2025.12.12鉄道JR北海道 この冬もひがし北海道へ 釧網線に「SL冬の湿原号」「流氷物語号」 など 【今週の交通新聞より】

2025年12月8日~12月12日の交通新聞から注目のニュースをご紹介!
交通新聞に掲載のニュースの中から、特に注目のニュースをトレたび編集室がピックアップしてご紹介します。
【今週注目のニュースはこちら】
・JR盛岡支社 東北新幹線新青森駅、七戸十和田駅 開業15周年セレモニー
・旧新橋停車場鉄道歴史展示室 第67回企画展「山手線環状運転100周年記念 山手線 駅の情景」
・京都鉄道博物館 「WEST EXPRESS 銀河」を特別展示
・JR北海道 この冬もひがし北海道へ 釧網線に「SL冬の湿原号」「流氷物語号」
・JR四国 「3600系」量産先行車 ハイブリッド式車両 26年6月から営業運転
注目のニュースを動画でも!
12月8日 月曜日
JR盛岡支社 東北新幹線新青森駅、七戸十和田駅 開業15周年セレモニー
JR東日本盛岡支社は4日、東北新幹線新青森、七戸十和田駅の開業15周年を記念して、両駅でセレモニーや特別イベントを開催した。新青森駅では青森県出身の北海道日本ハムファイターズ・福島蓮選手らが1日駅長を務め、七戸十和田駅では記念アートが登場し、にぎわいを見せた。
新青森駅のセレモニーには、福島選手と吉田和男同支社青森営業統括センター副所長・新青森駅長らが出席。〝15歳〟バースデーケーキのお披露目や新幹線利用者への記念品贈呈などが行われた。
七戸十和田駅は、青森県の田嶋邦貴七戸町長、櫻田百合子十和田市長、大瀬雅和同支社地域共創部長らが出席。大瀬部長は「観光やビジネスの拠点として地域の皆さまに支えられ、15周年を迎えることができた。今月から始まった青森県・函館観光キャンペーンも含め、今後も地域とともに青森エリアを盛り上げていく」とあいさつした。
この後、開業15周年を記念して同支社社員が特別に企画した「豚(トン)ガリ弁当」を紹介。また八戸市で活躍するアーティスト・Happy Bulldogさんが七戸町と十和田市を象徴する「馬」をモチーフに、地域の誇りと力強さを描いた駅アートがお披露目された。
最後に、城北こども園(同町)の園児らが力強い踊りで「よさこい」を披露。七戸高校吹奏楽部の生徒らが駅にちなんで「銀河鉄道999」を演奏するなど、地域一体で節目を盛り上げた。
両駅の開業15周年に合わせて、青森県内の郵便局などでは両駅舎やE2系、E5系などをデザインしたオリジナルフレーム切手(110円切手5枚入り、1200円)を販売している。JR東日本グループと日本郵政グループが昨年2月に締結した「社会課題の解決に向けた連携強化」に関する協定の取り組みの一環として、同支社と日本郵便東北支社が協力して作成したもの。800枚限定、なくなり次第終了。
社員が記念弁当考案
七戸十和田駅初の駅弁として登場した「豚ガリ弁当」は、かねてから地域住民からの要望が多かった七戸十和田駅ならではの駅弁を作ろうと、同支社八戸統括センターの立木知英さんが考案した。
具材の検討に当たっては、雪深い七戸町で通年販売できる食材選びに重点を置いた。地域の魅力を詰め込みたいという思いから、地元で人気が高い十和田ガーリックポークを主役に、十和田産の長イモやゴボウのピクルスも添え、ボリューム満点の内容に仕上げた。
立木さんは普段駅員として勤務していることもあり、同駅の歴史や魅力を〝新聞風〟のパッケージでPR。キャッチーに表現した「トンガリ」のネーミングにもこだわった。
駅構内に販売店舗がないことから、同駅では4日限りの販売となったが、販売開始から3時間で30個が完売。青森、新青森、八戸、盛岡駅などで来年3月31日まで販売される。
12月9日 火曜日
旧新橋停車場鉄道歴史展示室 第67回企画展「山手線環状運転100周年記念 山手線 駅の情景」
東日本鉄道文化財団はきょう9日から、東京・東新橋の旧新橋停車場鉄道歴史展示室で、第67回企画展「山手線環状運転100周年記念 山手線 駅の情景」を開催する。JR東日本の後援。来年3月22日まで。
11月1日に迎えた環状運転開始100周年に合わせて企画。国鉄で建築設計に携わる傍ら、建て替えられてしまいそうな駅の風景を描いた森惣介(1924~2000年)の作品を中心に、絵画や写真など約100点の展示を通して、昭和の山手線の駅の情景を紹介する。会期中に展示替えを行い、2月1日まで前期、同3日から後期。
開館時間10~17時(入館は閉館15分前まで)。月曜日(1月12日、2月23日は開館)と年末年始(29日~1月3日)、1月13日、2月24日、3月21日は休館。入場無料。
12月10日 水曜日
京都鉄道博物館 「WEST EXPRESS 銀河」を特別展示
今年の締めくくりは〝銀河〟で――。京都市の京都鉄道博物館は18~24日、ブルネル賞優秀賞を受賞したJR西日本の「WEST EXPRESS 銀河」を本館1階「車両のしくみ/車両工場」エリアで特別展示する。
展示車両は、モハ117-7036、モハ116-7036、クロ116-7016。同館収蔵車両のクハ117形も併せて展示する。
期間中は、SLスチーム号に特製ヘッドマークを掲出するほか、車両銘板風展示記念シールを車両の銘板下に貼付。21日には同車両のデザインを手がけた川西康之氏による解説ツアーも実施し、銀河デビューに携わったJR西日本社員とのフリートークもある。参加商品は「tabiwaトラベル」で発売中。
