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2023.04.04鉄道今和泉隆行(地理人)×能町みね子 小説「青森トラム」の空想地図をつくる【4】架空の青森市を、現実にする

鉄道開業150年 交通新聞社 鉄道文芸プロジェクト
2022年10月14日の鉄道開業150年に向けて、交通新聞社で始動した鉄道文芸プロジェクト、通称「鉄文(てつぶん)」。さまざまな角度から「鉄道×文芸」について掘り下げます。


小説「青森トラム」、青森市の空想地図づくり【4】

空想地図作家として活動する「地理人」こと今和泉隆行さんと、2022年10月に発売された短編集『鉄道小説』(交通新聞社刊)にて、今より発展した架空の青森市を舞台にした小説「青森トラム」を発表した能町みね子さん。

小説「青森トラム」に描かれた青森市は、路面電車や地下鉄が走る、北日本随一の都市として発展しており、「芸術家が多い、自由人の街」である。

人口が100万人を超す都市の様相とは――? 全国各地の都市を歩きそれぞれの視点で街を見つめてきた二人が、「青森トラム」の世界の空想地図づくりに挑む!

今回は、前回の対談【1】 【2】をもとに今和泉さんが起こした地図をもとに細部を詰めていきます。鉄道は? 地名は?地図の上で現実になっていく小説の世界に注目!




今和泉隆行

1985年、鹿児島県生まれ。7歳の頃から空想地図(実在しない都市の地図)を描く空想地図作家。空想地図は現代美術作品として、東京都現代美術館「ひろがる地図」(2019年)のほか、各地の美術館にも出展。主な著書に『みんなの空想地図』(2013年)、『「地図感覚」から都市を読み解く―新しい地図の読み方』(2019年)など。2023年5月に『空想地図帳』(学芸出版社)が刊行予定。

能町みね子

1979年、北海道生まれ。文筆業、イラストレーター。著書に『結婚の奴』(平凡社)、『私以外みんな不潔』(幻冬舎文庫)、『お家賃ですけど』(文春文庫)、『私みたいな者に飼われて猫は幸せなんだろうか?』(東京ニュース通信社)、『逃北~つかれたときは北へ逃げます』(文春文庫)、『皆様、関係者の皆様』(文春文庫)など。


小説「青森トラム」(交通新聞社刊『鉄道小説』収録)

生まれ育った東京での変化のない日々に焦燥感をつのらせた水越亜由葉は、勢いで仕事を辞め、漫画家の叔母・華子が暮らす「芸術家が多い、自由人の街」青森にやってきた。トラムに乗り、自分で選んだ街を見てまわる日々。まだ見ぬ自分に出会う“上青”物語。 

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鉄道を敷き直す作業とは……?

能町  今和泉さんには小説「青森トラム」の空想地図として、青森中心部地図を2種類作っていただきました。トラムの全区間が入る1:25000と、中心部の建物などもわかる1:15000の地図です。地図を起こしていただいて、どうでしたか。

今和泉 能町さんがつくった路線図をもとに鉄道を敷き直したのですが、現実にある鉄道の跡をカモフラージュするのが大変でした(笑)。あとは、市街地の規模を考えると、たとえば「浜館駅」のところなんかは田んぼにはならないだろうなと。


地下鉄が敷かれた「浜館駅」周辺の風景は……?(「青森トラム」空想地図1:25000<制作中>より) 地下鉄が敷かれた「浜館駅」周辺の風景は……?(「青森トラム」空想地図1:25000<制作中>より)

能町  「浜館」のあたりはたぶんとっくに宅地開発されて、田んぼマークはないでしょうね。

今和泉 この辺りが住宅で埋まっているとすると、北側の「佃駅」とか「合浦駅」のあたりはもうちょっと道と道の間隔が狭い旧市街になっているでしょうね。

能町  そうですね。私が好き勝手つけ加えても、実際に地図をつくるのは今和泉さんなので申し訳ないんですが……(笑)。

今和泉 まずはこうやって少しずつ見ていきましょう。


能町  小説「青森トラム」の歴史の中では、「JR 東北本線」の「長島駅」は1970年代から80年代ぐらいにできたんです。バブル直前くらいのイメージなので、名古屋の笹島(ささしまライブ)ほどではないと思うけど、ちょっと大きめの開発になるのかなという気がしていて。あと、今の鉄道路線の形をそのまま残すわけにはいかないですよね。

今和泉 そうなんです。「長島駅」の東側で曲がるこの部分が、現在の青い森鉄道のような直線であるはずはないので、どうにかその一部を道路にしまして。


現実の青森では、画面右下の「筒井口」のあたりまで青い森鉄道の線路がほぼまっすぐにのびている。(「青森トラム」空想地図1:25000<制作中>より) 現実の青森では、画面右下の「筒井口」のあたりまで青い森鉄道の線路がほぼまっすぐにのびている。(「青森トラム」空想地図1:25000<制作中>より)

