トレたび JRグループ協力

2025.09.22ジパング俱楽部【プレゼントあり】市毛良枝さん特別インタビュー★W主演映画『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』公開!

44年ぶりの主演で、夢を見つけた祖母を演じる

ジパング世代のみなさまからも人気を集める市毛良枝さんが、注目の俳優・豆原一成さん(JO1)とともにW主演を果たした映画『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』が2025年10月24日から劇場公開!

主演を務められたのは、なんと44年ぶりという市毛さんは、精力的に登山活動も行なっていることでも知られます。本作で演じた祖母・文子さんのこと、テーマである学びや人生、そして本作のキーワードのひとつである富士山についてお話をうかがいました。

最後には、市毛さんからジパング世代へのメッセージと、映画観賞券のプレゼントも! 

最後までお楽しみください。

【2025年10月24日公開】
映画『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』


夢のある学び続ける人生に、幸あれ!

市毛良枝さんと、世界で活躍する11人組のグローバルボーイズグループ「JO1」の最年少メンバー
・豆原一成さんによるW主演。今秋観たい、心温まるファミリーストーリー。

祖母・文子(市毛良枝)と暮らし始めた大学生の拓磨(豆原一成)は、亡き祖父・偉志(長塚京三)の書斎で大学の入学案内を見つけます。それは偉志が遺した文子へのサプライズでした――。

パートナーが遺したサプライズをきっかけに、若い頃の夢だった「学び」を楽しみ新しい一歩を踏み出す文子さん。コーヒーだけにはこだわりがあるけれど、「好き」を追求する自信がなく、未来を見いだせない孫の拓磨さん。

心の奥で眠っていた文子さんの夢と、進路に迷う拓磨さんの夢が、さりげない日常の中で交差しながら広がります。そして雄大な富士山と淹(い)れたてコーヒー、不思議な数式によって、未知の景色へと導かれてゆく――。

独りになる寂しさ、家族の気持ちのすれ違いや、心のもやもやなど、さまざまな世代の方が自分ごととして共感できるシーンがたくさん。

全篇を通して優しさに溢れ、「夢」や「幸せ」を見つめるきっかけをくれる宝物のような映画です。 

  • 原案は『信用はデパートでは売っていない 教え子とともに歩んだ女性の物語』(島田依史子/講談社エディトリアル)


「学び」を楽しみ世界を広げていくチャーミングな祖母を演じて

「前へ走り出してからの文子さんは、いつもの私のようでした」


―――44年ぶりの主演で演じられた文子さん。いかがでしたか?

文子さんは、夫の偉志さん(長塚京三さん)を突然亡くして、うつろになってしまいます。そんななか、夫の遺したものから新しい世界を見つけて、だんだんアクティブになって前進していきます。

演じ終えて思うのですが、もしかしたら文子さんは、私が演じた文子さんよりもう少し女性らしい人だったかもしれないなと思うんです。
家のことをきちんとこなす専業主婦で、夫のことが大好き。夫のことだけを考えて生きてきた人でしょう。この生き方は、私は持っていない感覚なんです(笑)。

私たちの世代までは、文子さんのような生き方をする女性はたくさんいらっしゃって、結婚して家に入るのが当たり前。それが幸せと教えられ育った世代です。
だから、夫が急に亡くなってしまうって本当に大変なこと。文子さんのような境遇の知人もいて、イメージすることができました。


夫が残した数式を見つけ、意味を考える二人 夫が残した数式を見つけ、意味を考える二人

文子さんは、夫が生前申し込んだ大学入学の申し込みを生真面目に断りに行きますが、何か意味があると思っちゃったんですよね。だったらとにかく進んでみようかなと。
前へ走り出してからの文子さんは、いつもの私のようでした。孫の拓磨さんは、文子さんに振りまわされることになりますが(笑)。

共演の長塚京三さん、豆原一成さんについて


長塚京三さん演じる夫・偉志は、若い頃からの文子の夢を後押しする 長塚京三さん演じる夫・偉志は、若い頃からの文子の夢を後押しする

――― 長塚京三さんとは50年ぶりの共演だとうかがいました。

長塚さんとは1977(昭和52)年に『遠い一本の道』でご一緒させていただきました。世界文化遺産に登録されている軍艦島(端島)が舞台の作品で、閉山してまもなく撮影に入ったので、印象深い映画です。

あれから50年、再び共演できることがとても楽しみだったんです。長塚さんは私のことなど忘れておられると思っていましたが、クランクアップの際、同じ気持ちだったことが分かってうれしかったです。

それにしても長塚さん演じる夫の偉志さん、大学入学をプレゼントにするなんて、愛に満ちていてかっこいいです!

文子さんの新しい日々は、夫の想いを探る旅でもありました。

 

――― 孫役の豆原一成さんとはW主演なんですね


豆原一成さん演じる孫・拓磨は文子と同じ大学に通う 豆原一成さん演じる孫・拓磨は文子と同じ大学に通う

海外でも活躍、人気があるのはもちろん、実力派で次世代俳優として注目を集めている豆原さん。今回の作品が「はじめまして」でしたが、想像していたよりもずっと素朴な青年でした。

豆原さんはダンスが得意で、「ダンスが好きでこの仕事をしている」と話してくれました。

私もダンスが大好きだから、撮影の合間のおしゃべりはダンスの話題。親しくなるうちにお互い筋肉フェチだとわかって(笑)、筋肉の鍛え方について情報交換をしたり。楽しかったです。

筋肉マンの豆原さんですが、映画ではどこか頼りなさげ。大好きなコーヒーを仕事にする自信がなくて迷える若者なのです。文子さんがそんな彼の背中をそっと押してあげるところにも注目してみてください。

映画のテーマは、「学び」と「挑戦」

―――今回の作品では、シニア世代の生き方が描かれていました。市毛さんにとって、人生の「学び」とは?


