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2025.03.06ジパング俱楽部熊本県菊陽町の味噌・醤油蔵に醸造のテーマパーク「日々麹舎」がオープン!|現地発!おすすめ旅ネタ情報

現地発・おすすめ旅ネタ情報

このコーナーでは、旅好きライター・観光ナビゲーターが、ご当地ならではのおすすめスポットや旅ネタ情報をお届けします。

今回紹介するのは、味噌・醤油の醸造のテーマパーク「日々麹舎」についてです。

味噌・醤油の奥深さに触れられる「日々麹舎」へ

1751(宝暦元)年創業の味噌・醤油製造会社「やまうち本店」。2024年4月、工場敷地内に麹の魅力を発信する醸造のテーマパーク「日々麹舎(ひびこうじや)」がオープン!

日本の伝統食には欠かせない、味噌・醤油の奥深さに迫ります。

阿蘇カルデラの麓(ふもと)で伏流水を使用して醸造


開放的なイートインスペース 開放的なイートインスペース

雄大な阿蘇カルデラの西麓に位置する「やまうち本店」。江戸時代に熊本城の城下町である熊本市中央区新町で創業し、1970(昭和45)年に味噌・醤油作りに欠かせない清らかな水を求めて現在地に移転したそうです。

工場では、阿蘇外輪山から溢れる豊富な伏流水を地下約90メートルから汲み上げ、仕込み水として使用しています。

新町から移設した蔵を利用した「日々麹舎」には、物販コーナーやイートインスペースなどを完備。連日多くの人でにぎわいます。


移設した蔵を利用した「日々麹舎」の建物 移設した蔵を利用した「日々麹舎」の建物

「やまうち本店」十代目の山内卓(たかし)さん・裕子さん夫妻 「やまうち本店」十代目の山内卓(たかし)さん・裕子さん夫妻

3段階の“味変”を楽しめる! 「海鮮彩り5色丼」


「海鮮彩り5色丼」1595円 「海鮮彩り5色丼」1595円

イートインスペースには、自社製造の味噌・醤油と地元食材を中心に使用した定食や丼物などが揃います。

人気メニューのひとつが「海鮮彩り5色丼」。熊本・天草産のブランドマダイ“みやび鯛”のほか、マグロ、サーモン、シラス、甘エビ、イクラが彩り豊かに盛り付けられた一品です。


海鮮丼専用醤油の後、自家製味噌ダレをかけて味わって 海鮮丼専用醤油の後、自家製味噌ダレをかけて味わって

最後に濃厚魚介出汁をかけてお茶漬け風に 最後に濃厚魚介出汁をかけてお茶漬け風に

最初に海鮮丼専用醤油をかけて味わった後、看板商品「まぼろしの味噌」を使った自家製味噌ダレをかけていただくのが“やまうち流”。プリプリとした海の幸に、醤油と味噌ダレが絶妙な塩梅で絡みます。

最後に、濃厚魚介出汁をかけてお茶漬け風に味わうのがおすすめ。3段階の“味変”を楽しめます。

熊本の郷土料理「だご汁」のセットも人気


「日々麹舎 ごちそう定食」1650円 「日々麹舎 ごちそう定食」1650円

だご汁や釜炊きごはんのおにぎりが付く「日々麹舎 ごちそう定食」と「御馳走だご汁 おにぎり1個セット」も人気。だご汁とは、小麦粉を練ってちぎった団子“だご”とたっぷりの野菜が入った熊本の郷土料理。主に醤油味と味噌味があります。

日々麹舎のだご汁は、「まぼろしの味噌」を使用した味噌仕立て。野菜の旨みが溶け出したやさしい味わいで、モッチリとした食感の“だご”にも味噌の風味が程よく染みています。熊本県産米を羽釜でふっくら炊き上げたおにぎりとも好相性です。


「御馳走だご汁 おにぎり1個セット」979円 「御馳走だご汁 おにぎり1個セット」979円

丼物に単品の「だご汁」638円を追加する人も多いそう 丼物に単品の「だご汁」638円を追加する人も多いそう

味噌・醤油工場の見学を毎日実施!

