2025.11.10ジパング俱楽部馬が好きになる「JRA競馬博物館」へ! 期間限定で新アトラクションも登場|現地発!おすすめ旅ネタ情報

現地発・おすすめ旅ネタ情報
このコーナーでは、旅好きライター・観光ナビゲーターが、ご当地ならではのおすすめスポットや旅ネタ情報をお届けします。
今回紹介するのは、東京都府中市にある「JRA競馬博物館」についてです。
競馬を知らない人も競馬ファンも、老若男女が楽しめる
東京都府中市
TBS系日曜劇場で2025年10月から放送されている、競馬の世界が舞台のドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』。山本周五郎賞とJRA賞馬事文化賞を受賞した早見和真(かずまさ)さんの同名小説が、日本中央競馬会(JRA)の全面協力を得て実写ドラマ化され、話題を呼んでいます。
ドラマには実在する騎手や引退した競走馬が登場するなど、競馬ファンの心をくすぐる内容となっていますが、家族や仲間たちとの絆で奇跡を起こしていく“人と競走馬の壮大な物語”に、競馬を知らない方もグッと心をつかまれたはず。「競馬場へ行ってみたい」と興味が湧いてきたり、「競馬について詳しく知りたい」と関心が高まった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで紹介したいのが、「東京競馬場」の敷地内にある「JRA競馬博物館」です。競馬に関するさまざまな展示と体験型アトラクションを通して、競馬を分かりやすく多面的に学べます。しかも、入館料はなんと無料!(ただし「東京競馬場」の競馬開催日は競馬場の入場料が必要)
競馬はかわいい推し馬やかっこいい推し騎手を見つけるだけでも十分楽しいですが、歴史背景や“血統のスポーツ”といわれる所以(ゆえん)を知ると、計り知れないロマンを感じられてもっと楽しくなりますよ。
300年にわたる競馬の道のりと競馬のいろはが学べる
「JRA競馬博物館」は「東京競馬場」の東門を入ってすぐの場所にあります。東門までは府中本町駅から競馬場の外壁沿いを歩いて18分ほどかかるのですが、「東京競馬場」の競馬開催日とパークウインズの日は駅から一番近い徒歩約5分の西門と正門も開門されているので、そこから入ると競馬場内を散策しながら博物館に向かうことができます。
競馬初心者の方のために簡単に説明すると、日本には中央競馬と地方競馬があり、JRAが主催する中央競馬は現在、全国10カ所の競馬場で開催されています。パークウインズというのは、競馬を開催していない競馬場でほかの競馬場の馬券を購入できる“場外馬券売り場”として営業する日になります。
「JRA競馬博物館」の外観。1991年10月にオープン
館内は1階と2階の2フロアで構成されていますが、順路はとくに決まっていません。個人的には2階の回廊型展示室から見ることをおすすめします。
2階のロビーに足を踏み入れると、まずは日本を代表する名馬・ディープインパクト、ウオッカと、イギリス王室が所有する「アスコット競馬場」の巨大写真パネルがお出迎え。
名馬と一緒に記念撮影ができるフォトスポット
向かって右側の入口に入ると、常設展「競馬の発展―300年ロマンの道のり―」が始まります。競馬の起こりから、イギリス、フランス、アメリカなどの海外の競馬の歴史とともに日本の競馬の歴史が紹介されているので、各国と日本の競馬の違いを知ることができます。
ボリューム満点の展示を堪能できる2階の常設展
先を進むと、発走委員(スターター)の気分を味わえるコーナーが見えてきます。出走馬が一斉にスタートを切れるようにレースで使用している「発馬機」の実物が展示されており、スタッフの指示に従ってスタートの合図を送ると、ゲートの前扉がガシャンと音を立てながら勢いよく開く瞬間を間近で見られます。
発走委員を体験できるコーナー。発走準備を促す赤い旗を振ることもできます
このほか、「東京競馬場」の歴史を約150枚の写真とエピソードで振り返る「東京競馬場歴史絵巻」や、中央競馬開催の仕組み、サラブレッドの一生、競走馬の血統などを学べる展示パネルが壁一面にぐるりと並び、一つひとつじっくり読んでいたら数時間かかるほどの展示量です。
「東京競馬場歴史絵巻」は液晶画面をタッチして読みたいエピソードが選べます
競馬を深く掘り下げた特別展、馬事文化に触れる展示も魅力
春と秋の競馬開催時期には特別展が開催され、2026年2月23日までは2階展示室の一部と1階ギャラリーで「京都競馬場100周年記念展」を実施中です。
「京都競馬場」の歴史をはじめ、「天皇賞(春)」「菊花賞」などの過去の名レースを紹介するパネルを馬具や当時のスポーツ新聞とともに展示。「賀茂競馬(かもくらべうま)」や「賀茂祭(葵祭)」など、京都の馬事文化を学べるパネルもあります。
1階ギャラリーの「京都競馬場100周年記念展」