能町  あっ! ここ、道路を新しくつくってるんですね! 素晴らしい仕上がりですね。

今和泉 現在の線路の痕跡が全く見えないようにしました。今回、地下鉄や路面電車を敷くよりも、道路をつくるのが一番時間かかりました。

能町  いや、そうですよね……。痕跡を消していただいたところは、がっつり住宅街になっているはずです。
現状は「中央」という地名になってるんですけど、私の好みとしては、大字や小字から取りたいですね。「奥野」「浜田」、あるいは「浦町」ですかね。


 しかし、「トラム」の標識には小さく「青森駅・筒井・露草方面」と書いてある。
 叔母の最寄りはトラムの「露草」だったはず。想定していたルートとは違うかもしれないけれど、ともかくこれに乗れば着くってことですよね。ね?

(能町みね子「青森トラム」より)

能町  路面電車の停留場は、「露草」ありきだったんです。風流な地名なので、使いたくて。小字として実在したんですけど、今ではほぼ使われてない。でも、「青森トラム」の世界では「露草」という地名が存続しているはずなんです。

今和泉 町名も「露草」でいいと思います。たとえば、このあたりの現在の町名「はまなす」「けやき」は後になって新しくできているはずなので、裏を返せば町名の自由度は高いはずです。

能町  でも私、この路線をつくっちゃった後に「路面電車、こっち行くわけないな」って思ったんですよ(笑)。普通に考えると、この「浪打駅前」から北側のこの旧道沿いに行くに違いないと思って。

今和泉 ええ、この路面電車けっこう頑張りますよね(笑)。


本来ならば路面電車は、「浪打駅前」から北東に延びる黄色の旧道沿いに走っていたはず……?(「青森トラム」空想地図1:25000<制作中>より) 本来ならば路面電車は、「浪打駅前」から北東に延びる黄色の旧道沿いに走っていたはず……?(「青森トラム」空想地図1:25000<制作中>より)

能町  でも、どうしても路面電車の終点を「露草」にしたかったので、「浪打駅前」までは戦前にできていて、「浪打駅前」~「露草」間だけ戦後に延長したという歴史にして辻褄合わせをしたんです。なんでこのたった3駅区間だけ? というのは謎ですけど、まあ、「中央病院前」はひとつ理由になるし、「露草」のところでちょうど土地が取れて転回場 がつくれたとか……(笑)。

で、さすがに国道のバイパスのど真ん中に路面電車を走らせるわけにもいかないから、すぐ横を通ってるっていう設定にしました。


今和泉 道路の横を通る路面電車はありますからね、高知のとさでんとか。都電の早稲田~面影橋~学習院下のパターンも近いですね。あとはこの路面電車が「JR東北本線」をどう越えるかで、先に「浪打駅」が高架化されてて下をくぐっていくのか……。

能町  戦後に「JR東北本線」が高架化して、その下に路面電車の延長区間を通したという設定です。

今和泉 そうかなと思って、「合浦駅」~「栄町駅」あたりは高架の前提で道路を敷いてます。そうじゃなかったら、この地図は踏切だらけですよね。

高架となる路線はどれか?

能町  青森の市街地部分の「JR」は、ほぼ高架ということでいいと思います。東側は「浪打駅」を越えたあたりからちょっと地上に下りてくるかもしれないけど。西側もおそらく、「西滝駅」から「新青森駅」くらいまでずっと高架になるんじゃないかな?

つくっていただいた地図だと国道のほうが鉄道をまたいでますけど、道路が下を通る可能性はありますね。


複数の鉄道路線と国道が複雑にからみあうスポット。(「青森トラム」空想地図1:25000<制作中>より) 複数の鉄道路線と国道が複雑にからみあうスポット。(「青森トラム」空想地図1:25000<制作中>より)

今和泉 ただ、「津軽鉄道線」は「JR奥羽本線」を越える他に、「国道7号」と「JR津軽線」を跨がないといけません。これらが全部同時に高架化するのは難しいと思うので、「津軽鉄道線」は3つの鉄道や道路を一気に高架で跨いだほうが現実的かと思います。

能町  あっそうか……。となると、「西滝駅」は高架じゃなくて地上駅かもしれない。

今和泉 はい、「津軽鉄道線」が高架で、「JR奥羽本線」「JR津軽線」が地上なのではないかと。

能町  それが正しいかもしれないです。自分では思ってもみなかったことですけど、「国道7号」のバイパスの赤い線は、鉄道を越えたりくぐったり、かなりアクロバティックですね(笑)。

