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2020.02.04旅行この路線で行こう! 茨城編 水戸線の旅

結城紬や笠間焼など茨城県を代表する伝統工芸が息づく情緒ある町を訪ねる茨城水戸線の旅

水戸線は栃木県の小山駅~茨城県の友部駅間の16駅を結ぶ北関東を横断するローカル線。
車窓の大半を田園地帯が占め、郊外ならではののどかな風景が広がる。
下館駅付近は南に日本百名山で茨城県のシンボルのひとつ筑波山が見え、一段と旅情を誘う。
東結城駅~川島駅間にある鬼怒川鉄橋は、一直線に並ぶ架線柱が美しい橋で、鉄道ファンの間でも人気がある撮影スポット。
常磐線と直通しているので、偕楽園や水戸へもすぐにアクセスできる。
※写真は偕楽園駅

水戸線路線図


水戸線路線図

水戸線列車

E531


常磐線と水戸線で運用されていた403・415系鋼製車の老朽化に伴う置き換え電車として登場した交直流電車。水戸線では2015年2月より定期運用が開始されている。2019年3月のダイヤ改正で水戸線を走る営業列車はE531系に統一された。通勤・近郊タイプでは初の時速130キロメ-トル運転を実施。客室床面とホームの段差縮小を図るなどバリアフリー化を実現している。電車内の温度を維持することで快適な車内環境の提供を目的とし、乗降用ドアの開閉はボタン式になっている。

水戸線おすすめスポット情報

水戸芸術館

塔が印象的な斬新な建物


水戸市制100周年を記念し1990年に開館。コンサートホール、劇場、現代美術ギャラリーの3つからなる複合文化施設。エントランスホールにはパイプオルガンが設置されており、週末には無料のミニ・コンサートが開催されている。芸術館のシンボルである高さ100メートルの塔には、地上86メートルのところに展望室があり、水戸市内を一望できる。


水戸芸術館

●交通アクセス
水戸駅からバス約10分
●URL
https://www.arttowermito.or.jp/

くれふしの里古墳公園

はに丸タワーは古墳を望む展望台


前方後円墳6基、帆立貝形前方後円墳1基、円墳9基がある牛伏古墳群を中心に整備された公園。狭い範囲に多数の前方後円墳が集中するユニークな古墳群として注目されている。高さ17.3メートルの巨大な埴輪のモニュメント「はに丸タワー」の頭部に展望台があり、さまざまな形をした園内の古墳群を俯瞰することができる。


くれふしの里古墳公園

●交通アクセス
内原駅から車約10分
●URL
https://mitokoumon.com/facility/historic/kurefushi/

笠間稲荷神社

日本三大稲荷に名を連ねる古社


651(白雉2)年の創建。朱塗りの拝殿は1960(昭和35)年の再建、江戸時代末期に再建された権現造の本殿は国の重要文化財。本殿の周囲は、当時の名匠たちの精緻な彫刻作品で彩られている。奈良の正倉院を模した高床式平屋建の笠間稲荷美術館では、信楽・常滑・瀬戸・越前・丹波・備前の中世六古窯の古陶器を常設展示する。


笠間稲荷神社

●交通アクセス
友部駅からかさま観光周遊バス約17分、稲荷神社下車徒歩すぐ
●URL
http://www.kasama.or.jp/

茨城県陶芸美術館

東日本初の陶芸専門美術館


近代陶芸の祖・板谷波山(はざん)や人間国宝・松井康成など、日本の陶芸界最高峰の作品から新進気鋭の若手作家の作品にいたるまで現代陶芸を幅広く展示。そのほか、笠間焼の変遷を紹介するコーナーや、陶芸を中心にさまざまな工芸作品の企画展を開催する企画展示室などがある。地元食材を使った料理を笠間焼の器で提供するレストランを併設。


茨城県陶芸美術館

●交通アクセス
友部駅からかさま観光周遊バス約10分、工芸の丘 陶芸美術館下車徒歩約3分
●URL
http://www.tougei.museum.ibk.ed.jp/

笠間工芸の丘

体験工房でロクロに挑戦!