24~25日は「WEST EXPRESS 銀河で夜更かし in クリスマスナイト」と題した車中泊イベントを開催。24日19時に旧二条駅舎前に集合し、ビンゴ大会などの後、23時から扇形車庫ツアー、同45分から第2回京鉄博夜話(同社員とのフリートーク)、翌日8時30分に退出。
「リクライニング席(2人掛け1人利用)」17席、「ノビノビ座席」12席、「ファミリーキャビン(2人まで)」2部屋を用意。価格はリクライニング席、ノビノビ座席各1万5000円、ファミリーキャビン3万円。弁当、お茶、特製ケーキ付き。「アソビュー!」で販売中(一部に完売商品あり)。18歳未満は参加不可。
12月11日 木曜日
JR北海道 この冬もひがし北海道へ 釧網線に「SL冬の湿原号」「流氷物語号」
JR北海道は本年度も、釧網線で冬季限定の観光列車「SL冬の湿原号」と「流氷物語号」を運転し、冬の「ひがし北海道」への誘客を図る。「SL冬の湿原号」からは雪に覆われた釧路湿原やタンチョウの姿、「流氷物語号」からはオホーツク海に押し寄せる流氷など、冬の北海道ならではの風景を車窓から楽しめる。
★SL冬の湿原号
来年1月17日から3月15日までの金・土曜日・休日など計32日間、釧路―標茶間を1日1往復運転。C11形171号機が客車5両をけん引する。客車は川側にカウンター席、山側に高床構造のボックス席の「たんちょうカー」(1、5号車)、だるまストーブを備え、暖を取りながら旅を楽しめるボックス席の「カフェカー」(2号車)、「ストーブカー」(3、4号車)など、趣向を凝らした車両が並ぶ。全車指定席で、乗車券のほか指定席券1680円(子ども半額)が必要。
新グッズ販売
2号車販売カウンターでは、新商品のタンブラーや毎年人気のサボ、沿線の特産品が販売され、乗客にはオリジナルの乗車証明書も配布される。標茶駅からは近隣施設への無料送迎も行われ、旅の楽しみを広げる。
★流氷物語号
1月31日から3月1日までの毎日と3月7、8日の計32日間、網走―知床斜里間を1日2往復する。キハ40形2両編成(道東・森の恵み、道北・流氷の恵み)で、海側席を中心に一部指定席を設ける。
北浜―浜小清水間の一部区間で速度を落とすほか、網走発の1、3号は海に近い北浜駅で約11分、知床斜里発の2、4号は道の駅「はなやか小清水」併設の浜小清水駅で約25分停車し、乗客が流氷や海岸の景観をじっくり味わえるようにする。指定席利用は乗車券に加えて指定席券840円(同)が必要。
ゲームコラボ
さらに、名作ゲームソフト「オホーツクに消ゆ」とのコラボレーション企画でヘッドマークやサボを掲出し、ボランティアによる沿線案内やオリジナルグッズ販売も行う。乗客には斜里町のステッカーが記念品として贈られる。
このほか、ひがし北海道エリアでは、冬期間にDMOによる「ひがし北海道エクスプレスバス」も運行され、宿泊者を対象に観光の足を担う。
12月12日 金曜日
JR四国 「3600系」量産先行車 ハイブリッド式車両 26年6月から営業運転
JR四国は10日、老朽化したローカル気動車の置き換え用に製造しているハイブリッド式ローカル車両「3600系」量産先行車(2両編成2本、計4両)について、概要や走行線区、内外装デザインなどを発表した。2編成とも徳島運転所に配置し、来年1月から性能確認などの走行試験を行い、6月から高徳線、鳴門線、徳島線、牟岐線で営業運転を開始予定。
3600系は近畿車輛で製造され、今月3日にJR四国が完成受け取り検査を行った。ディーゼルエンジンで発電した電力と蓄電池電力でモーターを駆動する同社初のハイブリッド車両で、最高運転速度は時速100㌔。定員(2両編成)272人。
車体はステンレス鋼製。外観は窓下に同社コーポレートカラーであり、四国の海や空をイメージしたライトブルーをあしらい、縁取るゴールドのラインとストライプは、空から海や川面に降り注ぐ光を表現し、四国の豊かな自然や澄んだ空気、水を象徴する。
また、量産先行車限定の特別仕様として、 側面にハイブリッド車両の視認性を高める「SHIKOKU Hybrid Vehicle 3600」の表記と、「きらめきの雫(しずく)」をイメージしたデザインが加わる。
内装は、床面はぬくもりを感じる木目調とし、壁面は布目地にグレーブラウンを組み合わせて心地よく洗練された空間を創出。座席は、高松方車両(Mc2)にクロスシートを3ボックス配置したほかはロングシート。座席モケットは、一般席がブルー、優先席にグリーンを採用し、木の芽をモチーフにした模様をあしらった。徳島方車両(Mc1)には車いす対応トイレを備える。
扉は両開き3ドアで、同社で初となる電気式戸閉装置を採用し、ドア付近には同社初の液晶式情報表示器を設置。客室用防犯カメラも設けた。
量産車は2027年度から導入し、先行車を含め、30年度までに合計35編成(70両)を投入予定。普通列車用としては同社発足以来最大規模となる。増備に伴い、国鉄時代製造のキハ40、47形など車齢の高い車両は順次廃車される。
同日、同社本社で行われた発表会見で長戸正二専務・鉄道事業本部長は「従来の気動車より静かで、車内空間の広さも感じていただければと思う。快適に利用していただける車両だと確信している」と述べた。
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