2025.08.05ジパング俱楽部札幌駅発、5年ぶりリニューアルの赤れんが庁舎と名建築を堪能|JR駅発、お手軽1日モデルコース
鉄道を使って、もっと気軽に日本を旅しよう。
日本全国の駅を拠点に、半日から一日で楽しめるモデルコースを紹介します。
北海道の象徴であり、「赤れんが」の愛称で知られる「北海道庁旧本庁舎」が5年あまりにおよぶ大規模改修工事を終え、2025年7月25日にリニューアルオープンしました。これを機に札幌を訪ね、「札幌市時計台」や「札幌市資料館」といった王道スポットを満喫しましょう。ランチも王道で、ジンギスカンに舌鼓(したつづみ)。
札幌駅に戻ったらもうワンポイント、「JRタワー展望室 タワー・スリーエイト」に立ち寄り、札幌の夜景を眺望し、帰路につきましょう。
- ※トップ画像は、北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)
函館本線札幌駅からスタート
北海道の代表駅で、とくに2003年の駅ビル「JRタワー」開業を機に周辺地域が再開発され、大通・すすきの地区をしのぐ繁華街・商業集積地となっています。
南口の駅舎正面には北海道出身の彫刻家・デザイナーである五十嵐威暢(たけのぶ)による『星の大時計』を設置。駅の大時計としては世界最大サイズで、大時計の外壁下部に貼られたソーラーパネルを動力源にしています。
JRタワーには「大丸札幌店」や「JRタワーホテル日航札幌」が入居しており、ショッピングや宿泊にも便利です。
札幌市時計台
明治の姿のまま時を告げ続ける
明治の姿のままで動いている時計は世界でも数台しかありません
正式名称は「旧札幌農学校演武場」。札幌農学校は北海道大学の前身で、北海道開拓の指導者を育成するために1876(明治9)年開校。演武場はクラーク博士の提言により、農学校生徒の兵式訓練や入学式・卒業式などを行なう中央講堂として建設されました。塔時計は1888(明治21)年に札幌の標準時計に指定され、1里四方に響き渡った鐘の音は「農学校の大時計」として市民に親しまれてきました。今も毎時0分に高らかに時を告げています。
館内は開拓使や札幌農学校など北海道の歴史を伝える資料館となっています。ぜひ、鐘の鳴る時間に見学したいものです。時計台向かいのビルの2階テラスも見学ポイントとして開放されています。
問い合わせ先 | 011-231-0838 |
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時間 | 8時45分~17時 |
定休日 | 1月1~3日 |
交通アクセス | 函館本線札幌駅から徒歩約10分 |
値段 | 350円 |
URL | https://sapporoshi-tokeidai.jp/ |
北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)
リニューアルほやほやの名建築
現在の新庁舎ができるまで約80年にわたって道政を担ってきた歴史ある建物
5年余りにおよぶ大規模改修工事を終え、2025年7月25日にリニューアルオープンしたばかり。1888(明治21)年に建てられたアメリカ風ネオ・バロック様式の建築が往時の姿そのままに蘇(よみがえ)りました。
館内の展示も一新され、デジタルサイネージやARを活用した歴史とアイヌ文化に関する体験型展示など、由緒ある建物の中で最新の展示が楽しめる、より魅力的な施設に生まれ変わりました。
問い合わせ先 | 011-206-8390 |
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時間 | 8時45分~20時30分 |
定休日 | 11月16日、12月29日~1月3日 |
交通アクセス | 函館本線札幌駅から徒歩約8分 |
値段 | 300円 |
URL | https://www.hokkaido-redbrick.jp/ |
ジンギスカン
肉汁が野菜に絡み絶品
鍋の上部で焼く味付け肉から肉汁が流れ落ちて野菜に絡み、おいしさ倍増(写真はイメージ)
「松尾ジンギスカン 札幌駅前店」の「3種類食べくらべランチセット」は2000円
清潔感あふれる「松尾ジンギスカン 札幌駅前店」の店内
第一次世界大戦時に軍隊などの制服を作るために札幌周辺でめん羊(毛をとるための羊)の飼育が盛んになり、その後、食用羊の飼育へと広がり、ジンギスカンが食べられるようになりました。「ジンギスカン」の名の由来は諸説ありますが、一説には鍋がチンギス=ハンが率いたモンゴル兵のかぶった兜と似ているからとも。
ジンギスカンの肉の種類は、やわらかくてクセの少ない仔羊の肉「ラム」と、羊本来の味わいが特徴の成羊の肉「マトン」があります。タレに漬け込んだ味付け肉と、焼いてからタレに絡めて食べる後付け肉があり、店ごとにタレの味や肉の切り方が異なります。
ビールとの相性も抜群なだけに、夜から営業の店舗も多いですが、「松尾ジンギスカン」は昼から営業していて、日帰り旅でも利用しやすい店。フレッシュなりんごとタマネギを毎日ジュースにして仕込んだ「生タレ」で味付けした羊肉の味わいがたまりません。
松尾ジンギスカン 札幌駅前店
問い合わせ先 | 011-200-2989 |
