2025.03.05ジパング俱楽部笠間駅発、稲荷も栗も笠間焼も、町の魅力をじっくり堪能|JR駅発、お手軽1日モデルコース
鉄道を使って、もっと気軽に日本を旅しよう。
日本全国の駅を拠点に、半日から一日で楽しめるモデルコースを紹介します。
笠間稲荷で有名な笠間は、約300人の陶芸家や窯元が暮らしている、やきものの町。日常使いできる笠間焼の展示販売にワクワクする一方で、人間国宝による芸術作品を見ることもできます。窯元やショップ、ギャラリーの並ぶ「笠間やきもの散歩道」は、時間が経つのも忘れていつまでもあちこち見て回りたくなります。
また栗の産地でもあり、笠間の栗を用いた菓子はおみやげに人気です。笠間稲荷近くのいなり寿司も伝統があるおみやげです。今ではほかの地域でも時折見かける「そばいなり」は、じつは笠間に発祥といわれる店があります。
- ※トップ画像は、笠間稲荷神社の藤棚
水戸線笠間駅からスタート
「特急ときわ」から水戸線を乗り継いで、東京駅から2時間強。味わいのある木造駅舎で、発車メロディは、歌手・坂本九が笠間市で幼少期を過ごしたことにちなみ、1番線は「幸せなら手をたたこう」、2・3番線「レットキス」になっています。
笠間稲荷神社
本殿の彫刻や開花期の藤がみごと
祭神はあらゆる殖産興業の守護神である宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
京都の伏見稲荷大社、愛知県の豊川稲荷とともに、日本三大稲荷のひとつとして広く親しまれています。
江戸時代の安政・万延年間(1854~1861)に再建された本殿は、銅瓦葺き総ケヤキの権現造で、国指定重要文化財。本殿周囲の彫刻は、当時名匠といわれた後藤縫之助(ぬいのすけ)の作「三頭八方睨みの龍」「牡丹唐獅子」、弥勒寺(みろくじ)音八と諸貫(もろぬき)万五郎の作「蘭亭曲水の図」など、じつに精巧を極めています。
境内に植えられた樹齢400年におよぶ2本の藤の樹は花がブドウの実のように集合して咲く珍しい種類で、例年4月下旬~5月上旬に開花して美しい姿を見せます。
問い合わせ先 | 0296-73-0001 |
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時間 | 6~17時頃 |
定休日 | なし |
交通アクセス | 水戸線笠間駅から芸術の森公園行き茨城交通バス(運行は8~11時台のみ)約4分の稲荷神社前下車すぐ |
値段 | 無料 |
URL | http://www.kasama.or.jp/index.html |
そば処つたや
「そばいなり」発祥の店
テーブル席と小上がりの全88席がある広々とした店
長年続く伝統と技術を生かしてそばを自家製造。もりそばとミニ天丼の「麺セット」1400円
1960(昭和35)年に三代目が、花見の時に食べてもらおうと考案した「そばいなり」2個400円
1875(明治8)年の創業以来140年以上、五代にわたり笠間稲荷神社の門前で営むそば処。茨城県のブランド「常陸秋そば」を使用し、ヤマイモでつなぐ自家製造のそばは、歯触り・舌触りが絶妙。
いなり寿司ならぬ「そばいなり」は保存料など一切使用せず、9月下旬~5月頃までの限定販売。稲荷神社の門前だけに、「おいなりさん」自体も地域の名物であり、提供店を紹介する「笠間おいなりさんマップ」があり、「つたや」も掲載されています
問い合わせ先 | 0296-72-0055 |
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時間 | 11~15時頃(土・日曜・祝日は~16時頃/そば・汁がなくなり次第終了) |
定休日 | 不定休 |
交通アクセス | 水戸線笠間駅から芸術の森公園行き茨城交通バス(運行は8~11時台のみ)約4分の稲荷神社前下車 |
URL | https://kasamatutaya.jimdofree.com/ |
笠間日動美術館
ドガ、モネなど名画がずらり
銀座の「日動画廊」創業者の長谷川仁・林子夫妻が設立
敷地内には彫刻作品が並ぶ野外彫刻庭園も
1972(昭和47)年、洋画商であった長谷川仁が郷里の笠間に創設した美術館。年に5~6回の企画展を開催する企画展示館をはじめ、フランス美術の巨匠たちの作品を展示するフランス館、日本近現代の洋画を展示する日本館、野外彫刻庭園からなります。
約3000点におよぶコレクションには、ルノワール、ドガ、モネ、ゴッホ、岸田劉生などの国内外の名品に加え、画家が愛用のパレットに描いた珍しいパレットコレクションや、国内の彫刻家作品などがあります。
問い合わせ先 | 0296-72-2160 |
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時間 | 9時30分~16時30分 |
定休日 | 月曜(祝日の場合は翌日)、展示替え期間、年末年始 |
交通アクセス | 水戸線駅笠間駅から芸術の森公園行き茨城交通バス(運行は8~11時台のみ)約5分の日動美術館入口下車 |
値段 | 1300円 |
URL | https://www.nichido-museum.or.jp/ |
笠間工芸の丘
笠間焼に触れる癒やしのアート時間
工芸の丘のシンボルである登り窯
笠間焼を見たり買ったりに加え、陶芸体験もできる複合施設。
