2024.01.25ジパング俱楽部江戸時代から続く金鎚の音が聞こえる、鎚起銅器が生まれる町・新潟・燕へ|モデルコース
経済産業省が指定する「伝統的工芸品」をはじめ、日本各地には今も手仕事でつくられている伝統工芸品があります。ここでは職人技を間近で見学したり体験したりできる、店や施設をめぐるモデルコースを紹介します。
新潟県燕市は金属洋食器の生産が国内シェアの9割以上を占めるものづくりの町。約200年にわたって受け継がれる鎚起銅器(ついきどうき)の老舗(しにせ)・「玉川堂(ぎょくせんどう)」と、少し足を延ばして彌彦(やひこ)神社を訪れます。ラーメン好きなら燕背脂ラーメンや三条カレーラーメンも見逃せません。
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鎚起銅器(ついきどうき)とは?
1枚の銅板から生まれるみごとな造形美
江戸時代初期に農家の副業として始まった和釘(わくぎ)作りが燕の金属加工の始まり。
江戸時代後期になると仙台の金属加工職人・藤七によって、銅板を金「鎚」で打ち「起」こしながら器を作り上げていく鎚起銅器の技術が伝えられました。一枚の銅板を木槌で叩く打ち起こし、金鎚で叩いて立体的に形を整える打ち絞り、などの技術があり、これらの工程を経て銅器ができあがります。
約200年の歴史をもつ鎚起銅器の技術は国の選択無形文化財となっています。
- ※写真の製品詳細。「湯沸 紫金色」11万円、「ビールカップ 水玉」2万3100円・(左)「ビールカップ 流水」2万4200円、「ぐい呑 銀線紋」1万6500円・「ぐい呑 玉打」1万8700円。
手仕事を動画で見てみよう!「鎚起銅器」|鎚起銅器 玉川堂【YouTube】
上越新幹線燕三条駅からスタート!
駅の構内には観光の案内とともに燕市の洋食器、三条市の刃物をはじめとした燕三条の物産品を展示・販売する、燕三条駅観光物産センター「燕三条Wing(ウイング)」が入っています。
乗り換え時間を利用して立ち寄ってみましょう。駅前には燕市ゆかりの僧・良寛(りょうかん)の像があります。
↓ 弥彦線約4分の燕駅から徒歩約4分
玉川堂(ぎょくせんどう)
200年の伝統と、唯一無二の技が織り成す器
1816(文化13)年創業。200余年にわたって受け継がれる鎚起銅器は、海外博覧会での受賞や、皇室献上品の栄誉を受けるなど高い評価を得ています。
その技術は国の無形文化財となっており、2010年には「玉川堂」五代目・玉川覚平(かくへい)氏の次男・玉川宣夫(のりお)氏が人間国宝(重要無形文化財保持者)に認定されました。
また、銅器に錫(すず)を焼き付け、多彩な着彩を施す技術は燕で独特に発展したもので、世界的にも珍しいものです。
「玉川堂」では1日5回、案内付きの工場見学(所要約20~30分)を実施しています。多くの職人が作業をする鍛金場では、1枚の銅板を木槌や金鎚で叩いて成形したり、鎚目をつけたりする工程を見ることができます。ひとつの製品が完成するまでに何万回も叩くというから驚きです。鍛金場・店舗は国の登録有形文化財にもなっています。
ショールームには湯沸(ゆわかし)、茶器、酒器などさまざまな製品が展示され、購入することもできます。みごとな造形美と独特の色彩をもつ作品の数々は、言葉にならないほどの美しさを感じることでしょう。鎚起銅器は使うほどに艶(つや)や味わいが増していくので、二代、三代にわたって受け継いでいけます。
玉川堂
問い合わせ先 | 0256-62-2015 |
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時間 | 8時30分~17時30分。工場見学は 10・11・13・14時~と、15時10分~(予約優先、無料) |
定休日 | 日曜・祝日 |
交通アクセス | 弥彦線燕駅から徒歩約4分 |
URL | https://www.gyokusendo.com/ |
↓ 徒歩約4分の燕駅から弥彦線約30~40分の弥彦駅下車、徒歩約10分
割烹(かっぽう)お食事 吉田屋
わっぱ飯とイカメンチが2大名物
彌彦神社参道に店を構える昭和初期創業の食事処。新潟県沖の魚介を使ったお造りやコース料理のほか、うな重、稲庭うどんなど幅広いメニューが揃います。
割烹お食事 吉田屋
問い合わせ先 | 0256-94-2020 |
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時間 | 10~14時頃・17~20時頃 |
定休日 | 不定休 |
交通アクセス | 弥彦線弥彦駅から徒歩約10分 |
URL | https://tabelog.com/niigata/A1501/A150102/15001266/ |
↓ 徒歩約5分
彌彦(やひこ)神社
新潟最強という表現もあるほどのパワースポット
樹齢400~500年の古木に包まれた境内は、パワースポットと呼ばれるにふさわしい荘厳な雰囲気があります。1912(明治45)年、門前町で発生した大火により多くの社殿を焼失したため、現在の社殿は1916(大正5)年に再建されたものです。
標高約634メートルの弥彦山全体が神域となっていますが、ロープウェイで登れる山頂にある「御神廟(ごしんびょう)」は、彌彦神社の神様・天香山命(あめのかごやまのみこと)と妃神の夫婦神が祀られていることから縁結びの名所になっています。
彌彦神社
問い合わせ先 | 0256-94-2001 |
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時間 | 参拝自由 |
交通アクセス | 弥彦線弥彦駅から徒歩約15分 |
URL | https://www.yahiko-jinjya.or.jp/ |
↓ 徒歩約10分の弥彦駅から弥彦線約30~40分の燕三条駅下車
燕三条駅観光物産センター「燕三条Wing」
洋食器や刃物など地場産品が勢揃い
燕三条地域の観光と産業の情報発信拠点。
地場産品の展示販売コーナーで充実しているのが燕の洋食器と三条の刃物の品揃えで、スプーンの先にヘラが付いた「カレー賢人サクー」1650円(写真手前)、保冷・保温に優れた二重構造の「純チタン二重タンブラー」1万1000円、熱い汁物を入れても手で持てる二重構造の「メタル丼」5500円など、優れたデザイン性と高い技術力を誇る商品を数多く揃えているのが特徴です。
菓子、日本酒、車麩、ラーメンなど特産品の販売や、観光情報を映し出す大型モニターやパンフレットなどを備えた観光コンシェルジュもあるので、行き帰りに立ち寄るといいでしょう。
駅構内にあるので列車待ちの時間に利用するにも便利です。
燕三条駅観光物産センター「燕三条Wing」
問い合わせ先 | 0256-34-7310 |
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時間 | 10時~18時30分 |
定休日 | 無休 |
交通アクセス | 燕三条駅構内 |
URL | https://www.tsubamesanjo.jp/wing/ |
燕三条駅ゴール!
ひと足延ばして 「新潟5大ラーメン」の2つがここに!
紹介スポット一覧マップ
文/塙 広明
- ※記事中の情報は2024年1月時点のものです。
- ※列車やバスなどの所要時間は目安となる平均時間を表記しています。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
- ※花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
- ※店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
- ※同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。
- ※新型コロナウイルス感染症等の影響により、掲載している内容が変更となる可能性があります。お出かけの際は事前にご確認ください。