2024.01.23ジパング俱楽部ニッポンの職人技に触れる旅6選 見に行きたい、体験したい、伝統の手仕事|ジパング倶楽部旬のテーマ旅
経済産業省が指定する「伝統的工芸品」をはじめ、日本各地には今も手仕事でつくられている伝統工芸品があります。
ここでは職人技を間近で見学したり体験したりできる、店や施設をめぐるモデルコースを紹介します。
- ※記載のデータは、2024年1月のものです。お出かけの際は、ホームページ等で最新の情報を必ずご確認ください。
二風谷に息づく木彫や刺繍、アイヌ民芸
自然と共存し、植物や動物から授かる素材を生かした暮らしを続けてきた北海道の先住民族・アイヌ民族。
平取町(びらとりちょう)の二風谷(にぶたに)には、今も伝統の民芸品が伝わっています。
北海道初の伝統的工芸品に指定された、木の盆「二風谷イタ」と織物「二風谷アットゥㇱ」のほか、
郷土と民族の博物館へも訪れるコースです。
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金槌ひとつで生み出される、燕鎚起銅器
ものづくりの町として知られている燕三条。
隣り合う燕市と三条市はともに洋食器や金属加工の生産で知られた町です。
燕の玉泉堂に伝わる鎚起銅器(ついきどうき)は、銅板を金槌で何度も打ち続けてできあがる伝統的工芸品。
近隣のパワースポット、彌彦神社とともにめぐります。
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アート作品にもなるクオリティ、美濃和紙
約1300年前から作られていたといわれ、福井県の越前和紙、高知県の土佐和紙とともに日本三大和紙のひとつとされる美濃和紙。
良質な和紙により潤った美濃市周辺では、うだつの上がる町並みなど、その繁栄のほどを見ることができます。
現代では文書を記すための紙の需要は減りましたが、アート作品やインテリア、かわいらしい小物などになって
旅行者の心をくすぐってくる、魅力的な存在です。
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刀鍛冶の技がこめられた包丁、越前打刃物
北陸地方にはやきものや織物など数多くの伝統工芸がありますが、
越前打刃物はプロの料理人が愛用する包丁として知られています。
その起源は日本刀の刀匠が鎌をこの地で作ったことに始まるといい、その製品は日本刀を思わせる逸品揃いだとか。
名物の越前おろしそば、大河ドラマで話題の紫式部公園をめぐるモデルコースです。
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松山の奥座敷に窯元が並ぶ、砥部焼
四国きっての大都市で、道後温泉があることでも知られる松山。その松山市の南隣にあるのが砥部町です。
山間にあるこの陶芸の里では複数の窯元を見て回ったり、体験することも可能。
途中立ち寄るそば店も店内に器が並ぶ当地ならではの趣向です。
松山からバスで訪れ、じっくり町をめぐるモデルコースです。
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幕末に生まれ現代に復活した、薩摩切子
鮮やかな色とその文様が魅力的な薩摩切子は、幕末の薩摩藩主・島津斉彬が始めたといわれています。
明治に入り、一度は途絶えたその技法でしたが、約110年の時を経て現代に蘇っています。
島津家の別邸である仙巌園と隣接した磯工芸館で、薩摩の歴史に思いを馳せつつ
伝統のもつ美しさを感じる一日を過ごしてみるのはいかがでしょう。
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編集部からのひとこと
時を超えて、何代もの職人たちが受け継いできたニッポンの手仕事。
スマートフォンからなんでも買える時代ですが、産地での出合いや吟味する楽しみも“いい買い物”に欠かせない気がします。
ジパング倶楽部WEBでは、毎月編集部が選んだ旬のスポットをモデルコースにして紹介しています。次の旅の計画の参考に、お役立てください。