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2023.06.02鉄道JR東日本 北東北3エリアでSuicaサービス開始 など【今週の交通新聞より】

2023年5月29日~6月2日交通新聞から注目のニュースをご紹介!

交通新聞に掲載のニュースの中から、特に注目のニュースをトレたび編集室がピックアップしてご紹介します。

【今週注目のニュースはこちら】
・JR北海道など 「札幌駅花の会」が初植え込み
・JR東日本 北東北3エリアでSuicaサービス開始
・JR西日本 新型車両「Urara」 7月22日に運転開始
・JR東海 リニア中央新幹線 山梨県内・高架橋工事状況を初公開
・JR四国 「スマえき」利用状況 会員1万8000人超、「満喫きっぷ」8割占める

5月29日 月曜日

JR北海道など 「札幌駅花の会」が初植え込み


交通新聞

JR札幌駅の駅前広場で24日、幼稚園児による花の初植え込みが行われた。JR北海道をはじめ同駅周辺企業17社で構成する「札幌駅花の会」の恒例行事。近年はコロナ禍で見送っており、開催は2019年以来4年ぶりとなった。

本格的な観光シーズンの訪れに合わせたおもてなしの一環で、同会は1973年から四季折々の花の植え込みを開始。今年で51年目を迎えた。園児の初植えはその季節の幕開けを告げる行事として定着している。

この日は札幌大谷幼稚園の園児5人が参加。園児たちは、加藤維大駅長や駅員の手を借りて、南口「牧歌の像」の花壇へ、ビオラ、ケイトウ、ベゴニアなどの花を植えていった。駅前花壇は季節に合わせて植え替え、今年も年間3000株程度の植栽を予定する。


5月30日 火曜日

JR東日本 北東北3エリアでSuicaサービス開始


交通新聞

JR東日本は27日、北東北3エリアの45駅(青森エリア10駅、盛岡エリア18駅、秋田エリア17駅)でSuicaサービスを開始した。北東北の在来線各エリアでSuicaが導入されるのは初めて。各エリアともエリア内完結の利用のため、エリアをまたがって利用はできない。全国相互利用可能な交通系ICカードをはじめ、同社が各県バス事業者と共に導入を進める「地域連携ICカード」で鉄道の利用ができるようになり、利便性が向上した。

同社は、グループ経営ビジョン「変革2027」に掲げる「Suicaの共通基盤化」を推進し、地方を豊かにすることを目指している。

同エリアでのSuicaサービス開始に当たり、センターサーバー方式を採用した新たなSuica改札システムを他地域に先駆けて導入した。首都圏、仙台、新潟エリアでは今夏以降、2026年度にかけて順次導入を進めていく。

同日は、盛岡、青森、弘前、秋田の4駅でSuicaデビュー記念式典が行われた。盛岡駅の式典には、久保公人執行役員・盛岡支社長、庄司裕二同支社盛岡営業統括センター所長・盛岡駅長、来賓の達増拓也岩手県知事、谷藤裕明盛岡市長らが出席。秋田駅の式典には、井料青海執行役員・秋田支社長、橋本渉同支社秋田営業統括センター所長・秋田駅長、来賓の猿田和三秋田県副知事、穂積志秋田市長らが出席し、テープカットなどを実施した。

盛岡駅2階で行われた式典で、久保支社長は「岩手県内にお住まいの方々だけでなく、首都圏あるいは海外からお越しいただいた方々にも便利にご利用いただき、このエリアが選ばれる地域として交流人口や定住人口を増やすきっかけになればと考えている」とあいさつ。

達増知事は「Suicaの導入によってDX(デジタルトランスフォーメーション)が進展し、県民の暮らしの向上、産業の活性化、県外や海外から盛岡や岩手県内に来る人たちにも役に立つことを大いに期待している」と祝辞を述べた。続いてテープカットと参列者らによる改札通り初めが行われ、サービス開始の門出を祝った。

同日は、同駅北側コンコースでSuicaサービスに関する相談会が行われ、サービスの概要やモバイルSuicaの取り込み方法、同社グループ共通ポイント「JRE POINT」の登録方法などを説明。Suicaのペンギングッズ販売などもあり、盛況を博していた。


5月31日 水曜日

JR西日本 新型車両「Urara」 7月22日に運転開始


交通新聞


交通新聞

JR西日本は29日、本年度から岡山・備後エリアに導入するとしていた227系新型車両「Urara(うらら)」の運転開始日が7月22日に決まったと発表した。

当初の導入線区は、山陽線岡山―三原間、宇野みなと線茶屋町―宇野間、瀬戸大橋線岡山―児島間、伯備線倉敷―総社間となる。導入区間、線区は順次拡大する予定。

車両は、広島、和歌山の両エリアで投入されている227系。外装は、「豊穏の彩」(ほうおんのいろどり)をデザインコンセプトに、桃、バラ、桜など沿線を象徴するピンクや、太陽の恵み、穏やかさを表現した暖色のグラデーションがあしらわれる。

「Urara」導入に伴い、117系の定期列車としての運転は終了する。


6月1日 木曜日

JR東海 リニア中央新幹線 山梨県内・高架橋工事状況を初公開


交通新聞


交通新聞

橋脚、高架橋上部工事ほぼ終了 利根川公園交差部

地元の協力で着実に推進

JR東海は5月30日、建設を進めているリニア中央新幹線について、山梨県富士川町の利根川公園交差部で、高架橋区間の工事状況を全線で初めて報道公開した。同交差部は、橋脚と高架橋上部の工事がほぼ終了し、ガイドウェイ(軌道)など橋上設備の施工を残すのみとなったことから、併せて地元住民向けの見学会も実施。報道陣と住民がそれぞれ同社社員から工事概要の説明を受けた後、高さ約21㍍の橋上に登った。

