2025.06.16ジパング俱楽部一乗車100円!駅からコミュニティバスで行く瀬戸内の半島旅|現地発!おすすめ旅ネタ情報
現地発・おすすめ旅ネタ情報
このコーナーでは、旅好きライター・観光ナビゲーターが、ご当地ならではのおすすめスポットや旅ネタ情報をお届けします。
今回紹介するのは、駅からコミュニティバスで行く「瀬戸内の半島旅」です。
気軽にめぐれる瀬戸内の旅
三豊市コミュニティバスは路線が比較的多く、旅行に便利。コミュニティバスをうまく利用して、瀬戸内海の穴場的大自然をめぐる荘内(しょうない)半島の旅を紹介します。
100円玉を手に、瀬戸内の大自然へ
香川県西部、瀬戸内海に突き出す荘内半島。主要交通路や商業地から離れていることもあり、瀬戸内の原風景が残っています。
とくに自然については、瀬戸内海のそこかしこで失われてしまった生態系や景観が、いい状態で保たれています。
画像右上部の山並みが荘内半島
自然豊かな地域といえば公共交通がなかったり、あっても不便なものですが、荘内半島では三豊市コミュニティバスが充実しています。
JRの特急停車駅(観音寺駅・詫間駅※)を起点に、瀬戸内海の自然を存分に楽しめるバス旅が可能です。しかも一乗車100円! 乗り継ぎバス停で乗継券を発行してもらえれば、目的地まで100円です。
- ※特急は詫間駅には朝と夜のみ停車。昼は停車しないためご注意ください。
三豊市コミュニティバス
ところで、コミュニティバスといえば日曜運休が多いもの。三豊市もそうで、月~土曜と日曜・祝日では旅のプランに変更が必要です。
まずは「月~土曜」のバス旅から紹介しましょう。
月~土曜なら、香川県西海岸のほとんどを満喫
観音寺駅
バス旅の起点は観音寺駅から。ここから三豊市コミュニティバス詫間駅行きの「仁尾線」に乗車です。
バス停は、観音寺駅の北口を出て左に50メートルほど。「観音寺市のりあいバス」(写真)も同じあたりに停車するので間違わないようご注意を。
バスが観音寺市街を過ぎると左に瀬戸内海が見えてきます。このあたりは島が少ない灘(なだ)。そしてまもなく、干潮であれば広い干潟が見えてきます。
干潟の水たまりが空や人が映り込むことから「日本のウユニ塩湖」と称される父母ヶ浜(ちちぶがはま)です。
「日本のウユニ塩湖」ともいわれる父母ヶ浜
浦島太郎伝説が息づく鴨の越・丸山島を通過していきます。
鴨の越・丸山島の景色
地域交流館荘内バス停で降車(公衆トイレあり)。降車時に乗継券をもらいましょう。
地域交流館荘内バス停で乗り換えるコミュニティバス「荘内線」は瀬戸内の絶景路線です。広がる海原、瀬戸の島々、入江に点在する集落が車窓を流れていきます。
三豊市コミュニティバスの車窓から
仁老浜(にろはま)バス停で降り、北へ3分ほど歩くと仁老浜海水浴場キャンプ場(公衆トイレあり)があります。ここから荘内半島の先端の「讃岐三埼灯台」までは、標高差50メートル以下の上り下りを繰り返す四国自然歩道が整備されています。
海の生態系に関わる「魚付き林」として保護されてきたシイやカシなど照葉樹林を抜けていく片道約2キロのトレッキングです。
讃岐三埼灯台への登山口がある仁老浜海水浴場キャンプ場
照葉樹林のトンネルを歩いていきます
緑濃い森に癒やされていると、鳥居が現れます。三崎神社です。
いまでは自然ばかりですが、鎌倉・室町時代、この付近の入江には、沖を行く船から通行税を徴収する海の関所「関ノ浦」がありました。三崎神社は航海の安全を願って建立されたそうです。
ちなみに関ノ浦は、山口県の上関、中関、下関とともに瀬戸内海の四大関所と呼ばれていたとか。
三崎神社の参道。社は頂上にあるが眺望なし
そして「讃岐三埼灯台」が見えてきます。
荘内半島の先端から見わたすのは、瀬戸内海ではかなり島影の少ない海原。航海は眼が頼りの時代、荘内半島はじつに頼りになる目印だった、というのがよく分かる海の広がりです。