「京都競馬場100周年記念展」は2階展示室の一角にもあります
日本競馬史に名を残す名馬を知りたい、振り返りたいなら、1階ギャラリー奥にある「競馬の殿堂」へ。輝かしい功績を残して選ばれた顕彰馬の肖像画やブロンズ像に加え、調教師や騎手など中央競馬にとくに貢献して選出された顕彰者のブロンズ盾なども鑑賞できます。
「馬の学び舎 ミュージアム・ホール」に常設展示されている馬像模型
馬事文化に触れる展示も見どころのひとつです。1階の「馬の学び舎(や) ミュージアム・ホール」には、サラブレッド(競走馬)、ばん馬(ばんえい競馬)、日本在来馬(日本固有の馬)の等身大の馬像模型が横並びに展示されているので、馬種によって体の大きさが異なることを実感できます。
また、馬事伝統芸能の映像やこども向けのオリジナルアニメなどが大型スクリーンで定時上映されているので、注目してみてください。
大型スクリーンの上映スケジュールは事前にホームページで確認できます
ワクワクする体験型アトラクションで競馬がもっと身近に
数々の展示を紹介してきましたが、私のイチオシは体験型アトラクションです。
1階にある「なりきりジョッキー」では、専用の機械で自分の顔写真を3Dスキャンし、8つの勝負服(レースで騎手が身に着ける服)から好きな服をひとつ選ぶと、自分が騎手になってレースに出走する映像がスクリーンに流れます。想像以上にリアルに合成されているので、思わず見入ってしまいますよ。
騎手の顔部分に自分の顔が合成されたレース映像が流れる「なりきりジョッキー」
隣接する「ライヴシアター Thoroughbred(サラブレッド)」もおすすめ。馬の特性を分かりやすく説明した『サラブレッド・ラボ』、競走馬の誕生からデビューまでを描いた『競走馬への道~栄光を目指して~』、激しいデッドヒートを繰り広げた2016年の「日本ダービー」の映像が流れる『“競馬の祭典”日本ダービー~馬と人とが織りなすドラマ~』の3作品(上映時間は約15分間)を、臨場感溢れる映像と音声で鑑賞できます。
今なら期間限定で、「RIDE ON GⅠ HORSE(ライド・オン・GⅠ〈ジーワン〉ホース)」と「ジョッキー図鑑」の新アトラクションも楽しめます。
「RIDE ON GⅠ HORSE」は騎手目線でGⅠレースを擬似体験できるもので、「なりきりジョッキー」の隣にあります。モニター画面を見ながら乗馬マシンに乗る「ジョッキーカメラ映像版」と、360度視界がVR(仮想現実)映像で覆われるゴーグルを着用して乗馬マシンに乗る「VR体験版」の2つを用意。
競馬界のレジェンド・武豊騎手がドウデュースに騎乗してみごと優勝に導いた2024年の「ジャパンカップ」などの名レースを体感できるので、競馬ファンはもちろん、競馬初心者の方も興奮すること間違いなしです!
競馬の最高峰に位置するGⅠレースを「RIDE ON GⅠ HORSE」で体感できます
「ジョッキー図鑑」は1階ではなく、2階展示室内にあるのでご注意を。専用のゴーグルを着用すると、目の前に川田将雅(かわだゆうが)騎手の等身大の3DCGが現れ、騎乗する際の装具へのこだわりや騎乗の基本姿勢などを分かりやすく解説してくれます。まるで川田騎手がその場にいるかのように、360度どこからでも楽しめておもしろいですよ。
新アトラクションを利用できるのは12月28日までなのでお見逃しなく!
人気・実力ともにトップクラスの川田騎手の魅力に迫る「ジョッキー図鑑」
JRA競馬博物館
| 問い合わせ先 | 042-314-5800 |
|---|---|
| 時間 | 10~16時(東京競馬場の競馬開催日とパークウインズの日は~17時) ※都合により変動する場合あり |
| 定休日 | 3~11月は月・火曜(祝日の場合は翌平日)、12~2月は月・火・金曜(祝日の場合は開館)、年末年始、そのほか臨時休あり |
| 交通アクセス | 武蔵野線・南武線府中本町駅から徒歩約18分 |
| 値段 | 無料(東京競馬場の競馬開催日は競馬場の入場料が必要) |
| URL | https://www.bajibunka.or.jp/keiba/index.php |
この記事を書いた人
- ※記事中の情報は2025年11月時点のものです。
- ※写真はすべてイメージです。
- ※「RIDE ON GⅠ HORSE」と「ジョッキー図鑑」は利用上の注意事項があるため、事前にご確認ください。
- ※2025年11月30日は東京競馬場の指定席または入場券をインターネットで購入した方のみの入館となりますので、ご注意ください。
- ※店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
- ※同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。