リニア中央新幹線品川―名古屋間(延長285・6㌔)の山梨県内83・4㌔における建設工事では、山梨リニア実験線42・8㌔を除く40・6㌔を新設する。このうち地上部は19・4㌔、トンネル部は21・2㌔で、他の都県での工事と比べて地上部が長いのが特徴。同県内では現在、釜無川橋りょうや南アルプストンネル山梨工区、境川変電所建物など10件の工事を進めている。

公開した山梨県内高架橋利根川公園交差部の新設工事は、甲府市の山梨県駅(仮称)から名古屋方に約10㌔の場所。同新幹線では最小となる曲線半径8000㍍に当たる部分で、名古屋方へ約25パーミルの上り勾配。

構造物は一般的なPC桁で施工延長約76㍍、高さ約21㍍、幅約16㍍。2020年7月に準備工事を開始し、高架橋下部工事は同年9月に着手、昨年3月に完成した。同4月には高架橋上部工事に着手し、今年1月のコンクリート打設完了を経て、今月に竣工(しゅんこう)予定。工期は9月28日まで。最終的にガイドウェイや防音防災フードといった橋上設備を施工する。

この日は、約21㍍の高さに仮設された階段状の足場を上り、竣工間近の高架橋上の様子が公開された。地元見学会には周辺住民ら22人が参加。JR東海による工事概要の説明に熱心に耳を傾け、質問するなどした。

公開後、囲み取材に応じた中央新幹線推進本部中央新幹線建設部中央新幹線山梨東工事事務所の中川隆広所長は「工事ヤードは公共施設があった場所で、地元の皆さまのご理解や富士川町の尽力で工事に着手し、ここまで着実に進めてこられたのも関係者の皆さまのおかげ。引き続き、工事の安全と環境の保全、地域との連携を重視して着実に進めていく」と述べた。


6月2日 金曜日

JR四国 「スマえき」利用状況 会員1万8000人超、「満喫きっぷ」8割占める


交通新聞

四国外からの利用促進

JR四国は5月30日、昨年11月にサービス開始したスマートフォン向けチケットアプリ「しこくスマートえきちゃん」(略称・スマえき)の半年間の利用状況などを発表した。会員数は同29日時点で約1万8600人。定期、定期外を合わせた累計発売額は速報値ベースで1億900万円。4~5月に発売したフリーきっぷ「瀬戸大橋線開業35周年記念 帰ってきた 四国満喫きっぷ」は、4月発売実績のうちスマえきが約8割を占めるなど、上々の滑り出しとなっている。

スマえきは、きっぷ購入時の非対面化、利便性向上に取り組む「JR四国Smart改革」の中核施策。利用者は「いつでも、どこでも」きっぷを購入でき、駅係員や乗務員にスマホ画面を見せるだけで列車に乗車できる。

昨年11月24日に公開し、同日からフリータイプ、片道タイプ計7種類の企画商品(トクトクきっぷ)の発売を開始した。今年4月1日からは、対 象券種を管内の普通乗車券(片道、一部を除く)、自由席特急券、定期 券などに拡大するとともに、「代理購入」「マイ駅」などの新機能を追加するバージョンアップを実 施。高松、高知駅には「スマえき専用改札機」を導入した。

5月29日現在の県別登録会員数(未選択者を除く)は、愛媛約4000人、香川約3000人、徳島約2000人、高知約1500人、その他約6800人。年代別では、50代が最多の約4500人、次いで40代(約3900人)、20代(約3000人)となっている。

発売実績の内訳は、企画商品のうち片道タイプが約1万9000枚(発売 額約5200万円)、フリータイプが約3100枚(約2800万円)。片道 乗車券が約6900枚(約400万円)、自由 席特急券が約2100枚(約150万円)、定期券が約450枚(約2400万円)。

同社が同日発表した4月の営業概況では、四国内の定期外収入(6億2800万円)のうち、地区別実績が四国4県に分類されない「その他」(2200万円)が前年同期比277・8%、2019年同期比107・2%と大きく増加した。これは、「瀬戸大橋線開業35周年記念 帰ってきた 四国満喫きっぷ」(紙のきっぷを含む4月発売実績約1180枚)が貢献したもので、このうちスマえきが約80%(約920枚)を占めた。

スマえきによる同きっぷ利用者の会員登録住所は、四国外約80%、四国内約20%(5月19日発売分までの速報値)。同社では、時間・場所を問わず購入できる利便性や、紙のきっぷ(大人1万2000円)より割安な価格設定(1万500円)が、四国外の利用者の購入につながったとみている。

西牧世博社長は同日の定例会見で、スマえきの利用状況について「スタートとしてはいい感じと思う。定期のお客さまがさらに増えれば、(他の券種への波及で全体の)発売数がさらに増えると期待している」と述べた。



交通新聞

鉄道、航空、自動車などの交通機関はもとより、観光、旅行、経済など交通・運輸界にかかわる様々な情報を提供している総合専門紙。1943年(昭和18年)4月1日に「陸輸新報」として創刊、2013年(平成25年)12月18日には通巻2万号を迎えました。JR、私鉄、官公庁など幅広い読者の皆さまから高い評価を得ています。また、交通業界にとどまらず、不動産、金融、保険、サービスといった業界の方々からも注目されています。

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