ロクロ、手ひねり、絵付け、フュージング(ガラス工芸の一種)などの体験工房をはじめ、笠間焼作家の展示室、松井康成の常設展示室、笠間焼をはじめ、陶芸用品や工芸品、地域の特産品が並ぶクラフトショップなどがあり、笠間焼を作る・見る・買うが体験できる。併設のカフェラウンジでは、笠間焼の器で食事が味わえる。


笠間工芸の丘

●交通アクセス
友部駅からかさま観光周遊バス約10分、工芸の丘 陶芸美術館下車徒歩約2分
●URL
http://www.kasama-crafthills.co.jp/

笠間日動美術館

世界的な名画に出会う美術館


洋画、日本画、写真など幅広いジャンルの展覧会を開催する企画展示館をはじめ、フランス絵画を中心に展示するフランス館、画家が愛用したパレットを展示するパレット館などからなる美術館。3館の中心部には具象彫刻を展示する野外彫刻庭園が広がる。美術鑑賞後は、オープンテラスのカフェで、自然を眺めながらひとときを過ごしたい。


笠間日動美術館

●交通アクセス
友部駅からかさま観光周遊バス約15分、日動美術館下車すぐ
●URL
http://www.nichido-museum.or.jp/

絵本カフェ coccolo

ゆったり過ごせる居心地のよいカフェ


絵本をモチーフにした看板と入口を飾る白い鹿のレリーフが目印。本棚や壁面に置かれた絵本は約900冊あり、自由に読むことができる。ランチメニューは、定番のピリピリキノコカレー、カレードリアセットのほか、オムライスやグラタンなど日替わりの「気まぐれマンマセット」など。小上がりもあるので、小さな子ども連れでも気軽に利用できる。


絵本カフェ coccolo

●交通アクセス
笠間駅から徒歩約15分
●URL
http://cafecoccolo.blog76.fc2.com/

春風萬里荘

魯山人の暮らしを知る風雅な屋敷


画家・陶芸家・書家、美食家など、多彩な才能を発揮した北大路魯山人(きたおおじろさんじん)が住んでいた茅葺き民家を、北鎌倉より移築し、公開している。館内には、魯山人自らが作った家具や愛用品、遺作が展示されている。庭園には豪農屋敷の長屋門、茶室「夢境庵」、枯山水の石庭、睡蓮の池と太鼓橋などがあり、風情ある景観を楽しめる。


春風萬里荘

●交通アクセス
笠間駅からかさま観光周遊バス約5分、春風萬里荘下車徒歩すぐ
●URL
http://www.nichido-museum.or.jp/shunpu/

常陸国出雲大社

関東の出雲大社で縁結びを祈る


1992年、島根県出雲大社より分霊を鎮座。総檜(そうひのき)・大社造りの本殿や、長さ16メートル、重さ6トンの大しめ縄が架かる拝殿などが立つ境内は風格を感じる。拝殿に立つ大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)の神像は、わが国最大級。境内には吹きガラス体験工房や、食事処が入る「出雲館」などもあり、参詣後の境内散策も楽しみ。


常陸国出雲大社

●交通アクセス
福原駅から徒歩約13分
●URL
https://izumotaisha.or.jp/

雨引観音

観音様に安産・子育てを祈る


正式名は雨引山楽法寺(らくほうじ)。821(弘仁12)年に日本中が大かんばつに見舞われたが、嵯峨天皇がこの寺に写経を納め、祈ったところ、降雨に恵まれたことから山号を雨引山とした。本尊の延命観世音菩薩は安産・子育てのご利益が知られる。医食同源の中華料理を提供する「薬膳中華茶坊 三笠」を併設。


雨引観音

●交通アクセス
岩瀬駅から車約10分
●URL
http://www.amabiki.or.jp/

ザ・ヒロサワ・シティ レールパーク

鉄道の歴史を刻んだ車両が並ぶ


100万平方メートルに及ぶ広大な敷地に、ゴルフ場をはじめ、4WD車で走れる下館オフロードコース、クラシックバイク・クラシックカーミュージアムなどがあるザ・ヒロサワ・シティ。一角にD51、E2系新幹線、寝台特急「北斗星」など11種の歴史的車両を展示するレールパークがある。2020年夏には隈研吾設計の廣澤美術館がオープン予定。


