伝わります

境内に展示されている「飾り山笠」 境内に展示されている「飾り山笠」

「お櫛田さん」の愛称で広く市民から親しまれている、博多の総鎮守。757(天平宝字元)年、孝謙天皇の御代に伊勢松坂の櫛田神社を勧進して創建したと伝わります。

毎年7月1~15日に行なわれる博多祇園山笠は豪壮な山笠を櫛田神社に奉納する神事。山笠には市中を担いで走る「舁き山笠(かきやま)」と「飾り山笠」がありますが、祭り終了後も翌年5月まで、神社の境内に「飾り山笠」がひとつ常設展示されています。

境内にある「博多歴史館」では、博多の町割りを指導した豊臣秀吉が出した朱印状や現代博多人形師らが再現した古代山笠など、貴重な博多の歴史資料を見て学ぶことができます。

  • 「博多歴史館」は改修のため2025年夏(予定)まで休館中

問い合わせ先 092-291-2951
時間 4~22時。「博多歴史館」は10~16時
定休日 なし。「博多歴史館」は月曜(祝日の場合は翌平日)
交通アクセス 山陽新幹線博多駅から地下鉄七隈線約1分の櫛田神社前駅下車、徒歩約5分
値段 参拝自由。「博多歴史館」は300円
URL https://yokanavi.com/spot/26906/

 

徒歩約6分、地下鉄約6分、徒歩約10分

 

福岡城跡

石垣と縄張りに往時をしのぶ


大天守台は現在、展望台になっており博多湾を一望 大天守台は現在、展望台になっており博多湾を一望

国指定重要文化財の「多聞櫓(たもんやぐら)」 国指定重要文化財の「多聞櫓(たもんやぐら)」

初代福岡藩主・黒田長政が1601(慶長6)年から7年の歳月をかけて築城。建造物はあまり残っていないものの、石垣や縄張りがほぼ当時のままの姿をとどめているため、国の史跡に指定されています。

天守台、本丸、二の丸、三の丸の門などに残る石垣の総延長は3キロを超え、高さが10メートルを超えるところもあります。自然石を積み上げた野面(のづら)積み、割石積み、角の部分に用いられる算木(さんぎ)積みといった石垣の表情の豊かさや迫力に歴史の重みを感じます。


問い合わせ先 092-732-4801(福岡市文化財活用課)
時間 見学自由。南丸「多聞櫓」前庭は9~17時
定休日 なし
交通アクセス 山陽新幹線博多駅から地下鉄空港線約7分の赤坂駅から徒歩約10分
URL https://fukuokajyo.com/

 

徒歩約8分

 

大濠公園

島と橋を渡り池の中央を散策


日本らしい四季折々の彩を楽しめる日本庭園 日本らしい四季折々の彩を楽しめる日本庭園

菖蒲島・松島・柳島とそれらを結ぶ橋を渡って歩くのも一興 菖蒲島・松島・柳島とそれらを結ぶ橋を渡って歩くのも一興

約22万6000平方メートルの池を有する全国有数の水景公園。かつては博多湾の入江であり、黒田長政が福岡城を建築する時にはこの地を外濠として利用しました。池の周辺には約2キロの周遊道が整備され、4つの橋で結ばれた中の島や浮見堂などを散策するのも、とてもさわやか。

池の南にある日本庭園は、築山の厚い植栽で都市の騒音が遮蔽され、心を穏やかにしてくれる眺め。ツバキ、サザンカ、梅、新緑、サルスベリ、紅葉など、季節の彩りも楽しみです。


問い合わせ先 092-741-2004(大濠・西公園管理事務所)
時間 入園自由。日本庭園は9時~16時45分(時期で変動)
定休日 なし。日本庭園は月曜(祝日の場合は翌平日)・12月29日~1月3日
交通アクセス 山陽新幹線博多駅から地下鉄空港線約9分の大濠公園駅下車、徒歩約7分
値段 無料。日本庭園は250円
URL https://www.ohorikouen.jp/

 

徒歩約15分

 

博多屋台

ビル街に立ち並ぶレトロな屋台


お酒とともに屋台ならではの味わいを楽しみましょう お酒とともに屋台ならではの味わいを楽しみましょう

福岡の屋台は戦後、戦災者や引揚者が生活の糧を求めて始めたのが発祥といわれ、1960年代のピーク時は400軒以上、現在も100軒以上があり、そのほとんどが中州・天神・長浜の3エリアに軒を構えます。

昭和40年代、歩道の占有などの問題から社会問題となり、新規参入は認めない方向で「原則一代限り」の方針がとられましたが、平成20年代に将来的になくなるはずだった屋台を残していく
方向に転換。公募により新たな屋台が営業開始できるようになりました。2023年6月には新たな屋台13軒が新規オープンしています。

屋台の定番、おでんや焼き鳥はもちろん、フレンチやイタリアンなど多彩なメニューが楽しめます。博多ならではのとんこつラーメンや焼きラーメン、ひとくち餃子なども見逃せません。
長浜屋台街では、明太子料理専門の屋台や、”ガチ中華”、野球コンセプトなど、2023年に7軒が新規オープン。個性あふれる屋台も楽しみです。

福岡市が運営する、屋台のLINE公式アカウント「FUKUOKA GUIDE」で店探しをするのもいいでしょう。


問い合わせ先 092-431-3003(博多駅総合案内所)
時間 店舗により異なる
定休日 店舗により異なる
交通アクセス 店舗により異なる(長浜屋台街は山陽新幹線博多駅から地下鉄空港線快速約7分の赤坂駅下車、徒歩約14分)
URL https://yokanavi.com/yatai/

 

徒歩約14分、地下鉄約8分

 

博多駅ゴール!

紹介スポット一覧マップ


スケジュールの一例
8:00発

新大阪駅

  • 山陽新幹線「さくら」
10:36着

博多駅

  • 「博多うどん」「東長寺」「櫛田神社」
14:22発

祇園駅

  • 地下鉄空港線
14:28着

赤坂駅

  • 「福岡城跡」「大濠公園」「博多屋台(長浜屋台街)」
19:52発

赤坂駅

  • 地下鉄空港線
20:00着

博多駅

20:18発

山陽新幹線「さくら」

22:53着

新大阪駅

文/赤城はるな 写真/福岡市・福岡県観光連盟

  • 記事中の情報は2024年9月時点のものです。
  • 列車やバスなどの所要時間は目安となる平均時間を表記しています。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
  • 花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
  • 店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
  • 同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。