「やまうち本店」では、味噌・醤油工場の見学も毎日実施。味噌・醤油ができるまでの工程を、スタッフが分かりやすく説明しながら案内してくれます。時には十代目の山内卓さんがみずから案内することもあるそうです。


もろみを発酵・熟成させるもろみ蔵 もろみを発酵・熟成させるもろみ蔵

醤油のもろみ蔵では、塩水を加えた醤油麹をゆっくり発酵・熟成させます。もろみが入った大型のもろみタンクが並ぶ光景は圧巻。「もろみ蔵の内部には、長年大切に守ってきた乳酸菌・酵母菌がたくさん棲み着いています。

私たちが“蔵ぐせ菌”と呼ぶこの乳酸菌・酵母菌が、当社だけの味と香りを生み出します」と、山内裕子さん。


もろみに圧力をかけて醤油を搾り出す圧搾の工程 もろみに圧力をかけて醤油を搾り出す圧搾の工程

発酵・熟成したもろみを布で包んで積み上げ、圧力をかけて醤油を搾り出す工程が「圧搾(あっさく)」。搾り出された醤油がしたたり落ちる様子も見学できます。

搾ったばかりの“生醤油”を味見させてもらうと、やさしい香りとすっきりとした風味が広がりました。

「火入れ」の工程前しか味わえない特別な醤油なので、感激もひとしおです。

物販コーナーには多彩な味噌・醤油製品がずらり


多彩な味噌・醤油製品が並ぶ物販コーナー 多彩な味噌・醤油製品が並ぶ物販コーナー

物販コーナーには、敷地内の工場で製造されるバリエーションに富んだ味噌・醤油製品がずらり。たとえば、醤油だけでもステーキ用、肉まん用、アイス用……と種類の多さに驚き! 合わせる食材や料理をあれこれ思い浮かべながら選ぶのも楽しみのひとつです。

ユニークなものでは、焼き鳥用やフレンチに合うトリュフ風味の醤油なども。もちろん、今回イートインスペースで使用した海鮮丼用の醤油も販売されています。


味噌の量り売り 味噌の量り売り

味噌の量り売り(300グラム194円〜)があるのも、工場敷地内の直売所ならでは。

麦味噌や米麦合わせ味噌など全6種類が揃い、それぞれの熟成期間や味わいの特徴なども紹介されているので、好みの味にきっと出合えるはずです。

ほかにも、海鮮丼の味噌ダレやだご汁に使われていた看板商品「まぼろしの味噌」をはじめ、味噌も多くの種類が並びます。


地元食材にこだわった釜炊きのおにぎりも 地元食材にこだわった釜炊きのおにぎりも

「山内醤油みたらし団子ソフト」480円 「山内醤油みたらし団子ソフト」480円

また、地元の食材や調味料にこだわった羽釜炊きのおにぎりも人気。「あか牛肉そぼろ」、「馬肉にんにく味噌」、「天草みやび鯛 鯛味噌おにぎり」、「高菜めしにぎり」など郷土色豊かなラインナップです。

「山内醤油みたらし団子ソフト」480円や「まぼろしの味噌ソフト」500円など、和スイーツも揃います。

最後に

明るく元気なスタッフのみなさんが迎えてくれる店内は活気があり、気持ちよく食事や買い物ができるのも魅力。日本人になじみの深い味噌・醤油の魅力に改めて触れてみませんか。

熊本駅から阿蘇方面へ観光に行く途中に立ち寄るのもおすすめですよ。


日々麹舎

問い合わせ先 096-223-7707
時間 10~16時(食事は~15時、ソフトクリームは~15時30分) ※工場見学は1日2回実施。要予約(当日の予約可)、参加無料
定休日 月曜(祝日の場合は翌日)
交通アクセス 豊肥本線三里木駅から徒歩約15分
URL https://www.instagram.com/hibikoujiya/

この記事を書いた人

佐藤史

熊本県在住の旅行・グルメライター。自他ともに認める食いしん坊で、食べ歩きが大好き。とくにうどんをこよなく愛しており、未知なるうどんとの出逢いを求めて全国を行脚中。

写真/玉村恵理子

  • 記事中の情報は2025年3月時点のものです。
  • 写真はすべてイメージです。
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  • 花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
  • 店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
  • 同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。