ザ・ヒロサワ・シティ レールパーク

●交通アクセス
下館駅から車約10分
●URL
http://shimodate.jp/rail_top.html

しもだて美術館

郷土にゆかりの芸術家の作品を一堂に


陶芸界初の文化勲章受章作家である板谷波山をはじめ、洋画家・森田茂、書家・浅香鉄心、人間国宝の漆芸家・大西勲など、筑西市にゆかりのある作家の作品を収集・展示する。館内のガラス張りの空中回廊から眺める筑波山も美しい。周辺には、板谷波山記念館や羽黒神社、商家の店蔵などの歴史的建造物が点在し、散策も楽しみ。


しもだて美術館

●交通アクセス
下館駅から徒歩約8分
●URL
https://www.city.chikusei.lg.jp/page/dir004549.html

筑西遊湯館

1日たっぷり遊べる健康増進施設


環境センターのごみ処理で発生する蒸気を活用した健康増進施設。25メートルプールや7種類のバーデプールを備えたアクアゾーン、エアロバイクやランニングマシーンなどの機器を備えたトレーニングルームがあり、天然鉱石(光明石)の人工温泉を注ぐ大浴場では、露天風呂、寝湯、気泡浴、サウナなどを楽しめる。1階には食事処や物産店を併設。


筑西遊湯館

●交通アクセス
結城駅から結城市巡回バス約21分、筑西遊湯館下車徒歩すぐ
●URL
https://www.tikusei.or.jp/yuyukan/#link04

旅の駅 結城つむぎセンター

結城紬の小物がたくさんそろう


童(わらべ)人形、印鑑ケース、名刺入れ、ネクタイなど、100種類以上そろう結城紬商品は、大半がこの店のオリジナル。干し芋、水戸納豆、銘菓「水戸の梅」や「吉原殿中」、芋ようかんなど、茨城を代表するみやげも勢ぞろい。レストランの名物は、地元産そば粉を使って毎朝手打ちするそばと、茨城産ローズポークを使ったかつ丼。


旅の駅 結城つむぎセンター

●交通アクセス
結城駅から車約10分
●URL
http://tumugi-c.jp/

つむぎの館

結城紬の総合ミュージアム


ユネスコ無形文化遺産に登録された結城紬の歴史や技術を伝えるミュージアム兼ショップ。常時200点以上の結城紬を展示する「古民家 陳列館」、ショールや紬小物を販売する「結(ゆい)の見世」、結城紬の反物や帯を扱うアンテナショップ「結城 澤屋」、登録有形文化財の蔵を使用したギャラリー&カフェ「壱の蔵」など、9つの建物からなる。


つむぎの館

●交通アクセス
結城駅から徒歩約15分
●URL
http://www.yukitumugi.co.jp/

結城酒造

煉瓦煙突は結城のシンボル


約400年の歴史をもつ老舗酒蔵。酒の仕込み水は、鬼怒川系伏流水が湧き出す敷地内の井戸水を使用。創業以来の伝統銘柄である「富久福(ふくふく)」と、女性杜氏でもある若女将が醸した「結ゆい」がニ大銘柄。江戸時代建築の2つの蔵と、1903(明治36)年建築の煉瓦煙突は登録有形文化財に登録される。酒蔵見学は要予約。


結城酒造

●交通アクセス
結城駅から徒歩約10分
●URL
http://www.yuki-sake.com/

地図

  • 文:塙広明(アド・グリーン)
  • 写真協力:水戸芸術館、水戸市教育委員会、茨城県陶芸美術館、一般社団法人笠間観光協会、笠間工芸の丘、笠間日動美術館、絵本カフェcoccolo、常陸国出雲大社、雨引観音、しもだて美術館、広沢商事株式会社、筑西遊湯館、旅の駅 結城つむぎセンター、つむぎの館、結城酒造株式会社、桜川市商工観光課、株式会社TMO結城
  • 本記事は2020年1月に公開いたしましたが、2023年1月13日にトレたび編集部により情報を更新いたしました。変更となる場合がありますので、お出かけの際には事前にご確認ください。
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