今和泉 ジェットコースターみたいなんですが、あり得なくはないと思います。「国道7号」の高架が下りきった瞬間に「津軽鉄道線」をくぐるので、「津軽鉄道線」の高架はちょっと高めかもしれませんね。

「津軽鉄道線」を「JR津軽線」をくぐるところなんかは、鉄道ファンの撮影スポットになるんじゃないですかね。

能町  確かに、車庫もありますしね。あー、私としては「津軽鉄道線」がここを通ってるのがたまらないです……。「津軽鉄道線」の「沖館駅」「相野駅」とかは、本当にちっちゃな駅な気がするんですよね。駅前広場とかも何もない感じの。


今和泉 そう思って、何もない感じにしました(笑)。あと、鉄道が通りそうな感じにちょっと道路を書き換えています。

能町  本当だ、すごい。

今和泉 駐輪場があって、駄菓子屋とかがあって……という感じです。

能町  2、3軒だけ古いお店とか飲み屋があるみたいな。

今和泉 こういう場所は駅舎も新しくならない。「渋い駅がこんな街の近くに残ってるんだ!」という感じですね。

能町  まさにそういうイメージです(笑)!「西滝駅」の下には川があるので、東口と西口があると思うんですよね。

今和泉 この感じでいくと、昔は「西滝駅」の西側の高架橋はなくて、「国道7号」の踏切があったはずですよね。

能町  それは詰まりそうな踏切ですね……。

でも「青森トラム」の世界の歴史で「西滝駅」ができたのは戦後で、昭和30~40年代とかに設定してたんです。となると、その高架化工事とほぼ同時期だったりする可能性もあるかもしれないですね。

旧地名を発掘する


 新町界隈をある程度歩いたので、別の日、また違う停留場で降りてみることにした。
 新町よりもだいぶ手前、「莨町(たばこまち)」という停留場で降りて、その次の「蜆貝町(しじみかいまち)」にかけて海際を歩く。

(能町みね子「青森トラム」より)

能町  「露草」もそうですが、小説「青森トラム」では古い地図などを参考に、昔の地名をたくさん使っています。この地図でも全体的に、旧地名をちゃんと使ってくださってありがたいです。

今和泉 古い地図があるところは反映できているんですが、わからなかったところは一旦実在の地名にしています。

能町  古い地図は表記揺れも結構ありますよね。
青森は弘前のような城下町と比べたら町の歴史は浅いですが、中心地の区画は浜に沿って平行に、整然とはしてます。中心部の地名はわりと即物的というか、米を売ってるから米町とか、たばこを売ってるから莨町とか、そういう感じだと思うんですよね。大坂町は大坂さんという人の名前からとられているみたいです。

今和泉 城下町もですが、港町や門前町も、江戸時代までにできた町はこの細かさでこういう名前のつけ方をしますね。

能町  たとえば「浦町」という地名は現実では存在感がすごく薄いんですけど、「青森トラム」の世界ではおそらくもうちょっと「強い地名」になるはず。強い・弱いって、感覚で言ってしまって申し訳ないんですけど。

今和泉 この地図の「浜田駅」の北側あたりには、現実でも「浦町」という大字が残っていますね。

能町  そうですね。この辺りはこの辺りは「浜田○丁目」とかになるかもしれない。私の好みとしては、小字を探し出して使いたいですけどね。今和泉さんから指摘のあった「浜館」「自由ヶ丘」「虹ヶ丘」あたりももっと宅地化してると思います。


(「青森トラム」空想地図1:25000<制作中>より) (「青森トラム」空想地図1:25000<制作中>より)

今和泉 「小柳」あたりの感じにはなっているでしょうね。

能町  この「小柳」の辺りも、この世界では、おそらくもうちょっと細かく地名を分けると思うんです。今も団地の名前に残ってますが、「袰懸(ほろがけ)」という難しい漢字の地名とか、現「虹ヶ丘」のあたりにある「科(しな)」とか「間瀬(ませ)」とか、使いたいですね。

あと、この地図の「佃駅」のあたりに「福田」が、いまバス停にだけ残っているんですけど……。


今和泉 バス停や自治会の名前には旧町名や大字が残りがちですよね。能町さんはやっぱり地名が一番こだわりのポイントですね。

能町  地名はすごく軽視されてると思うんですよ。どんどん新しく、イメージのいい名前に変えちゃうから、もともとの名前を知りたくなっちゃうんですよね。住宅開発すると昔の町の境目もわからなくなるので、原型を保っておきたいみたいな気持ちがあって……。

今和泉さんはどうですか?