大学に通い始める文子さん。なんだか嬉しそう 大学に通い始める文子さん。なんだか嬉しそう

私自身、究極の遊びは、“学び”だと思っています。

生涯続けられる勉強って、本当におもしろい。とくに40歳から続けている登山は“学び”そのもので、百科事典みたいなんです。登山を始めるまで抱いていた山のイメージは、実際に体験したものとまったく違いました。

―――今回の作品には、富士山が出てきますね。登られたことはありますか?

静岡県出身なので富士山を見て育ちましたが、初登頂は登山を始めてしばらくしてからなんです。山を好きになったのだから一度は登りたいと思っていたのに、登山の先輩方が口を揃えて「富士山は登る山ではなく、見る山だよ」って。それで後回しになっていました。

ある夏、富士山のシンポジウムに登壇するのを機に登ったんです。登ってみるとやっぱり魅力的でした。日本一高い山だから、遥か彼方までなんでも見える! 人気の理由を実感しました。以降、何度も登っています。


私は一合目から登るのが好きです。樹林帯から徐々に風景が変わり、五合目から植生が切れた瞬間、それまで見えなかった富士山が、わーっと大きく見えるんです。

作品では文子さんたちはバスや車で登っていますが、一合目から歩いてみてください。高度をゆっくり上げるので高山病になりにくく、身体が楽なのもいい。これも体験したからおすすめできることですね。ただ、低い所は迷いやすいので道をよく知る人か、地元のガイドさんと行くことをおすすめします。

やはり、どんなことでも自分で体験してみる。体験して知り得た感覚が自分にとって真実なのです。登山を通じて、情報を丸呑みしない自分に変わりました。

今は、居ながらにして簡単にいろんな情報を入手できますから、体験せずに分かったつもりになってしまう――。
「テレビで見たら知っている」って? それは違うでしょう。
体験していっぱい汗をかいて辛かった分、より美しく見えるし、より小さなことに感動するのです。

市毛良枝さんから『ジパング倶楽部』の読者へのメッセージ

年齢にとらわれず、新しい一歩を!


―――最後に『ジパング倶楽部』の読者へのメッセージをお願いいたします。

私は年齢にとらわれないタイプですので、何歳だからこれはできる、できないと線引きはしません。でも、時間は年齢の分だけみんなに平等に流れていて、肉体と能力の変化はあるのです。
見栄を張ってまで能力以上のことに挑む必要はないですが、年齢を理由にチャレンジを諦めるのはもったいないと思いませんか。

登山にチャレンジしたい方もいらっしゃるでしょう。山は危険でないとは言いません。危険を認識して気を付けるから安全に登ることができるのです。

年齢ばかりを気にして、自分の可能性に制限を加えてしまうのは、とても残念なこと。
この映画の文子さんのように新しい一歩を踏み出して、生き生きと挑戦を楽しんでください!



市毛良枝 いちげよしえ

静岡県出身。文学座附属演劇研究所、俳優小劇場養成所を経て、テレビドラマ『冬の華』(1971年/TBS)でデビュー。 『小さくとも命の花は』(1977年/CX)で主演を務め、以来、テレビ、映画、舞台、講演など幅広く活躍。 40歳から始めた登山を趣味とし、国内外の山々に登っている。特定非営利活動法人日本トレッキング協会理事や環境カウンセラーの活動も行い、第7回環境大臣賞(2025年度市民部門)受賞。山に関する著書に、『山なんて嫌いだった』(1999年/山と渓谷社)、『73歳、ひとり楽しむ山歩き』(2024年/KADOKAWA)がある。介護のエッセイが今秋発売の予定。


『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』

監督: 中西健二
脚本: まなべゆきこ
音楽: 安川午朗
題字: 赤松陽構造
原案: 島田依史子
「信用はデパートで売っていない 教え子とともに歩んだ女性の物語」
(講談社エディトリアル刊)
原案総責任: 島田昌和
キャスト: 豆原一成(JO1) 市毛良枝
酒井美紀 八木莉可子 / 長塚京三
市川笑三郎 福田歩汰(DXTEEN) 藤田玲 星田英利
配給: ギャガ


©2025「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」
10月24日 新宿ピカデリーほか全国ロードショー
公式サイト: https://gaga.ne.jp/fujisan_and_coffee/

『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』の
映画鑑賞ペアチケット を、抽選で2組4名様にプレゼント!

以下の応募フォームからご応募ください。応募受付は10月15日23時59分まで。


応募はこちら

  • おひとり様1回の応募のみ有効となります。
  • 当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせていただきます。電話やメールでの当選結果のご質問にはお答えできませんので、ご了承ください。
  • 賞品の発送は、2025年10月中旬より順次発送する予定です。

文/松井一恵 写真/北原千恵美 スタイリスト/金野春奈 ヘアメイク/竹下フミ