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2025.08.25ジパング俱楽部高松の錦繡に染まる日本最大級の大名庭園と水の城跡へ|モデルコース

香川県高松市

気候もよくなる秋の旅行シーズン。何世代も前から多くの人がその美しさに魅了されてきた歴史ある紅葉名所を歩く旅はいかがでしょう。列車やバスでアクセスしやすい秋の日本を歩くコースを紹介します。

日本三大海城(うみじろ)のひとつ高松城を居城とした高松松平家は、自然を巧みに活用する藩主でした。その遺産である栗林(りつりん)公園は、都会にいながらも大自然に癒(い)やされる空間として愛されています。紅葉と城下町のにぎわいを楽しむハイキングへいざ。


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高徳(こうとく)線栗林公園北口駅からスタート!


予讃(よさん)線高松駅から高徳線の各駅停車に乗って2つ目の駅が栗林公園北口駅です。江戸時代の歴代高松藩主が栗林公園を訪れる折に利用した北門・嶰ノ口御門(かいのくちごもん)の最寄り駅です。


 

徒歩約3分

 

栗林公園

「一歩一景」の大名庭園


和船から楓岸(ふうがん)や楓嶼(ふうしょ)を眺めることができます


明治時代の茶室「日暮(ひぐらし)亭」

南湖の南にある楓岸のカエデ

江戸時代には高松松平家の下屋敷で、広さは国の特別名勝の庭園では最大の約23万坪。標高約200メートルの紫雲山(しうんざん)を背景にし、6つの池と13の築山(つきやま)を巧みに配置するなど、市街地にいることを忘れる自然美にあふれています。

その園内を回遊する順路の組み合わせは多種多様。歩くごとに新たな景色に出合うことから「一歩一景」と称されます。紅葉スポットは南湖に浮かぶ島々、楓岸、茶室「日暮亭」付近などです。


夜の湖面に映る紅葉が幻想的

秋には恒例の「特別名勝栗林公園の秋のライトアップ」を開催。25回目となる今年は11月21日~30日を予定しています。

例年どおりだと、南湖をめぐる和船遊覧の夜間運行もあり、明かりに照らされた紅葉が揺れる湖面に映る風情豊かな景色も楽しめます。詳細は10月上旬頃の発表です。


栗林公園

問い合わせ先 087-833-7411
時間 5時30分~19時(時期で変動。11月は6時30分~17時)
定休日 なし
交通アクセス 高徳線栗林公園北口駅から徒歩約3分
値段 500円
URL https://www.my-kagawa.jp/ritsuringarden

 

徒歩約7分

 

花園亭

絶景の茶室で伝統食を


「朝がゆ(泛花亭特別献立)」。茶粥、醤油豆、和三盆など伝統の味


名景を切り取る茶室「泛花亭」


泛花亭。武者小路千家十三代家元監修の建築

栗林にちなんだ「栗ソフト」350円も人気

栗林公園内でも、自然だけを眺めて朝の特別な時間を過ごせるのが花園亭の茶室「泛花亭(はんかてい)」。この泛花亭でいただくことのできる予約必須の「朝がゆ」(茶粥)は、香川県塩飽(しわく)諸島の伝統食で、高知県内の四国山地の秘境で古くから作られてきた希少な発酵茶「碁石茶(ごいしちゃ)」で炊き上げています。「朝がゆ(泛花亭特別献立)」2500円は前日の17時までに要予約。


花園亭

問い合わせ先 087-831-5255
時間 8~18時(泛花亭での「朝がゆ」提供は7時15分~9時30分)
定休日 なし
交通アクセス 高徳線栗林公園北口駅から徒歩約12分
値段 栗林公園入園料500円
URL https://hanazonotei.com/

 

徒歩約15分

 

高松中央商店街

アーケードの総延長では日本一


高松中央商店街中、丸亀町のアーケード

高松市の中心街にある8つの商店街(兵庫町、片原町西部、片原町東部、ライオン通、丸亀町、南新町、常磐町、田町)がアーケード街としてつながり、その総延長は約2.7キロ。小売店や飲食店が約1000店舗軒を連ねています。商店街に交差する道には、大工町、鍛冶屋町など江戸時代を伝える名称が残り、郷土料理から和洋中とグルメな飲食店がたくさんあります。

 

徒歩約10分

 

大井戸水神社(おおいどすいじんしゃ)

江戸時代に造られた水源地


高松城下の人々を潤した水源

現在の高松市街や栗林公園がある地域は、江戸時代以前は川の氾濫原(はんらんげん)でした。高松藩による治水事業により水の流れを変えることで、町の発展が始まります。その名残で地下には伏流水が残り、そこから汲(く)み上げた水が栗林公園の水景となり、城下町では井戸水として暮らしを支えました。

その遺構が大井戸で、そばに水神社が祀られています。高松に唯一現存する伏流水を利用した水源池で、かつてはここから上水道を整備していました。降雨量の少ない高松にとって貴重な史跡で、高松中央商店街のそばにあります。


大井戸水神社

時間 参拝自由
交通アクセス 予讃線高松駅から徒歩約23分

 

徒歩約10分

 

高松丸亀町(まるがめまち)壱番街前ドーム広場

日本一の高さを誇るガラスドーム


かつての「札(ふだ)の辻」をドーム広場に再開発


床は現代アート作家、川島猛(たけし)氏のデザイン

ガラス天井のアーケードが続きます

ルート中、アーケード街の最後にあたるのが高松丸亀町商店街。高松城築城の折、丸亀城の城下町(現在の香川県丸亀市)から商人をこの地に誘致したことから丸亀町となりました。

そのなかでも、江戸時代の中心街にあたる「札の辻」では、再開発により直径約25メートルのガラスドームに覆われた広場が2007年に誕生。高さは約32.2メートル、アーケードドームとして日本一を誇ります。ガラス越しの瀬戸内の青い空、そしてガラスの天蓋から降り注ぐ光と影のコントラストが、旅の印象を一ランク上げてくれます。

 

徒歩約8分

 

高松城跡 玉藻(たまも)公園

海とつながる城郭


国指定の重要文化財・月見櫓


今も堀にはマダイなどが泳いでいます

城舟体験500円

高松城は、今治(いまばり)城(愛媛県)や中津城(大分県)と並ぶ、貴重な日本三大海城のひとつです。国指定の史跡で、かつては城壁が瀬戸内海に面し、堀から海に舟で出入りできました。

今も堀は海水で海の魚が泳ぎ、天守台からは瀬戸内の島々も見えます。月見櫓(つきみやぐら)、水手御門(みずてごもん)、渡櫓(わたりやぐら)、艮櫓(うしとらやぐら)は江戸時代からの現存で、国の重要文化財です。


高松城跡 玉藻公園

問い合わせ先 087-851-1521
時間 5時30分~19時(西門。時期で変動。11月は6時30分~17時)
定休日 12月29~31日
交通アクセス 予讃線高松駅から徒歩約4分(西門)
値段 200円
URL http://www.takamatsujyo.com/

 

徒歩約5分

 

予讃線高松駅ゴール!




コースルート付き!紹介スポット一覧マップ

文・写真/大村嘉正 写真/ピクスタ(栗林公園 和船)

  • 記事中の情報は2025年8月時点のものです。
  • 列車やバスなどの所要時間は目安となる平均時間を表記しています。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
  • 花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
  • 店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
  • 同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。