今和泉 興味はあるけど、愛着があるとかではないんです。

でも字(あざ)は好きで、バス停名に入っているとテンション上がりますね。字(あざ)の密度で集落が多かったんだなとか、そこが元農村の集落なのか、昔から町だったのかみたいなことを把握できるんです。

字(あざ)のスピードラーニングじゃないですけど、誰も言わない地名を連呼してくれるのはバスの車内アナウンスくらいしかないから(笑)。

能町  スピードラーニング(笑)。私も旧道沿いのバスは大好きで乗りたくなります。

今和泉 私は、地名ぽんぽん変えるのもまた人の営みだなと思っていて。

たとえば「軽井沢」の地名も奥の方まで広がりがちですが、台地でもないところに「ナントカ台」と付けてブランド化したりするのも「人間だなあ」と。人間的な、その「やってしまった過程」みたいなことも、そういうものがあるんだなと興味深く捉えている感じですね。

能町  「人間がやってしまった過程」みたいな要素は、自分の空想地図にも使ったりするんですか。

今和泉 ちょっとは採用しようと思いながらも、そもそも「中村市(なごむるし)」は全体的にブランド感がない都市なので、ブランド知名が発生しないんです(笑)。

能町  さいたま市に似てるっておっしゃってましたけど、それも含めて埼玉っぽいですね(笑)。

私は昔ながらのものをちゃんと発掘した上で、今も使いやすいようにするのが好きなんです。だから、住居表示法に反感はないんですけど、昔の地名をしっかり使いつつ番地だけ整理する、みたいな形がいちばん理想的です。例えば、昔だったら「浦町○千○百番地」だったものを、さすがにそれは効率が悪いから「浦町○丁目○番地」にする、みたいな。

でも、「中村市」はもっと現実的にやっていますよね。

今和泉 なぜそうするかというと、「空想都市で作者は私です」となると、私の理想の世界だと思われるので違うって言いたいんです。違うから、人が理想としそうなものを排除して現実的な都市をつくろうっていう反骨精神がきちゃうという。

私の理想じゃないぞというのを強めるために現実の方向に行っている感じですね。

能町  面白いですね。全部が今和泉さんの意図でできているはずなのに、「勝手にこうなっちゃった」みたいな感じを加えていくんですね。

私はもっとストレートに、「この街はもうちょっといいはずなのに」という理想を勝手に反映して、「私が思うような、いい感じ」にしているので。

今和泉 小説「青森トラム」を読むとそれはめちゃめちゃわかります(笑)。


能町 でもちょっとわかる部分もあります。

私も「青森トラム」で理想の青森をつくった、という話をすると「首都が青森だったら、みたいなこと?」って言われたりするんですけど、それは違う、そこまで夢は見られない、って。あくまでも自分の中で、「ここまでなら、現実に起こってもおかしくないんじゃないか」みたいなラインを勝手に決めていて、その中での理想なんですよね。

いや、面白いです。この対談を始める時点では、考えてることとかやってることはわりと似てるはずと思ってましたけど、アプローチは全然違うなって思いました。

今和泉 そうですね。あと、人からどう思われるかみたいなことの経緯も違うのかもしれないです。

青森のように現実に存在する町だと「現実の未来形ですか」「現実的な仮定ですか」と捉えられるからこそ理想方向に行くんでしょうし、私は逆に理想だと思われるからそのアンチテーゼテージというか。逆の作用があるんだなと。

能町  でも、「青森トラム」の世界も、私としてはかなり「本物の味付け」も入れているつもりなんですよ。青森市は歴史が浅いぶん、外の人を受け付けない雰囲気は薄くて、受け入れムードがあるというか、いい意味でドライなんですよね。

県美(青森県立美術館)とかACAC(国際芸術センター青森)みたいな芸術に関わる施設がしっかり成立したり、「青森レインボーパレード」という、小説で書いたプライドフェスのようなものも実際にあります。

そういう文化的な素地はあったうえで、そこに若者人口がもっと乗っていたらさらに違うんじゃないかな……ということで、小説に書いたような歴史になったので。

今和泉 そんな「青森トラム」の青森に近づけるために、今日のお話をもとに開発したり地名を復活させたりが必要な箇所がまだありそうですね。

能町 そういえば、政令指定都市なので、区割りも考えたんですよね。

基本的に昔の町村の境に沿っているんですけど。例えば、この地図では北西に「新城区」がある。読みづらいと反論されながらも、中心部は「善知鳥(うとう)区」にしたい。

今和泉 善知鳥神社の善知鳥ですね。今回の話をもとに能町さんに地名や区割りをもう少し詳しく指定してもらって、地図を直していきます。

能町 よろしくお願いします。完成が楽しみです……!

★地図の完成はいかに? 続報をお楽しみに!

構成=渡邉 恵(交通新聞社 鉄道文芸プロジェクト事務局)
撮影=中村こより(交通新聞社 鉄道文芸プロジェクト事務局)


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