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時間 | 11時~14時30分・17~22時 |
定休日 | 12月31日~1月2日 |
交通アクセス | 函館本線札幌駅から徒歩7分 |
URL | https://www.matsuo1956.jp/shop/ekimae/ |
大通公園
「とうきびワゴン」の出店も楽しみ
大通西1丁目から大通西12丁目まで約1.5キロ続く公園
美しい花壇や芝生、約90種4700本におよぶ樹木が四季折々の憩いの風景を見せるとともに、初夏の訪れを告げるライラックまつり、冬の雪まつりやホワイトイルミネーションなど、季節ごとのイベントも開催され、観光客や市民に親しまれています。
毎年春から秋、園内の西3丁目と西4丁目には、ゆでとうきび・焼きとうきびなどを販売する「とうきびワゴン」も出店します。
問い合わせ先 | 011-251-0438 |
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時間 | 入園自由 |
交通アクセス | 函館本線札幌駅から徒歩約14分 |
URL | https://odori-park.jp/ |
札幌市資料館(旧札幌控訴院)
歴史ある裁判所の法廷室を見学
約4万年前の支笏(しこつ)火山大噴火によってできた札幌軟石を使用した建物
1926(大正15)年築、札幌軟石を使った全国的にも貴重な建物で、国の重要文化財に指定されています。
1973(昭和48)年、裁判所の移転に伴い札幌市資料館として開館し、当初は札幌オリンピック関係の資料や札幌にゆかりのある文学関係の資料を展示。その後、控訴院時代の法廷を復元した「刑事法廷展示室」や「まちの歴史展示室」、札幌国際芸術祭に関する「SIAFラウンジ」などが設置されました。歴史ある裁判所の法廷室を見学できるのはなかなか興味深い体験です。
問い合わせ先 | 011-251-0731 |
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時間 | 9~19時 |
定休日 | 月曜 (祝日の場合は翌平日)、12月29日~1月3日 |
交通アクセス | 函館本線札幌駅から地下鉄宮の沢駅前行きJR北海道バス12分の北1条西12丁目下車、徒歩約2分 |
値段 | 無料 |
URL | https://www.s-shiryokan.jp/ |
JRタワー展望室 タワー・スリーエイト
360度広がる札幌の夜景を眺望
山並みと町のまばゆい光のコントラストが絶妙
北海道大学の前身である「旧札幌農学校演武場」(札幌市時計台)からスタートした札幌日帰り旅。余裕があったら駅に戻る前に、開拓使時代の農学実習模型やアイヌ文化資料を展示する「北海道大学総合博物館」や北海道大学の北海道ワイン教育研究センター棟に開設されている「北大ワインテイスティング・ラボ」にも立ち寄りましょう。
さらに駅でも、もう1スポット観光を。JRタワーの38階に位置する展望室は、地上約160メートルから360度広がる眺望を楽しめます。石狩湾新港の向こうに広がる水平線や手稲山、碁盤の目に整備された町並みなど圧巻です。とくに、夜景は格別の美しさです。
問い合わせ先 | 011-209-5500 |
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時間 | 10時~21時30分 |
定休日 | なし |
交通アクセス | 函館本線札幌駅下車すぐ |
値段 | 740円 |
URL | https://www.jr-tower.com/t38 |
函館本線札幌駅ゴール!
- スケジュールの一例
-
(7:37発)
函館駅
- 特急「北斗」
-
11:29着
札幌駅
- 「札幌市時計台」「北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)」「ジンギスカン」「大通公園」「札幌市資料館」
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17:40発
北1条西12丁目バス停
- 札幌駅前行きJR北海道バス
-
17:52着
札幌駅前バス停
- 「JRタワー展望室 タワー・スリーエイト」
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(18:46発)
札幌駅
- 特急「北斗」
-
(22:31着)
函館駅
紹介スポット一覧マップ
文/赤城はるな
- ※記事中の情報は2025年8月時点のものです。
- ※列車やバスなどの所要時間は目安となる平均時間を表記しています。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
- ※花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
- ※店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
- ※同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。