「クラフトアートスペース」では笠間の人間国宝「松井康成」常設展示室をはじめ、 個性豊かな笠間焼陶芸作家の作品を一堂に展示。伝統工芸と現代アートが織りなす多種多彩な 笠間焼を鑑賞することができます。また、「クラフトショップ」では、新進気鋭作家の笠間焼、茨城の工芸品、県内や笠間の物産品を販売。
「クラフト工房」ではロクロ・手ひねり・絵付け体験ができ、旅のいい思い出に。「Craft cafe」では、茨城県内でとれた旬の食材を笠間焼の器で味わうことができ、とっておきの食体験ができます。
隣接する笠間芸術の森公園内にある「茨城県陶芸美術館」にも陶芸の名品が多数展示されているので、あわせて鑑賞するのもいいでしょう。
問い合わせ先 | 0296-70-1313 |
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時間 | 10~17時 |
定休日 | 月曜(祝日の場合は翌日)、12月25日~1月1日 |
交通アクセス | 水戸線笠間駅からかさま観光周遊バス(月曜運休)約15分の陶芸美術館工芸の丘下車すぐ |
値段 | 入館無料(陶芸体験は有料) |
URL | https://kasama-crafthills.com/ |
笠間やきもの散歩道
窯元やショップが並び雰囲気満点
「笠間やきもの散歩道」パンフレット(数年前発行のため最新情報は要確認)
やきものの町・笠間には、代々続く窯元が並ぶ「やきもの通り」、工房直結のオリジナルショップが並ぶ「陶の小径(とうのこみち)」、ギャラリーやしゃれたカフェなどが並ぶ「ギャラリーロード」があり、合わせて「笠間やきもの散歩道」と呼ばれています。気ままに歩いてもいいし、レンタサイクルを借りて、窯元やショップ、ギャラリーをのぞきながら駅へ向かうのもいいでしょう。
(パンフレットはこちら)
笠間駅前に着いたら、「洋風笠間菓子グリュイエール」で笠間の栗を使った菓子をチェック。茨城県は栽培面積・生産量とも全国第1位を誇る栗の生産地で、とくに笠間市は栗の最大の生産地。笠間らしい最高のおみやげをゲットできます。
問い合わせ先 | 0296-72-9222(笠間観光協会) |
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時間 | 通行自由 |
交通アクセス | 水戸線笠間駅から該当エリア入口まで徒歩約10分 |
URL | https://www.kasama-kankou.jp/page/dir000082.html |
笠間駅ゴール!
ひと足延ばして 春風萬里荘(しゅんぷうばんりそう)
紹介スポット一覧マップ
- スケジュールの一例
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(7:24発)
(東京駅)特急「ときわ」
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(8:37着)
(友部駅)
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(9:01発)
(友部駅)、水戸線
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(9:09着)
(笠間駅)
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9:20発
笠間駅
- 芸術の森公園行き茨城交通バス
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9:24着
稲荷神社前
- 「笠間稲荷神社」「そば処つたや」「笠間日動美術館」
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13:50発
日動美術館
- かさま観光周遊バス
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14:17着
陶芸美術館工芸の丘
- 「笠間工芸の丘」「茨城県陶芸美術館」「笠間やきもの散歩道」「洋風笠間菓子 グリュイエール」
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(18:36発)
(笠間駅)
- 水戸線
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(18:45着)
(友部駅)
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(19:03発)
(友部駅)
- 特急「ときわ」
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(20:15着)
(東京駅)
- ※記事中の情報は2025年3月時点のものです。
- ※列車やバスなどの所要時間は目安となる平均時間を表記しています。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
- ※花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
- ※店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
- ※同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。