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鉄道遺産を訪ねて

今も現役の巨大な鉄道文化遺産 旧津山扇形機関車庫

 車両の方向転換時に回転する転車台を中心に、扇形に配置された車庫。全国13カ所にあり、岡山県では唯一の存在です。1936(昭和11)年に完成し、京都梅小路に次ぐ、国内2位の規模を誇ります。

 1930(昭和5)年に設置された転車台は今でも現役。また、機関車庫には、1970(昭和45)年に誕生した、当時国内最大・最強のエンジンを積んでいたディーゼル機関車「DE50形」の第1号機「DE501」や、「デデゴイチ」の名で親しまれたはじめての純国産・本線用大型液体式ディーゼル機関車「DD51」が保管されています。

●交通 姫新線・津山線津山駅下車。

見学の際は事前に予約が必要

現存する数少ないスイッチバック駅 坪尻駅のスイッチバック

 起伏の多い土讃線。中でも、坪尻駅は徳島県と香川県の県境付近にあり、「秘境駅」として知られています。ホームに下りて線路を望むと、勾配の険しさがよく分かります。

 坪尻駅に設置されているのが、スイッチバック式の停車場。この駅のスイッチバックは、急な勾配の途中に水平に停車場をつくるために設けられたものです。列車は、一旦、坂の途中に設けられた水平の折返線に入り、進行方向を変えてホームに入ります。

 機関車牽引列車の減少などで、廃止される傾向にあるスイッチバック。往時に思いを馳せながら、坪尻駅を訪れてみてはいかがでしょうか。

●交通 土讃線坪尻駅下車。

写真上・奥に見えるのが勾配のきつい本線と折返線
写真下・山あいにポツンと存在する木造の駅舎

トンネルを抜け、山間の名駅舎へ 矢岳駅・矢岳第一トンネル

 標高536.9メートルに位置する矢岳駅。重厚なたたずまいが今も残っています。駅構内には、D51形蒸気機関車を展示している展示館があります。

 矢岳駅の近くにあるのは、全長2096メートルにもおよぶ矢岳第一トンネル。このトンネルは1909(明治42)年に完成しました。トンネル入口の上部には、「天険若夷(てんけんじゃくい)」の扁額。これは工事の最高責任者であった逓信大臣の山縣伊三郎(やまがたいさぶろう)が書いたもので、天険の難所を平地のようにしたという意味があります。反対側の入口には鉄道院総裁、後藤新平の「引重致遠(いんじゅうちえん)」の扁額があり、工事の苦労が語られています。

●交通 肥薩線矢岳駅下車。

写真上・古くからのたたずまいを残す矢岳駅舎
写真下・「天険若夷」の扁額が見える矢岳第一トンネル

写真協力:斉木実(坪尻駅)/結解喜幸(矢岳駅・矢岳第一トンネル)

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