2024.09.09ジパング俱楽部川越駅発、蔵造りの町並み続く“小江戸”散策|JR駅発、お手軽1日モデルコース
鉄道を使って、もっと気軽に日本を旅しよう。
日本全国の駅を拠点に、半日から一日で楽しめるモデルコースを紹介します。
江戸時代に親藩・譜代の川越藩の城下町として栄え、当時から「江戸のように栄えた町」として“小江戸”と呼ばれてきました。戦災や震災を免れ、今も歴史的な町並みが残ります。
「栗(九里)よりうまい十三里」というフレーズで名高いサツマイモ料理やスイーツ、海がない土地の貴重なタンパク源であったうなぎ料理なども楽しみです。
- ※トップ画像は、菓子屋横丁※イメージ
埼京線川越駅からスタート
東京駅からは1時間少々、新宿駅からなら埼京線1本で約1時間。川越駅は埼京線・川越線・八高線のホームをまたぐ橋上駅舎で、駅ビル「ルミネ川越」が直結しています。
一番街
蔵造りの商家が並ぶ町並みを散策
自動車も鉄道もなかった江戸時代、ものを運ぶのに重宝したのは舟でした。
新河岸川(しんがしがわ)を使って江戸まで米や野菜などを運ぶ重要な場所として代々譜代大名が赴任し、江戸との結びつきが強かった川越。
1893(明治26)年、川越町の3分の1以上が焼失する大火が発生しましたが、川越商人は大きな打撃を乗り越え、防火建築として蔵造りの町家を次々に建造し、現在の町並みが形成されました。
鉄道の駅ができた際に商店街が駅前に移動し、壊された商家もありましたが、住民主体の「川越蔵の会」の尽力により町並みが守られ、今も数多くが残ります。
もっとも古い、1792(寛政4)年築という大沢家住宅は国指定重要文化財になっています。
問い合わせ先 | https://kawagoe-ichibangai.com/contact/ |
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交通アクセス | 埼京線川越駅から東武バス「小江戸名所めぐり」約24分の一番街下車すぐ |
URL | https://kawagoe-ichibangai.com/ |
うなぎ
江戸の食文化を受け継ぐ川魚料理
肉食が禁じられていた江戸時代、海から離れた川越ではうなぎが貴重なタンパク源で、新河岸川・入間川(いるまがわ)ではうなぎ漁が盛んに行なわれていました。今でも川越には老舗(しにせ)のうなぎ店が数多く残ります。
蔵造りのうなぎ店もあり、建物の雰囲気とともにうなぎを味わうのも一興です。かつて米の卸問屋であった築130年以上の建物を利用した「うなぎ林屋」には米の出し入れに使用したトロッコレールが店内に残り、風情満点。
特製のタレで中はふわっ、皮はパリッと炭火で焼き上げた蒲焼がたまりません。
問い合わせ先 | 店舗により異なる(うなぎ林屋は049-226-3058) |
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時間 | 店舗により異なる(うなぎ林屋は11~16時) |
定休日 | 店舗により異なる(うなぎ林屋は火曜休) |
交通アクセス | 店舗により異なる(うなぎ林屋は埼京線川越駅から東武バス「小江戸名所めぐり」約25分の仲町下車すぐ) |
URL | https://koedo.or.jp/category/food/%e3%81%86%e3%81%aa%e3%81%8e%e6%96%99%e7%90%86/ |
菓子屋横丁
飴やいも菓子など魅惑の食べ歩き
石畳の道に約30軒の菓子店がひしめくスポット。昔ながらの手作り飴、醤油の焼ける香りが香ばしい煎餅やだんご、駄菓子など、あれもこれもと食指が動いてしまいます。
川越といえば江戸時代からのサツマイモの産地で、江戸から13里ほど離れた川越の芋は、「栗(九里)よりうまい十三里」といわれて人気を博したそうです。
菓子屋横丁にも「芋けんぴ」や「いもどうなつ」「スイートポテトパイ」など、いも菓子を提供する店も多数あります。
各店から香る菓子の甘い香りは郷愁をそそり、2001年、環境省の「かおり風景100選」に選定されています。
問い合わせ先 | 049-222-1386(川越菓子屋横丁会代表店「玉力製菓」) |
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時間 | 店舗により異なる |
定休日 | 店舗により異なる |
交通アクセス | 埼京線川越駅から東武バス「小江戸名所めぐり」約23分の札の辻下車、徒歩3分 |
URL | https://www.city.kawagoe.saitama.jp/welcome/kankospot/kurazukurizone/kashiya.html |
川越氷川神社
夫婦神を祀り縁結びに御利益
