2026.01.20ジパング俱楽部予讃線を途中下車してバードウォッチングへ!讃岐路散歩&渡り鳥を探す旅|現地発!おすすめ旅ネタ情報

現地発・おすすめ旅ネタ情報
このコーナーでは、旅好きライター・観光ナビゲーターが、ご当地ならではのおすすめスポットや旅ネタ情報をお届けします。
今回は、鉄道利用で駅から行きやすい、香川県西部でのバードウォッチング散歩を紹介します。
初心者でも行きやすい、バードウォッチング散歩
香川県西部の三豊市・観音寺市
遠目だと「なにか鳥がいるな」だけど、双眼鏡で観察すればさまざまな姿や鮮やかな色、愛くるしさが視界に飛び込んできます。自然の創造性に驚かされ、しかも、人が多く暮らす地域でも楽しめるのがバードウォッチングです。
必要なのは双眼鏡と野鳥図鑑ぐらいという身軽さもあり、たとえば英国では約300万人(国民の20人に1人くらい)の愛好家がいるそうです。
双眼鏡で見れば、野鳥のいろんな表情に気づかされます
うどんの国は水鳥の国
しかし、野鳥の豊かさでは日本も負けていません。それを体感できる地域のひとつが冬の香川県。降水量が少ないためここには約1万2000の灌漑(かんがい)用ため池(数では全国3位、密度では1位)があり、農業用水を供給するだけでなく、水や水辺の生き物も育み生物多様性に貢献しています。
その一例が、水鳥の越冬地としての役割。シベリアなどの北方からいろんな種類の水鳥がたくさん渡ってきて水面に浮かぶため、香川県の冬のため池はバードウォッチング入門に最適なのです。
ここでは、予讃線利用でアクセスもしやすい香川県西部でのバードウォッチング散歩を紹介しましょう。
▶バードウォッチング必携グッズ
・双眼鏡/日本の光学メーカーの製品で、倍率8~10倍で視野が広く明るいものがおすすめ。高価な双眼鏡ほど光学的に優れているが、1万円前後のものでも十分楽しめます。
・野鳥図鑑/日本野鳥の会発行の「新・水辺の鳥: 野鳥観察ハンディ図鑑」と「新・山野の鳥: 野鳥観察ハンディ図鑑」が軽く薄く小さくて携帯しやすいです。
飛び立つ瞬間は、羽の色彩を観察するチャンス
田園を散歩しながら野鳥観察
香川県西部の三豊平野は、少なくとも7~8世紀から農耕が行なわれてきた実り豊かな地域。この平野は緩やかな傾斜で海へと下っているのですが、その一番高い位置にあるのが国市池と勝田池。
国市池へは高瀬駅から歩いても約15分で、そこから少し西に行くと勝田池です。
≪高瀬駅~国市池・勝田池~比地大駅の地図≫
国市池は周囲約2.1キロ
この2つの池には、冬になると24種前後の渡り鳥がやってきます。そのうち水面にぷかぷかと浮かぶ鳥は14種類ぐらい。カルガモやキンクロハジロ、ホシハジロなどのカモ類が主ですが、この地域では珍しいミコアイサが越冬するスポットしても人気です。
また、国市池も勝田池にも葦(あし)が生える砂地の岸辺があり、冬期に池の水が抜かれると干潟が出現。干潟の甲殻類や虫などを捕食するシギやチドリの姿も見えます。
2025年12月下旬に見られた国市池・勝田池の鳥の例
勝田池は周囲約1.8キロで周遊可。三豊平野の景色が素晴らしい
勝田池から南方向へ約15分歩くと比地大駅。ここから下り電車に乗って次のバードウォッチングスポットのある観音寺駅へはふた駅です。
最盛期だとこれぐらいの野鳥密度に
観光名所も鳥も
ため池ではありませんが、観音寺市街を流れる財田(さいた)川の河口周辺もバードウォッチングスポット。観音寺駅から徒歩約20分、県立観音寺第一高等学校の北の土手にある茂木町公園から下流へ歩くのがおすすめです。
少し寄り道すれば、俳諧の祖とされる山崎宗鑑(そうかん)が晩年を過ごした「一夜庵」や「銭形砂絵」など名所旧跡があることも魅力です。
≪観音寺駅~財田川~観音寺駅(一夜庵への寄り道も)地図≫
財田川。ここから約2.1キロで瀬戸内海
一夜庵。見学無料。財田川の染川橋から徒歩約10分
このコースでは、河口へと歩いていくにつれ、水鳥の種類が変化します。まず、キンクロハジロやホシハジロ、スズガモなどの海ガモ類やオオバンがいます。これらは潜水して小動物や水草をとります。
下流へ歩いていくと、潜水せずに水草などをとる淡水ガモ類のコガモ、カルガモ、オナガガモ、ヒドリガモなどが優勢になっていきます。
キンクロハジロ。財田川では葦原の映り込みが美しい
淡水ガモ類は、潜水せず逆立ちして水草を食べます
さらに進んで瀬戸内海の潮の香りがしてくると、潜水して魚をとるウミアイサ、カンムリカイツブリ、カイツブリ、ウミウや、干潮時にはサギ類も加わります。
もし川の水が澄んでいれば、橋の上などから、水中を素早く泳ぐウミウに気づくことも。
カンムリカイツブリ
また、運がよければ、猛禽(もうきん)類の一種・ミサゴの狩りを目撃するかもしれません。ミサゴは上空で羽ばたきながら静止して獲物を見極め、豪快に川に飛び込んで、大きな爪で魚をつかみます。開けば1.5メートル以上ある翼で水しぶきを上げながら空へ戻っていく姿は、野生の力強さに満ちています。
ミサゴが40センチはあるボラをつかんだ瞬間
そして、瀬戸内海を染める夕景も見逃せないのが財田川河口。琴弾(ことひき)橋(地元ではレンガ橋と呼ぶ)からの眺めが素晴らしいので、ここをゴールにしましょう。
出発した茂木町公園から琴弾橋までは約1.2キロ。琴弾橋から観音寺駅までは徒歩で約15分です。
琴弾橋(レンガ橋)からの瀬戸内の夕景
今回紹介した国市池や勝田池、財田川河口の冬の渡り鳥たちは、3月下旬ぐらいまで滞在してくれます。
よく歩いて、野鳥の自然美に癒やされて、瀬戸内の絶景に感動するバードウォッチングの旅。1日を終えるころには、体も心もほぐれていることでしょう。
この記事を書いた人
- ※記事中の情報は2026年1月時点のものです。
- ※写真はすべてイメージです。
- ※列車やバスなどの所要時間は目安となる平均時間を表記しています。バスの運行本数が少ない場合がございますので、事前にご確認ください。
- ※花や紅葉など季節の景観は、その年の天候などにより変動しますので、現地へご確認ください。
- ※店や施設のデータは、原則として一般料金(税込)、定休日、最終受付時間・ラストオーダーを、宿泊施設の料金は平日に2名で宿泊した場合の1名分の料金(1泊2食・税・サービス料込み)を記載しています。
- ※同一商品で軽減税率により料金の変わるものは、軽減税率が適用されない料金を記載。臨時休業などは省略しています。また、振替休日なども祝日として表記しています。

