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2023.03.17鉄道特集 JR西日本 大阪駅(うめきたエリア)あす開業 利用者に新しい体験を提供 など【今週の交通新聞より】

2023年3月13日~3月17日交通新聞から注目のニュースをご紹介!

交通新聞に掲載のニュースの中から、特に注目のニュースをトレたび編集室がピックアップしてご紹介します。

【今週注目のニュースはこちら】
・JR九州・日本信号 乗降駅を選択できる「QRコード付きデジタル乗車券」サービスの実証実験
・JR東海 「南紀」キャンペーン始まる HC85系、7月運転開始で
・JR北海道 ファイターズとコラボ 「えきサイト!モバイルdeラリー2023」 30日から
・JR東日本 駅や列車内で受け取れるサービス「うけとりっぷ」 20日から予約開始
・特集 JR西日本 大阪駅(うめきたエリア)あす開業 利用者に新しい体験を提供

3月13日 月曜日

JR九州・日本信号 乗降駅を選択できる「QRコード付きデジタル乗車券」サービスの実証実験


交通新聞

長崎県内3線区で

JR九州と日本信号は10日、スマートフォンで乗降駅を選択して運賃計算を行うQRコード付きデジタル乗車券を購入・利用できるサービスの実証実験を長崎県内の3線区で開始した。きっぷ購入が不要となり、ICカード乗車券エリア外の利便性向上につなげるもので、利用ニーズや使い勝手などを検証する。

実証実験は、国土交通省が推進する「令和4年度 日本版MaaS推進・支援事業」で採択された「九州における広域MaaS推進事業(仮称)」で、デジタルチケットQRコード判定によるUI(ユーザーインターフェース、利用者とサービスの接点)向上と利用データ収集の取り組みの一環として実施する。

デジタル乗車券の利用には、日本信号が開発・運営するデジタル乗車券販売ポータルサイト「よか旅 Signal.com」で会員登録が必要。任意の乗車駅と降車駅を選択すると、乗車区間の運賃が自動算出され、スマホの乗車券画面で乗車できる。

利用者は同サイトのチケット購入画面「JR九州 片道デジタルきっぷ(長崎)」から、乗降駅、人数、決済用のクレジットカード情報を入力し、デジタル乗車券を購入。「利用開始する」をタッチすると、QRコード付きのきっぷ券面が表示される。

乗車時と降車時にそれぞれQRコードを駅の専用読み取り端末にかざすか、改札口に掲出している入場・出場用のQRコードをスマホのカメラで読み取る。乗車券は購入当日のみ有効。発売額は所定運賃と同額。

対象エリアは、長崎線諫早―長崎間(支線を含む)、佐世保線早岐―佐世保間、大村線岩松―ハウステンボス間の全32駅。このうち諫早、長与、浦上、長崎、早岐、佐世保、ハウステンボス、大村の8駅は専用読み取り端末を設置する。

両社によると、既存のデジタル乗車券は、区間指定やフリータイプが主流の中、自由に区間を指定して運賃を算出し、QRコード判定で改札を通過できる仕組みは全国初の取り組みという。


3月14日 火曜日

JR東海 「南紀」キャンペーン始まる HC85系、7月運転開始で


交通新聞

特設ウェブサイトやさわやかウォーキング 記念コースも

JR東海は9日から、7月1日に紀勢線の特急「南紀」で新型車両HC85系を運転開始するのに合わせ、三重、和歌山両県の沿線自治体と連携して「Hello!New NANKI」キャンペーンを展開している。第1弾として特設ウェブサイトを開設し、宣伝展開をスタート。4~5月には「さわやかウォーキング」の記念コースを開催する。新型車両の営業運転開始前から沿線観光をPRして、盛り上げを図る。

特設サイトは、「南紀」の運行情報や走行区間、HC85系の車両紹介に加えて、沿線のイベント情報を順次発信する。さらに、沿線の熊野古道の名所や観光地、グルメのほか、「南紀・熊野古道フリーきっぷ」を紹介するサイト「JRで南紀へ」を設けた。

5月ごろには、管内の主な駅でキャンペーンポスターの掲出を開始する。併せて、和歌山県新宮市、田辺市、那智勝浦町、太地町、串本町などと同社で構成する南紀観光宣伝協議会、三重県と連携して沿線観光資源のポスターを掲出する。

沿線には、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に指定された伊勢路、中辺路などの熊野古道の要所が点在。来年7月の世界遺産登録20周年という節目の年に向けて、「南紀」に乗って手軽に熊野古道を楽しんでもらおうと取り組みが進む。

キャンペーンロゴは、熊野古道や熊野灘をイメージして緑と青を基調にし、那智の滝を想起させるデザイン。熊野古道の神々しさを金色のアクセントで表現し、HC85系を配置した。沿線の業務に関わる乗務員や「南紀」停車駅の駅係員は、ロゴをあしらったバッジを着用する。