6世紀、欽明天皇の御代に創建されたと伝わります。室町時代、江戸城を築城した太田道灌とその父の道真が川越城を築城して以来、城の守護神として、また、当地の総社として崇敬され、「お氷川様」と呼ばれ親しまれてきました。
本殿全面に施された精緻な江戸彫が見事。お祀りする五柱の神々は夫婦・家族であることから、「夫婦円満・縁結びの神様」として信仰されています。
「縁結び玉」など凝った趣向のお守りが多数あり、専用の釣竿を使って釣り上げる「鯛みくじ」がユニークです。
問い合わせ先 | 049-224-0589 |
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時間 | 参拝自由 |
交通アクセス | 埼京線川越駅から東武バス「小江戸名所めぐり」約20分の川越氷川神社下車すぐ |
URL | https://www.kawagoehikawa.jp/ |
川越城本丸御殿
現存する貴重な本丸御殿を堪能
川越藩は江戸の北の守りとして重要視され、代々幕府の重臣が城主となっていました。現存する建物は1848(嘉永元)年、時の藩主・松平斉典により建てられたもので、本丸御殿の一部として玄関・大広間・家老詰所が残ります。
江戸時代以前に建てられた現存天守は全国に12ありますが、現存の本丸御殿は2つしかなく(川越城のほかには高知城)、大変貴重です。部屋の装飾は質素で質実剛健な雰囲気ですが、部屋を仕切る扉に描かれた杉戸絵や式台玄関の構えは豪壮で、“御殿”らしさが感じられます。
問い合わせ先 | 049-222-5399(川越市立博物館) |
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時間 | 9時~16時30分 |
定休日 | 月曜(翌日の場合は翌平日)・第4金曜・12月29日~1月3日 |
交通アクセス | 埼京線川越駅から東武バス「小江戸名所めぐり」約18分の博物館前下車、徒歩約1分 |
値段 | 100円 |
URL | https://www.city.kawagoe.saitama.jp/welcome/kankospot/hommarugotenzone/hommarugoten.html |
喜多院
江戸城ゆかりの建造物が必見
慈覚大師(円仁)が830(天長7)年に創建した天台宗の名刹。
江戸時代には幕府からの厚い庇護を受け、江戸城から豪華な壁画や墨絵で装飾された「家光誕生の間」や、家光の乳母として知られる春日局が使用していた「化粧の間」などが移築されました。「将軍桜」と呼ばれるしだれ桜がある「紅葉山庭園」や四季折々の風情が感じられる「曲水の庭」と、庭のしつらえも見事です。
また、山門脇の五百羅漢538体は人間の喜怒哀楽をよくとらえ、仏具や日常品を持っていたり、動物を従えていたりと、いつまでも見飽きない楽しさがあります。
問い合わせ先 | 049-222-0859 |
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時間 | 月~土曜は9~16時、日曜・祝日は9時~16時20分(時期で変動) |
定休日 | 12月25日~1月8日、2月2・3日、4月2~4日(そのほか院内行事のある日は拝観を中止する場合あり) |
交通アクセス | 埼京線川越駅から東武バス「小江戸名所めぐり」約8分の喜多院前下車、徒歩約1分 |
値段 | 400円 |
URL | https://kitain.net/ |
川越駅ゴール!
紹介スポット一覧マップ
- スケジュールの一例
-
8:36発
東京駅
- 高崎線
-
8:54着
赤羽駅
-
9:00発
赤羽駅
- 埼京線(川越線乗り入れ)
-
9:41着
川越駅
-
10:00発
川越駅
- 東武バス「小江戸名所めぐり」
-
10:24着
一番街バス停
- 「一番街」「うなぎ」「菓子屋横丁」「川越氷川神社」「川越城本丸御殿」「喜多院」
-
16:05発
川越駅
- 川越線(埼京線乗り入れ)
-
16:51着
赤羽駅
-
16:57発
赤羽駅
- 高崎線
-
17:16着
東京駅
文/赤城はるな 写真/埼玉県物産観光協会、(公社)小江戸川越観光協会
- ※記事中の情報は2024年9月時点のものです。
- ※列車やバスなどの所要時間は目安となる平均時間を表記しています。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
- ※花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
- ※店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
- ※同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。