2024.07.25ジパング俱楽部詫間駅から行く!瀬戸内国際芸術祭の島・粟島へ日帰り旅|JR四国エリアモデルコース
香川県三豊(みとよ)市
夏は船に乗って、島旅に行こう! ジパング倶楽部編集部では、JR線+船でらくらく行ける、島旅モデルコースを紹介。島の見どころやグルメ、島内のアクセス事情まで、ていねいにご案内します!
塩飽(しわく)水軍など多くの船乗りを輩出した塩飽諸島。その西の端にある粟島(あわしま)へは、本土から連絡船で約15分。気軽に瀬戸内の島時間を満喫できる、昔ながらの素朴な雰囲気が残る島です。海運にまつわる史跡や、海を玄関にした神社、人気の現代アート展示施設をめぐっていきましょう。
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ノスタルジックな現代アートの島・粟島
四国本土とは一番近い所で1キロも離れていない粟島。
江戸時代には北前船の寄港地として栄え、明治時代には日本初の海員養成学校が設置されるなど、海運業とのつながりが強かった島です。
現在は島民と芸術家が一緒に作品を創作する現代アートの島として知られ、3年ごとに開催される「瀬戸内国際芸術祭」の会場のひとつにもなっています。
詫間町の須田港からは10時50分発の定期船に乗れば、今回紹介する島のスポットを日帰りで十分にめぐれます。
データと注意事項
粟島への定期連絡船は須田港から出航しています。
島内の観光は徒歩でもめぐれますが、レンタサイクルを利用すると便利。月・水・金・土曜であれば島内をめぐる5人乗り電動カート「粟島グリーンスローモビリティ」も乗車できます。
レンタサイクルは1日1回1台500円~。粟島グリーンスローモビリティは1日3便、1日乗車券500円。
粟島のレンタサイクルはセルフ式です。
予讃(よさん)線詫間駅からスタート!
特急「しおかぜ」「いしづち」の一部列車が停車。
詫間町は浦島太郎伝説の地で、町のあちらこちらに浦島太郎像や竜宮城を模したオブジェがあります。
須田港から粟島汽船に乗船
かつては酒蔵(現在は宿泊施設にリノベーション)もあった、ノスタルジックな町並みが残る須田港。
須田港~粟島港間の定期連絡船は1日8便、運賃は片道330円。待合所は、2022年の「瀬戸内国際芸術祭」で『みなとのロープハウス』という作品になり、今もそのままに。
粟島港に到着
粟島は面積約3.68平方キロで、人口はおよそ150人。
3つの島が砂州でつながっている地形で、上空から見るとスクリューのような形をしています。粟島の夏は、夜の渚で光るウミホタルが名物。
また、島周辺の海域は、瀬戸内海では数を減らしているスナメリの生息地でもあります。まずは、港から海岸沿いの道を西へ歩いていきます。
粟島海洋記念館
船乗りの島のシンボル
江戸時代には北前船の寄港地として栄えたと伝わる粟島。
1897(明治30)年にはここに日本最古の海員養成学校が開設され、海運業界にたくさんの人材を輩出しました。1987(昭和62)年に廃校。大正時代に建てられた現在の木造校舎は保存され、「粟島海洋記念館」になっています。館内には島の歴史や海洋航海関係の資料を展示。
2004年公開の映画『機関車先生』がここで撮影されたことでも知られています。現在は改修工事中のため館内は立ち入り禁止です。
粟島海洋記念館
問い合わせ先 | 0875-84-7878 (ル・ポール粟島) |
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時間 | 9~16時 |
定休日 | 火曜(祝日の場合は翌日)、年末年始 ※当面の間全館立ち入り禁止 |
交通アクセス | 粟島港から徒歩約5分 |
値段 | 無料 |
URL | https://www.mitoyo-kanko.com/ |
粟島芸術家村
島民と共作した現代アートを展示
旧粟島中学校の校舎を活用し、若手芸術家がアート作品を滞在制作している施設(アート・イン・レジデンス)。2010年から始まり、館内にはその成果の現代アートを展示しています。
ここの作品は、芸術家の創作に島民がかかわっているのが特徴です。巣立った芸術家の多くは世界で活躍中です。
運営資金を作るために島民がボランティアで「ワルリ族(インドの少数民族)の壁画」を刺繍したサコッシュは、おみやげにもおすすめ。
※展示作品は時期により変更となる場合があります。
粟島芸術家村
問い合わせ先 | 0875-73-3012(三豊市産業政策課) |
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時間 | 13~16時 ※季節により異なる |
定休日 | 日~金曜 ※季節によって公開もあり |
交通アクセス | 粟島港から徒歩約5分 |
値段 | 無料 |
URL | https://www.mitoyo-kanko.com/ |
あわろは食堂
粟島の漁師が惜しみなく料理を提供
島に行ったら島のものを、という願いを満たす食堂。
店主は粟島の漁師で、タコ壺漁で獲れた粟島産ダコなど新鮮な海の幸はもちろん、島の家庭菜園直送の野菜も見逃せません。そして店主の奥様の料理センスが抜群で、瀬戸内海のように穏やかで上品な味わいを届けてくれます。
画像の「あわろは御膳」は、食べてほしい島の幸を足していったらこのボリュームになったとか。島の人の温かさを感じさせる食堂です。
あわろは食堂
問い合わせ先 | 090-3181-8360 |
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時間 | 5月頃~10月末の11~17時 |
定休日 | 月~木曜(祝日の場合は営業) |
交通アクセス | 粟島港から徒歩約6分 |
URL | https://www.instagram.com/awaloha_shokudou/ |
馬城(まき)八幡神社
北前船の船乗りたちもくぐった鳥居
粟島の東部につながる砂州である馬城海岸のそばの神社。
「馬城」という地名は、7世紀に粟島が兵馬を飼育する馬牧(うままき)だったことに由来するそうです。神社の鳥居は、満潮時には足もと付近まで海水が迫る海辺にあり、フォトジェニックな景色を生み出しています。
鳥居は江戸時代に寄進され、当時は鳥居の前に船を着けて参拝したのではといわれています。
馬城八幡神社
交通アクセス | 粟島港から徒歩約15分 |
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西浜
瀬戸内の夕日の名所
粟島北部につながる砂州にある浜で、瀬戸内海に沈む夕日が絶景。
花崗岩(かこうがん)起源の、まぶしい砂の渚が約500メートル続きます。
夏の粟島の日没は19時10分~19時30分頃なので、夕日鑑賞後は、粟島発最終便19時30分発の船を利用できます。
西浜
交通アクセス | 粟島港から徒歩約15分 |
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粟島港
須田港
詫間駅ゴール!
瀬戸内海の自然と現代アートの共演 「瀬戸内国際芸術祭2025」
紹介スポット一覧マップ
文・写真/大村嘉正
- ※記事中の情報は2024年7月時点のものです。
- ※列車やバスなどの所要時間は目安となる平均時間を表記しています。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
- ※花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
- ※店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
- ※同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。
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