瀬戸内の車窓風景とグルメを楽しむ観光列車
青い海と島々が織りなす美しい風景と地元の人気レストランが提供するグルメを楽しめるのが、予讃線松山~伊予大洲(いよおおず)・八幡浜(やわたはま)間を結ぶ「伊予灘ものがたり」です。週末を中心に2往復の列車が運転され、下りは「大洲編」「八幡浜編」、上りは「双海(ふたみ)編」「道後編」と各列車に愛称が付いています。朝や夕方など時間帯ごとに異なる車窓風景と合わせ、地元のレストランなどが提供する食事を楽しむことができます。
2両編成の車両は1号車が「茜(あかね)の章」、2号車は「黄金(こがね)の章」としてデザインされており、列車がホームに到着した瞬間から旅のときめきがスタートします。レトロモダンな車内でアテンダントのおもてなしを受け、まさに至福の時を体感できる観光列車です。
※2021年12月をもって、運行を終了。2代目「伊予灘ものがたり」は2022年4月運行開始。
鉄道コンシェルジュ ミスターKのとっておき情報
ひとり旅から家族旅行まで対応! 1〜4人用座席を用意
伊予灘を車窓に映す海側に、ひとり旅でも利用できる展望シートおよび4人用ボックスシートを配置(3人利用可)。山側には、床面よりも一段高い位置に2人用対面シートが配置されており、利用する人数に応じて座席タイプを選ぶことができます。なお、1号車には4人用・2人用の畳席(和座椅子)があり、足を伸ばしてくつろげる空間として人気があります。
全列車に乗ってみたくなる内容豊富なオリジナルメニュー
「大洲編」は野菜本来の味が楽しめる「ヨーヨーキッチン!」の朝食、「双海編」は地元・内子町の風土で育んだ最高級の食材で調理した「レストランからり」の昼食、「八幡浜編」は瀬戸内の新鮮で豊かな幸が楽しめる「瀬戸内風仏蘭西料理レストラン門田」の昼食が用意されており、四季折々の旬のメニューを満喫することができます。
ダイニングカウンターで販売される充実した車内メニュー
2号車のダイニングカウンターでは、ソフトドリンク・カクテル・地酒・地ビール・おつまみ・デザートなどが販売されています。予約なしで利用することができるので、車窓を眺めながら気軽にドリンクの飲み比べなどを楽しむことができます。
沿線の人々とのふれあいが魅力、手を振りあって交流を楽しもう!
レトロモダンな車内で車窓と食事を楽しめる列車は数多くありますが、この列車の魅力のひとつとなっているのが、沿線の人々と手を振りあって交流を楽しめることです。沿線から列車に向かって旗や手を振る姿が見られるなど、地元の方のおもてなしを感じるシーンに出合います。途中駅にアテンダント手作りの駅名板もあり、+αの楽しさを味わえます。
乗車予約は1カ月前の10時から全国のJR駅みどりの窓口で
全車グリーン車指定席のため、まずは乗車1カ月前の10時から発売開始される「指定席グリーン券」(おとな・こども片道980円)の購入が必要です。食事券はJR四国・JR東日本・JR西日本・JR九州の駅のみどりの窓口などで同時に予約・購入できます。特に「道後編」は20食限定ですので、列車の座席予約と同時に食事券も予約するのがベストです。
駅長推薦あじな散歩道「伊予灘ものがたりきっぷ」
JR四国の主な駅からの往復JR(特急列車の普通車自由席)+「伊予灘ものがたり」の乗車券・食事券がセットになった便利な旅行商品「伊予灘ものがたりきっぷ」もあります。松山駅発着の「大洲編」は5500円、「双海編」「八幡浜編」は各7500円、「道後編」は6000円。きっぷは2日間有効で、JR四国の駅のみどりの窓口やワープ支店、JR四国旅の予約センター、夢四国予約センターで発売されています。
列車情報
運転日 | 土・日曜・祝日を中心に運転 |
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運転区間 | 予讃線松山駅~伊予大洲駅・八幡浜駅 |
運転時刻 |
「大洲編」 松山駅8:26発→伊予大洲駅10:28着 「双海編」 伊予大洲駅10:51発→松山駅13:12着 「八幡浜編」 松山駅13:28発→八幡浜駅15:52着 「道後編」 八幡浜駅16:06発→松山駅18:06着 ※全車グリーン車指定席です。乗車券のほか、指定席グリーン券が必要です。 |
著者紹介
- ※文・写真/ミスターK(結解喜幸)
- ※掲載されているデータは2016年5月現在のものです。
- ※運転日・運転区間等は変更となる場合があります。