「さわやかウォーキング」は、4月15日の新宮駅発着コース、5月20日にツヅラト峠を歩く梅ケ谷駅―紀伊長島駅コースを設定。参加者にHC85系記念ノベルティーを渡す。4月コースは新宮駅前でHC85系のパネル展示や名産品の販売を実施。5月コースは当日に臨時特急(キハ85系)を名古屋―紀伊長島間で1往復運転し、紀伊長島駅でHC85系とキハ85系の車両展示を行う。

このほか、JR西日本ネット予約サービス「e5489」で予約できる「南紀・熊野古道フリーきっぷ(名古屋市内発)」を含む一部のフリーきっぷについて、4月1日予約購入分から東海道新幹線全駅で受け取り可能にする。

7月1日からは「南紀」車内の案内放送で、沿線の三重県立木本高校の生徒による熊野古道の紹介を行う。


3月15日 水曜日

JR北海道 ファイターズとコラボ 「えきサイト!モバイルdeラリー2023」 30日から


交通新聞

JR北海道は30日から、プロ野球・北海道日本ハムファイターズとの連携企画「えきサイト!モバイルdeラリー2023」を開催する。昨年に引き続き非接触型イベントとして企画し、今年は謎解きクイズを組み合わせた。手持ちのGPS機能付きスマートフォンから参加し、対象駅の電子スタンプを集めると、抽選でファイターズ戦のペア観戦チケットなどが当たる。10月31日まで。

企画副題は「隠されたファイターズの宝を解き放て!謎解きクイズ 駅に隠されたFの秘宝」。スマホから特設ウェブサイトに参加登録して挑戦する。設定の管内9駅(小樽、札幌、新千歳空港、函館、長万部、旭川、遠軽、帯広、釧路)を訪ね、野球・鉄道にまつわるクイズに答えて対象スタンプを集める。

クイズに正解すると、「デジタルファイターズカード」(画像)を1駅ごとに一つもらえる。どの選手カードが当たるかはランダムとなる。

抽選はスタンプ3個につき1口応募できる。賞品は、「プレイボールキッズ」(1組)や「スタメンキッズ」(14組)、「ベースランニング」(20組)の特典が付いたJR北海道スペシャルゲーム(7月8日)のペア観戦チケット(計35組70人、応募締め切り5月31日)、コラボグッズ(30人、同10月31日)、同社プロモーションにも起用中の松本剛選手のサイン入りスペシャルキャップ(10人、同)を用意している。


3月16日 木曜日

JR東日本 駅や列車内で受け取れるサービス「うけとりっぷ」 20日から予約開始


交通新聞

交通新聞

交通新聞

「海里」にも拡大

JR東日本は14日、スマートフォンから沿線のグルメなどを簡単に事前予約・決済し、駅や列車内で受け取れる新サービス「うけとりっぷ」を4月から導入すると発表した。対象列車は、五能線の観光列車「リゾートしらかみ」(青森―秋田間)と羽越線の「海里」(新潟―酒田間)で、雄大な日本海の絶景を眺めながらこだわりのグルメを堪能し、「ここでしか味わえない旅」を楽しんでもらう。両列車の予約は20日から開始。対象列車は今後拡大していく予定。

新サービスは、リゾートしらかみなどで導入していた五能線モバイルオーダー「ごのたび」をリニューアル。観光やグルメ、ショッピングなど、地域のお薦めスポットを満喫できる同社の旅のポータルサイトでMaaS(マース)プラットフォーム「Tabi―CONNECT(タビコネクト)」を使用し、「うけとりっぷ」として展開する。

これまで列車内の売店で販売していた、沿線の食材を使ったこだわりの弁当やスイーツ、酒類、飲料などを、事前予約で気軽に購入することが可能になる。

利用は、「うけとりっぷ」のウェブサイトで会員登録(無料)の上、予約・決済。現地の駅構内やホーム上、車内などで、予約画面を提示して商品を受け取る。予約は前日または4日前までなど、商品によって異なる。直前の予約はできない。

取り扱い商品は、リゾートしらかみは「セイリングの海彦山彦弁当」(深浦駅、2000円)、「前菜6種&『比内地鶏親子丼』ハーフ&『錦牛焼肉丼』ハーフ」(秋田駅、2600円)、「プレミアムフルーツタルト」(同、750円)、「4種 秋田の日本酒&ワインセット」(同、1300円)など。