関ノ浦で通行税を要求されてもこの半島を目指したのだろうなと、いにしえの船乗りたちに思いをはせました。
讃岐三埼灯台
荘内半島の先端からの眺め
四国自然歩道を戻り、仁老浜バス停からコミュニティバス「荘内線」で地域交流館荘内バス停へ。降車時には乗継券をもらいましょう。
そしてふれあいパークみの行き「詫間三野線」か詫間駅行き「詫間線」のコミュニティバスに乗り換え、詫間駅でゴールです。
乗り継ぎの一例をあげておきます(バス時刻は2025年6月現在)。
- 讃岐三埼灯台へ
-
8:36発
観音寺駅
- 仁尾線・詫間駅行き三豊市コミュニティバス
-
9:00着
仁尾庁舎バス停
-
9:18発
仁尾庁舎バス停
- 高瀬仁尾線・地域交流館荘内行き三豊市コミュニティバス
-
9:32着
地域交流館荘内バス停
-
10:10発
地域交流館荘内バス停
- 荘内線・西回り三豊市コミュニティバス
-
10:26着
仁老浜バス停
-
11:26着
徒歩約1時間で讃岐三埼灯台
仁老浜
- 詫間駅へ
-
13:08発
讃岐三埼灯台から徒歩約50分で仁老浜バス停
- 荘内線・東回り三豊市コミュニティバス
-
13:24着
地域交流館荘内バス停
-
13:41発
地域交流館荘内バス停
- 詫間線・詫間駅行き三豊市コミュニティバス
-
14:10着
詫間駅
詫間駅へのバスから塩飽諸島の眺め
詫間駅
日曜・祝日は運休バス路線があるのでご注意を
日曜・祝日は、観音寺駅発の三豊市コミュニティバスがないので、バス旅は詫間駅発着のプランになります。このような乗り継ぎができます(バス時刻は2025年6月現在)。
- 讃岐三埼灯台へ
-
10:20発
詫間駅
- 詫間線・名部戸行き三豊市コミュニティバス
-
10:48着
地域交流館荘内バス停
-
10:52発
地域交流館荘内バス停
- 荘内線・西回り三豊市コミュニティバス
-
11:08着
仁老浜バス停
-
12:08着
徒歩約1時間で讃岐三埼灯台
- 詫間駅へ
-
14:39発
讃岐三埼灯台から徒歩約50分で仁老浜バス停
- 荘内線・東回り三豊市コミュニティバス
-
14:55着
地域交流館荘内バス停
-
15:01発
地域交流館荘内バス停
- 詫間線・詫間駅行き三豊市コミュニティバス
-
15:26着
詫間駅
三豊市コミュニティバスの車窓から
≪旅のアドバイス≫
- 三豊市コミュニティバスの路線と時刻表は、三豊市ホームページをご覧ください。
- 三豊市コミュニティバスでは、乗継バス停(この旅では仁尾庁舎と地域交流館荘内)での降車時に乗継券をもらえば、目的地まで100円で行けます。
- トイレ:仁尾庁舎、大浜バス停、地域交流館荘内バス停、仁老浜の仁老浜海水浴場キャンプ場にトイレあり。
- お店:バス乗り継ぎの大浜・仁老浜に、飲食店や、飲み物や食べ物を買える場所はありません。
- 1時間程度歩く行程がありますので、トレッキングシューズや履きなれた運動靴などを履いていくのがいいでしょう。
この記事を書いた人
- ※記事中の情報は2025年6月時点のものです。
- ※写真はすべてイメージです。
- ※列車やバスなどの所要時間は目安となる平均時間を表記しています。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
- ※花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
- ※店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
- ※同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。