海里は、「海里特製 加島屋御膳」(下り列車、2700円)、「海里特製 庄内弁」(上り列車、2600円)など。


3月17日 金曜日

特集 JR西日本 大阪駅(うめきたエリア)あす開業 利用者に新しい体験を提供


交通新聞

ワクワク感の駅空間づくり

JR西日本はあす18日、大阪駅の一部として大阪駅(うめきたエリア)の地下ホーム・コンコースを開業する。同駅で特急「はるか」への乗降などが可能となり、鉄道の利便性向上に寄与する一方で、エリアは「JR西日本技術ビジョン」の具体化に挑戦する未来駅、さらにイノベーションの実験場「JR WEST LABO」の中心として位置付けられており、最新の技術を活用した数々の設備が導入されることも大きな特徴。駅利用者に新しい体験を提供し、ワクワク感が感じられる駅空間づくりにも一役買っていく主な設備・サービスを紹介する。(秋元 尚浩記者)

最新技術活用した数々の設備

■フルスクリーンホームドア 

あらゆる車種、編成に対応

ふすまのようにスライドし、あらゆる車種や編成の乗降口に合わせて開口部をつくることができる。

構造はつり下げ式。配線・駆動部などの設備を上部に配置することで、扉部のスリム化も実現している。ホームドアと利用者の接触・挟まれ、列車とホームドアの間の利用者の残留については、モーター過負荷検知機能や2Dセンサー、3Dセンサーで検知して、安全性を確保する。

■顔認証改札機

モニター参加で実証実験

大阪駅(うめきたエリア)の改札口と新大阪駅東口改札の間で、あす18日から顔認証改札の実証実験がスタートする。サービスを体験できるのは、同区間を含むICOCA定期券を所持するモニター参加者。

うめきたエリアに登場する顔認証改札機については、ゲートがなく、同時に入出場ができるウオークスルー型。外観も近未来を感じさせるデザインとなる。ディスプレーの映像や音声を用いて、進行方向や通過の可否の分かりやすい案内も行う。

■デジタル可変案内サイン One to Oneサービス

利用者個別に直感的デジタル案内

フルスクリーンホームドアの上部、下部や、コンコースのサイネージで、タイムリーかつ可変的な案内を行い、より快適に大阪駅うめきたエリアを利用してもらえるようにする。併せて、利用者一人一人に対して行う「One to One」型の案内サービスも導入。

「One to One」案内サービスは、スマートフォンのアプリに行きたい目的地を登録すると、スマホに個別の識別色模様が配信される。うめきたエリア内では、対象のデジタル案内板に接近すると、そこに「識別色模様の枠+目的地・進行方向など」が表示され、連続的で直感的に分かる案内をしてくれる。

■インタラクティブ空間

迫力ある映像を体感

幅14㍍×高さ3.3㍍の大型スクリーンを壁一面に設置するほか、液晶ディスプレー10台、タッチパネル6カ所を配置し、これらを連動させて迫力ある映像を体感してもらう。コンセプトは、「あなたを笑顔にする、駅のシンボル」。

実際の映像としては、未来駅にふさわしい、実写の「リアル映像」と、CGの「デジタル技術」を融合した映像により、「水の都・大阪」をイメージした「光の水景」を表現する。

加えて、大型スクリーンに人が近づくと、スクリーンの映像に泡が生じたり、タッチパネルに触ると、大型スクリーンに季節に合わせて桜や花火が出たり、フォトスポットが表示されるなど、利用者の動きに反応した空間演出も行う。

■視覚障がい者ナビゲーションシステム「shikAI」

移動を音声案内で支援

駅構内の点字ブロックに張り付けたQRコードを、手持ちのアイフォーン端末のカメラで読み取ることで、目的地までの移動を音声案内で支援する。

大阪駅うめきたエリアから改札内連絡通路、大阪駅西口エリアにかけたフロアに導入。案内の対象は改札、トイレなど。

■みどりの券売機プラス+AI

AI自動応対機能を搭載

AI(人工知能)自動応対機能を搭載した、みどりの券売機。画面に投影されるキャラクターとの対話を通じ、音声(受話器を使用)による操作で乗車券・特急券などの一部きっぷを購入できる。従来の「みどりの券売機プラス」と同様の操作や、コールセンターのオペレーターの案内による利用も可能。

■AI案内サービス

質問を音声認識で理解

AIアシスタント「AyumI」が、利用者からの質問を音声認識で理解し、音声や画面投影を通して周辺施設、出口、乗り換え情報などを案内する。回答できる情報は利用によって増えていく。



交通新聞

鉄道、航空、自動車などの交通機関はもとより、観光、旅行、経済など交通・運輸界にかかわる様々な情報を提供している総合専門紙。1943年(昭和18年)4月1日に「陸輸新報」として創刊、2013年(平成25年)12月18日には通巻2万号を迎えました。JR、私鉄、官公庁など幅広い読者の皆さまから高い評価を得ています。また、交通業界にとどまらず、不動産、金融、保険、サービスといった業界の方々からも注目されています。

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